柴崎友香のレビュー一覧

  • 私の身体を生きる

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    思ってたんと違った‥
    というのがまず第一印象。

    タイトルから「生」の話だと思っていた。
    それぞれ病気や障害、特性などを抱えながら「私の身体を生きる」というような内容だと思っていたし、そういう内容が読みたかった。

    ‥それはそれとして、読み進めると
    こんなに明け透けに自分の体験や性被害や性癖や生き方を世間に曝け出して大丈夫なのか?と心配になるような内容が多くて驚いた。

    そして、みんな色々な事を抱え、考え生きているんだな‥と改めて考えさせられた。
    普通に見えるあの人も、幸せそうだと感じるあの人も本当は色々な事情を抱えているのかもしれないと。

    「性」に対する考え方・感じ方・捉え方も本当に様々で

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    2025年08月01日
  • 春の庭

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    何か特別な結末が待っているわけでもないありふれた日常を書いた1冊。
    何も起こらない隣人とのごくごく普通なやり取りだからこそ没入できる。
    近所の居酒屋で2人で話すシーンが生活感を感じられてよかった。

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    2025年08月01日
  • 続きと始まり

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    わたしは小説を読んでいるとき、わりと現実逃避していることが多く、つらかった思い出などもあまり直視しないタイプなので、珍しい読書体験になった。
    二つの震災、コロナを通過してもたしかに降り積もっていく日常。社会の閉塞感。どうしても抜けない小さな棘。再会できる人/できない人。回収されない伏線。圧倒的に現実だった。
    作家という職業の、語り部としての側面を強く感じたし、当時の空気感を文学として残す貴重さも改めて感じた。

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    2025年07月30日
  • 遠くまで歩く

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    コロナ時期が舞台。オンラインでのワークショップを軸に話が展開していく。場所と人の記憶というテーマが分かりやすく前面に出ていてたと思う。
    川に沿って歩く場面も講座との対比でとても良かった。

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    2025年07月20日
  • ショートカット

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    あなたは、”遠距離恋愛”をしたことがあるでしょうか?

    結婚相手紹介サービスの株式会社オーネットが全国の25~34歳の独身男女693人に対して2024年9月に実施した”独身男女の遠距離恋愛に関する意識調査”。

    それによると、全体で22.4%の男女が、現在”遠距離”恋愛中にあることがわかったようです。さらに興味深いのは、全体の22.4%の男女が、以前、”遠距離恋愛をしていた”と回答していることです。これら両者を合わせると全体で44.8%もの人が”遠距離”による恋愛を経験していることになります。恋愛に距離は関係ないということが改めてわかります。

     『おれの会いたい人は東京におって、東京やからっ

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    2025年07月02日
  • 百年と一日

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     柴崎友香さん初読でしたが、目次で驚き! 34編もの掌篇、さらに、あらすじのような長いタイトル…実に風変わりな印象です。読みながら、時間の流れを意識せざるを得ませんでした。

     とてもレビューを書くことが難しいです。大雑把な言い方だと、大きな時間軸の流れの中で、様々な土地でいろいろな人の営みの一コマを切り取った映像を観ている感覚に似ています。「土の人」「風の人」がいるから、廃れるもの、新たにできるもの、受け継がれるものがありますね。

     些細な日常、そこに生きる普通の市井の人の一コマを、過去や今の自分とも重ね、知らず知らずに想像を膨らませます。それだけの余白こそが、著者のねらいだったのかもしれ

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    2025年06月24日
  • 私の身体を生きる

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    2025/03/08予約 110
    少し思っていた内容と違った。
    性被害の経験を語る人が多かった。自分の体の特性を認め生きていく事は自分自身が楽に生きていくために必要だ。でもそれが難しい。

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    2025年06月14日
  • 春の庭

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    芥川賞がどんな基準で選ばれているのか知りませんが、自分には純文学を理解する能力がないことは分かりました。

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    2025年06月08日
  • 遠くまで歩く

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    コロナ禍で失ったものを懐かしく思い出した。
    人と会うこと、みんなで集まること
    歩きながらの感じたことを言うことを
    思いついてできることの貴重さは
    コロナ禍があったから。
    オンラインで会ってたあの時と
    遠くまで歩ける今にはやはり隔たりがあるのだと

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    2025年06月03日
  • 待ち遠しい【毎日文庫】

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    本はとても楽しかった。解説もとてもよかった。
    ただ、読んだあと、なぜか気持ちがささくれて、周りに八つ当たりしてしまった。うーん。。
    結局、血縁があってもなくても、全部を分かり合えっこないけれど、それでも仲良くやっていける、かもねってことなのかな?

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    2025年05月30日
  • わたしがいなかった街で

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    エッセイみたいに特別何かが起きる訳ではない。戦争ドキュメンタリーを観て何故私が生き残っているんだろうと思い続けながら、そこが話の本流になる訳でもない。
    東京の「わたし」と、京橋の葛井夏の視点の話が繰り返される。

    わたしのぐるぐる一人思考は共感出来て静かに読めるけど、、で続く風景描写と話の抑揚のなさに何度か眠る…

    裏表紙の「世界の希望に到達する傑作」はいくらなんでも言い過ぎだと思うが、最後の夕日の棚田の景色を夏が見てこれが幸せだ、と思うことを指しているのだろうか? もっと平和に関することだと思った。

    「これで、これで」の今ここで飛び降りれてしまう、と考えちゃうの分かる。

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    2025年05月16日
  • 続きと始まり

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    コロナ禍を生きる三人それぞれの日常。
    時折知らずに近付いたり。
    興味深くはあったけれど
    なんだか読み進めるのが苦痛にも思えた。

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    2025年05月12日
  • 走る?

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    タイトル通り「走る」に特化したオムニバス
    青春、ノスタルジー、リアリティ、SF、不条理…色々な形の「走る」ストーリーがあり、短編集だから合わなくてもすぐに終わる
    コレを読んで走りたくなるかは貴方次第

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    2025年04月18日
  • 待ち遠しい【毎日文庫】

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    一人で生きていこうと思った女性のお話し。最近こーゆーのめっちゃ多い気がする。結婚なんてしなくていいよ的な。

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    2025年04月14日
  • 遠くまで歩く

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    あくまで個人的にだけど好みじゃなかった。映像を文字にした感じの作品、全く悪くないし空気感は好きなのだけども

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    2025年04月04日
  • 続きと始まり

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    登場人物の会話で所々、共感する箇所があった。家族との関係とか、子どもを持つ持たないとか。読後は、この小説が伝えたい一番のメッセージはなんなのだろうと考えたが、すぐ答えが出す…
    自然災害•感染症•戦争のような非日常に思える出来事の中で、私たちは日常は過ごしている。世界は全て繋がっていて、全ての出来事に自分が無関係ではないと教えてくれているような気がする。

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    2025年03月16日
  • 続きと始まり

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    コロナ禍で大震災を経験した男女の日常の話。コロナ禍は数年前のことだが、振り返れた。登場人物が最後にほんのりつながるのが面白かった。

    シンボルスカの詩にそれぞれが続きや始まりを感じている。「続きと始まり」のタイトルの意味がわかった。

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    2025年03月15日
  • 遠くまで歩く

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    コロナの最初の頃って混乱してたな、と今となっては思う。そんな時期に人と会いたいと思う欲求は、それが実行しにくいからなんだろうな。制限があることが刺激になるというか。

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    2025年03月11日
  • 続きと始まり

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    最初は遠い存在の3人が、どんどん近しい存在になっていく。
    背が低くてかわいいねと言われることに対して、
    「自分より背の高い女は嫌い」と思っている男に「かわいい」と言われることが悔しいという石原優子。

    自分が傷ついたと思っていた過去を辿ると、相手を傷つけ怖がらせていたという反転した現実に向き合うことになる小坂圭太郎。

    4年間付き合った人は、過去を話したがらない人だったけど、それは自分が悪いとわからないから説明できないだけなのかもと、友人との思い出話で気づく柳本れい。

    10年前のある時間に同じ場所にいた3人。少しだけ「かすった」3人が、それぞれの場所でそれぞれの人生を生きてきた。
    ただそれだ

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    2025年03月11日
  • 遠くまで歩く

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    「思い出深い場所」を作品にするという講座の物語。コロナ禍で、本当にあったような講座だなと思う。オンライン開催という設定のせいか、まるで自分も参加者の一人のような気分で読んだ。
    みんなの作品に出てくる場所がノスタルジックなものが多くて、過去の記憶を刺激されまくった。
    特に似ているというわけでもないのに、その時代特有の雰囲気で、昔に引っ張られるのかな。
    懐かしい場所に行ってみたくなる…いや、行っておかなくちゃという気持ちになった。

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    2025年02月23日