柴崎友香のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
離れているけど気持ち次第で近くなる距離。
なにか、雲を掴むような話です。
といっても、いかんせん土台無理な話ってことではなくて
掴んでもそこには無い、指の間からこぼれ落ちていくような、そんな儚い話です。
短編4つなんですが微妙に繋がっています。
その薄い繋がりの描き方が上手くて何度もページを遡りました。
最後のタイトルが、その名も
『ポラロイド』
僕も使っている大好きなPolaroid690が出てきます。
おそらく柴崎さんも使っておられるのは?
描き方が細かくて、ホントに使っている人でしかわからないようなこともこまごまと書いていて
おもわずウンウンと頷きながら読ん -
Posted by ブクログ
人名や地名などの情報をほとんどそぎ落とし、男、娘、小説家、港町などの抽象的な言葉でつづられる短編集である。そうした仕掛けにより物語のなかの時間軸についても「いま」がいつなのか読者にわかりにくくされているので、わずか数ページの掌編のなかで思わぬほど時間が過ぎ去ることもあり、この軽い驚きが『百年と一日』という表題に象徴されているように感じた。それだけの長い時間のなかでは人が死んで生まれ、建物はつぶされて更地になりまた新しく建て替わる。時には確固としていたはずの記憶さえ危うく揺らぐ(たとえば学生時代の事故の話のように)のだが、そうした変わるものや、すれ違いのなかにある変わらない風景なり、人の思いなり
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Posted by ブクログ
ネタバレ★3.0
う~ん、難しいというか雲を掴むような感覚になる1冊だった
純文学といえば純文学なんだろうけど、著者の頭の中をそのまま書いて
読み手に伝えるための要素を放棄したようなそんな感想を抱いちゃった。
なんとなくこういうことを言いたいのか風刺したいのか
みたいな箇所があったり音楽という大事なテーマみたいに扱われているところまでは
読み取れるが、その音楽がどういうことを伝えたいのか全くわからなかった
純文学って解釈が分かれるよねってイメージがあるけど、読んだ人ほとんどが
しっかりとした解釈を持てなかったのではないかな…難しいといえば難しい -
Posted by ブクログ
あなたのマイルールは?っていう質問が出演者にたいして投げかけられるのだけど、これが面白い。とても一般的なことを答える方もいれば、え?それってどういうこと?と答えるような内容もある。ただ、どの回答も、よくよく話を聞くと、なるほどそうか。と思う内容で、上っ面でなくきちんと腹に落としたマイルールがあることがすごいなと。
こうしたルールは最初からあるのではなくて、インタビューや内省の過程で形作られているんだろうけれど、きっと作家さんというのはそういう過程をごく自然なこととして普段からされているんだろうな感じたし、その過程と表出した事柄が、私の関心ごとなんだな。って気づけた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ柴崎友香さんのエッセイを読み、どんな文章を書かれる方なのか興味があって読みました。
結果、とても好きでした。
今から10年後の話、というのも面白かった。
寝る前に少しづつ読み進めるのにちょうど良かったです。
途中、現実の世界にも通じるような描写が現れて、これは現実なのかな、物語なのかな、とよく分からなくなる感じも好きでした。
結局、今私が見てる世界もそうだよな、と思ったり…本当に現実世界として実在してるのかどうかなんて分からない、見ようとしてることしか見れないよな、など考えながら読んでました。
データで管理される世界も、もう少し先の未来という感じで、というかもう起こってることですかね。昔か -
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Posted by ブクログ
北川春子、39歳未婚。
実家を出て10年。
今は大家さんの敷地内にある離れで、静かに暮らしている。
会社勤めをしながら、刺繍や消しゴム版画を楽しむ日々。
春子自身は穏やかに暮らしているのだけれど、両親や友だち、同僚からの
「まだ結婚しないの?」という軽いプレッシャー。
そして、自分らしくありたい気持ちとの間で、どこか揺れている。
元々の大家さんだったおばあちゃんが亡くなり、代わりに娘のゆかりさんが越してきてから、春子の静かな生活は少しずつ賑やかになっていく。
結婚や恋愛にあまり興味のない春子。
家族と疎遠なゆかりさん。
そして、若いけれど結婚という形に強くこだわる沙希ちゃん。
春子の視