柴崎友香のレビュー一覧

  • 寝ても覚めても 増補新版

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    小説ならではの作品。想像力がものをいう。
    一目惚れの幻想、踏ん切りのつけ方に迷い戸惑っていたのかなと。似たタイプの人を結果好きになる。一風変わった恋愛小説でした。

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    2026年03月17日
  • 待ち遠しい【毎日文庫】

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    北川春子、39歳未婚。
    実家を出て10年。
    今は大家さんの敷地内にある離れで、静かに暮らしている。

    会社勤めをしながら、刺繍や消しゴム版画を楽しむ日々。
    春子自身は穏やかに暮らしているのだけれど、両親や友だち、同僚からの
    「まだ結婚しないの?」という軽いプレッシャー。
    そして、自分らしくありたい気持ちとの間で、どこか揺れている。

    元々の大家さんだったおばあちゃんが亡くなり、代わりに娘のゆかりさんが越してきてから、春子の静かな生活は少しずつ賑やかになっていく。

    結婚や恋愛にあまり興味のない春子。
    家族と疎遠なゆかりさん。
    そして、若いけれど結婚という形に強くこだわる沙希ちゃん。

    春子の視

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    2026年03月16日
  • 帰れない探偵

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    物語は淡々と進むようで、実は描写や会話の一つ一つに謎をとく鍵が散りばめられてあり、読み終わっても不思議な感覚は残されたままでした。どこの国でいつの話なのか、分かりそうで今一分からない、何とも不思議な探偵さんです。

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    2026年03月13日
  • その街の今は

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    かなり久しぶりに柴崎友香さんの著作を読みました。10年ぶりくらいですかね…。
    独特の空気感があるなと勝手に思っているのですが、久しぶりに読んでも空気感が変わっていなくて、読みやすかったです。
    今回は大阪の地理に詳しい方が読むと、より楽しいのではないかと思います。

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    2026年03月02日
  • 帰れない探偵

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    自分の家に帰れない(比喩でもなく現実的に探偵事務所兼自宅の部屋に戻れなくなった)探偵さん「わたし」が、生まれ故郷にも帰れなくなってて、探偵業務を続けながら帰る場所を求めた10年間の記録、みたい話。

    ちょっとまだ消化不良。
    曖昧で、ずーっとフワフワしてて、結局そのまま終わってしまった。
    自分の読解力不足なのかもだけど、読み直す気分にはなれなかった。
    色んな国を旅してる感じで楽しくて、読んでる最中はのめり込めたのだけど、、、で、結局、どういうこと?っていう感じ。

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    2026年02月27日
  • その街の今は

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    大きな事件が起こるわけではなく、淡々とした日常が丁寧に描かれている作品。その静かな雰囲気やゆったりとしたテンポがとても心地よくて、こうした“日常を大切にすくい取る物語”の魅力を改めて感じた。 風景描写も細やかで、主人公が昔の写真を収集していく様子を追いながら、まるで自分も一緒に写真を眺めている気分になって、変わってきたものと変わらずに残っているものの両方に思いを馳せた。やっぱりモノクロ写真って良いよなあ。

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    2026年02月27日
  • 帰れない探偵

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    ここではないどこかの国で「探偵」をする主人公。「世界探偵委員会連盟」に所属する彼女はある日自分の事務所兼自宅を見失って帰れなくなってしまう。
    急な坂ばかりの街、雨でも傘を差さない街、夜にならない夏の街、太陽と砂の街、雨季の始まりの暑い街。どこかを彷彿とさせつつも不思議な異国感異世界感がなんともいえず心地よい・・・だけではなくなんともどことない不穏な気配が常に漂ってるのが良いスパイスになってる。ただまあミステリとかサスペンスではないので別に最後まで読んでもその辺が解明されたりとかはそんなにないんですが。自分の好みとは違うけど、ほんのりと面白く読めました。

    しかしこの世界での探偵って探偵というよ

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    2026年02月19日
  • 帰れない探偵

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    今から十年くらいあとの話。探偵が、急な坂の街に住み始めて1週間で帰る場所を見失い、そこからあちこちの国に転々とし依頼を解決していく。掴みどころがなく、どこに着地するかもわからないけど何となく読み進めここはどこなんだろうと想像しながら淡々と読んだ。ちょっとずつ不穏だったり危険で怖い場面もありこの探偵は怖くないのか?と不思議。怖がりなら探偵にはならないか。太陽の日に当たりたいのでずっと雨ばかり降る街は絶対に住みたくない。突然のザ・ブルーハーツだけどこの物語は読んだ瞬間から全てが流れていくようだ。不思議な余韻。

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    2026年02月18日
  • 私の身体を生きる

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    ネタバレ

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    アンソロジー、あまり読んだことがなかったので読めるか少し心配でしたが、

    いろいろと、それぞれに、自分の身体に関する記憶や経験が書かれていて、

    無事読めました。

    ワンテーマを通して、こんなに豊かなアンソロジーができるんだなーと、やっぱ一流の作家さんたちだからかと思いますが、読者としても自分自身の経験について振り返る機会になったり、他者について少し想像する機会になる、とても良い本だったと思います。

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    2026年02月18日
  • 百年と一日

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    帰れない探偵で柴崎さんに魅了されて、他の著書も読み始めました。

    柴崎さんの、優しくて心にスッと入ってくる何気ない言葉選びがとても心地よく、朝一や疲れて帰ってきた時に数話読む、という贅沢な楽しみ方ができた作品。
    特に何かが起きたり、特筆するような話が出てくるわけではないのに、何故かスルスルと読んでしまう。
    毎話、ひとつの場所をクローズアップし、そこに関わる人々の過去から未来に流れる日常を垣間見ることができる。
    まるで、その場所にい続ける呪縛霊の様な視点で毎話を楽しむことができた。

    未来軒のお話が好きでした。

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    2026年02月14日
  • 私の身体を生きる

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    リレーエッセイ方式で17人の書き手が
    『私の身体を生きる』という性をテーマに綴った作品。

    想像していた感じと、かなり違っていた。
    同じテーマでも書き手によって随分とみえる世界が変わるものだ。編集者から依頼された形で綴っているためか、何となく及び腰に感じる作品も少なくない。

    女性しばりでリレーエッセイ集にした意味する所も、問いたいが、赤裸々告白をするものから、トラウマ的な内容を飄々と語ったものまで、多種多様・・・

    トップバッターの島本理生さんの作品だけは、眠っていたような共感が呼び起こされる様な感覚があった。
    恋愛ものがお得意な作家さんだけに、性の役割にも飄々と鋭い着眼点をお持ちだ。

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    2026年02月13日
  • 待ち遠しい

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    年代によっての「普通」があって、でも「普通」ってなんだろうって。
    その人がその人の好きなように生きていればいい。そう思っていても「普通」にとらわれてしまう不思議。

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    2026年02月02日
  • 私の身体を生きる

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    「私の身体を生きる」というテーマのエッセイ集。
    びっくりした内容もあった。自分の性を語るのは難しい、

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    2026年02月01日
  • 千の扉

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    夫の祖父に頼まれ、千歳は広大な都営住宅で人探しを始める。同じ顔の千の扉の向こうに確かにある、「誰か」の暮らし。深く交わりはせず、他人の人生が肌近くを通り過ぎてゆく感覚が寂しくもあたたかい。いま同じ時を生きている無数の人々の存在を強く意識させてくれる作品。
    本作、時々時制も話者も不意に横すべりして、過去と現在を二重写しにしたような重なりとブレが生まれているのがいい。各々過去や事情がある他人の人生に無責任には関われないけれど、誰にでも「人生」があるのだと実感として理解していれば、尊重し合える。この距離感を大切にしたいと思った。

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    2026年01月25日
  • 続きと始まり

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    戦争も災害も疫病も「平和」な日々の続きとして始まった。皆それぞれに日々の仕事や暮らしに必死で、でも、理不尽な抑圧や小さな違和感をやり過ごす毎日の続きに、どんな日々が始まるのか。「後片付け」は誰がするのか。見て、目の前の世界を、と囁かれた気がした。
    だからといって、「正しい」ことをしすべき、行動すべき、と、そういう圧の強め方をしないのが柴崎作品。行動してもしなくても、私たちが生きるこの世界、同じ空の下に、今この時、痛み苦しみの中にいる人がいる。その事実から目を背けるなと、ただ、そう囁く。それが、心の柔らかなところに刺さる。

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    2026年01月24日
  • 百年と一日

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    場所と人と時間が織りなす34の物語。

    各篇のタイトルがとにかく長い。
    このような短篇は初めて。
    そして一作品は10ページほど。

    大きな何かが起きるということはない。
    淡々と物語は進む。
    読み終えるごとに少し遠くを見て余韻に浸りたくなる不思議な作品。

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    2026年01月10日
  • 私の身体を生きる

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    藤原麻里菜さんのが印象的だった。
    知らずに読んでいたけど藤原麻里菜さんって、無駄づくりの彼女だったのか!
    それに気づいてからより面白く読めたし、女とか関係なしに能力を認められたい気持ちは、理系入試女子枠アンチのわたしの気持ちを代弁してくれた。
    男性に女としてのフィルターを通して見られたくない気持ちでありながら、女である自分(の身体)が好きだというまとめ方も好きだった。

    痴漢被害にあった人が多く驚いた。私は痴漢にあったことはない。こんな言い方だめなんだけど、共感、理解のために痴漢の経験があればよかったなとか思った。

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    2026年01月14日
  • 虹色と幸運

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    ネタバレ

    柴崎友香さんの小説を読むと、いつも登場人物たちがとても身近に感じられて、本当に登場人物たちが生活していると錯覚してしまう。

    今回のお話は30代の女性3人がメインで、私にちょうどぴったりで読んでみたかった。

    物語は1ヶ月ごとに区切られていて、12ヶ月分の3人の物語が書かれている。

    全員に大きな変化はないけれど、1ヶ月ごとに嬉しいこともあれば、そうではないことも起こる。
    仕事の変化、家族の変化、恋人の変化、そうした日常の変化にいろんな感情になりながらも生活を続ける3人の物語。

    どうなるかわからない未来を、それでもいまの気持ちを大切にしながら、過ごしていきたいと思った。

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    2026年01月07日
  • 続きと始まり

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    皆様、今年も宜しくお願いいたします。
    年末年始かなりのお休みがあったから、年末にまた本を何冊か買って、さあと思いましたが、掃除をしながら立ち止まり、雪の舞う年越しにちょこっと騒ぎ、テレビを観ながら整頓整頓。
    箱根駅伝観て大騒ぎ、そしてまた、探し物。
    そんなこんなで実家にあった積ん読。
    コロナ期に買って忙殺されて読めなかったのかあと、読み始めたこの本がお休み中に読んだ本になりました。
    散歩にでる時はAudible。でのこの作品はなんだか自身の振り返りとこの先をじわっと考えた作品で。
    何処かで起こっていることに耳を傾けながら遠くでしか考えていなくなにもしていない自分。
    コロナは全世界を巻き込んで、

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    2026年01月05日
  • 私の身体を生きる

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    【目次】

    Better late than never(島本理生)

    肉体が観た奇跡(村田沙耶香)

    「妊娠」と過ごしてきた(藤野可織)

    身体に関する宣言(西加奈子)

    汚してみたくて仕方なかった(鈴木涼美)

    胸を突き刺すピンクのクローン(金原ひとみ)

    私は小さくない(千早茜)

    てんでばらばら(朝吹真理子)

    両乳房を露出したまま過ごす(エリイ)

    敵としての身体(能町みね子)

    愛おしき痛み(李琴峰)

    肉体の尊厳(山下紘加)

    ゲームプレーヤー、かく語りき(鳥飼茜)

    私と私の身体のだいたい五十年(柴崎友香)

    トイレとハムレット(宇佐美りん)

    捨てる部分がない(藤原麻里菜)

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    2025年12月07日