柴崎友香のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
柴崎さんの本は「ビリジアン」に続いて二作品目。
なんかいい。
なにがいいのかよくわからないけどなんかいい。
どこにでもいそうなひとたちのなんとはいうことのない日常。でもその日常のひとつひとつが大切に描かれていて読んでいるうちにとても愛おしく思えてくる、そんな感じ。
どの作品も好きだけど、いちばん好きなのは「ここからは遠い場所」かな。なんというか主人公の境遇に共感するのと、ちょっとしたミステリー要素があるのもおもしろい。主人公の名前に関してアレ?って思ったのもポイントだった。
あと印象深かったのは「地上のパーティ」。唯一主人公が男性なんだよね。
電車の中で読んでて柴崎さんの他の作品が気にな -
Posted by ブクログ
読んでいると物事を何でもあるがままに捉えられるようなリラックスした気持ちになる。
人物たちがものすごく自然。存在もセリフも心情も周囲を見る目も全てが自然で、物語的でない。そこが安心感を与えてくれるのかもしれない。特に人物が見ているものの描写、視点の描写が特徴的だと思った。小説的じゃないというか、物語を構成するための意図的な取捨選択が少なくて、その人物の見ている景色が本当にそのまま描写されているような感じがする。そのおかげか、小説の中の人物たちが私たちと同じ世界に実在しているように感じられ、親近感が湧く。小説の世界に没頭しているのに別世界感が全くなくて不思議な感覚だ。
この小説から感じる温か -
Posted by ブクログ
三人の女友達。
それぞれの暮らしがパラレルに描かれていく。
それぞれの今を重ね続ける中、三人が顔を合わせる機会はほとんどない。三人の時間は重なることもなければ見えないところで関わったりすることもほぼないに等しい。
抱えるものも異なるし、互いのことを思いやり心配するほどの濃密な繋がりもあるわけではない。
誰の日常にもあり得るくらいのトラブルや小さな変化を経験しながら、それぞれが過ごす一年。
現実世界を切り取って、そのリアリティを保ちながら描かれていく叙事詩のような作品だと感じた。そう、時系列で静かに重ねられていく三人の女性の日常は平坦で抑揚はなく、気づけば逆にそれが詩的だなあ、と思った。