柴崎友香のレビュー一覧

  • その街の今は

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    柴崎さんの描く大阪や、全くの日常である雰囲気が好きです
    この話も、特別な結末はないけれど、昔の写真や今の大阪の空気感を通して、主人公歌さんの感受性が伝わってくる感じです。良い読後感。
    道頓堀から本町辺りの、大阪の町並みを歩きたくなります。

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    2018年04月13日
  • ビリジアン

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    非常に難しい作品でした。
    1つ1つの章は独特の目線と周囲との調和を気にしない一風変わった女の子のエピソードなのですが、全体を構成する意味、時折登場するアーティスト、前後する時制など、解説を読まなければ消化できませんでした。
    少し時間が経ってから再読する必要があるかな。

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    2018年03月30日
  • パノララ

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    2018028

    友人の家にある小屋に住むことになった女性の田中さん。同居する家族の将春さん、妻で女優のみすずさん、そして、父親が異なる3人の子供達。

    家族でいることは、どんなに時間が経っても、どんなに嫌っていても、決して変わらない事実。言いたいことは言わないと、いくら家族でも伝わらない。家族でいることは、簡単なようでいて難しいと思う。当たり前のことを毎日の様に繰り返すことは決して簡単じゃない。それでも帰れる場所があるって、それが本当の家族ではなくても、素敵なことだと思う。。

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    2018年03月22日
  • その街の今は

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    人間の等身大に近い平凡な日常の話。
    何かありそうで何もないホッとできる気がする。
    続きが知りたいような気もするけど、続かなくてもいいと思えるのは柴崎さんのうまさなのかな。

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    2017年10月08日
  • 走る?

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    未読の作家のたくさんつまったオムニバス。それぞれの作家の傾向と実力の片鱗がうかかわれて楽しい読書だった。
    走るということは苦しいけど楽しい。そんなテーマに集まった作家たちの目の付け所がみどころか。

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    2017年09月15日
  • 走る?

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    Number Doに連載されていた
    「走る」をテーマにしたアンソロジー

    ある意味読書の対極にあるものが題材ということで、
    なかなかおもしろい切り口だなと思い。

    14本の短編のうち、良かったのベスト3は
    「パン、買ってこい」 中田永一
    「ベランダと道路」 柴崎友香
    「リスタート」 恒川光太郎
    ですね。結局はどれも気持ちよく走ってる感じだったから!

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    2017年08月20日
  • 走る?

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    「走る」をテーマに14人の作家が競作。
    日々のランニングのモチベーションが上がるような疾走感あふれる作品が収録してあるのかと思いつつ手に取りましたが、そこは実力派の先生方。凡人の思い通りにはいきません。思わず膝を打ち、唸ってしまうような「走る」小説が並び、裏切られました(喜)

    14本どれもが個性的で、未知の作家さんとの出会いも。もちろん、苦手な話もありましたが、それも出会いです。
    お気に入りは「パン、買ってこい」(中田永一)、「桜の並木の満開の下」(遠藤徹)、「誰にだって言いぶんはある」(桜井鈴茂)


    人生の半分は現実ではないと彼は思う。
    なぜならば精神が摂取するものの半分以上が、現実では

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    2017年08月16日
  • 週末カミング

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    初めて読む作家さん。
    初めて読んだ時は??な印象だったが、今回(2回目)読んでみて言いたい事はなんとなくわかったと思った。
    文の書き方や説明の仕方が遠回しな気がして、あまり好きではない。

    表紙のイラストは、鮭王子とハリウッドのイメージだろうか。

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    2017年08月11日
  • 主題歌

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    柴崎友香を読むのは初めて。「ガールズトーク」の世界です。表題作が140頁ほどの中編、ほかに30頁ほどの短編2つを収載。レズビアンではないのだけれど、綺麗な、あるいは可愛い女の子を見るたびにテンションの上がる女性たち。そんな表題作をはじめ、なんということはない物語で、さらっと読めはするのですが、心に残るところまでは行きません。大阪出身の著者の本作は、どれも自然な大阪弁と、大阪人には馴染みの深い地名が頻発するため、その点は興味を惹かれます。西加奈子に似ているようにも思うけれど、西加奈子ほどインパクトは強くない。ともすれば寝てしまいそうで、個人的にはもうちょっと引き寄せられる個性がほしい。

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    2017年05月10日
  • 週末カミング

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    この人の作風いまいちピンときてなかったし、これもまあオチとかはよくわかんないけど、わかんないながらもどこか肯定してくれる感じがこの本は良かった。

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    2017年04月11日
  • 週末カミング

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    だれも気づかなければ
    過去のその出来事は
    存在しないのと同じなのか。
    だれも知らなくても
    存在したこと自体は
    消えないのか。

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    2017年04月04日
  • 次の町まで、きみはどんな歌をうたうの?

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    表題作『次の町まで、きみはどんな歌をうたうの?』は望の自由奔放すぎる部分が少し鬱陶しく感じた。

    『エブリバディ・ラブズ・サンシャイン』は、柴崎友香さんらしさが出ている作品。ライブのシーンも好きだなぁ。

    解説の「毎日がこんなにもおもしろいしこんなにきれいやのに、それを何もないってどうして感じるのかな」という言葉も印象的。

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    2017年03月29日
  • わたしがいなかった街で

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    二度と会わない人と毎日出会っている

    1年前に離婚した砂羽は、物流会社で契約社員として働きながら、家では戦争のドキュメンタリーを見たり、戦中戦後に残された日記を読んだりしている。何のために、何を求めて見ているのかもわからないまま、毎夜見続けていた。
    大きな事件も出来事も一切なく進む展開だが、主人公の砂羽のことがわかってくるにつれて、どことなく自分と重ねていってしまう。今、ココで生きるということを、過ぎ去る日々の中で、一瞬考えさせられた一冊。

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    2017年02月19日
  • ビリジアン

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    大阪が舞台という事で前々から気になっていた作品。

    著者と同世代で同じく大阪育ちなので、10代の主人公・解の目を通した大阪の街の当時の様子を懐かしく思い起こせました。
    1本10ページ程度の短編集で、時間軸はバラバラ。
    その構成が解の記憶のあやふやさを際立てていると思います。
    唐突にリバー・フェニックスやマリリン・モンローが大阪の街に現れて、大阪弁で解と会話しているところあたりも、記憶というよりは空想なのかなと。

    特にこれといって大きな事件が起こるわけでもなく、主人公も仲良く遊ぶ子はいるけどクラスでは孤立しがちで……といった、まあ平凡と言える人物なので、大阪という土地に愛着のない人には入ってい

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    2017年04月20日
  • ショートカット

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    17/01/25 ⑥
    関西弁なのにやさしい。ほろほろにやさしい。

    ・それから、どこか遠くを見つめるような目をして、
    「おれは、あの人に会いたい」と、言った。(P25 ショートカット)

    ・「会われへんようになるなんて思わへんかった。卒業しても、家も近いし、次があるって思ってた。なんの根拠もなかったのに、今思うと」
    「それは違うで。会いたいって思ってるから、会えるんやで。誰でも、たぶん。(P38)

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    2017年01月26日
  • わたしがいなかった街で

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    どうも今の私には合わなかったようです。文字がなかなか頭に入ってこない。でも時々ハッとしたりグサッときたりする表現があったので、何年か寝かせて再チャレンジしたい。

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    2016年12月24日
  • ビリジアン

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    文学ですね。
    大阪の少女の小学校から高校時代の記憶が、それぞれ数ページの文章でで順不同に語られる。8㎜で撮影された日常風景を、思いつくまま再生した感じ。そこに何かのイベントや転機があるわけでもなく、ただ淡々と丁寧に。時折奇妙な心象風景が混ざりこんだりする。
    鮮やかに主人公の少女・山田解の姿が浮かび上がる。
    しかし、それだけなんですね。何か特別な主題のようなものは感じられない。山田解は柴崎さんの記憶のようでもあり、そうなると一種の私小説ですかね。だから純文学。

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    2016年12月22日
  • ガールズ ファイル 27人のはたらく女の子たちの報告書

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    2016.11.14
    いろんな人がいるんやなあって。なんとなく仕事に疲れ嫌気がさして、これからに迷い始めてるいま、たまたま目にして手に取った本。柴崎さんの小説は少し苦手意識があったけど、この本はインタビューをもとに書かれていて、新鮮やった。最後の小説も楽しかった〜。結婚式三昧に合コンに転職に先輩後輩に親との関係に、同世代だからこそわかることがいっぱいあった。
    一生懸命働いて恋して生きてる。なんだかパワーをもらえたような気がする。ふつうの女の子の日常の話がこれほどドラマティックとは。絵も素敵でした。

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    2016年11月15日
  • ビリジアン

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    まさに記憶ってこういう感じ。
    ある意味夢の中の世界のような。
    事実とは異なって記憶の中で書き換わってるってこともあるよね。いるはずのないジャニスやリバーやらマドンナがポッといたり。しかも話す言葉は大阪弁(笑)
    色も妙に原色じみていたり。
    あと、なんか情景描写に親近感を感じるなぁと思ったら、著者とは世代的に近いみたい。関西に育ったってのもあるし。
    読み終わって、はぁ面白かったってわけではないけど、嫌いではない。そんな感じ。

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    2016年10月10日
  • ショートカット

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    行きたい気持ちさえあればいつでも好きなところへ行けるんだ、という明るい短編集。別れの予感がする遠距離恋愛の話が多いのだが暗さはまったくなく、読後は晴れ晴れとした気分になった。柴崎友香の中でも一番爽快さのある作品だと思う。
    恋人に対して離れていく心、それから人生そのものを非常によく象徴している『やさしさ』の次の一節が印象に残っている。
    「発車のベルが世界を分ける。ドアが閉まって、わたしたちは空気といっしょに運ばれる。移動していることを感じないまま。(85P)」

    解説で「その小説以外のことをいろいろ考えてみたくなって、その小説を読んでいるのに、その小説のことを、つい忘れてしまう」から柴崎友香の小

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    2016年08月21日