柴崎友香のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本当に何気ない風景と生活なんだけど、それが描写次第でこうも読めるものになるのかと思う。毎日が、本当はすごく面白くって素敵なもの。そう教えてくれる作者さん。2つ話が入ってますが、どちらも良い。特に、「エブリバディ・ラブズ・サンシャイン」は良い。いっつも眠い自分には、なんだかひどく身近に思える話。寝ないって目標立てるけど、やっぱり寝てしまって自分に言い訳。そんな人、結構多いんじゃないかなと思う。そんなダメダメな日常でも、辛い事が少しあっても。一日一日はいつもそこにあって。悪い事ばっかりじゃないよって。この話が、そう教えてくれてるような気がする。
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Posted by ブクログ
この本には二通りの読み方があるように思う。
本の構成としてインタビューを元に綴ったものと、そこから膨らませた物語の部分があるのだが、そのことを言っているのではなく、インタビューを受けている「普通の」(但し、柴崎友香が言うように普通の中にこそ、それはそれは面白いエピソードが埋もれているのだけれど)人々の語る話に視線を向けるのか、あるいは、柴崎友香がインタビューの中で何を感じているのかに視線を向けるのか、という二通りである。
掲載された雑誌がハナコ・ウエストということもあってだろうけれど、柴崎さんは彼女自身の持つ素の普通面白パワー全開という訳にはいかなかったのかも知れないけれど、柴崎友香フ -
Posted by ブクログ
戦争のビデオをただただ観続ける主人公(?)の砂羽の行動とその内面に最初は戸惑い、不気味な小説だと感じていた。
しかし、読み進めていく中で少しずつ芸術作品としての小説が、その構造から見えてくる。
ある場所で、ある時間に、ある人がそこにいることの偶然性及びいなかった可能性とその世界線の世界について、様々な場面で考え続ける砂羽。
なぜそのことについて考えるのか、砂羽にすらわかっていない。ただ、誰かとそのことについて話したいと思っていて、しかしうまく話せない、うまく理解してもらえない。
主人公は自分という存在の不確実性について、過去の事実に思いを巡らすことによって実感している。
また、葛井夏と -
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ネタバレタイトルは「帰れない探偵」なんだが、ミステリーではないんだが、とてもミステリアスな小説。
借り受けた探偵事務所に帰ることができなくなった女探偵が主人公、彼女は生まれ育った母国にも帰れない事情を持つ。なんとなくどこの国か分かるような、でもちょっと違うような各所を転々としつつ、その場所場所で少し非現実的な仕事を請け負っていく物語。
異国情緒がある文体の中に、現実っぽいディストピアを予感させる出来事を散りばめ、デジタルデータなど最先端技術を手中に収める巨大企業「スコノルミー社」が暗躍する管理社会への危惧も描く。
架空の世界を扱ったフィクションだからと、油断しておいて最後に出てくる「終わらない歌 -
Posted by ブクログ
ネタバレこの作品の『今』っていつなんでしょうか?
ずっと、今から10年くらいあとの話で、パラレルワールドなのかと思いきやそうでもない感じ。
タイトルロールの『帰れない探偵』は家を見失い(?)各国で依頼をこなしながら、異邦人のごとく漂っています。
訳ありの依頼人や連盟の指示に翻弄されたり、危険な身にあったり。
大きな波はなく、淡々と、すこしずつ進展していくストーリー。
職業柄あまり自分出さずに、感情に振り回されることもなく、どこか諦めている主人公ですが、最後の章で少しだけ、そのあたりがほぐれていく感じがしました。
探偵ものとして読むと裏切られた感じがするかもです(笑) -