柴崎友香のレビュー一覧
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大阪の(たぶん)ミナミあたりで日々を送っている20代後半の男女の普通の普通で普通な日常が描かれる。主人公の歌子は大阪の昔の写真を集めるのが趣味で、それを見て「この写真の人も私たちみたいに……」みたいな会話もあるから、それが「その街の今は」につながっているんだろうな。
歌子と友人の智佐、歌子の彼氏になりかけの良太郎という主要な3人とも、正社員としてバリバリ仕事をしているわけでなく、腰かけ仕事のような、人どうしのつながりで紹介されたような仕事で日銭を稼ぎながら生きている。でもそのある意味、不安定な浮遊したような立場でもそれなりに楽しく暮らしている印象。知らない街の話だからそう思うのかもしれないけど -
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ネタバレ
映画館で「寝ても覚めても」という作品の予告編を観ながら思いだした。
柴崎友香。
「きょうのできごと」(河出文庫)で登場して、行定勲が映画にした。小説は読んでいたが、映画をテレビで見て、映画もいいなと思った。
そのときからずっと読んでいるが、面白いことに出来が悪いと思った「春の庭」(文春文庫)という作品で芥川賞をとった。ぼくの先生の一人の哲学者が「ヒャクキン小説」とおっしゃるのを聞いて、二の句が継げなかった記憶がある。ともあれ、この作家に「芥川賞」は似合わないと思った。「そんなたいそうなことじゃないんです。」って、本人がいいそうな気がする。
「今このとき」が書かれている小説、 -
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ネタバレ高校や大学で同級生だった3人の女性が、そのうちひとりの雑貨屋の開店祝いに訪れることから始まり、それから1年間が切り取られる。
柴崎さんの小説を読むときは毎回、長く続く前後の中で「そこだけ切り取られて渡された」という感覚があるが、本書は構成からしてすでにそうだ。
だらだら続く人生は、切り取られる前にもあったし、切り取られた後にも続く。
ライフ・ゴーズ・オン、の正しい作品化と言えるのかもしれない。
他の作品と違うのは、語り手の頻繁なスイッチング。
2行明けをきっかけに視点人物は3人に割り振られていく。
ただし3人だけとは限らず、彼女らに交わる人物の内面にもゆるーくスイッチングされ、この「ゆる逸脱 -
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ネタバレ■主題歌
三人称。視点も固定せず。という柴崎友香にしては珍しい文体。
かわいい女の子談義が好きな主人公が、この人をあの人に紹介したいと思う機会が増える。
いっそのこと友人を呼んでその場で交流できるような女の子限定カフェを一夜限り開くことにする。
旅行や移動はないが、メディア的な存在になるといういつものテーマが、こういうかたちで実現されている。
なかなか悪くない。
ただしわからない人感じられない人には、ただの女子会に過ぎないだろうとも想像できる。
この人の魅力の理由をまだ把握しきれずにいる。
■六十の半分
三人称だが、視点人物が1で香奈→2で敬一→3で亜矢→4で再度敬一、と変則的。
それなりの -
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ネタバレ大学生とアルバイターのテキトーで楽天的な旅。
胸に一物隠して、とか、暗い過去が、とかではなく、ただこういう来歴の人物が4人、深夜の高速の車中にいればこういう会話があるよね、という程度の話。
中高は非モテ、大学で多少なりともゼミのリア充友人と交流をして、かすみ程度にその匂いを感じたこともある身として、
ああこの人は池○くんだな、とか、ああこれは兼○くんっぽいな、とか、コロ助の妙な理屈っぽさはまぎれもなく自分か平○くんか斎○くんかというところだなー、とか、連想も楽しかった。
この日々は、きらきら輝いているわけではないが、深夜に遠くのほうでぎらっと光る遠雷がある。
それは忘れがたいのだ。
まったく、 -
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ネタバレ喫茶店でアルバイトをしている「私」の残暑の日常。と要約。
友達や客や知り合いや、情報やものが行き来するという点で、まずは喫茶店を舞台にしたことが巧みだ。
次に筋は二本。
1、男性関係。合コン。似た趣味を持つ良太郎。出張にかこつけて会いに来た既婚の男。の間をふらふら。
2、いまいるこの街の過去を想起させる、古写真、お客さんの話、古いフィルムやテレビの映像。
昔の映像が映っている、とメールで教えてもらい、離れた場所で見ながらメールで短くやりとりする場面があるが、
ここは時間も空間も離れているのにつながっているという、何でもないのに何だかすごい箇所。
突然「こういう映像を見てると、どこぞで同じ時