柴崎友香のレビュー一覧
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ここではないどこかの国で「探偵」をする主人公。「世界探偵委員会連盟」に所属する彼女はある日自分の事務所兼自宅を見失って帰れなくなってしまう。
急な坂ばかりの街、雨でも傘を差さない街、夜にならない夏の街、太陽と砂の街、雨季の始まりの暑い街。どこかを彷彿とさせつつも不思議な異国感異世界感がなんともいえず心地よい・・・だけではなくなんともどことない不穏な気配が常に漂ってるのが良いスパイスになってる。ただまあミステリとかサスペンスではないので別に最後まで読んでもその辺が解明されたりとかはそんなにないんですが。自分の好みとは違うけど、ほんのりと面白く読めました。
しかしこの世界での探偵って探偵というよ -
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リレーエッセイ方式で17人の書き手が
『私の身体を生きる』という性をテーマに綴った作品。
想像していた感じと、かなり違っていた。
同じテーマでも書き手によって随分とみえる世界が変わるものだ。編集者から依頼された形で綴っているためか、何となく及び腰に感じる作品も少なくない。
女性しばりでリレーエッセイ集にした意味する所も、問いたいが、赤裸々告白をするものから、トラウマ的な内容を飄々と語ったものまで、多種多様・・・
トップバッターの島本理生さんの作品だけは、眠っていたような共感が呼び起こされる様な感覚があった。
恋愛ものがお得意な作家さんだけに、性の役割にも飄々と鋭い着眼点をお持ちだ。
色 -
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ネタバレ柴崎友香さんの小説を読むと、いつも登場人物たちがとても身近に感じられて、本当に登場人物たちが生活していると錯覚してしまう。
今回のお話は30代の女性3人がメインで、私にちょうどぴったりで読んでみたかった。
物語は1ヶ月ごとに区切られていて、12ヶ月分の3人の物語が書かれている。
全員に大きな変化はないけれど、1ヶ月ごとに嬉しいこともあれば、そうではないことも起こる。
仕事の変化、家族の変化、恋人の変化、そうした日常の変化にいろんな感情になりながらも生活を続ける3人の物語。
どうなるかわからない未来を、それでもいまの気持ちを大切にしながら、過ごしていきたいと思った。 -
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皆様、今年も宜しくお願いいたします。
年末年始かなりのお休みがあったから、年末にまた本を何冊か買って、さあと思いましたが、掃除をしながら立ち止まり、雪の舞う年越しにちょこっと騒ぎ、テレビを観ながら整頓整頓。
箱根駅伝観て大騒ぎ、そしてまた、探し物。
そんなこんなで実家にあった積ん読。
コロナ期に買って忙殺されて読めなかったのかあと、読み始めたこの本がお休み中に読んだ本になりました。
散歩にでる時はAudible。でのこの作品はなんだか自身の振り返りとこの先をじわっと考えた作品で。
何処かで起こっていることに耳を傾けながら遠くでしか考えていなくなにもしていない自分。
コロナは全世界を巻き込んで、 -
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【目次】
Better late than never(島本理生)
肉体が観た奇跡(村田沙耶香)
「妊娠」と過ごしてきた(藤野可織)
身体に関する宣言(西加奈子)
汚してみたくて仕方なかった(鈴木涼美)
胸を突き刺すピンクのクローン(金原ひとみ)
私は小さくない(千早茜)
てんでばらばら(朝吹真理子)
両乳房を露出したまま過ごす(エリイ)
敵としての身体(能町みね子)
愛おしき痛み(李琴峰)
肉体の尊厳(山下紘加)
ゲームプレーヤー、かく語りき(鳥飼茜)
私と私の身体のだいたい五十年(柴崎友香)
トイレとハムレット(宇佐美りん)
捨てる部分がない(藤原麻里菜)
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日々のいろいろが跡形もなく消えていくのが切なくて、全てを記録出来たら、なんて事を思う時もあるのだけれど、ずぼらな私にそんな細かい記録は出来ず、
出来たとして、それを読むのはこんなに大変なんだなと思い知る。読むのがしんどい本だった。
親との距離感。
災害の近くにいなかった事で感じる、
どうしようもない申し訳なさ。
共感する部分はあった。
知らず口にしたり、やらかしてしまった自分の罪に
ずーっと後になって気付いてしまってうろたえる。
「答え合わせをしたい」
「傷つけてしまった人に直接謝罪したい」
って、傷つけた側の自己満足に過ぎないんだろう。
傷つけられた側からすると、
せっかく折り合いをつけ