【感想・ネタバレ】その街の今はのレビュー

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Posted by ブクログ 2024年02月15日

日日是好日。上がりも下がりもない 劇的に事件もない 何かが起こって起承転結もない、んー凄く良い感じの柴崎友香さんだった。良太郎とベタベタの飲み会の次の日にお互い酔ってたと言いズバッと闇金と聞く あー友達になるんだろうなと 友人から恋愛の仕方が間違っているのではと疑問を投げかけられ、なるほどと付き合う...続きを読むことを意識すればいいのにせずに ラスト良太郎の家に行きランチの約束をするが、幕ですか、気になる人と何かある訳でもない 嫌な気持ちにならない平坦な気持ちのまま幕でした。これ気になってて取り寄せて読んだ、通ってる本屋にはこういう本を並べて欲しいものだ、本棚減らすとか意味がわからない。悲しいかな本屋がどんどん潰れてないんだよ

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Posted by ブクログ 2021年05月17日

心斎橋あたりの話

自分はその辺に住んではないけど、よく遊びに行ったりしていた場所なので、割と鮮明に想像できました。
自分が読んでる今と比べると、小説の舞台になってる時代はたぶん15年くらい前かなぁ。既にこの小説の中の風景からは変わってるものもあって、こうやって街はどんどん変化していって、登場人物達...続きを読むの気持ちを実際に未来の自分が追体験できたような気がした。

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Posted by ブクログ 2015年11月17日

柴崎友香さんは時間と場所をテーマとした作品を描くことが多く、本作もその代表のような作品だ。普通の日々を切り取って描かれる物語って簡単そうで実は難しい。日常ってものすごい盛り上がりがあるわけではないから。それを丁寧に描いていることが、この作品の魅力になっている。主人公たちの日々の出来事を通して、大阪と...続きを読むいう街を浮き彫りにしている作品。

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Posted by ブクログ 2016年01月28日

2015年によかった本10位以内に入れた本。もう一回読みたくなって。「おまえ……、おまえはぁ、一人でも大丈夫やけど、おれは、あいつのことはほっとかれへんねん、って言うねんやん」「ほんまにそんなこと言うんや」「あほや」。そう!それ!あほやって言ってたいのよ。あほや言うてても、いろいろよく見てたり大事に...続きを読む思えたり、よかったって思ったりするのよ。昨日読んでた本は、時間は命っていうのはいいなって思ったけどあとはきれいなことばっかりで疲れた。

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Posted by ブクログ 2013年04月06日

これから何度も読み返す作品の一つ。
大阪が舞台で写真が重要なモチーフになっていて、とても大好きな一冊です。

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Posted by ブクログ 2024年03月03日

大阪が舞台の話なので会話が関西弁で、同じ関西に住んでる私にはすごく自然に頭の中へ入ってくるので、めっちゃ読みやすかった。

私も去年あたりから自分の住んでる、よく知ってる場所の昔の写真やらYouTubeに転がってる昔の映像やらを見るのにハマったので、主人公の歌ちゃんの気持ちにとても共感した。私は京都...続きを読むで育って今も京都に住んでるから、京都は昔も今もそんなに変わらないことを知って、すごく不思議な気持ちになった。お寺なども変わってないし、見覚えのある建物も沢山あったし、車や人々のファッションなどが違うだけで、ほとんど同じような景色を見ながら現代とそんなに変わらない暮らしをしていたのかなぁ〜って思った。昔から沢山の人が同じ景色を見てきたんだと思うと妙な気持ちにもなる。

この本自体も平成18年、つまり2006年に発行されたものだから(私は元号より西暦のほうが分かる世代)、またその時と比べて大阪の街並みも変わってるかも。2006年は私もまだピカピカの小学1年生だったので、心斎橋にソニータワーというビルがあったこともこの本を読んで初めて知った。検索してみるとすごくかっこいい姿だった。今はもうとっくに解体されてしまい実物を見れないのがとても残念。読んでると頭の中で懐かしい平成の雰囲気が蘇ってきたのも面白かった。

最近、京都でも老朽化などであちこちが変わっていく姿を目の当たりにしてちょっぴり寂しい気持ちになってたので、この小説を読んでより何気ない普段の街並みも愛おしく感じたし、私も積極的に写真に残そうと思った。もしかしたら未来の人たちが今の街並みの写真を見て、歌ちゃんや私と同じような気持ちになったりするのかもしれない。

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Posted by ブクログ 2021年06月30日

柴崎さんの小説の空気は、ずっと浸っていたいです。
嫌なものがあまり無いし、「これは嫌い」と強く声高に拒否するような人も居ないからだと思います。
登場人物も大阪の人たちでよく喋るけれど、煩くないのも良いのかも。
こういう景色ある、とか、こういう人たちいる、という現実味もものすごく感じました。
大阪はた...続きを読むぶん2度しか行ったことないけれど、行きたくなります。無性に、この空気に身を置きたい。柴崎さんの切り取る大阪は良いところのように思えます。過去と現在と、地続きで。
川上弘美さんの解説もとても良かった。そう!と思います。

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Posted by ブクログ 2021年04月29日

智佐はうれしそうでおいしそうで楽しそうだった。(141)
わたしがまだいない時間の、この街の風景。知っている建物だけが、そことわたしを繋ぐ。(117)

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Posted by ブクログ 2018年09月02日

大阪の事が大好きな事がよくわかる本でした。
心斎橋近辺の事を少しでも知っていると細かい情景が浮かんでくるし一気に読めた。

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Posted by ブクログ 2018年07月25日

柴崎友香らしい作品。やはり舞台は大阪。
飽きずに最後まで読み進められた。
良太郎との関係が気になるけれど、はっきりさせずに終わらせるところがまた良いと思った。

終盤のお好み焼き屋さんの場面が好きだなぁ。
「智佐はうれしそうでおいしそうで楽しそうだった。」
すごく好きな一文。微笑ましい。

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Posted by ブクログ 2017年07月16日

至極退屈でドラマがなく、かすかに起承転結がある感じ。いいねー。
合コン、クラブ、といった若者の普通の日常が描かれていて、森見登美彦みたいな非モテ芸・自虐芸しか引き出しがなくて笑えない感じになってきているような作品群よりも全然リアルな青春。そりゃレコード集めたり写真集めたりするわいな、普通の人間は。く...続きを読むっつき別れたり。
そして、一々屈託にフォーカスせずに淡々と進行する人間関係もいい。眉間にしわ寄せて苦悩するばかりがおブンガク様ではない。
何より、登場人物が別に善人でないのか素晴らしいね。その点、原田マハより全然好きだなー。
保坂和志に近いかも、と思った。女子で、大阪で、若干リア充=人並みに努力してる人たち、な保坂和志。

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Posted by ブクログ 2016年04月21日

読んでいると物事を何でもあるがままに捉えられるようなリラックスした気持ちになる。

人物たちがものすごく自然。存在もセリフも心情も周囲を見る目も全てが自然で、物語的でない。そこが安心感を与えてくれるのかもしれない。特に人物が見ているものの描写、視点の描写が特徴的だと思った。小説的じゃないというか、物...続きを読む語を構成するための意図的な取捨選択が少なくて、その人物の見ている景色が本当にそのまま描写されているような感じがする。そのおかげか、小説の中の人物たちが私たちと同じ世界に実在しているように感じられ、親近感が湧く。小説の世界に没頭しているのに別世界感が全くなくて不思議な感覚だ。

この小説から感じる温かさや安心感の正体はなんだろうと思っていたら、解説に書いてあった。
『この世界のあやうい偶然と均衡の美しさ。』
まさにそれだ。強い主張や面白い展開はないが、偶然に満ちた日常の美しさを再認識させてくれる素晴らしい小説だと思った。

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Posted by ブクログ 2014年08月23日

実は芥川賞受賞までは知らなかった作家さん。
馴染みのある大阪の街について書いてあるようだったので、読んでみた。
自分も生活していたあたりがよく出てきて、想像しながら読めたのでおもしろかった。あのあたりを主人公は歩いている、自転車に乗っている、など。大阪の街を知らない人でも、その豊かな表現力で楽しめる...続きを読むし、純粋に登場人物がおもしろい。おもしろいというか、そのへんにいそうな人たち。
当たり前の日常を丁寧に、少しだけ深く切り取ったような小説。感度をあげたくなる小説。

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Posted by ブクログ 2014年01月14日

なにか事件があるわけでもなく、心踊るようなこともないのだけれど大好きな大阪の町の丁寧な描写や関西弁に癒される。淡々と進む毎日が心地よい。

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Posted by ブクログ 2014年10月18日

大阪に住む三十歳女性の日常。
「主題歌」を読んだときにも感じたが、色んな偶然が重なって日常の一瞬一瞬ができていて、友達と飲んでいたり仕事をしていたりする、その日常を切り取るだけでも十分小説になるんだなと。すっかり柴崎作品にはまってしまった。

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Posted by ブクログ 2012年11月23日

何か事件が起こる話でもなくひたすら日常を描くだけやけど、具体的に視野を描写するため一つ一つの情景がイメージしやすい。大阪市内好きならぜひ。

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Posted by ブクログ 2012年10月13日

読んでいて非常に心地よい作品だった。
普通の大阪の若者が、自然な大阪弁で素直な気持ちを語っているからなのかな。

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Posted by ブクログ 2014年04月07日

ドラマ版の雰囲気にひかれて

昔と今がつながる時の、歌ちゃんのどきどき感わかる。大阪の街に馴染みはないのに、なんだか懐かしさを感じる!

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Posted by ブクログ 2022年09月12日

古書店で購入したまま、いわゆる積ん読になってしまっていたが、「千の扉」購入をきっかけに、こちらを思い出して読んだ。
結果的に、あまり意図していなかったが、「千の扉」と関連する内容でもあり、続けて読むことで面白く読むことができたと思う。
こちらは大阪の街をめぐる物語であり、端的に著者自身の大阪への愛着...続きを読むのようなものも現れているのではないだろうかとも感じた。
ただ、私にとってはあまり馴染みのない街であり、具体的な通りや土地の名前からその場所に思いを致すことができず、その点は残念であった。
また、生まれて以降ずっと住んでいる土地の過去の風景、出会うこともないはずの過去の人たちの暮らし、そうしたものに興味を持つこと自体は、大いにあり得るし私自身面白いと思う。一方で、あえて極端に言えば、それを興味以上の、その人に固有の意味のあるものとして表現することは難しいのではないかと思うし、一読した後に、歌子にとって例えば過去の写真や映像に興味があるということとはどういうことなのかが、私には少し見えづらかったようにも思う。
その点、「千の扉」では、千歳の人物像にも独特な要素というか、変な表現かもしれないが、同じように過去のことを知ろうとしているのにもその人なりの「理由づけ」があるようにも感じた。
ただ、本書は全編を通して、万事順調とは言わないまでも、爽やかな調子で物語が進んでいき、読みやすかった。自分の若い時の生活を思い出して、こんな風に暮らしていたこともあったと、大阪に住んだことはないのに、どこか懐かしいとさえ思える作品だった。

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Posted by ブクログ 2022年06月19日

大阪の街を舞台に繰り広げられる日常劇。
主人公のウタは、街がずっとそこにあるものとして、誰かの生活や、生や死を見つめ、絶えず生まれ変わってゆくものとして歴史を刻んでいくことに、なんとも表現しがたい強い想いを抱く。
なぜなのかと分析したり、良いとか悪いとか評価したりせず、想いをただそのままに受け入れて...続きを読むいるところが素敵だと思った。

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Posted by ブクログ 2022年05月05日

たぶん、私はうたちゃんと同年代で、ミナミをフラフラしてた頃の物語で懐かしいなー、今はもう街の様子がだいぶ変わってしまったけれど、あの頃私も若かったなーと思い出させてくれるお話。

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Posted by ブクログ 2021年11月07日

大阪には、昔ながらの素敵な建物がありますね。なんだか、思い出させてもらいました。ゆで卵のこと、にぬきって言ってました(笑) 大丸心斎橋もそごうも耐震で、すっかり建て替わり、でも店内の所々に昔の名残があって。心斎橋もあちこち工事中で「ここ、何やったっけ?」と考えてもわからん。昔の風情はどんどんなくなっ...続きを読むているけれど、小説の中では、どこか懐かしみながらの暮らしが続いている。いいなあ。私もゆっくりコーヒー飲みに行きたいわ

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Posted by ブクログ 2019年07月20日

大阪の(たぶん)ミナミあたりで日々を送っている20代後半の男女の普通の普通で普通な日常が描かれる。主人公の歌子は大阪の昔の写真を集めるのが趣味で、それを見て「この写真の人も私たちみたいに……」みたいな会話もあるから、それが「その街の今は」につながっているんだろうな。
歌子と友人の智佐、歌子の彼氏にな...続きを読むりかけの良太郎という主要な3人とも、正社員としてバリバリ仕事をしているわけでなく、腰かけ仕事のような、人どうしのつながりで紹介されたような仕事で日銭を稼ぎながら生きている。でもそのある意味、不安定な浮遊したような立場でもそれなりに楽しく暮らしている印象。知らない街の話だからそう思うのかもしれないけど、大阪ってどこかそういう空気があるような気がするな。同じような小説を東京を舞台にしたらどうだろうって思った。みんなもっと真面目に仕事も遊びもしてるような毎日が描かれるんじゃないかと思う。
何が起こるわけでもない淡々とした小説なんだけど、ほっこりした気分になれる。それって大阪が舞台であることが大きいと思ったんだけど、川上弘美が解説でこの小説の「感心した」点をいくつか挙げていて、それがけっこう自分の印象とも重なったので、大阪の魅力だけじゃなく、柴崎友香の筆力でもあるんだろうな。
ちなみに、川上弘美が感心した点は以下のとおり。
・出てくる人たちがいやな人たちじゃない。
・出てくる人たちはいやな人じゃないけれど、いわゆる「いい人」でもない。
・年の違う人が出てきても、作中の人たちは年の差を言い立てたりしない。
・環境や性格の違う人たちが出てきてもそれぞれが違いを言い立てたりしない。
・作中の人たちが作中の人たちの話をちゃんと聞く。
・大阪に行きたくなる。
・大阪ではない場所が書いてあると、そこにも行きたくなる。
・都会が描かれていても「都会」っぽい都会にみえない。
・かといって「なつかしい匂いの町」というのではない。
・女の子たちがかわいい。
・男の子たちもかわいい。
・お互いの呼び方(名前を呼びつけにしたり、さんづけしたり、くんづけだったり、あだ名だったり)に、必然性がある。その人にはその呼び方以外はもう考えられない。
・甘いものがおいしそう(わたしは甘いものに興味がないので、小説の中に甘いものが出てきてもたいがいは無関心なのに)。
・作中の人のお金の使い方が自然。外食をする頻度とか、お店の選び方とか。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年11月30日

喫茶店でアルバイトをしている「私」の残暑の日常。と要約。
友達や客や知り合いや、情報やものが行き来するという点で、まずは喫茶店を舞台にしたことが巧みだ。

次に筋は二本。
1、男性関係。合コン。似た趣味を持つ良太郎。出張にかこつけて会いに来た既婚の男。の間をふらふら。
2、いまいるこの街の過去を想起...続きを読むさせる、古写真、お客さんの話、古いフィルムやテレビの映像。

昔の映像が映っている、とメールで教えてもらい、離れた場所で見ながらメールで短くやりとりする場面があるが、
ここは時間も空間も離れているのにつながっているという、何でもないのに何だかすごい箇所。
突然「こういう映像を見てると、どこぞで同じ時間を父母が行きとるんや、とか思う。自分の死後を見ているかのような気分にもなる」という文面が来たりして。

客が見せてくれた社史からぽろっと落ちた白黒写真の薔薇が頭に残っていて、いま薔薇を目の前にして、同じ色だと感じる、
というラストシーンは、マジでキマってる。クールな幕引きだ。

「この街の昔は」を変換して「その街の今は」と、ふわっとした印象にするのは、柴崎友香のやはり巧みさ。

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Posted by ブクログ 2018年10月10日

勤めていた会社が倒産し喫茶店でアルバイトをする、昔どんな風だったのか知りたいから古い写真がすきという二十八歳の歌の、女友達や恋人未満の男友達との日常の大阪弁が良い。古風な感じのする喫茶店もほっこりする。お好み焼きが美味しそうだった。縁あって手元に来た誰とも知れない人たちの写真という有り様が印象的。

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Posted by ブクログ 2018年04月13日

柴崎さんの描く大阪や、全くの日常である雰囲気が好きです
この話も、特別な結末はないけれど、昔の写真や今の大阪の空気感を通して、主人公歌さんの感受性が伝わってくる感じです。良い読後感。
道頓堀から本町辺りの、大阪の町並みを歩きたくなります。

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Posted by ブクログ 2017年10月08日

人間の等身大に近い平凡な日常の話。
何かありそうで何もないホッとできる気がする。
続きが知りたいような気もするけど、続かなくてもいいと思えるのは柴崎さんのうまさなのかな。

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Posted by ブクログ 2015年10月24日

もうまったくといっていいぐらい普通の文章、普通の展開で普通ではない何ものかを語ろうとする小説です。好みではないので断念。

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Posted by ブクログ 2013年06月06日

説明くさくないのに情景がうかぶ文体は好きなんだけど、大阪弁小説はやっぱり苦手。じぶんでも理由は謎である。2013/6/6

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Posted by ブクログ 2012年11月07日

毎日小さな変化を繰り返して、新しい朝がくる。同じような日々もすごく貴重なんだなぁ。小さな変化はふっと気づいたら当たり前になってる。それの繰り返し。

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