柴崎友香のレビュー一覧

  • 続きと始まり
     男女三人の登場人物が、2020年3月からの2年間、要はコロナ禍の間、それぞれの場所で、それぞれの暮らし、人生を、いかに送ったかが、微細ながら、淡々と紡がれる。
     未曽有の国家的危機の最中、その9年まえの2011年の東日本での大震災や、さらにその前の阪神淡路の震災にも思いを馳せつつ、今を生きる市井の...続きを読む
  • 私の身体を生きる
    島本理生、村田沙耶香、藤野可織、西加奈子、鈴木涼美、金原ひとみ、千早茜、朝吹真理子、エリイ、能町みね子、李琴峰、山下紘加、鳥飼茜、柴崎友香、宇佐見りん、藤原麻里菜、児玉雨子、17名の書き手が自らの身体に向き合って記したエッセイ集。

    1人当たりのページ数は少ないが非常に濃い内容。

    性について赤裸々...続きを読む
  • 私の身体を生きる
    前情報なしに、西さんの作品が読みたくて購入。

    体や性をテーマにしたエッセイ集だった。

    共感できないことも多いけど、普段触れることのない、他人の考え方を知れて面白かった。
  • その街の今は
    感想、なんて書こうかなあ?と思ったのが第一の感想。
    川上弘美さんの解説を読んで、なるほどなーと思った。
    たしかに、決めつけがない。この人はこういう人だ、というキャラ設定がないというか。
    「こういう人がいるよね」という小説とは違う意味で、解像度が高い、のかもしれない。やな人がいないし、かと言っていい人...続きを読む
  • 私の身体を生きる
    感想
    自分の身体から弾き出された感覚。なんでコントロールできないのか。苛立ちを覚える。けれども。そこに可笑しさもある。この身体で生きる。
  • 寝ても覚めても 増補新版
    感情表現が豊かで、色鮮やか。

    実写化の人選が上手すぎて苦しくなる。麦そのまま。
    東出昌大しか頭に浮かばず読むのがつらい。
  • 待ち遠しい
    私の仕事は社会的には評価されている仕事です。世の中には生産性のない仕事を評価しない人がいるんだな〜、夫や姑が私の仕事を評価しない理由がわかった
  • 春の庭
    ストーリーは好きだけど、がんばらないと読めない感じがずっとあった。がんばって読んで、やっと入ってくる。短編なのに疲れたなー
  • 続きと始まり
    何か特筆するような出来事が起こるわけではない。2020年3月から2022年2月にかけての期間、コロナ禍で全ての人の生活が影響と制約を受けていた期間における、ごくありふれた一般市民である男女3人の身の回りで起きたことを、それぞれが主人公となる章を交互に重ねることで描いていく。
    確かに、コロナ禍の生活っ...続きを読む
  • こどものころにみた夢
    評価が低いのは、帯の文言がまったくの羊頭狗肉だったからです。「5分で読めて、暖かい気持ちに」って。全然暖かい気持ちになんかなりませんよ。作家陣も抗議していいんじゃないか。まあそこを期待して購入した訳じゃないんだけど。

    内容はよかったです。不条理さ、うっすらと漂う気持ち悪さ(あるいは気持ちよさ)、尻...続きを読む
  • 続きと始まり
    この本を読んで、久しぶりに「クラスター」と言う言葉を思い出した。
    本当に、人は忘れる生き物なんだなぁと思った。
    もう少し、波がある話かとも思ったけれど普通な感じではあった。
  • 続きと始まり
    風化していくって怖いなって読んでて思ったほど、緊急事態宣言という言葉が懐かしいと思ってしまった。あんなに日常的だったマスクのこと、忘れてはならない震災も。大切なことたちが随所に散りばめられててハッとすることがあっていいなと思いながら最後まで楽しく読んだ
  • 待ち遠しい

    離れの一軒家で一人暮らしをする独身北川春子39歳。そして母屋に越してきた、夫を亡くした青木ゆかり63歳。その裏手の黄色い家で暮らすゆかりの甥っ子の嫁沙希25歳。

    適度な距離感で暮していけたら良いのに、持って生まれた性格というのか、寂しさからなのかおせっかいをやき始めるゆかり。ここまでなら許せるけ...続きを読む
  • 続きと始まり
    地震、コロナ、、日常生活が脅かされる。
    そうした中でそれぞれの境遇の3人が必死に?それなりに?生きている。
    それを描いた小説、、、
    みんないろいろあるけど、生きている。
  • 続きと始まり
    閉塞感を感じた。なかなか上手く行かない人生。自分の人生は、良い様に思う。1989年に入社して、今も会社員。定年も延長になり、恵まれている。今の暇な仕事、やりがいのない仕事。まだ、マシなことなのかもしれない。
  • 虹色と幸運
    ひとはいつ「大人」になるのか。いつの間に「大人」と呼ばれる年齢になった今、ピッタリな作品だった。主人公の3人の女性が三者三様の生活を送っていく物語。平凡だけど、日常にある浮き沈みを進んでいく主人公たちに共感しながら読み進めた。

    いつかちゃんとしたらとか考えてたら、なんにもできないのかもしれない

    ...続きを読む
  • 春の庭
    「春の庭」は気を衒うことなく淡々と話が進む中に色んな人生の歩み方が語られている。何か特別な技巧は感じないながら、他の小説との類似性を感じない伸びやかさがあった。読解力がないせいか、残り僅かな場面で語り手が太郎から太郎の姉に変わるところの意図が理解出来なかった。
  • 続きと始まり
    かつて日常を非日常にしてしまった二つの大震災。
    未知の病原体の出現。
    過去の出来事だけど、それはあまりにも深く心に残っていて…
    コロナに関しては、今もまだ安心とはいえないが…
    それなりの前に戻ったかのように日々は続いていく。
    この物語は、三人の住むところも違う男女の日常を描いている。
    2020年3月...続きを読む
  • 百年と一日
    ページ数が多いわけじゃないけど、会話文が少なく説明の描写が多いから堅い印象の小説。またいつか時間がたって読み返したら、何か発見があるかもしれない。そんな読後感だった。百年と一日というタイトルが素敵。街の建物や景色を想像しながら読めて良かった。
  • ご本、出しときますね?
    最近オードリーの若林さんにハマっており、たどり着いた一冊です。
    この番組見たかったなー。対談相手の作家さんも好きな人達ばかり!