無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
Posted by ブクログ 2024年01月29日
『三月十一日は仕事が入っていなかったので、れいは部屋の片付けをしていた。この部屋に移ってきて以来、テレビをつけることはめったになく、代わりにときどきラジオを聴くようになった。(中略)ニュースは「震災から十年」という言葉で始まった。コロナ禍のために追悼式典は縮小され、政府からの出席者も制限されています...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年01月18日
三者三様のコロナ禍“あの日”“あの頃”の経験は、怖いほどリアルでフィクションなのに“身に覚え”があり過ぎて‥語り手達が個人的に見た景色まで、わたし自身が見聞きしたり経験してきたことに重なり、脈絡もなく記憶のページが開かれて、頭の中がパンクしそう。「どうすればいいかわかるのはいつもそれが過ぎてから」。...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年01月09日
柴崎さんの小説が大好きで、いつも新刊を楽しみに、読んできました。でも、これは今までの柴崎さんの作品と、全然違う、すごい・・・と読み終わって感服しました。
3人の主人公の、今の生活や仕事、生まれ育った家族や今の家族のこと、日々のささいな気づきやひっかかりが、
関わる人々との会話によって、気づきに深み...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月03日
2020年3月から2022年2月の間の3人の日常。
そのうちの1人、石原優子の章で、リアルな関西弁の会話に惹き込まれた。ここまで正確に関西弁を表記した小説を私は知らない。
それぞれの行動、思索に2つの震災とコロナ禍が思考の端々に絡んできて考えさせられる。
最後の章で、偶然3人が一堂に会するというシチ...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月25日
最後、こう繋がるのかぁと感服。
いつかの2月に3人は(石原優子、小坂圭太郎、柳本れい)新宿のトークイベントで一瞬だけ会って少しだけ言葉を交わしてたんだね。
オリジナルTシャツの作業場でパートとして働く優子、いろんな飲食店を転々として働く調理師の小坂、カメラマンの柳本れい。
それぞれがそれぞれの環境で...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年01月20日
阪神・淡路大震災と東日本大震災の2つの災害、そしてコロナ禍をリンクさせて現代を見据えた意欲的な作品だ。
2020年3月の石原優子の章から始まって、5月の小坂圭太郎、そして7月の柳本れいへと語り手が移り、以後ほぼ2ヶ月毎の出来事がそれぞれの視点で綴られていく。彼らは住む場所も仕事も違い接点はなさそうに...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年12月29日
過去を消すことはできない。
人を傷つけ、人に傷つけられた事実も無かったとこにできないし、あきらめた選択肢も戻ってこない。
つまるところ、みなそれぞれにこれまでの「続き」を生きるしかないのだ。
でも、新たな「始まり」のきっかけは、そんな現実や自分との向き合い方次第でいつでもだれにでも与えられるとい...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月07日
何か特筆するような出来事が起こるわけではない。2020年3月から2022年2月にかけての期間、コロナ禍で全ての人の生活が影響と制約を受けていた期間における、ごくありふれた一般市民である男女3人の身の回りで起きたことを、それぞれが主人公となる章を交互に重ねることで描いていく。
確かに、コロナ禍の生活っ...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。