柴崎友香のレビュー一覧
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ネタバレこの作者の方は、OL経験があるのかな?
な~んにも、大事件とか起こらない話ですが、すごくOLの日常がリアルに描かれていて、自分のOL時代が懐かしくなりました。
そうそう、フェリシモとか千趣会とか、そういうの取り仕切る人が必ずいるんだよね~とか、仕事の合間合間に、ティータイムとかお菓子タイムとかとるよね~とか。
無理な頼みごとしてくるオヤジにプンスカ怒ってみたり。
私はシュレッダーではなかったけど、使った紙を廃棄にするときは、必ずホチキスを外さなくてはいけなくて、やっぱりその時に初めて、ステイプラー用リムーバーというものの存在を知りました。
解説のナオコーラさんも書いてらしたけど、主人公 -
Posted by ブクログ
大阪に住む有麻が東京を訪れた一週間。元同僚、大学のサークル友だち、接待で出会った外国人、そして高校のときの同級生でなんとなく特別な思いを抱いていた鳴海くん、またその彼の家を時々訪れるらしい凪子。さまざまな人との出会いが柴崎友香らしいふわっとしたタッチで描かれる。
日常の描き方がやっぱり上手。本を役に立つ立たないで語るのであれば、そもそも小説なんて直接何かの役に立つとは言えないし、この本はその小説の中でも特にそんな感じ。それではなぜ読むのかというと、もちろん娯楽の一つとしてではあるのだけど、こういう世界が存在する、日常がこんな角度からも見え得る、ということを提示してくれる、そしてそれがなんとなく -
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妻の書棚にあった柴崎友香もの2冊目はこれでした。
『その街の今は』と本書は語り手が1人。『きょうのできごと』は語り手が交互に入れ替わる。『その街の今は』はタイトル通り基本的に場所は移動せず,主人公の日常的な範囲内で収まっている。『きょうのできごと』は大阪に住む人々が京都に引っ越した友人を訪ねる設定。どこか明示はされていないが動物園なども出てきて,関西圏にいくつか舞台を持つ。それに対し,本作は主人公ともう一人の女性の活動範囲が広い。冒頭では東京発新大阪行きの新幹線で,主人公の芽衣と音生(ねお)の2人旅が始まる。3年勤めた会社を辞めた芽衣と,東京で恋人の二股が発覚して別れてきた音生の感傷ツアーって -
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ネタバレぼんやりとただ文字を追うだけで読んでしまうタイプの人は、この作品が味気ないように感じるかもしれない。
事件は何も起こらないし、何よりオチがよくわからない。
日常のワンシーンを切り取ってきたような話だから、例えば登場人物たちの全く別の日を描いてもきっと成立してしまう。
だからこそ、面白いんだと思う。
私たちの生活は、期待するほどの事件は起こらない。朝起きて会社やら学校やら行って、ちょっと嫌なことがあればイライラして、面白いことがあれば笑って、美味しいものを食べて満たされて夜は眠り、週末は出かける。
作品は、まさにそんな感じ。
場面や人物は違うけど、まるで自分もそこにいるような錯覚。
で、この作者