柴崎友香のレビュー一覧

  • 遠くまで歩く

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    人の記憶や時間感覚は、思った以上に不正確なものであることを再確認させられる話。
    「遠くまで歩く」というタイトルは、距離だけでなく記憶の中の遠く(=昔の記憶)まで遡って振り返ってみるということ。

    本作では登場人物たちが身近な風景の写真と地図を基にして、そこにまつわる記憶や派生して考えたことを共有する会が開かれている。 
    記憶は記録しないと永遠に忘れ去られてしまうものも多い一方で、関連する映像や香りをきっかけに蘇ってくるものもあり、上述の会の参加者たちは改めてそのことに気付く。
    それでも、その記憶が実は他の記憶と混ざっていたり、実は最初に思っていたより随分前の時代の出来事であったと気付くこともあ

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    2025年03月17日
  • 虹色と幸運

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    自分とは、年齢も住んでいる場所も立場も違うけれど、誰でも悩みや迷いの中で生きているんだということが感じられ、安心できた。
    就職活動の中で、10年後の自分はどうなってるんだろうという漠然とした不安があるが、悩みながらも周囲の人に助けられながら生きている登場人物たちを見て、どうにかなると思えた。

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    2025年02月27日
  • 走る?

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    アンソロジーはいい。
    すごくいい話も、意味不明なのも、色々読めていい。どういう順番で収録するか考える編集さん楽しいだろうなー
    で、一応ランニング好きな私が好きだった話は、1話目の パン、買ってこい と6話目の いびきが月に届くまで 。外の雪が消えたら走ろう。走りたくなっちゃったなー

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    2025年02月15日
  • ご本、出しときますね?

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    若林さんは不思議な人だ。
    めっちゃ自意識過剰で自己防衛本能が強くて、見栄っ張りでカッコつけ。本音は言わない。
    だけどスッと人の懐に入ってくる可愛げもあるんだなぁ。
    この本では、若林さんのそんな部分が遺憾無く発揮されていて、終始ほっこり見守る気持ちで読むことができる。
    人が死ぬ本ばっかり読んでたアタマが癒される〜。

    私が好きなのは、羽田圭介さん&藤沢周さんの回。
    この回は、若林さんが話すボリュームも多くて、羽田さん、藤沢さんとの相性の良さを感じる。話してることもほどよくカタくて、良い意味で、男同士っぽい感じ。小気味よくてずっと読んでたい。一冊丸ごとコレでもいいなぁ。
    あとは角田光代さん

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    2025年02月13日
  • 百年と一日

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    淡々とし過ぎてハマらないなぁと思っていたけど喫茶店の話が好きだった。
    事故の不思議な話も良い。

    世界を第三者がただ記録しているような目線が新鮮だった。

    観た直後は怖くなかったのに寝る前にふと思い出すホラー映画のようなじわじわ感がある。

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    2025年02月05日
  • 待ち遠しい【毎日文庫】

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    ネタバレ

    主人公の春子が尿管結石で入院した展開にはっとした。同意書に名前を書く場合となっても一人暮らしだとどうすればいいのか、真剣に考えておかなくては。

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    2025年01月26日
  • 大阪

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    なんとなく不思議な感じで読めた。
    いろいろな場所を歩いて感じる感覚を表しているような、散歩していてなんとなく思い浮かぶノスタルジックな感じというか。
    全体を通して後半の方が感覚が合ってきたので単発ではあまり感銘受けなかったかも。

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    2025年01月25日
  • 続きと始まり

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    ネタバレ

    阪神大震災、東日本大震災、新型コロナと日本を襲った節目となる天災にほんのり関わった3人の寄るべなさ。親とうまくいっていないということも併せて、より寄るべなさが出ている。
    小坂パートが、1番我が身に引き寄せることができ、面白かった。
    最後、3人がニアミスしていたとある2月がなんか読んでてワクワクした。

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    2024年12月27日
  • 大阪

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    ネタバレ

    岸政彦さんの本はいつも読んでて本当に不思議な感覚に陥る感じがある
    頭の中をスーンと何か静かなものが突き抜けて流れていくような感じ
    流動的で普遍的〜連続性〜みたいな(自分で意味分かってないけど)単語が似合うような
    登場人物に親しみを持って読んでいたら急にその人が消えるからさ、なんかそこで〜普遍的〜みたいなさ…分かってないけど…

    柴田友香さんめっちゃ都会の学生生活で羨ましいんやけど…田舎って損だなあ
    こんなに文化享受できなかったし行くとこなかったし暇だから時間は長く感じたよ

    私こんな楽しそうな街一生知らないんだよなー
    大学進学のときとか就職とかなんで出なかったんだろって後悔がまた湧いてくる

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    2024年12月25日
  • 続きと始まり

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    砂地に水が染み込むような文章。
    シンボルスカの詩を中心にコロナ下の3人を描く。
    阪神の地震と東北の地震の記憶。それぞれのおいたちの記憶。過去からのつながり。

    その時々の自分の思いがたちのぼってくるが、
    コロナから2年経過した現在、コロナの頃の記憶が朧げになってることに驚く。地震のころの自分はありありと覚えているのに。。これはなんなのかな?

    シンボルスカの詩を読んでみたいと思った。

    それから、世界は暗い方へ進んでる、という基調だったけど、そんなでもないよ、と言いたい。20年前に比べて、良くも悪くも世界の均質化は進んでる。それは良い面の方が多いんだよ。

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    2024年11月27日
  • 大阪

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    お二人にとってのそれぞれの「大阪」を書いている。そんなん書かれたら、僕も書きたくなる。僕はずっと大阪におる。いや、関学に入学した1年間だけは西宮におったけど。大阪は大阪弁で一括りにされるけど、場所によって言葉違うねんで。地域限定方言っちゅうのもようある。せやから言葉変われば、いろんなもんも変わるはずやし、見える風景も変わる。そやな、柴崎さんが過ごした中学生時代の話があったけど、僕が過ごした中学時代はもっと暗黒やったわ。昔は犯罪が許されてたからなぁ。知らんけど。ま、今日はこれくらいにしといたろ。

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    2024年11月10日
  • ご本、出しときますね?

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    西加奈子さん、朝井リョウさん、加藤千恵さん、羽田圭介さんなど、多数の著名な作家さんとのトークがとにかく面白い。
    みなさん言葉選びが秀逸で何気ない話でも深さが出て思わず笑ってしまう。
    親交の深い若林さんだからこそ聞ける攻めた質問も多数あって興味深かった。
    いろんな作家さんの人間性が垣間見れる。
    マイルールやオススメの一冊などを紹介してくれていて、読みたい本も見つけらた。

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    2024年11月03日
  • 大阪

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    2人が大阪で生きていた
    もしかしたらすれ違っていたかもしれない
    そんな風に読ませてもらいました
    昔と今、何が変わったんやろ
    昔は良かったなぁ何が良かったんやろ?

    淡々と進む語り口に
    胸があっかくなって
    あー私大阪好きやったんやなぁ
    って

    毎日少しずつ読み進めて2週間ほどかけて読みました

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    2024年10月24日
  • 待ち遠しい【毎日文庫】

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    タイトルの「待ち遠しい」に惹かれて、手に取りました。主な登場人物は世代が違う三人の女性。なのに、色違いのユニクロのカーディガンを着てる。(この表現が何だか刺さりました!) 
    皆、様々な事情を抱えて生きていて昔だったら違っただろうけど、時は令和。人との関わりは薄くあれ。。
    でも、パンデミックを経験して人は、人との繋がりを欲した。
    「気にかける」くらいの距離感って、すごく心地良い関係なのかもしれない。

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    2024年10月15日
  • 続きと始まり

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    あの日のことをコロナ禍に思う。
    淡々と日々を過ごす中、過去を振り返り、今を思う。幸せとはなんだろうか。被災地や戦場の人々のことを想うことはあれど、何か具体的に行動を起こすわけではない。いる場所によっても距離感は違うのか。
    ほんの数年前のことだけど、忘れていることだらけだなぁと感じた。
    夢=仕事って風潮どうにかならんかなぁ。

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    2024年09月22日
  • 千の扉

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    この人の本、好きだ。

    今この瞬間にも、
    時間や空間を超えて、無数の人生がある、あった、ありうること。
    小さく結びついたり袖触れ合う程度だったり、ずっと交わらなかったり。
    その中にあるひとつとしての、誰かの人生。

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    2024年09月16日
  • 待ち遠しい【毎日文庫】

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    特にスリリングな人生というわけではないけど、か どこか細い線の上をなぞるような、不安定な気持ちを抱えたまま日々を送っていて、でも一方できっとこの先もこんな感じで日常が続くんだろうな、退屈すぎるくらいに平和だな、と思う事もあって。そうやって一年また一年と重ねて年をとっていくことが、怖いことではない、むしろ待ち遠しいと。うん、そうだな、この言葉が欲しかったんだな私も。

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    2024年09月08日
  • 続きと始まり

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    別々の場所でそれぞれの人生を送る3人(30代後半の女性・石原優子、30代前半の男性・小坂圭太郎、40代半ばの女性・柳本れい)について、2つの大震災など過去の記憶も呼び覚ましながら、日本がコロナ禍の只中にあった2020年3月から2022年2月の2年間を描く叙事的長編小説。
    自分自身の人生も含め、それぞれの人生、時の流れなんかに思いを馳せさせてくれる実に良い小説だった。
    本書のキーアイテムであるヴィスワヴァ・シンボルスカの「終わりと始まり」という詩集から抜粋される詩(特に、「戦争が終わるたびに誰かが後片付けをしなければならない」から始まる詩)も心に残った。

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    2024年08月31日
  • 百年と一日

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    サッと読める。
    すれ違うもう2度と会わない人とか同じバスにたまたま乗り合わせたとか、そういうたまたま、同じ時代、同じ瞬間同じ時間を共有した人と自分の人生が地続きのように感じて、不思議な感覚になる。
    ちょっと不思議を期待したけど、思ったよりも地に足ついてて、ありそうな体験が短くたくさん続いて、丸一日で読めた。
    この作品の一部に自分がなりたいと思えるような、ささやかで何気ないけど価値のある日々を過ごしたい。

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    2024年08月25日
  • 百年と一日

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    それぞれが10ページぐらいのほぼ独立した短いエピソードが30個ぐらいあって、それぞれのエピソードでそれぞれの人の生きざまが断片的な情報ではあるけど語られる、というスタイルのモノ。それぞれは短いけど、それぞれに人生があるのだ、ということが印象に残る短編集だった。2,3日で読み切ってしまったけど、一つ一つのエピソードを一日ずつかけてゆっくりと読んでいく、という読み方もいいかもしれない。

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    2024年08月23日