柴崎友香のレビュー一覧

  • 大阪

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    2人が大阪で生きていた
    もしかしたらすれ違っていたかもしれない
    そんな風に読ませてもらいました
    昔と今、何が変わったんやろ
    昔は良かったなぁ何が良かったんやろ?

    淡々と進む語り口に
    胸があっかくなって
    あー私大阪好きやったんやなぁ
    って

    毎日少しずつ読み進めて2週間ほどかけて読みました

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    2024年10月24日
  • 待ち遠しい【毎日文庫】

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    タイトルの「待ち遠しい」に惹かれて、手に取りました。主な登場人物は世代が違う三人の女性。なのに、色違いのユニクロのカーディガンを着てる。(この表現が何だか刺さりました!) 
    皆、様々な事情を抱えて生きていて昔だったら違っただろうけど、時は令和。人との関わりは薄くあれ。。
    でも、パンデミックを経験して人は、人との繋がりを欲した。
    「気にかける」くらいの距離感って、すごく心地良い関係なのかもしれない。

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    2024年10月15日
  • 続きと始まり

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    あの日のことをコロナ禍に思う。
    淡々と日々を過ごす中、過去を振り返り、今を思う。幸せとはなんだろうか。被災地や戦場の人々のことを想うことはあれど、何か具体的に行動を起こすわけではない。いる場所によっても距離感は違うのか。
    ほんの数年前のことだけど、忘れていることだらけだなぁと感じた。
    夢=仕事って風潮どうにかならんかなぁ。

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    2024年09月22日
  • 千の扉

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    この人の本、好きだ。

    今この瞬間にも、
    時間や空間を超えて、無数の人生がある、あった、ありうること。
    小さく結びついたり袖触れ合う程度だったり、ずっと交わらなかったり。
    その中にあるひとつとしての、誰かの人生。

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    2024年09月16日
  • 待ち遠しい【毎日文庫】

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    特にスリリングな人生というわけではないけど、か どこか細い線の上をなぞるような、不安定な気持ちを抱えたまま日々を送っていて、でも一方できっとこの先もこんな感じで日常が続くんだろうな、退屈すぎるくらいに平和だな、と思う事もあって。そうやって一年また一年と重ねて年をとっていくことが、怖いことではない、むしろ待ち遠しいと。うん、そうだな、この言葉が欲しかったんだな私も。

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    2024年09月08日
  • きょうのできごと、十年後

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    あなたは、旧友と久しぶりに会ってみたいと思うことがあるでしょうか?

    私たちは熱い青春時代を過ごしてきました。もちろん、その熱さは人によってマチマチでしょうし、比べるものでもありません。しかし、誰にとっても輝いていた時代であることに違いはないと思います。

    そんな時代には、誰しもが親友、悪友と言われる友だちの存在があったはずです。一緒に煌めく青春時代を駆け抜けた友だち。人によってはその後も生活圏を同じくして仲良く付き合い続けている場合もあるかもしれませんが、多くの場合は、それぞれ次のステージに進む中で疎遠になっていく場合の方が多いように思います。しかし、疎遠になったとしても、この空の下のどこ

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    2024年09月04日
  • 続きと始まり

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    別々の場所でそれぞれの人生を送る3人(30代後半の女性・石原優子、30代前半の男性・小坂圭太郎、40代半ばの女性・柳本れい)について、2つの大震災など過去の記憶も呼び覚ましながら、日本がコロナ禍の只中にあった2020年3月から2022年2月の2年間を描く叙事的長編小説。
    自分自身の人生も含め、それぞれの人生、時の流れなんかに思いを馳せさせてくれる実に良い小説だった。
    本書のキーアイテムであるヴィスワヴァ・シンボルスカの「終わりと始まり」という詩集から抜粋される詩(特に、「戦争が終わるたびに誰かが後片付けをしなければならない」から始まる詩)も心に残った。

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    2024年08月31日
  • きょうのできごと 増補新版

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    今回のレビューは、まず登場人物たちの会話に耳を傾けてみましょう。

     『でもいいなあ、正道くん。大学院受かって。わたしも京都で学生生活してみたいなあ』
     『そうやなあ。京都ってなんか知的な響きやしなあ』
     『毎日今日みたいに飲み会できそうやし』
     『飲むことばっかり考えてるよな、けいとは。さっきも飛ばし過ぎやって。かわちもひいとったで』
     『そうかなあ、やっぱり。だって、男前がいてるとうれしいやん。あ、聞いてえや、かわちくんと遊びに行く約束したで』
     『どうせ無理に承知させたんやろ。かわちも気い弱いしな。彼女おるから無駄やって言うてんのに』

    いかがでしょうか?どうやら関西の大学生の男女二人

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    2024年08月31日
  • 百年と一日

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    サッと読める。
    すれ違うもう2度と会わない人とか同じバスにたまたま乗り合わせたとか、そういうたまたま、同じ時代、同じ瞬間同じ時間を共有した人と自分の人生が地続きのように感じて、不思議な感覚になる。
    ちょっと不思議を期待したけど、思ったよりも地に足ついてて、ありそうな体験が短くたくさん続いて、丸一日で読めた。
    この作品の一部に自分がなりたいと思えるような、ささやかで何気ないけど価値のある日々を過ごしたい。

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    2024年08月25日
  • 百年と一日

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    それぞれが10ページぐらいのほぼ独立した短いエピソードが30個ぐらいあって、それぞれのエピソードでそれぞれの人の生きざまが断片的な情報ではあるけど語られる、というスタイルのモノ。それぞれは短いけど、それぞれに人生があるのだ、ということが印象に残る短編集だった。2,3日で読み切ってしまったけど、一つ一つのエピソードを一日ずつかけてゆっくりと読んでいく、という読み方もいいかもしれない。

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    2024年08月23日
  • 虹色と幸運

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    最初は、あまりに目まぐるしく場面が変わるので、何の事やら良く分からないまま進んでました。
    段々と状況が掴めてくると、むしろこのテンポが心地良く、どうなっていくのか楽しく読み進めました。
    何か大事件が起きる訳でもなく、淡々と進み、しかもココロ晴れやかな気持ちにもならないし、どちらかと言うとネガティブな感じなんだけど、なんだろう、このジワジワ感。

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    2024年08月06日
  • 私の身体を生きる

    購入済み

    読むのに気力のいる本だった

    息子が中学にあがり、性教育を考えると男性視点の情報では難しいと思う事が多々ある
    SNSでこの本のことが流れてきて書評を見た時、長男の女性に対する理解に何かしら寄与するかと思い、つい反射的に購入した。

    男より女性の生き方はある意味で難しいが、性を持ち出すと安易に楽な選択を選ぶこともできる。
    でも、それを選ぶと多くの場合、後でツケがまわる。だから、安売りするな、という言葉を親の世代は言う。
    でも、若い世代が持て余す感情は大人の説教なんて聞き入れない。で、大人になって、同じように若い世代に言う。
    そこに使える武器があってもそれを使わないって難しいこと。男が腕力で相手を従わせる選択をなかなか選べない

    #タメになる

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    2024年08月04日
  • 続きと始まり

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    2020年3月から始まり2022年2月までの物語。ちょうどコロナ禍の話。
    タイトルはポーランドの詩人の「終わりと始まり」という詩集からきているらしい。

    1995年の阪神淡路大震災や2011年の東日本大震災の頃を回想しつつ、コロナ禍の現在を生きている主人公は3人。
    3人共ある意味普通の人達なので、自分自身と比較しやすい。震災の時に募金はしたけれど、ボランティアには行かなかった事の罪悪感とか、どんな時でも「自分よりも大変な人がいる」と思ってしまう感覚。
    災害が起こると感じる、「安全な場所で『情報』を見ている」という言葉が一番刺さったかも。

    『戦争が終わるたびに
    誰かが後片付けをしなけれなばな

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    2024年07月12日
  • 大阪

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    大阪にまつわる2人のエッセイ。
    個人的に岸政彦さんの回が面白かった。
    大阪という都市を通して、変わっていくこと、失われてしまったものについての感慨。
    いいとも悪いとも言わず、絶妙な距離感で描かれる大阪の変遷は、筆者の青春時代とあいまって切ない。

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    2024年07月12日
  • 春の庭

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    たくさんの人が来ては去って行く都市部の片隅で、建物とそこに住む人の刹那を描いた本作。

    そこに誰がいてどんな暮らしがあったのかなんて長い歴史の中では取るに足らないことだが、何かのカケラは残るのかもしれない。

    主人公は終始淡々としていて、周囲もまた淡々と変わっていくが、それこそが土地の変遷を物語っているようだ。

    静かに心が温かくなる作品。

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    2024年07月05日
  • 春の庭

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    ⚫︎感想
    一件家、アパート、空き家、庭など、さまざまな種類の住まいを通して、1人の人間が生きるとは?に思いを馳せることができた。生活をする中で、一つ一つの出来事は些細なんだけれども、その些細なことの積み重ねで生活ができあがる。その些細なことのなかには、偶然がもたらす人間関係だったり、自分ではコントロールできないものがあったりする。
    諸行無常を思わせる作品だった。語りは優しいが、ドキっとすることも起きたりで、一気に読めた。好きなタイプのお話だった。


    ⚫︎あらすじ(本概要)
    東京・世田谷の取り壊し間近のアパートに住む太郎は、住人の女と知り合う。彼女は隣に建つ「水色の家」に、異様な関心を示してい

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    2024年07月01日
  • ご本、出しときますね?

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    面白い企画。小説家2人とオードリー若林の鼎談。
    お互いへの質問、それぞれのマイルール、おすすめ本という流れで、読みたい本が増えた。
    村田沙耶香さんがすごく個性的で面白い。

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    2024年06月29日
  • 本からはじまる物語

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    まだ本を本格的に読み始めたばかりなので、各作家さんの特徴など、自分にとって読みやすかったなどが分かり、これから本を…という人におすすめ!
    本屋を巡る話しはどれも面白かった!

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    2024年06月27日
  • 百年と一日

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    ネタバレ

    ・単行本では33。文庫で1増補。文庫解説=深緑野分
    ・公式HPが充実。後藤正文による書評「百年後の誰かも読む本」。作者と柴田元幸の対談「響きあう時間と場所と誰かの記憶」。
    ・読みながら思った……ある場所で、時間が流れる、何事の不思議なけれど。で検索してみたら、北原白秋「薔薇二曲」だった。〈一//薔薇ノ木ニ/薔薇ノ花サク。//ナニゴトノ不思議ナケレド。//二//薔薇ノ花。/ナニゴトノ不思議ナケレド。/照リ極マレバ木ヨリコボルル。/光コボルル。〉
    ・あるいは各話の章題から、飯田茂実「一文物語集」を少し連想した。といって「一文物語集」はそれ自体で完結しているので、拡大すればこうなるというものでもない

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    2024年06月26日
  • 百年と一日

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    長いタイトルを読んで、短い本文を読むという不思議な体験。一行毎に進む時間に、小説家のプロットを読んでいるような気分。

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    2024年06月11日