柴崎友香のレビュー一覧
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本当に何気ない風景と生活なんだけど、それが描写次第でこうも読めるものになるのかと思う。毎日が、本当はすごく面白くって素敵なもの。そう教えてくれる作者さん。2つ話が入ってますが、どちらも良い。特に、「エブリバディ・ラブズ・サンシャイン」は良い。いっつも眠い自分には、なんだかひどく身近に思える話。寝ないって目標立てるけど、やっぱり寝てしまって自分に言い訳。そんな人、結構多いんじゃないかなと思う。そんなダメダメな日常でも、辛い事が少しあっても。一日一日はいつもそこにあって。悪い事ばっかりじゃないよって。この話が、そう教えてくれてるような気がする。
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Posted by ブクログ
この本には二通りの読み方があるように思う。
本の構成としてインタビューを元に綴ったものと、そこから膨らませた物語の部分があるのだが、そのことを言っているのではなく、インタビューを受けている「普通の」(但し、柴崎友香が言うように普通の中にこそ、それはそれは面白いエピソードが埋もれているのだけれど)人々の語る話に視線を向けるのか、あるいは、柴崎友香がインタビューの中で何を感じているのかに視線を向けるのか、という二通りである。
掲載された雑誌がハナコ・ウエストということもあってだろうけれど、柴崎さんは彼女自身の持つ素の普通面白パワー全開という訳にはいかなかったのかも知れないけれど、柴崎友香フ -
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Posted by ブクログ
性というか性別(性自認や対象)というか、性欲というか性癖とか、性体験とか。
「性」のことはご法度的で親子、恋人、親友でも避けたりするわけで、孤独な世界だと思ってきたけれど。それが女性作家が17人も語るわけで下品上等、生々しくて面白い。
面白い、と言ってる事を下品と言う人もいると思いますが、多様性?とあえて言葉にすれば線引きしないでよ、と。
面白いというのは具体的に変えれば興味深い、が適切か。いやらしい意味でなく、前述のようにご法度な他者の世界に興味があるわたしは、作家がこうもあけすけにエッセイとして実体験や思想を語ってくれてありがたく。
本として残るので結構なカミングアウトもあったりするわ -
Posted by ブクログ
探偵である主人公は、任務で訪れていた国の自宅兼事務所にある日突然帰れなくなってしまう。その後も所属する「世界探偵委員会連盟」の指示で色々な国を転々として任務を行うものの、帰れない場所が増えていくばかり。そもそもこの主人公、10年くらい前に自分の国を出国してから体制が変わり、主人公の持つパスポートでは入国できないという、自分の国にも「帰れない探偵」なのだ。
探偵というタイトルから推理小説かと思いきや、SFのような不思議な物語だった。各章の始めと終わりに記される「今から十年くらいあとの話。」が印象的。
全体を通じて静かで落ち着いた語り口である一方、巨大IT企業スノコルミー社による陰謀めいた話が出て -
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探偵事務所に通じる路地がどうしても見つからず、事務所に帰れない。そして物語は今から10年くらい後のお話だ。文章はハードボイルド、物語は不条理と不測、隠喩とアイロニーに満ちている。こんな小説が、日本人作家に書ける、というか、この小説が広く支持されていることがうれしい。
描かれるのは市井の人たちの想いだ。異国情緒たっぷりの赴任地で、主人公の探偵は、各々の人生からにじみ出る想いや情感のかけらを見える形にして提示してくれる。わざわざ探偵を頼まなくてはその想いに到達できないのは様々な大きな力が作用しているからだろう。
隠喩とアイロニーの効いた本作品が示す舞台は10年後だ。では、現在の物語はどう -
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ネタバレこれは、今から十年くらいあとの話ー。(帯より)
探偵を仕事としている女性(探偵としては平均的?ときには失敗する)が世界のあちこちに派遣され地味だったりちょっと派手だったりする「仕事」を淡々とこなしている(たまに事件が起こる)、感。
オカルトみたいに帰れないのか、とか帰れないけれど帰りたいのか?と思っていたらそうではなく。人間関係にしたって仲間も仲間であってそうでない、ここでの縁が切れたらもう終わり、淡々と次行きます、みたいな。
探偵ものでも異色だろうし、そもそも探偵ものなのだろうか?柴崎さんにしか書けない作品。
不安感、浮遊感を味わいました。また内容を忘れたころに再読したい。