柴崎友香のレビュー一覧

  • フルタイムライフ
    すごいリアルだなあ、と思った。

    めちゃくちゃバリバリ働くような設定だったり、ほんとにこれはたらいてんのか、っていうような社会人が主人公だったりするような。で、主題はなにかっていうとプライベートの恋愛…とか。
    そういう小説はたくさん見るけれど、これはそれらとは全然違う。

    丁寧に丁寧に、平均的な社会...続きを読む
  • その街の今は
    何か事件が起こる話でもなくひたすら日常を描くだけやけど、具体的に視野を描写するため一つ一つの情景がイメージしやすい。大阪市内好きならぜひ。
  • ドリーマーズ
    柴崎友香さんの小説だなーと感じるゆるゆるな雰囲気。それに夢という言ってみればなんでもありな不確かな要素がプラスされた本。
    友達とカフェで話したり、夜を歩いたり、でかけたり。
    主人公が見る世界の描写が読んでいてとても楽しいです。
    ネタバレとかそもそもないから何度読んでも大丈夫だと思う。
  • ドリーマーズ
    「クラップ・ユア・ハンズ!」「夢見がち」みたいな不思議な怖い話なら大丈夫になってきた。確かに元旦の渋谷はあんまり人がいなかった。
  • 青空感傷ツアー
    妻の書棚にあった柴崎友香もの2冊目はこれでした。
    『その街の今は』と本書は語り手が1人。『きょうのできごと』は語り手が交互に入れ替わる。『その街の今は』はタイトル通り基本的に場所は移動せず,主人公の日常的な範囲内で収まっている。『きょうのできごと』は大阪に住む人々が京都に引っ越した友人を訪ねる設定。...続きを読む
  • 主題歌
    ぼんやりとただ文字を追うだけで読んでしまうタイプの人は、この作品が味気ないように感じるかもしれない。
    事件は何も起こらないし、何よりオチがよくわからない。
    日常のワンシーンを切り取ってきたような話だから、例えば登場人物たちの全く別の日を描いてもきっと成立してしまう。
    だからこそ、面白いんだと思う。
    ...続きを読む
  • その街の今は
    ドラマ版の雰囲気にひかれて

    昔と今がつながる時の、歌ちゃんのどきどき感わかる。大阪の街に馴染みはないのに、なんだか懐かしさを感じる!
  • 次の町まで、きみはどんな歌をうたうの?
    何気ない会話が、ずっと書かれている話だけど、なんだか懐かしいような、平和な時間が流れているのが感じられる。

    登場人物一人ひとり愛らしいです。
  • フルタイムライフ
    仕事の種類はいろいろあるけれど、きっと普通ってこんなかんじなんだろうな。桜井さんが辞めるって言ったとき、残念だなって悲しくなったよ。
  • 次の町まで、きみはどんな歌をうたうの?
    タイトルがまずすごくいいよね。

    ひらたくいうと、
    2人の男が旅をして失恋へといきつくまでの
    奇妙な道中を描いた物語。

    柴崎さんの話は、心理描写というのがはっきりしない
    印象があるのですが、
    その代わりに、人物の動きとか言葉そのものが心理描写といってもいいくらいに登場人物の心情が伝わってくる時があ...続きを読む
  • ガールズ ファイル 27人のはたらく女の子たちの報告書
    20代〜30代前半の働く女性のリアルライフ・インタビュー。
    本当にいろんな働くカタチ、恋愛のカタチがあるんだなぁ、と…。
    人生経験のサンプルを少しストックできた。
    こういうもの、もっと読みたい。
  • 青空感傷ツアー
    タイトルからして好きでした。芽衣ちゃんの感傷のふけった時のことばづかいがきれいで、いっぱいメモしました。
  • ショートカット
    午後と夕方の中間ぐらいの時間、品川の港南口で、ミーティングが終わり、少々時間が空いたので、品川埠頭の方に向かって歩いてみた。東京新聞の配送センターを通り過ぎ、旧海岸通りを抜けて、吉田修一の東京湾景にも出てくる御楯橋を超えて歩いた。途中、サラリーマンや作業着の人にまじって、インド人の主婦が数人子どもを...続きを読む
  • フルタイムライフ
    柴田元幸のカズオ・イシグロへのインタビューの中で、イシグロがこういう不思議なコメントをしていた。

    「ええ、ちょっと聞くと侮辱に聞こえるかもしれませんね。我々はみな執事だなんていう言い方は。私が言おうとしていたのは、ある種の倫理的な、さらには政治的な次元では、それが我々の大半にとって人生の現実ではな...続きを読む
  • また会う日まで
    そんなに特別なことは起こらないけど、とても現実味がある。
    1日1日に様々なことを感じて生きる"有麻"。
    なんとなくぼーっと生きるのをやめて1日に起きる自分の感情の変化を考えてみようかな、と思った。
  • ガールズ ファイル 27人のはたらく女の子たちの報告書
    ☆十人十色の生き方☆

    著者が27人のはたらく女の子に、仕事や恋愛事情、今までの人生、その人の考え方などを中心にインタビューをして、まとめたもの。

    もうすぐ社会人となる私にとって、どの人の生き方もカッコいいなと思ったし、自分もこれから大変なことも沢山あるだろうけどそれも面白いかもと感じた。

    また...続きを読む
  • また会う日まで
    「地方に勤めているOLが、高校時代に特別な思いを抱いていた同級生に久しぶりに会うために上京し、様々な人や風景に出会う。」という、ストーリーを簡潔にまとめてしまうと他愛もない話だが、端役も含め、登場人物の一人一人が非常に丁寧に描かれており、好感が持てる佳作。
  • また会う日まで
    合わなそうな気がする。
    という何となくの感覚から、倦厭していた作家。

    しかし、読んでみたら、意外といけた。

    大きな展開はないんだよなーと、最初から思いながら読んだので、ちょっとだらだらしたけど、何もなくても、何となく感じるものがある。

    そして、現代人をよく表した小説。

    時代がたってから読んで...続きを読む
  • 青空感傷ツアー
    何このデタラメな2人。イライラさせる。
    なのに、どっか可愛いやないか!

    26歳にしてこんなじゃダメだよ、音生もいつまでもそんなんじゃ生きてけないよ。
    つーか、いい加減にしろ〜
    っていう2人やのに、なんて可愛いんだろう。なんでいとおしいんだろう。

    結局、正しい生き方なんてないんだ。
    どんなにダメで...続きを読む
  • フルタイムライフ
    主人公の世界がゆっくりだけど確かに
    流れていって、変わっていっているのがわかる
    ほっこりした小説です。舞台は大阪。