柴崎友香のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【本の内容】
職場の同僚と女の子のかわいさについて語り、グラビア誌の「永遠のセクシー女優名鑑」に見入ってしまう実加。
美術大学時代の友人たちの行く末を思いつつ、自宅で催した女の子限定カフェなど、今ここに一緒にいることの奇跡のような時間をみずみずしく描いた表題作をはじめ、著者の世界が凝縮された作品集。
[ 目次 ]
[ POP ]
大阪を舞台に、28歳の実加と友人たちのさりげない日常を描く表題作が心に染みる。
職場や居酒屋や自宅カフェでの何気ないやりとり。
とるにたりない些細なことこそが奇跡的な瞬間となって人生を紡いでいく。
また、性愛の視点ではなく普通に「かわいい女の子やきれいな女優」を見るのが好きという女性たちが生き生きと描かれるのが嬉しい。
リアルで、画期的だ。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
【本の内容】
人を思う気持ちはいつだって距離を越える。
離れた場所や時間でも、会いたいと思えば会える。
「だって、わたしはどこにでも行けるから」―遠い隔たりを“ショートカット”する恋人たちのささやかな日常の奇跡を描いた、せつなく心に響く連作小説集。
[ 目次 ]
[ POP ]
遠距離恋愛をしていたとき、100万円くらい払ってもいいから(払えないけど)「どこでもドア」が欲しいと毎日思っていた。
それが駄目なら「取り寄せバッグ」でもいいと思っていた。
ドラえもんが頼りにならないならこの際エスパー魔美にでもなるから、とにかくこの状況をどうにかしてくれ、枕を濡らしていたのを思い出した。
距離っていうのは気持ちとか想いとかでなんとかなるものでは決してないのだが、でも気分としてはなんとかできるものであってほしい。
この小説はそれを本当にライトに書きあげていて、とても心が軽くなる。
本当にすっきりとして気持ちがいい。
ショートカットという響きが心にしんと澄み渡る、とても素敵な小説です。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
ネタバレこの作者の方は、OL経験があるのかな?
な~んにも、大事件とか起こらない話ですが、すごくOLの日常がリアルに描かれていて、自分のOL時代が懐かしくなりました。
そうそう、フェリシモとか千趣会とか、そういうの取り仕切る人が必ずいるんだよね~とか、仕事の合間合間に、ティータイムとかお菓子タイムとかとるよね~とか。
無理な頼みごとしてくるオヤジにプンスカ怒ってみたり。
私はシュレッダーではなかったけど、使った紙を廃棄にするときは、必ずホチキスを外さなくてはいけなくて、やっぱりその時に初めて、ステイプラー用リムーバーというものの存在を知りました。
解説のナオコーラさんも書いてらしたけど、主人公は美大を出ているわけだけど、「せっかく美大出てるのにこんなOL仕事なんて…」とクサクサせず、仕事は普通の会社のOLだけど、ちゃんと
好きなこともしてるし、それでいいと思う、と感じているのがとてもよかったです。
なんか、「OLの話」っていうと「毎日毎日、判でついたように同じような生活の繰り返し。嫌な上司もいるし、あ~、何か楽しいことないかしら」とか思って、「好きを仕事に」なんつって、友だちと会社を立ち上げてみたり、お店を開いてみたり、なんらかの才能を買われて転職…みたいな内容になりそうなのに、そうじゃないところがいい。
もちろん上記みたいな話も、夢があって好きですけどね。
好きなことを仕事に出来れば、それはすばらしいことだけど、それが叶ってる人って、実際そんなに多くないと思うし。
本当に新入社員の人に、読んでもらいたいと思いました。 -
Posted by ブクログ
大阪に住む有麻が東京を訪れた一週間。元同僚、大学のサークル友だち、接待で出会った外国人、そして高校のときの同級生でなんとなく特別な思いを抱いていた鳴海くん、またその彼の家を時々訪れるらしい凪子。さまざまな人との出会いが柴崎友香らしいふわっとしたタッチで描かれる。
日常の描き方がやっぱり上手。本を役に立つ立たないで語るのであれば、そもそも小説なんて直接何かの役に立つとは言えないし、この本はその小説の中でも特にそんな感じ。それではなぜ読むのかというと、もちろん娯楽の一つとしてではあるのだけど、こういう世界が存在する、日常がこんな角度からも見え得る、ということを提示してくれる、そしてそれがなんとなく心の支えになってくれるからじゃないかな。ヒトは現実だけじゃ生きれないし、なによりそれは退屈。彼女の本を読むとこんなことを思う。なんでもない日常を、"あぁ、いいかも"と思わせてくれるところが好きだ。