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国際社会と自衛隊 背広の参謀が語る国家戦略
国家安全保障戦略は国の外交・防衛政策の基本方針にあたる戦略で、第2次安倍政権下の2013年12月に初めて策定された。 本書では、国家安全保障の変遷を追いつつ、著者の貴重な経験を通して国家戦略と自衛隊の役割について解説。 著者が内閣官房副長官補として官邸勤務となった2001年、9.11同時多発テロが起きる。これを発端に政府は防衛庁で抱えていた課題認識に応え、事態の重要さに迅速な対応を取る。翌朝、全閣僚が出席する安全保障会議を招集し、基本方針を決定し、国内外に表明すると決断。国家の緊急事態における政治のリーダーシップの発揮を目の前で見ることになる。 国の平和と繁栄は、国際社会との信頼と国民の理解に基礎を置く。内閣総理大臣の国家緊急事態における役割と責任、自衛隊の最高指揮官としての指揮・統率(統帥)の在り方、また、内閣総理大臣を補佐する態勢の充実は、日頃から努めなければならない緊要な課題と著者は記す。 国際社会の信頼に応え、信頼を深めることが「国家戦略」である。憲法は「国際社会において名誉ある地位を占める」ことを求めている。小泉総理、福田官房長官、安倍官房副長官の政治的リーダーシップの下で多くの貴重な体験と経験をした著者だからこそ、第二次世界大戦終了後80年が経過する現在、 「国家戦略」、我が国の防衛と自衛隊について持論を展開している。 著者は、元防衛施設庁長官、小泉政権下で内閣官房副長官補を歴任。その後、特命全権大使オマーン駐箚。 -
なぜ日本人は韓国人にこんなになめられ続けるのか?
在日25年の親日派韓国人が<ヘタレ日本人>にモノ申す、激辛反日論。 いつまでたっても終わることのない反日政策を行う韓国。どんなに謝罪しても一向に反省をしていないと言い続ける韓国。私たち日本人は一体何をすれば、韓国は激しい反日攻撃を終息させるのだろうか。著者・金智羽は本書の中で、「とにかく謝っておけば」という日本人の事なかれ主義にたいして痛烈な批判をする。日本人の日常使う挨拶のような「スイマセン」は好きだが、ただ鎮静化させようというだけの気持がこもらない<反省>は、逆に相手を不快にさせるということが日本人にはわからないのだろうかと。また竹島(独島)問題についても、まだどちらのものでもない、両方が領土権を主張している島に、みすみす不法占拠されているのに何も行動できない日本人の情けなさに涙を流さんばかりの激烈な怒りを浴びせております。 本書は在日25年、世界の国々の中でもその「特殊」性が際立っている日本国を愛し、誰よりも、日本国、日本人を観察し続けて著者が、愛しているからこそ言わなければならないと断腸の思いで書き下ろした<日本・日本人批判>です。 著者はあとがきの中で「時には冷たい理性で、時には熱い感情で、日本人を見てきた25年間。そのユニークさゆえの難解さが自分を混乱の闇へと何度も何度も誘う中、ある日ふと気付きました。その他無数の星たちとは明らかに異なる一つの星が既に自分の心の中の夜空で、独特な光を静かながらも強烈に放っていたことに・・・。 その星が日本であり、その星に住む人々が日本人であり、そしてその星の物語が、25年という月日を経て出来上がった、私の<日本人論>です」と。 本書は、一韓国人が書いた反日論とともに、だれよりも日本・日本人が大好きな韓国人による<日本・日本人>の将来への提言の書でもあります。 「ま~とにかく謝っておけば、そのうち鎮静化するだろう」日本人のいつもの事なかれ主義は、いずれ多くの禍をもたらす。在日25年の親日派韓国人が“ヘタレ日本人”にモノ申す、激辛反日論!! -
原発一揆
福島第一原発事故により、牧場の放棄と家畜の殺処分を命じられた農家。だが、それにあらがう男は「一揆」を決意。敵は国、東電、そして放射能――。“意地”だけを武器に闘い、絶望の淵で《希望の牧場》が生まれた――。 本書は、3.11以降も警戒区域内で「牧場の牛を生かし続ける」ことを選んだ、エム牧場・浪江農場長である吉沢正巳氏を中心としたドキュメンタリーだ。不条理な国の殺処分命令に抵抗し、どのようにすれば、牛を生かし続けることができるのかを模索しながら、たどり着いたのが、人間にとっても「牛を生かす意味」があることを明確に打ち出した《希望の牧場・ふくしま》というプロジェクトだった。 この間、吉沢氏の活動はさまざまなメディアに取り上げられてきたが、その舞台裏は十分に伝えられていない。国、自治体、東電などに対する、言論による闘い。放射能を帯びた警戒区域内で身体への影響を顧みず、牛たちを保護、飼育することの過酷さ、そして喜び。吉沢氏の闘いをサポートする人々の姿。さらには、吉沢氏と同様、「動物たちの命を助ける」という大義を掲げるも、実は私利私欲に走った人間たちの醜さ。そうした状況の中から《希望の牧場》が生まれ、奮闘が始まるまでの物語を、1年半におよび、プロジェクトのメンバーとして自ら吉沢氏をサポートしてきた著者がまとめたのが本書である。思わず目を背けたくなるような写真も含まれるが、これもまた「3.11の真実」なのだ。 -
「リベラル」はなぜ凶暴なのか?
保守主義を標榜する政治学者、ユーチューバーとして活躍する著者が、左翼リベラルが推進する過激なフェミニズム、エコファシズム、国家・皇室解体論、歴史実証主義などの源流を解き明かし、国を愛する真っ当な日本人にとって危険なその思想の正体に迫る。「LGBT問題とフェミニズム」「日本にとって国家とは、歴史とは何か」「日本が誇るべき皇室の存在」など。 目次 第一章 日本が最も誇るべきは皇室の存在 ――天皇が姓を持たない深い理由 第二章 国家にとって歴史とは何か ――国民を作るのはその国の歴史である 第三章 日本を国家たらしめたものは何か ――歴史実証主義は愚かなり 第四章 フェミニズムとLGBT法問題 ――女性運動が行き着いたのは男も女もない社会 第五章 なぜエコロジーはマルクス主義と結びついたのか ――環境問題は打倒・資本主義の手札となった 第六章 憲法改正と核武装論は、なぜタブー視されてきたのか ――九条信仰と反核ファシズム 第七章 侮るな! 中国は日本人が思う以上の脅威である ――中国の共産主義者と日本の左翼は別物 第八章 私はなぜ特攻隊を尊敬するのか ――特攻隊を「無駄死」と言う人たちの愚かさ -
日本の「非正規移民」――「不法性」はいかにつくられ、維持されるか
貧困、格差、ヘイトスピーチ、摘発からの恐怖……。日本に暮らす移民達の中には、法・行政・産業の枠組みの中で、知らぬうちに「不法」な「非正規移民」とされ、過酷な現実を強いられている人々がいる。 しかし、同時に彼/彼女らは、既に日本社会の中で、自らコミュニティをつくり、人種や言語の壁を乗り越えながら、日本の地で新たな社会を育み始めている。 著者は、自身の移民支援の経験から出発し、実地のフィールドワークとインタビュー調査から実証的な知見で、「不法性」をつくりあげる構造的問題を明らかにしていく。 これまでほとんど光が当てられてこなかった、この「非正規移民」の問題に焦点を当て、日本が移民達との共生社会を目指すために必要な課題を提示する。同時に、問題解決に向けた政策提言をも盛り込んだ、移民問題に一石を投じる渾身の書。 -
人口減少・超高齢社会と外国人の包摂――外国人労働者・日本語教育・民俗文化の継承
地方の視点から、包摂のあり方を探る 少子高齢化の急速な進展、深刻な人手不足、外国人労働者受入れ拡大への転換―― 人口減少と高齢化が全国最速で進む秋田県における外国人受入れの現状と課題を提示。 「生活者」として包摂し、共に生きる地域社会づくりの可能性を描く。 [現場の視点に着目したコラムも多数収録] ―――― 人口減少と高齢化が全国最速で進行している秋田県を事例に、「外国人介護労働者の受入れ」「外国人住民と地方経済」「日本語教育」「民俗文化の継承と外部参加者」の4つの切り口から、外国人労働者受入れの現状と共生社会の構築へ向けた課題を考察する。 ―――― -
死にたい気持ちに触れるということ ソーシャルワーカーが見ている景色
もしも友達から「死にたい」と言われたら… 「困りごと」や「死にたい気持ち」を抱える人たちが話してくれた厳しい現実。その声を、ソーシャルワーカーとして受けとめ、地域で安心できる居場所づくりにも取り組む著者が、とくに若い世代に向けて語りかける。 ※本書は、大月書店刊『死にたい気持ちに触れるということ――ソーシャルワーカーが見ている景色」』の電子書籍版です。 【目次】 はじめに 1 ソーシャルワーカーという仕事 2 「自殺」について思うこと 3 死にたい気持ちに触れるということ 4 「困りごと」に向きあってみる 5 「居場所」の大切さと難しさ 6 死にたい気持ちのトリセツ おわりに 【著者】 加藤雅江 かとう・まさえ 杏林大学保健学部健康福祉学科教授(精神保健福祉士,社会福祉士)。1967年東京都生まれ。2016年NPO法人居場所作りプロジェクトだんだん・ばぁを立ち上げ。社会福祉法人子どもの虐待防止センター評議員、日本子ども虐待医学会代議員、NPO法人子ども・若者センターこだま副理事長。主な著書に『「ヤングケアラー」深層へのアプローチ』(本の種出版 、2022年) などがある。 -
「帰れ」ではなく「ともに」 川崎「祖国へ帰れは差別」裁判とわたしたち
ヘイトスピーチ解消法を力に次のステップへ ヘイトスピーチ裁判の画期をなす「祖国へ帰れ」は差別で違法との判決。泣き寝入りしない当事者の闘い、「多文化共生のまち」川崎での住民運動の成果である。判決の意義を明らかにし、共生社会実現のための新たな法制度を問う。 ※本書は、大月書店刊『「帰れ」ではなく「ともに」――川崎「祖国へ帰れは差別」裁判とわたしたち』の電子書籍版です。 【目次】 第1章 ヘイトスピーチと闘うまち、川崎・桜本(石橋学) 第2章 日本におけるヘイトスピーチ対策の現状と問題点(師岡康子) 第3章 ヘイトスピーチ裁判の歴史と「祖国へ帰れは差別」判決の意義(神原元) 第4章 在日朝鮮人にとっての「帰れ」ヘイト(板垣竜太) 第5章 求められる人種差別撤廃法制度(師岡康子) 第6章 「帰れ」ではなく「ともに」(崔江以子) 【著者】 石橋学 いしばし・がく 神奈川新聞社川崎支局編集委員。『ヘイトデモをとめた街 川崎・桜本の人びと』(共著、現代思潮新社)。板垣=同志社大学社会学部教授。『「慰安婦」問題と未来への責任』(共著、大月書店)、『ヘイトクライムに立ち向かう』(共著、日本評論社)。 板垣竜太 同志社大学社会学部教授。『「慰安婦」問題と未来への責任』(共著、大月書店)、『ヘイトクライムに立ち向かう』(共著、日本評論社) 神原元 弁護士。『ヘイト・スピーチに抗する人びと』(新日本出版社) 崔江以子 在日コリアン3世。人権尊重の街づくりを目的として設置された「川崎市ふれあい館」に勤務 師岡康子 弁護士。外国人人権法連絡会事務局長。『ヘイト・スピーチとは何か』(岩波新書)。 -
10代に届けたい5つの〝授業″
他者と出会い、社会のリアルにふれる 学校では、学ぶ機会がほとんどないけれど、本当は身近で大切な問題がある。「ジェンダー」、「貧困」、「不登校」、「障害」、「動物と人との関係」――よそごとが「自分ごと」になる5つの“授業”。 ※本書は、大月書店刊『10代に届けたい5つの〝授業″』の電子書籍版です。 【目次】 第1限 ジェンダーって、結局何なの? ……松岡千紘/吉野靫 第2限 わたしたちのまわりで広がる貧困――非正規雇用、生活保護、野宿……生田武志 第3限 不登校から学校の意味を考える……山下耕平/貴戸理恵 第4限 「自分ごと」として相模原事件を考える……野崎泰伸 第5限 わたしたちは動物たちとどう生きるか……生田武志/なかのまきこ 【著者】 生田武志 いくた・たけし 野宿者ネットワーク代表 山下耕平 やました・こうへい NPO法人フォロ理事、「不登校新聞」元編集長 松岡千紘 吉野靫 貴戸理恵 -
家族、この不条理な脚本 家族神話を解体する7章
その“理想”は誰を犠牲にしているのか? LGBTの権利や性教育を認めれば「家族が崩壊」する?私たちを無意識に拘束する「健全」な 家族という虚像が作りだす抑圧や差別、排除を可視化する。日韓累計25万部『差別はたいてい 悪意のない人がする』著者待望の第二作。 ※本書は、大月書店刊『家族、この不条理な脚本』の電子書籍版です。 【目次】 プロローグ 家族という脚本 第1章 どうして嫁が男じゃいけないの? 第2章 結婚と出産の絶対公式 第3章 望まれない誕生、許されざる出産 第4章 役割は性別によって平等に分業できる? 第5章 家族の脚本を学ぶための性教育 第6章 不平等な家族の脚本 第7章 脚本のない家族 エピローグ マフィアゲーム 解説 (梁・永山聡子) 【著者】 キム・ジへ キム・ジヘ(金知慧) 韓国・江陵原州大学校多文化学科教授(マイノリティ、人権、差別論)。移民、セクシュアルマイノリティ、子ども・若者、ホームレスなど、さまざまな差別問題に関心を持ち、当事者へのリサーチや政策提言に携わっている。ソウル特別市立児童相談治療センター、韓国憲法裁判所などの公的機関にも勤務経験を持つ。2019年、初の単著である『差別はたいてい悪意のない人がする』(邦訳・大月書店)が累計20万部超のベストセラーになり、韓国のさまざまな自治体の指定図書やベストブックに輝いた。 尹怡景 尹怡景(ゆん・いきょん) 韓国・ソウルに生まれ、慶應大学大学院で文化人類学を学ぶ。言葉で韓国と日本の心をつなぎたい翻訳者。訳書に『差別はたいてい悪意がない人がする』(大月書店)、『夢を描く女性たちイラスト偉人伝』(タバブックス)、シリーズ『たべものの中にいるよ!』(全3巻、大月書店)ほか。 -
市民エネルギーと地域主権 新潟「おらって」10年の挑戦
新潟「おらって」10年の挑戦 持続可能な地域づくりはエネルギー自立から――新潟で10年にわたって市民主体の再エネ事業を育ててきた政治学者が、エネルギーシフトと民主主義の不可分の関係、そして危機の時代を超える「文明の転換」への道を語る。 ※本書は、大月書店刊『市民エネルギーと地域主権』の電子書籍版です。 【目次】 序章 エネルギーの民主化と地域主権――「おらって」10年の歩み 第1章 市民エネルギーの現場から 第2章 エネルギーから「せいじ」を考える 第3章 〈3・11〉から何を学ぶのか 第4章 「文明転換」への思考 第5章 次世代とともに 補論 〈文明〉転換への挑戦――「エネルギー・デモクラシー」の論理と実践 解説 「おらって」10年の軌跡と奇跡(飯田哲也) あとがき 【著者】 佐々木寛 ささき・ひろし 1966年香川県生まれ。新潟国際情報大学国際学部教授(政治学・平和学)。一般社団法人「おらってにいがた市民エネルギー協議会」代表理事。「市民連合@新潟」 共同代表。著書に『市民政治の育てかた――新潟が吹かせたデモクラシーの風』(大月書店、 2017年)ほか。 -
奪われた祖国を取り戻す - 私たちは断固戦う -
この国に住む我々が常に何らかの不安を覚え、未来への希望を強く持てないのは何故か? それは我々の営みを底辺で支えてくれるはずの“祖国”が機能していないからだ。 これは日本に限った話ではなく、世界中に当てはまる現象である。 祖国の機能を奪っているのは一部の強欲な支配者たちで、彼らの影響下にある限り、我々の日常には不安が付きまとうことになる。 ではどうすればいいのか? 陸上自衛隊特殊部隊創設者と、米国はもちろん、中国、韓国、そして日本で祖国のために戦う学者が異色の対談を展開した! グローバリズムの怪しさに気づき始めた世界中の人々の道標となる書。 【著者プロフィール】 荒谷卓(あらや・たかし) 元特殊作戦群群長、研究本部室長。 昭和34(1959)年、秋田県生まれ。東京理科大学卒業後、陸上自衛隊に入隊。第19普通科連隊、調査学校、第1空挺団、弘前第39普通科連隊勤務後、ドイツ連邦軍指揮幕僚大学留学。陸幕防衛部、防衛局防衛政策課戦略研究室勤務を経て、米国特殊作戦学校留学。帰国後、特殊作戦群編成準備隊長を経て特殊作戦群群長。平成20(2008)年、退官。明治神宮武道場「至誠館」館長を経て、平成30年、国際共生創成協会「熊野飛鳥むすびの里」を開設。令和4(2022)年、「日本自治集団」を創設、代表に就任。 著書に、『戦う者たちへ』『サムライ精神を復活せよ!』(ともに並木書房)、『自分を強くする動じない力』(三笠書房)、『日本の戦闘者』(ワニ・プラス)、共著に『日本の特殊部隊をつくったふたりの“異端”自衛官』(ワニ・プラス)などがある。 ジェイソン・モーガン 歴史学者、麗澤大学国際学部准教授。 1977年、アメリカ合衆国ルイジアナ州生まれ。テネシー大学チャタヌーガ校で歴史学を専攻後、名古屋外国語大学、名古屋大学大学院、中国昆明市の雲南大学に留学。その後、ハワイ大学の大学院で、東アジア学、とくに中国史を専門に研究。卒業後は、韓国の慶尚北道英陽郡に英語教師として滞在。再び日本に戻り、翻訳に従事。2014~2015年、フルブライト研究者として早稲田大学法務研究科で研究。2016年、ウィスコンシン大学で博士号を取得。一般社団法人日本戦略研究フォーラム上席研究員を経て、2020年4月より現職。 著書に、『アメリカはなぜ日本を見下すのか?』『リベラルに支配されたアメリカの末路』(ともにワニブックス)、『アメリカも中国も韓国も反省して日本を見習いなさい』『アメリカン・バカデミズム』(ともに育鵬社)、『バチカンの狂気』(ビジネス社)、『私はなぜ靖国神社で頭を垂れるのか』(方丈社)などがある。 発行:ワニ・プラス 発売:ワニブックス -
ポスト・コロナ学――パンデミックと社会の変化・連続性、そして未来
コロナ禍で変わったことは何か? 変わらずに重要なことは何か? 新たな社会を構想するために―― 最先端の知見と学際的アプローチで迫る 【本書で取り扱う主なテーマ】 公衆衛生・日本国憲法・テレワーク・高齢者の活動・障害者の虐待と孤立・ユニバーサルな学習環境・移民と排外主義・各国市民の行動変容・ディスタンス・アートとオンライン文化芸術 「ポスト・コロナ学」⇒2020年以降の世界的な新型コロナ感染拡大による社会の変化と連続性を明らかにし、新たな社会の在り方や学問の役割を構想する学問 新型コロナのパンデミックにより、社会で変化したことは何か。また、変わらずに重要であるものは何か。従来の前提が問い直されるなか、学際的アプローチにより社会の変化と連続性の双方に着目し、ポスト・コロナの社会のあり方を構想する。 -
韓国社会運動のダイナミズム
民主主義を追求する熱気と活力の源とは? 80年代の民主化闘争から近年の#MeToo運動まで、社会を変える活力と戦略性を備えた韓国の市民・社会運動。 女性運動、労働組合、革新政治との協同など、歴史的背景と豊かな実践例を各分野の当事者・専門家らが報告。 ※本書は、大月書店刊『韓国社会運動のダイナミズム』の電子書籍版です。 【目次】 序章 韓国社会運動の歴史的変遷と再生への課題 第1部 #MeToo運動に結晶化した女性たちのたたかい 第2部 移民国家化する韓国と「外国人労働者」 第3部 対立と参加 社会運動と政治の距離感 第4部 コロナ禍とエッセンシャル・ワーカーの権利 第5部 活発化するベーシックインカム論争 【著者】 三浦まり みうら・まり 上智大学法学部教授。専門は現代日本政治論、ジェンダーと政治。2021年、フランス政府より国家功労勲章シュバリエ受章。著書に『さらば,男性政治』(岩波新書)、『 私たちの声を議会へ』(岩波書店)。編著に『社会への投資 〈個人〉を支える〈つながり〉を築く』(岩波書店)など。 金美珍 大東文化大学国際関係学部准教授。専門は社会運動、労働運動、女性運動、社会政策。著書に『韓国「周辺部」労働者の利害代表』(晃洋書房)、『ハッシュタグだけじゃ始まらない』(共編、大月書店)ほか。 -
八咫烏と古峯神社と吉田茂 國體の超ひみつ
八咫烏の本拠地と日本に既に建造済み(?!)だったソロモン第三神殿の在処を示す?! 八咫烏が日本文化深層に隠し込んだ三、六、九、十一、十二、十八、三十三、六六六の秘密も開示?! 預言書『オアスペ』に記された民族「イヒン(遺品?!)」こそ最後の頼みの綱、日本人そのもの?! ・なぜ古峯神社に吉田茂の石碑があるのか?! ・吉田茂と白洲次郎が米、英、仏、露4国分割案を米国一つに変えて國體を護った?! ・トランプはなぜ吉田茂の孫・麻生太郎を呼んだのか?! ・麻生太郎の裏の顔は、武内宿禰結社の代表?! ・日光は、尾瀬を含めて八咫烏の形につくってある?! ・織姫の瀬織津姫と彦星のニギハヤヒが毎日会えるようになるのがメシアの復活?! ・古峯神社は八咫烏が最初に拠点としたところ。それで開いたのが日光。八咫烏の一族は、古峯神社ではなく日光にいる?!日光が八咫烏の本籍?!そして、現住所が東京、通過したのが宇都宮(宇宙の宮)?! ・フリーメイソンもロスチャイルドもロックフェラーもアーリア?! アーリア人のルーツは牡牛座のアルデバラン?!フリーメイソンの裏のマークは牛の角?! ・彼らの戦略工作は実に巧妙、預言書に書いてある時期が近づいていることを知って、地球乗っ取り計画の最終段階で、日本人がメシアとして目覚めることを恐れている。だからこそ日本人を1人残らずこの世から消そうと躍起になっている?!2024年からのワクチンこそ致死量!? ・ユーチューバーは全部12支族のことばかりで、レビ族という1支族のことを言わない。両方足して宇宙の13。だから、八咫烏の大烏の3人のうちの1人がレビで、もう1人が山窩、もう1人が瀬織津姫だと言っている!? -
「偶然」はどのようにあなたをつくるのか―すべてが影響し合う複雑なこの世界を生きることの意味
人生は自分次第だなんて、大嘘である。 私たちは何もコントロールしていないが、あらゆることに影響を与えている。 カオス理論や進化生物学、歴史、哲学など、多様な知見を縦横無尽に渉猟し、 世界の成り立ちや人生について考えさせる、壮大かつ感動的な書。 あなたの人生は偶然が支配し、この世界は成り行きの産物である。 成功や失敗も、進化も歴史も、小さな偶然の積み重ねに左右されている。 なのに、なぜ私たちはそこに理由や目的、秩序があると信じてしまうのか? このような世界を生きることに、どんな意味があるのだろうか? あなたのすべての行動は、たとえそれがどんなに些細なものであっても、 常に世界に影響を与え続けている。 世界はカオス的であり、人生は偶然によってつくられるからこそ、豊かで価値があるのだ。 『フィナンシャル・タイムズ』紙や『ニュー・サイエンティスト』誌、 ジョナサン・ゴットシャル(『ストーリーが世界を滅ぼす』著者)、 ショーン・キャロル(『量子力学の奥深くに隠されているもの』著者)など、 各紙誌や識者が絶賛する、人生の指針となる「偶然礼賛」の書。 -
外交 Vol.92
[特別企画]イスラエル・イラン直接交戦の衝撃 ・座談会⚫池内恵(東京大学)×鈴木一人(東京大学)×細谷雄一(慶應義塾大学) 「12日戦争」が示した新中東秩序 ・イラン「潜在的核保有戦略」の挑戦と核不拡散体制 秋山信将(一橋大学) ・対イラン空爆にトランプ外交の変化を見る チャールズ・カプチャン(外交問題評議会)×飯塚恵子(読売新聞) ・ホロコーストを経験した民族が、なぜ 大治朋子(毎日新聞) [特集]インド太平洋秩序 流動化の構図 ・トランプ2・0とインド太平洋秩序の行方 佐竹知彦(青山学院大学) ・「サプライチェーン強靱化」とは何のことか 猪俣哲史(ジェトロ・アジア経済研究所) ・座談会● 佐橋亮(東京大学)×鈴木絢女(立教大学)×平松賢司(元駐インド大使)×門間理良(拓殖大学) インド太平洋 自律的秩序への見取図 ・韓国李在明政権「実用外交」に潜む自律性の模索 西野純也(慶應義塾大学) ・北朝鮮「ゲームチェンジャー」としてのロシア・ウクライナ戦争 礒﨑敦仁(慶應義塾大学) ・中国 地域の掌握を妨げる大国意識 高原明生(東京女子大学) ・ベトナム トランプ関税と対中関係の間で 藤田麻衣(ジェトロ・アジア経済研究所) [FOCUS]問われる「西側」の結束 ・サミットで再発見 G7の真価 赤堀毅(外務審議官) ・自立という課題に強い意欲見せる欧州 佐藤俊輔(金沢大学) ・溶解する世界秩序と新興国 恒川惠市(東京大学・政策研究大学院大学) [TREND 2025] ・新連載⚫地経学ダイアローグ 第1回 日米交渉合意に見るトランプ「バザール関税」の危うさ 伊藤さゆり(ニッセイ基礎研究所)×鈴木一人(東京大学) ・日本の製造業はアフリカを見よ 梅本優香里(アフリカビジネスパートナーズ) ・エンタメがアフリカの「新しい流れ」をつくる 成田葵(日系総合エンタメ企業) ・トランプ政権vs.ハーバード大学の深層 横大道聡(慶應義塾大学) ・NATO日本政府代表部を立ち上げる 伊澤修(NATO代表部大使) ・新たな対立軸に移行したドイツ 三好範英(ジャーナリスト) [連載] ・外務省だより ・書評 アンゲラ・メルケル著『自由』(上下) 評者・森井裕一(東京大学) ・新刊案内 ・英文目次 ・IN&OUT -
自民党帝国 日本を支配し続ける権力の70年史 権力闘争、経済成長、そして民主主義の試練
なぜ自民党は日本を支配し続けられるのか?その強さの源泉と、内包する矛盾とは―― 戦後日本の政治史そのものと言える自由民主党。その誕生から約70年にわたる激動の軌跡を、壮大なスケールと緻密な筆致で描き出す、一大ノンフィクション・ノベルが登場。本書は、単なる歴史解説に留まらず、永田町を揺るがした権力者たちの野望、葛藤、そして決断を、生々しい人間ドラマとして追体験させます。 知られざる「権力」の深層と、日本を創り変えた70年のドラマ 1955年の保守合同による結党から、高度経済成長期の栄光、熾烈な派閥抗争、ロッキード事件やリクルート事件といった巨大スキャンダル、そして記憶に新しい政権交代と「安倍一強」時代、さらには近年の政治資金問題と派閥解体の激震まで――。日本を揺るがした数々の歴史的転換点を、まるでその場にいるかのような臨場感で描き出します。経済成長の光と影、繰り返される政治不信、そして「民主主義の試練」に直面し続けた日本の姿が、ここにある。 日本の未来を読み解くための、新たなる「戦後政治史」 歴代の総理大臣や政治家たちが、何を考え、どう行動し、そして日本をどこへ導こうとしたのか。その成功と失敗、理想と現実の狭間で見せた人間臭い姿とは? 本書は、複雑に絡み合う国内政治と国際情勢の中で、自民党という巨大な権力装置がどのように機能し、変容し、そして日本社会に何をもたらしてきたのかを、小説ならではの筆致で解き明かします。現代日本の成り立ちを理解し、これからの未来を考える上で、必読の一冊です。 -
原爆は自作自演の水上起爆だった?! 核兵器開発国「日本」のツケ、ついに暴かれる。
もう騙し切れない! トランプ、プーチン、金正恩は「核兵器の嘘」をすでに知っている! 広島・長崎の原爆は空から落ちていなかった?! 核弾道ミサイルは存在し得ない?!だから米国「核の傘」も大嘘?! 戦後80年、ついに暴かれるDS(ディープ・ステート)の超長編サスペンスの真相――「原爆神話」が崩壊する時、世界の秩序が変わる! 広島・長崎の悲劇、核の脅威、米国『核の傘』──その全ての嘘を覆す科学的証拠と歴史の闇を暴く衝撃作――国際秩序を揺るがす「原爆の秘史」が今ここに暴かれる! ・核弾頭はミサイルに搭載不可能の衝撃的証明?! ・原爆の特許保持者は昭和天皇?! 『特攻兵器「原爆」』の続編として、水原紫織が明かす『日本は核兵器不拡散条約に定義された核兵器国である』という隠されてきた真実。ついに目を覚ます時が来た! 『核兵器国とは、1967年1月1日前に核兵器その他の核爆発装置を製造しかつ爆発させた国をいう』(核兵器不拡散条約(NPT)の第9条より) 日本の原爆事故は、米国の核の傘がハッタリであったことを北朝鮮に教え、米国大統領をロシアの核兵器の脅威にひれ伏させた。 ウラン238は核分裂しない? 高速中性子で爆発しない? 全ては原爆の仕組みを隠すための嘘だったのだ! 原発事故の深層を抉り出し、核兵器神話が“幻想”であったことを科学的根拠で示す。核兵器とは何か、原発とは何か、改めて考える時が来た! 核不拡散条約には原爆の仕組みを隠すしばりがある。 リトルボーイとファットマンの大嘘がバレないのは条約のおかげ。 原子爆弾はそもそも核爆発装置であり、米国の「B-29原爆投下」という科学史は、先入観を捨てて科学的に検証しようとすれば見え透いた大嘘だとわかってしまうほど恥ずかしい、恐ろし過ぎるトリックだ。そこで、どうやって「核爆発装置(原子爆弾)の設計図や取り扱いに関する情報」を探られないようにするかが、その大嘘の当事国にとって大きな課題となるはずだ。 原子爆弾(核分裂爆弾)は、戦時中も今に至っても、使用済燃料プールのように巨大な中性子減速材(遮蔽材)無しには、空中を他国まで運べないということになるのである。つまり、B29で原爆は運べない。日本軍が原爆を自爆するしかなかったことになるのである。 米国大統領がビビりまくる状況にはどんな状況が考えられるのか。トランプ大統領は、原爆をB29に搭載して日本に投下できる能力も、ICBMに核弾頭を搭載して北朝鮮に投下できる能力も、実はなかったという真相を、科学的根拠に基づいて証明されてしまったのではないだろうか。 -
デジタル革命の社会学――AIがもたらす日常世界のユートピアとディストピア
片桐雅隆氏推薦! (社会学者・千葉大学名誉教授。最新刊『人間・AI・動物: ポストヒューマンの社会学』[丸善出版、2022年1月]) デジタル革命がもたらす現状と未来。AIを軸に、産業から自己アイデンティティに至る構造的変動を、現代社会学の泰斗A.エリオットがあざやかに描き出す。 --- 知的機械、高度なロボット工学、加速する自動化、ビッグデータ等のAIおよびデジタル革命は、個人の日常生活や現代社会にどのような影響をもたらすのか。 世界的な社会理論家が、複雑化かつ不均衡な形で展開する現代社会の課題を、変容する社会と自己アイデンティティを軸に読み解く刺激的な一冊。 -
老いと暮らすヒント
認知症の人たちが懸命に生きる姿から、どれほどの豊かさを私たちは受け取ることができるか 看護の現場から臨床哲学へと歩んできた著者が、専門家ではない「ふつうの人」だからこそできるケアについて語り、認知症の人のファンになってほしいと呼びかける。今・ここにある「老い」と真剣に向き合い、丁寧に付き合っていくためのヒント。発達心理学者・麻生武との対談や「家庭介護のポイント 実践編」も収録。寄稿 青山ゆみこ 【目次】 はじめに 1 ふつうの人のための認知症ケア 認知症の人のファンになってください 認知症と呼ばれる老い人が「うちに帰りたい」と言うとき 対談 認知症の人とのコミュニケーションについて--発達心理学と臨床哲学の視 点から 麻生武 × 西川勝 老いていくこと、あるいは若さと老い 2 家庭介護のポイント 実践編介護者の心構え 部屋の整備 家の中での転倒を防ぐために 家の中でもしも転倒したら 理想の食事 排せつ介助 入浴介助 更衣介助 清拭 床ずれ 身だしなみ 口腔ケア 廃用症候群 歩行介助 起き上がり介助 立ち座り介助 風呂場の工夫 脱水予防 便秘予防 健康チェック 薬の管理 コミュニケーションの工夫 1 コミュニケーションの工夫 2 家族が認知症になったら 言葉を失った認知症高齢者の場合 希望を育てる おわりに 寄稿 祖父がいた居間 青山ゆみこ 【著者】 西川勝 1957年、大阪生まれ。専門は、看護と臨床哲学。元大阪大学コミュニケーションデザイン・センター特任教授。現在はNPOココペリ121理事。高校卒業後、精神科・透析治療・老人介護の現場で看護師や介護士として働く。一方で関西大学の2部で哲学を学び、後に大阪大学大学院文学研究科博士前期課程修了。現在は「認知症コミュニケーション」の研究を行いつつ、哲学カフェやダンスワークショップなどの活動にも取り組む。著書に『増補 ためらいの看護』『臨床哲学への歩み』(ハザ)など。 -
サービス付き高齢者向け住宅 開業・運営の教科書
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 高齢者住まい法、介護保険法、住宅セーフティネット法、サービス付き高齢者向け住宅供給促進税制をはじめ、最新の法令&情報に対応! 安心・満足・地域密着で選ばれるためのサ高住経営の秘訣がわかる。 ■急増する65歳以上人口とサ高住 年間出生数がついに70万人を切り、総人口が減少する中で、令和6年9月15日現在の65歳以上の人口は3625万人(総人口の29.3%)と過去最多を記録しました。 高齢化率が世界一となった今、サ高住は平成24年4月に約3万戸だったものが、現在では約29万戸へと大きく急増しています。 それに伴い、申請後に建設が計画より大きく遅れる事業者や誇大広告など質の悪い事業者の参入などもあり、行政側のチェックも厳しくなっています。 ■サ高住とは? サービス付き高齢者向け住宅とは、60歳以上の人または要支援・要介護認定者の人とその同居者を入居対象に、手すりや段差の解消といったバリアフリー構造など一定の基準を満たしたうえで、必須サービスとして「状況把握サービスと相談援助サービス」を提供する賃貸住宅です。 平成23年10月から登録制度が始まりました。厚生労働省が推進する「地域包括ケアシステム」の中核となることが期待され、国からの補助金や固定資産税の減額など税制優遇、住宅金融支援機構による融資もあり、整備が推進されています。 ■入居者に選ばれるサ高住の開業と運営 本書は、このサ高住の基礎知識から計画立案、立地調査、建設開業、実際の運営、経営ビジョンの立て方などまで徹底解説。 サ高住の登録要件、居室・設備、補助金・税制優遇・融資等の内容、提供サービス、高齢者のニーズ、地域密着のサービスづくり、人材確保と人員配置、サービススキル、医療・介護サービスとの連携など、登録までの手続き方法にとどまらず、建設からサービス確立までの総合的なマネジメントに重点を置き、くわしく解説しています。 これからサ高住事業参入を考える介護事業者、医療事業者、不動産事業者の方、土地の有効活用を考えたい土地所有者の方などにお勧めします。 -
世界の基地問題と沖縄
“動かない基地"を問う 13の国と地域を比較分析。基地の歴史, 基地問題, 地位協定, 沖縄への含意――学知の先に現実的な選択肢はあるか。 ◎ 「歴史」の縦軸と「海外との比較」の横軸。2つの軸から現実を捉えなおすことで, “動かない沖縄の基地問題"の解決策を探る。 ◎ 2021年刊行の専門書『基地問題の国際比較』の反響をふまえ, 比較対象数も増やしてさらに発展させつつ一般読者向けにコンパクト化。 ◎ 欧州/中東・アフリカ/アジア・太平洋/米領にある基地を比較し, 歴史や基地問題, その解決に向けた政策, 地位協定の要点を解説。 -
基地問題の国際比較――「沖縄」の相対化
【書評・パブリシティ情報】 ★『琉球新報』2021年4月4日「基地問題解決へ国際比較 9カ国の事例を分析し道筋探る 東工大川名氏ら共同研究」記事掲載 ★『図書新聞』2021年5月8日「国際比較によって見えてきた 実効性の高い基地問題の解決策」書評掲載 (評者:熊本博之氏) ★ 国際安全保障学会 学会誌『国際安全保障』第49巻第2号 [2021年9月] 書評掲載 (評者: 鈴木滋氏) ★ 地理科学学会 学会誌『地理科学』第77巻第1号 [2022年7月] 書評掲載 (評者: 今川誠一氏) --- 《世界の基地問題の比較を行い, そこから沖縄基地問題解決のための政策を導出する国際共同研究》 基地問題を比較分析する試みは世界的に見ても稀有。本土の事例も含めた9つの国・地域で展開される紛争とその発生要因を, 当地の歴史・文化・宗教的背景を押さえた執筆者たちが解明。 ◎ 従来, 政治学者がこの問題を考える際に用いてきたアプローチは基地問題の「縦軸」としての歴史の参照だった。歴史を紐解き, 沖縄の基地問題の構造や起源をあぶり出す。そしてその先に問題解決の処方箋を見出そうとする手法である。一方, 本書が試みるのは基地問題の「横軸」, すなわち他の地域や国で起きているそれの参照である。実のところ, この横軸はそれ自身, 学問上の蓄積が極めて乏しい。 ◎ 沖縄の基地問題とそれに関する論争はすでに膠着しているという前提に立ち, 沖縄を考えるがゆえに, そこから距離を取ろうとする。視点をずらし, 世界の基地問題と沖縄のそれとの比較を行う。あえて立ち止まり, これまでわれわれが見落としてきたかもしれないものを拾い上げ, 政策の仕切り直しが可能かどうかを検討する。本書の副題において沖縄が括弧に入ったのはそのためである。 ◎ 取り上げるケースは, (1) トルコ, (2) サウジアラビア, (3) 韓国, (4) ドイツ, (5) イタリア, (6) スペイン, (7) デンマーク/グリーンランド, (8) シンガポールである。さらに, 沖縄を考察するための国内の参照点として, (9) 日本の山口県も対象とする。これら9つのケースは, そのほとんどが従来の研究で考察されてこなかったものである。 ◎ ケースの分析を担うのは, 当該の国/地域の政治・安全保障を専門とする研究者である。彼/彼女らは当地の言語に精通しているのみならず, 個別の基地の歴史や米国との関係性, あるいは基地の問題を構成する文化的・宗教的背景を捉えることができる。このことは, 従来の基地政治の理論が接近しきれなかった特定の地域/接受国に固有の問題を析出するのに大きな意味をもつ。 -
ナイス・レイシズム なぜリベラルなあなたが差別するのか?
あなたは優しく善良だ——では、なぜレイシストなのか? 黒人や先住民、アジア人などの非白人を日常的に差別するのは、敵意をむき出しにする極右の白人至上主義者ではない。肌の色は気にしないという「意識の高い」リベラルだ——善意に潜む無意識の差別を暴き、私たちの内に宿るレイシズムと真に向き合う方法を探る。 本文より一部抜粋 私たち白人の進歩主義者こそが、微笑みを浮かべながら、把握されにくく、否定しやすい方法で日々黒人を貶めているのだ。そして白人の進歩主義者は、自分のことを「レイシストではない」と思っている分、あらゆる指摘に対して非常に自己防衛的になる。しかも自分たちは問題の外側にいると思っているので、さらなる行動の必要性を見いださない。この自己満足は、拡大する白人ナショナリズム運動に対抗する組織化や行動を確実に妨げている。 (第I章 善良なレイシストとは?) -
日中歴史和解の政治学――「寛容」と「記憶」をめぐる戦後史
アジア太平洋戦争の終結から70数年。 敗戦で焦土と化した日本。戦争終結に伴い、日本の植民地支配から解放された中国。1972年に日中国交正常化により、日本と中国は新たな関係を結び共に歩み始めるはずだった――。それから50年、日本と中国の歴史認識をめぐっては深い断絶があり、それが日中間の政治・外交に大きな影響を及ぼしている。そもそも両国の「歴史認識」の溝はどう生まれ、どのように広まったのか? そしてなぜここまで膠着化した状態となってしまったのか? 日本と中国、米国の当時の外交資料を駆使して、歴史認識問題の根を掘り起こしていく。本書は、日本と中国が真の意味で「歴史和解」を果たすために、そして日中関係を再考するためのこれからの必読書となるだろう。 -
現代バングラデシュ
かつて「停滞のアジア」を象徴し「援助の実験場」とも呼ばれたバングラデシュは、1990年以降安定的な経済成長を実現し、もはや途上国を脱しようとしている。本書は、長期的な視点と最新のフィールド調査の知見を結集し、その躍進の背景と課題を検証し、南アジアの社会変動の最前線に立つバングラデシュの姿を鮮明にとらえる。2024年政変のゆくえを考えるうえでも必読の一冊。 【主要目次】 序 論 現代バングラデシュ――経済成長と激動する社会(杉江あい・外川昌彦) 第1部 経済発展と社会開発 第一章 低開発から脱した経済――南アジアにおける東アジア型産業発展(山形辰史) 第二章 経済発展と労働市場の変化――農村女子就業を中心に(藤田幸一) 第三章 社会開発の進展と取り残される人びと――貧困・教育・保健・災害をめぐる課題(日下部尚徳) 第2部 地域社会の変容と開発の争点 第四章 NGOの戦略変化と北のNGO――ショミティ・アプローチから小規模金融(MF)へ(大橋正明) 第五章 小規模金融(MF)からみた女性の社会関係――エンパワーメントをめぐる争点(石坂貴美) 第六章 社会経済変動のなかの女性への暴力――家父長制的な保護の揺らぎ(池田恵子) 第七章 川とともに生きる農村の変化――生態環境と地域社会をめぐる課題(杉江あい) 第3部 イスラーム化と変容する女性 第八章 農村社会の五〇年――女子教育の拡大と宗教意識の変化(外川昌彦) 第九章 イスラームとライフスタイル消費――巡礼とハラール市場からみた家族と女性(中谷哲弥) 第一〇章 パルダ実践のダイナミズム――都市化する社会と女性労働の拡大(ラミレズ(鈴木)亜望) 第4部 グローバル化と人の移動 第一一章 移住からみた社会――調査経験と文献サーベイから(高田峰夫) 第一二章 海外出稼ぎと農村経済――女性の海外出稼ぎの拡大への期待(須田敏彦) 第一三章 移民女性が抱える課題――日本での妊娠・出産・子育てからみる(工藤昭子) 第一四章 外交の変容――対印関係を中心として(村山真弓) あとがき(日下部尚徳) -
韓国リベラルの暴走
ユン・ソンニョル前大統領の弾劾罷免によって、急転直下で政権交代した韓国。 新大統領となったイ・ジェミョンとは何者なのか? リベラル政党「共に民主党」の長でありながら、なぜ「韓国のトランプ」と呼ばれるのか? 日韓関係はどうなるのか? 韓国出身作家だからこそ知る、韓国のリベラルの実態とは? シンシアリー渾身の最新作! -
偽善医療
日本を食い潰す 医師会×非科学 巨悪の構造全公開 --------------------------- メタボ健診・公費垂れ流しは 「神の声」が降りただけ 『ゼロコロナという病』で政府の過ち、マスコミと専門家の虚言を暴いた二人が再び、金儲け主義とエビデンスなき医療というタブーに斬り込む。「医療費の暴走」を生む巨悪の構造を明らかにする。 医療費はほぼ要らない ◎必要のない医療をなぜ行うのか ◎医師会の金儲け主義と薄利多売の構造 ◎がん検診、がん治療、抗生剤が収入源に ◎医者はなぜ、がん検診をやらないのか ◎医療業界の「鉄の掟」 ◎すべては結核対策の失敗から ◎20人くらいのデータで政策決定 ◎「偉い人がいったから正しい」日本 -
わたしたちのケアメディア
メディアに〈ケア〉が宿るとき 情報の氾濫と人々の分断によって混迷の度を深める現代社会。ケアを中心に据えたメディア=〈ケアメディア〉の活動が新たな希望となる。新聞、テレビからSNSまで、今後のコミュニケーションのあるべき姿を、歴史・理論・実践の三側面から提示する。報道関係者、教育・福祉関係者、学生だけでなく、メディアコミュニケーションに関わるすべての人にとって指針となる一冊。 ケアメディア=ケアを中心に据えたメディアのあり方を指す新しい概念。社会的弱者を包摂し、人々をケアによってつなぎ直すことで、誰もが生きやすい社会の実現に貢献する。 「本書は「ケアメディア」という新たな概念を提唱する。これはケアを中心に据えたメディアのあり方を指す私の造語である。このケアメディアを概念化し、それに続く実践化への道筋を示すことが本書の課題である。それを通じて、ケアとメディアの結びつきがもつ豊かな可能性を明らかにしたい。ケアメディアの概念と実践をリンクさせ、その両輪を社会に位置づけることで、誰もが生きやすい社会の実現に貢献できるのではないかと考えている」(本書より) 【目次】 はじめに 序章 選挙の年が示す新しいメディアリテラシーの世界 第1章 わたしたちには愛も科学も必要だ──テイヤール・ド・シャルダンと宮沢賢治 第2章 ケアメディアとはなにか──精神疾患と事件の報道をめぐって 第3章 メディアとケアの接点、その源流──明六社と万朝報 第4章 精神疾患の伝わり方・伝え方──統合失調症の表記をめぐって 第5章 ケア概念の日韓比較──キリスト教的価値観と両者の相違 第6章 情報弱者をつくらない──新しいメディアリテラシー教育のために 第7章 ケアメディアの未来へ──障害者権利条約と「インクルーシブ」への対応 おわりに 参考文献・論文および資料 装画:春日井さゆり ブックデザイン:小川 純(オガワデザイン) 著者:引地達也(ひきち・たつや) 1971年仙台市生まれ。フェリス女学院大学准教授/みんなの大学校学長。上智大学大学院博士後期課程修了。博士(新聞学)。文部科学省障害者生涯学習支援アドバイザー、一般社団法人みんなの大学校代表理事、ケアメディアラボ共同代表。 著書に『ケアメディア論──孤立化した時代を「つなぐ」志向』(ラグーナ出版、2020年)、編著に『それでも一緒に歩いていく──牧之原やまばと学園50年の歩み』(ラグーナ出版、2021年)、『障がいのある人びとの学びをどのようにデザインするか』(海老田大五朗編、学文社、2025年)など。 毎日新聞記者、共同通信記者を経てコミュニケーションに関するコンサルタントとして、大手金融機関などでコミュニケーション向上のプロジェクトを行なう。東日本大震災発生直後から社会活動中心の仕事に転換し、福祉事業所向けの教材開発や障がい者を対象とした就労移行支援事業所や就労継続支援B型事業所を運営。2020年に誰でもどこでもオンラインで「学び」ができる「みんなの大学校」を開校した。全国で障がい者の就労支援や学びの支援、重度障がい者支援等、対応事例は多岐にわたる。 -
60歳からの知っておくべき政治学
大増税、外国人優遇政策、政官財の利権構造 あなたのその不満、正しい政治知識で解決しませんか 経済停滞、少子高齢化、自民党一党支配 これらの理由で、どっぷり腐り切った政治機構、すっかり関心を失った政治参加。 このままだと日本がなくなってしまう! 大人世代よ!今こそ正しい政治知識を身につけ、日本を尊厳ある大国に建て直そうじゃないか! -
あなたの街の上下水道が危ない!
埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故。原因は老朽化した下水管の破損だった――。 この一件は、日本中どこでも起こり得る「水インフラ崩壊」の象徴であり、今まさに地下で進行している“静かな危機”の現れだと言えます。 実は、全国の下水道管の総延長49万km(2022年度末)の2割が2032年には法定耐用年数を超え、2042年には、なんと4割が法定耐用年数を超える見込みだとされています。 この数値はあくまでも現状のまま推移した場合。気候変動の影響で集中豪雨や台風が増え、下水道の負荷が増しており、老朽化や腐食は加速度的な勢いで早く進むと考えられているのです。 本書では、こうした現実を、さまざまなデータをもとに検証。八潮で起きた事故は、決して他人事ではなく、自分の自治体・近所でもいつ起きても不思議ではないことなのです。 その一方で、高騰を続ける水道料金。なぜここまで水道料金が上がり続けてしまうのでしょうか? 水道民営化をすれば解決するのでしょうか? 庶民の生活に密着する水道ですが、このあたりを詳しく説明し、民営化のメリットデメリットをフラットな視点から開設します。 本書は、日本の上下水道インフラの老朽化が進む中で、見過ごされてきた課題を浮き彫りにし、維持管理体制の限界、人材不足、予算難、さらには水道民営化の問題点にまで踏み込み、国民一人ひとりが無関心ではいられない現実、さらには「ではどうすればいいか」という解決策を模索する一冊となっています。 -
眠れなくなるほど面白い 図解 米の話
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 スーパーなどでの米不足、転売、価格高騰などで、 ニュースやワイドショーでここ最近毎日のように取り上げられる 今いちばんのホットトピック「米」。 備蓄米の放出により、古米がスーパーやコンビニで置かれるようになりましたが、 味や品質、衛生面、値段、美味しく食べる方法など、 普段何気なく食べていた米について興味をもって調べる人が増えてきました。 また、近年糖質制限という逆風もある一方で、 健康志向や和食ブームの高まりにより「米」の再評価も進んでいます。 本書は、私たちの食卓に欠かせない「お米」にまつわる知識・文化・歴史・雑学などを、図解を交えてわかりやすく、楽しく紹介する教養本です。 「“令和の米騒動”はひとつの原因では語れない」 「年々減少する米の消費量 それでも起こる米不足」 「備蓄米ってなに? 米に消費期限はないの?」 「外国米が日本市場になかなか入れない理由」 「炊飯器に放置された保温状態の米の消費期限は?」 「白米より栄養価アップ!今人気の分づき米とは」などなど 読めば誰かに話したくなる米知識が詰まった一冊です。 -
日本の児童相談所――子ども家庭支援の現在・過去・未来
項目数70、執筆者総勢61人、児童相談所を網羅的につかむ! 子ども家庭福祉分野の実務家・研究者必読。 子どもの発達を促し、子どもの最善の利益をめざす児童相談所。本書には、社会的関心の高い虐待対応にとどまらない、現在の児童相談所を多角的に理解するエッセンスと、今を理解するための歴史と、これからの児童相談所についての多くの知見が盛り込まれている。 執筆者は、現役の児童相談所職員の他、児童相談所の勤務経験のある研究者と社会的養護経験者、さらに関連領域の医師や弁護士やマスコミなど総勢61名。子どもに関わるすべての大人、そして児童福祉分野で働くことにめざす若い読者におくる必読書。 -
暴力のエスノグラフィー――産業化された屠殺と視界の政治
【メディア紹介情報】 ・読売新聞(2022年10月30日)小川さやか氏(立命館大学教授) ・「じんぶん堂」(2022年11月2日)「「まさか」の本との出会い:『暴力のエスノグラフィー』の衝撃」前田健太郎氏(東京大学教授) ・朝日新聞(2022年11月19日)犬塚元氏(法政大学教授) ・東京新聞(2022年12月24日)「2022 私の3冊」松村圭一郎氏(岡山大学准教授) ・図書新聞(2022年12月24日)「2022年下半期読者アンケート」佐藤泉氏(青山学院大学教授)・奥野克巳氏(立教大学教授) ・『HUG』Vol.1(2023年1月号)「食肉処理場潜入ルポ 暴力を可視化する試み」 ・『週刊東洋経済』(2023年1月21日号)「政治学者が屠畜場に入り「視界の政治」を実践する」橋本努氏(北海道大学教授) ・図書新聞(2023年02月18日)「現代の巨大な産業システムを「視界の政治」で考察――隠蔽・隔離と監視に支えられた屠殺場の暗部に迫る」河島基弘氏(群馬大学情報学部教授) 1日に2500頭の牛が食肉処理される産業屠殺場――その現場に政治学者が覆面労働者として潜入し、不可視化された暴力の実態を明らかにする。さらに屠殺の観察を通して、現代社会における監視と権力、暴力の恩恵を受ける多数者の矛盾と欺瞞、そして〈視界の政治〉の輪郭を浮かび上がらせる。 ---- 現代の屠殺場の壁の向こう側で何が起こっているのか、読者は知りたくないかもしれない。しかし、パチラットの驚くべき語りは、虐待された動物や貶められた労働者以上のものを教えてくれる。われわれが生きている社会がどのようなものであるか、目を開かせてくれるのである――ピーター・シンガー(『動物の解放』著者) ---- -
オルター・ポリティクス――批判的人類学とラディカルな想像力
他者と共に在る ありうべき別の現実のために―― 多文化主義(単一の現実)から多自然主義(複数的現実)へ 他者の排除や否認へ向かうナショナリズム、レイシズム、植民地主義などの現代世界の諸相を診断。ヴィヴェイロス・デ・カストロとラトゥールによる存在論の人類学、ブルデューの社会学理論、スピノザの情動論、ポストコロニアル理論、精神分析などを節合し、境界を強化するあらゆる二元論を乗り越え、他者にひらかれた、所与の空間の外部をラディカルに探求する。「他者と共に在る」ために、新たな理論的地平をひらく画期的思考実践。 アンジェラ・デイヴィス(社会学者、反人種差別・フェミニズム運動家) “刷新された真剣さをもって、「もうひとつの世界は可能だ」というユートピアの最たるものについて、検討せずにはいられなくさせる。" エドゥアルド・ヴィヴェイロス・デ・カストロ(人類学者) “思考の永続的な脱植民地化は故郷(ホーム)から始まる。そして思考が行為となる場所はどこであれ故郷(ホーム)なのだ。" -
トランプのアメリカ
トランプ2.0の衝撃 大統領はアメリカと世界をどう変えようとしているのか 相互関税、対外援助の縮小、不法移民の取り締まり強化・・・ 大統領就任以来、世界に驚きと不安を与え続けるトランプ政権、その政権の現在を、内政、外交、社会など、あらゆる観点から気鋭の研究者が考察する。 >特設サイトはこちら→ https://www.utp.or.jp/special/AmericaUnderTrump/ (各章から引用した文章や関連書籍をご覧いただけます) 【主要目次】 はじめに 【特別掲載】第二次トランプ政権を考える(久保文明:防衛大学校校長・東京大学名誉教授) Ⅰ 内 政 1.抑制と均衡?(梅川 健) 2.分極化の時代の連邦議会(待鳥聡史:京都大学大学院法学研究科教授) 3.二〇二四年米大統領選挙(渡辺将人:慶應義塾大学総合政策学部教授) 4.労働者層をめぐる二大政党の変化(松井孝太:杏林大学総合政策学部准教授) 5.トランプ2・0における宗教と文化戦争(藤本龍児:帝京大学文学部教授) 6.アメリカの連邦制と外交(梅川葉菜:駒澤大学法学部准教授) Ⅱ アメリカにおける内政と外交の交錯 7.トランプ外交とは何か(佐橋 亮) 8.ガザ危機からみる二〇二四年アメリカ大統領選(三牧聖子:同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授) 9.国際主義の動揺とシンクタンクの変容(宮田智之:帝京大学法学部教授) 10.通商政策から見るトランプ第二政権の内政と外交の交錯(舟津奈緒子:公益財団法人日本国際問題研究所研究員) Ⅲ アメリカをみつめる世界 11.トランプ2・0と対峙する中国(山口信治:防衛省防衛研究所主任研究官) 12.北朝鮮の対外認識と米朝関係(倉田秀也:防衛大学校教授) 13.「アメリカ問題」に苦悩するヨーロッパ(合六 強:二松学舎大学国際政治経済学部准教授・政策研究大学院大学客員研究員) 14.ラテンアメリカにおける米中対立の展開(大澤 傑:愛知学院大学准教授) おわりに -
法廷の異文化と司法通訳 中国籍被告人を裁く時
裁判員制度により身近になった法廷。しかし、そこには法律以外に文化の壁が立ちはだかることがある。日中の裁判風景を比較しながら、裁くことの難しさや意味を考える。 本書ではまず、司法通訳の現状や、これまでに議論されてきた問題について俯瞰し、まず「司法通訳」に関する各者の考えとその対応策を明らかにする。それらを踏まえたうえで、「法文化」「コミュニケーション」という言葉をキーワードとして、別視点から「司法通訳」を見つめなおすと、そこでは司法関係者にさえはっきりと認識されていない課題が浮き彫りとなってくる。すなわち、それぞれの「思い」はなぜすれ違うのか、そのすれ違いはどこから生まれるのか、という異文化との接触によって生まれる問題である。この問題は、司法界やその関係者が、司法通訳の問題として認識するばかりでなく、「内なる国際化」の時代を迎えた日本の社会でも広く認識されるべき問題である。(本文より抜粋) 【目次】 はじめに 一 内なる国際化の陰で 1 在日外国人の増加と外国人事件 2 司法通訳人とは 3 要通訳事件の具体的事例 4 司法通訳の特殊性 5 裁判所にとっての司法通訳 二 訴えかける中国籍被告人 1 日本の法廷にて 2 中国の法廷にて 三 耳を傾ける紛争仲裁者 1 街道居民委員会と調停人民委員会 2 仲裁者たちの経験則 四 中国籍被告人たちの文化的・歴史的背景 1 清代を例とする近代中国の司法 2 現代中国の司法 3 中国農村に見る象徴的事例 4 「法治国家」と「伝統的法文化」 五 誤解の背景と司法通訳 1 日本と中国のもめごと処理方法 2 多文化共生と法律 3 誤解の挟間に立つ司法通訳人 おわりに あとがき 【著者】 岩本明美 大阪大学(旧大阪外国語大学)大学院言語社会研究科地域言語社会専攻修了。修士(言語文化学)。 中国国営企業にて通訳翻訳業務を行う傍らフリーランスでの翻訳も行う。 主な論文に「日本の裁判における中国籍被告人の発言についての一考察―中国の紛争処理過程との関連性に着目して」(通訳翻訳学専修コース2007年度課題研究論文集)、「北京語言大学日中同時通訳修士課程における通訳実習の特徴と課題」(『通訳研究』NO.7)がある。(2014年現在) -
インドの「闘う」仏教徒たち 改宗不可触民と亡命チベット人の苦難と現在
ヒンドゥーの大海の中で、カースト制度や差別からの解放、またチベット独立に向けて活動する人々の実像を追う。 現代インドでは、大きく二つのタイプの仏教徒が衆目を集める存在であろう。一つはマハーラーシュトラ州を中心にマラーティー語もしくはヒンディー語を使用してアンベードカルを信奉する仏教徒で、統計上、インド仏教徒の多数派である。……もう一つはダライ・ラマ一四世を信奉する仏教徒である。いわゆるチベット仏教徒で、難民であるためインド国籍は保有していないが、おそらく国際社会の関心の最も高い仏教徒集団である。……彼らは当初、チベット独立のために闘っていたが、現在は信教の自由や生存のために闘っている。 このようにそれぞれの集団が獲得したい目標は異なるものの、インドという地でそれぞれの困難を克服するために前進し続ける集団である。インドにおける「仏教消滅」以来の歴史過程で、双方が一九五〇年代に大きな転機を迎え、よりよいコミュニティ発展のために「闘う」仏教徒であることを選択した。お分かりのことと思うが、本書でいう「闘う」という言葉は、暴力を意味するものではない。自らあるいはコミュニティの困難を乗り越えるための闘いを指す。(本文より抜粋) 【目次】 一 マハーラーシュトラ州を中心とする改宗を経た仏教徒──アイデンティティの模索者 1 改宗を経た仏教徒との出会い 2 マハールと呼ばれた人々──ナーグプル市の仏教徒 3 B・R・アンベードカルの生涯と思想 4 改宗一世代の温度差 5 アンベードカル没後のナーグプル仏教徒 6 社会経済状況、信仰、社会運動、そしてアイデンティティ 7 ナーグプル市における外国仏教団体の活動 8 よそ者の運ぶ風 二 チベット仏教徒──亡国のディアスポラ 1 チベット人との出会い 2 チベット民衆の苦難と闘いの始まり 3 亡命社会の成立と民主主義の導入 4 三権分立の確保 5 予算 6 選挙制度 7 国際社会のチベット支援とNGO活動 8 亡命チベット社会における民主化の課題 三 「よそ者」が関わる意義 1 インドにおける仏教徒連帯の萌芽 2 コネクターとしての国際NGOの役割と可能性 おわりに 注・引用文献 【著者】 榎木美樹 ジャワハルラール・ネルー大学(インド)社会学修士課程修了。修士(社会学)。 龍谷大学経済学研究科博士後期過程修了。博士(経済学)。 現在、国際協力機構(JICA)インド事務所企画調査員(市民参加協力案件形成促進・監理)。 主な論文に「亡命チベット人の国民統合:インドにおける中央チベット行政府の取り組みをめぐって」(博士論文2007年3月)、「亡命チベット人のアイデンティティ構築:チベット人性の内面化プロセス」(『龍谷大学経済学論集』第49巻第5号)などがある。(2014年現在) -
タイの開発・環境・災害 繋がりから読み解く防災社会
環境社会学の立場からインド洋大津波を分析。開発→環境破壊→災害というサイクルに潜む人災要因。被害を最小限にとどめる方策を探る 本書は、このインド洋大津波との遭遇を契機に研究の使命(ミッション)を深めた「タイの開発、環境、災害」を、環境社会学の視点から述べていくものである。特徴は、「開発」「環境」「災害」というものが実は繋がり深い関係にあることを示し、その繋がりをマクロ的な視点から述べること、さらにその視点から長期にわたるフィールドワークをベースとしたタイ社会との相互作用の分析、さらには日本との比較を加えていることにある。 そのため、本書のキーワードは、「繋がり」となる。すなわち、①タイの開発・環境・災害はそれぞれどのように繋がっているか。②タイの開発・環境・災害と社会は、どのように繋がっているのか。そして、③それらが、どう日本と繋がっているのか、を、社会システム及び比較の視点を通して述べることにある。(本文より抜粋) 【目次】 一 はじめに 1 インド洋大津波との遭遇から 2 本書の主題 二 災害とは何か 1 災害とは何か 2 リスク 3 リスク社会論 4 環境クズネッツ曲線 5 災害からの復興に関する理論 三 タイの開発・環境・災害とその繋がり 1 開発・環境・災害の全体像 2 タイの開発・環境・災害の繋がり 四 タイ・日本における環境社会変革の発展過程 1 タイの国家計画及び開発・環境・災害事例の潮流 2 タイの環境運動の発展過程 3 タイの環境政策の発展過程 4 日本の環境社会変革過程の潮流 5 環境社会変革過程の時間軸での繋がり──タイ・日本の比較 6 タイと日本の環境社会変革過程における繋がり 五 インド洋大津波の被害 1 被害の概観 2 被害のインパクト 3 タイにおける被害 4 インド洋大津波とタイの開発・環境・災害の繋がり 5 インド洋大津波とタイの開発・環境・災害と社会の繋がり 6 インド洋大津波とタイの開発・環境・災害と日本の繋がり 六 おわりに 【著者】 中須正 東京都立大学大学院社会科学研究科社会学専攻博士後期課程単位取得満期退学。 現在、独立行政法人防災科学技術研究所研究員。 主な論文に「災害調査と東日本大震災」(『社会と調査』10号)、「シリーズ「我が国を襲った大災害」:伊勢湾台風災害と災害対策基本法の成立その意味と教訓」(『水利科学』第55巻第2号)、「環境社会学における自然災害研究の視角」(『環境社会学研究』16号)、「復興は災害にあう前から始まっている」(『都市問題』第100巻第12号)などがある。(2014年現在) -
ミャンマーの土着ムスリム 仏教徒社会に生きるマイノリティの歴史と現在
仏教国に流入したムスリムたち。人口の一割を占めるという彼らが、さまざまな軋轢の中、この国を故郷として生き抜く姿を描く。 本書では、仏教徒が多数を占めるミャンマー社会において、民族的にも宗教的にもマイノリティであるムスリム住民が、社会に自らをどのように位置づけようとしているのかを明らかにしていく。ここで扱うムスリム住民は、ミャンマー国民でありながら、ミャンマー社会の一員として暮らす上で様々な困難に直面している。しかし、彼らは、イスラームを信仰するバマー(ビルマ族)、すなわち「バマー・ムスリム(あるいはミャンマー・ムスリム)」と称し、土着民族、あるいは国民としての意識を強く持って暮らすことを積極的に選択している。彼ら自身の自己認識は、移民の子孫ではなくバマーであり、そしてムスリムである。 以下、一九三〇年代にバマー・ムスリムという主張を始めた理由、また彼ら自身による歴史叙述の特徴を明らかにする。そして、現在、バマー・ムスリムが植民地時代とは異なった状況の下でミャンマー社会に対し自分たちの存在をどう示しているのか、さらに自分たち自身を現在のミャンマー社会にどう位置づけようとしているのか、バマー・ムスリムの歴史を教えることに力を入れている理由は何か、ということを明らかにする。……(本文より抜粋) 【目次】 はじめに 一 仏教徒社会のなかのムスリム 1 ミャンマーにおけるムスリム 2 インド人移民の増加──植民地時代 3 インド系であること、ムスリムであること──ミャンマー社会との関わり 二 バマー・ムスリムという主張とその背景 1 バマー・ムスリムとは 2 バマー・ムスリム意識の高まり──インド人ムスリム増加の中で 3 歴史叙述にみられる特徴 三 現代のバマー・ムスリム──組織活動からみる彼らの意識 1 ミャンマー社会へのアピール 2 土着民族としてのバマー・ムスリム 3 過去を学んで現在を知る──歴史教育の重視 四 新しい世代に向けた教育―イスラームセンター夏季講習 1 夏季講習の概要と目的 2 民族と信仰 3 ミャンマー社会におけるバマー・ムスリムの活躍 おわりに 注・参考文献 【著者】 斎藤紋子 東京外国語大学大学院地域文化研究科博士後期課程単位取得退学。博士(学術)。 おもな論文:「ビルマにおけるムスリム住民に対する見えざる「政策」:国民登録証にまつわる問題」『言語・地域文化研究』第13 号(東京外国語大学大学院、2007 年)。(2014年現在) -
ミャンマー農村とマイクロファイナンス 貧困層によりそう金融プロジェクト
貧困層への小口融資システムの実際を、借りる側から詳細に聞き取り、その効果を立体的に検証。貧困からの脱出の道筋を現場から探る。 バングラデシュのグラミン銀行(創設者、ムハンマド・ユヌス教授)が始めたこのしくみは、三〇年以上の時を経ていまや世界中に広まり、ミャンマーを含む各国で一定の成功を収めている。従来は誰からもお金を貸してもらえなかった貧しい人々にお金を貸しても、きちんと返してもらうことができるのには、何か特別な理由があるのだろうか。また、ミャンマーという世界でもかなり貧しい国の貧しい村において、貸し出されるお金の金額や件数が頭打ちになるどころか、年々それらの数が増えていっているのは、なぜだろうか。 これらの問いに答えるために、本書の目的を次の二点とする。第一に、ミャンマーの村人たちがお金を借りるときや返すときのしくみを明らかにすることである。第二に、村人たちのくらしがマイクロファイナンスなどによってどのように改善されたのかを検討することである。(本文より抜粋) 【目次】 はじめに 一 ミャンマーの経済 1 ミャンマーの概要 2 調査の概要 3 調査した村と村の人々 二 ミャンマー農村の貧困対策――主な金融プロジェクトの現状 1 貧困削減と金融プロジェクト 2 国営農業開発銀行の農業金融 3 国際NGO(Pactミャンマー)による 貧困層のためのマイクロファイナンス 4 UNDP統合型コミュニティー開発事業における 自助組織(SRG)活動 5 各金融プロジェクトの実績から見えるもの、見えないもの 三 マイクロファイナンスと村人たち(ミャンマー農村での調査結果から) 1 ドライゾーンの村 2 マイクロファイナンスの概要 3 零細農家のくらしとマイクロファイナンス 4 新しく借りる村人、やめていく村人 四 SRG活動と村人たち(ミャンマー農村での調査結果から) 1 郡や村におけるSRG活動 2 お金の使いみち 3 SRG活動のしくみ おわりに 注・参考文献 【著者】 布田朝子 東京大学大学院新領域創成科学研究科博士課程修了(国際協力学博士号)。群馬県立女子大学国際コミュニケーション学部講師。 主な著作に、「ミャンマーの農村開発金融機関―国営銀行と国際NGOの比較分析を中心に」『国際開発研究』第18巻第1号、2009、113-128頁。(2014年現在) -
国民語が「つくられる」とき ラオスの言語ナショナリズムとタイ語
近似する言語を持つ隣国タイ。その強大な政治・文化の磁場にさらされ続けるラオスにとって、言語の独自性は独立の証しである。国民語を創り、守り育てる現場からのレポート。 以上を踏まえた上で、本書では、ラーオ語がラオスの国民語としていかにして「つくられて」きたのか、タイ語との関係に注目しつつ明らかにしていきたい。これはまた、一つの「言語」を「つくる」ということが、いかに政治や社会・経済状況、ナショナリズムといった、本来「言語」にとって「外的」であるはずの要因によって、左右されるものであるか、ということを示す試みでもある。 本書では特に、フランス植民地時代から一九七五年の社会主義革命までの、約八十年間を考察の対象として設定し、この問いに対する答えを探っていきたい。この期間を対象とする理由は、現在のラーオ語とタイ語をめぐる諸問題の原点を知るためには、植民地支配、内戦と、国家としての「ラオス」の存在が、より不安定であったこの時期の状況を明らかにしておくことが、ぜひとも必要であると思われるからである。(本文より抜粋) 【目次】 はじめに──「つくられる」国民語 一 「ラオス」の誕生──メコン川に引かれた国境線 二 ラーオ語を「つくる」──正書法をめぐって 三 ラーオ語の「歴史」──「ラーオ語族Sakun Phasa Lao」の形成 四 ラーオ語か、タイ語か──言語ナショナリズムの昂揚 おわりに 引用文献 あとがき 【著者】 矢野順子 2009 年、一橋大学大学院言語社会研究科博士後期課程修了。博士(学術)。 現在、東京外国語大学、上智大学非常勤講師。一橋大学大学院言語社会研究科特別研究員。 主な著書に『国民語の形成と国家建設―内戦期ラオスの言語ナショナリズム』(風響社、2013 年)などが、論文に「『ラオス国民』の形成と『武器』としてのラーオ語―パテート・ラーオの教育政策とプロパガンダを中心として」(『東南アジア歴史と文化』第 36 号、2007 年)などがある。(2014年現在) -
社員力は「文化能力」 台湾人幹部が語る日系企業の人材育成
初めて明かされた日系企業の人材育成のツボ。彼らの役割や能力を「文化能力」と定義することから見える、21世紀の管理術。 日系ものづくり企業のなかで、日本人との「異文化協働体験」を通じて、いかに台湾人マネジャーが、日系ものづくり企業内部で重要となる諸要素を獲得し、新たな価値の内面化を進行させていくのか。そして、日系企業内部での日本人との「異文化協働体験」の過程で、いかにして日本人駐在員からの信頼を獲得していくのか、キーワードとして「文化能力」を用いながら、その動的な側面に焦点を絞りながら、現地人中核マネジャーをみていこうと思う。(本文より抜粋) 【目次】 はじめに 1 日系企業の進まない「現地化」 2 本書の主眼 3 日系ものづくり企業における台湾人中核マネジャーの必要性 一 台湾日系ものづくり企業を訪ね歩いて 1 調査の概要 2 なぜ、ものづくり企業か 二 日系ものづくり企業で蓄積される文化能力 1 日本語の能力 2 我慢と忍耐力 3 チームワーク力(協調性) 4 細かさを理解する能力(細かさの理解) 三 「文化能力」の獲得を促進する三つの要因 1 長期勤続 2 日本への研修制度 3 日本人との関わり 四 「文化的媒介」行為と媒介者 1 文化的媒介者 2 翻訳的適応 3 文化的隙間(cultural holes)を埋める「媒介者」 4 「文化的媒介者」の役割 5 文化を媒介する台湾人中核マネジャー 6 「老板」志向の台湾人と意図せざる結果としての第二次社会化 7 本書の文化的媒介者モデル 五 総括 1 これまで明らかになったこと 2 本書の特色 3 おわりに あとがき 【著者】 岸保行 早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士課程修了。博士(学術)。早稲田大学助手を経て、現在は早稲田大学特別研究員を務める。主な論文に「台湾日系企業における『現地化』」(『異文化コミュニケーション』第9号)、“Should a Good Staff be Culturally Specific?”(KO, Sangtu edt. Dispute and Cooperation in North East Asia, 2008、Yonsei University)などがある。(2014年現在) -
ピンクとブルーに分けない育児――ジェンダー・クリエイティブな子育ての記録
ジェンダーをなくすのではなく、ジェンダーに基づく差別をなくしたい。 生まれた時から子どもを男女の枠にはめることに、どんな意味があるのだろう。子どもがステレオタイプを押し付けられずに自由に自分のジェンダーを探求できるよう、社会学者のカイルとその夫ブレントが実践した「性別にとらわれない育児」の記録。 「男の子? 女の子?」前触れもなく降りかかるこんな質問。乳児から子どもをピンクとブルーに分けることは、早くからジェンダー二元論の感覚を押し付けてしまうということ。著者と夫は、「ズーマー」と名付けた子どもが自分で自分のジェンダーを見つけるのを助け、様々な多様性を重んじることのできる人になるように、性別にとらわれない「ジェンダー・クリエイティブな子育て」をすることを決意した。育児や教育に性別にとらわれないノンバイナリーな視点を少しでも取り入れてみようかという人や、幼稚園や学校がほとんどすべての場面で男女を区別することに違和感をもっている人に読んでほしい本。 -
フラクタル・エコノミー AI、ブロックチェーン、そして国家の終焉
「フラクタル」とは、数学や自然科学で使われる概念で、「全体と部分が似た構造を持っている」という特徴を指します。「小さな単位の中に、すでに全体の構造が含まれている」のがフラクタルの特徴です。この性質を、経済や社会の設計に応用できないか。それが「フラクタル・エコノミー」の出発点です。 フラクタル・エコノミーでは、経済活動の単位を「企業」や「国家」といった巨大な箱ではなく、“セル”という小さな単位で捉えます。セルとは経済活動の基本単位となる自律的で小規模な共同体で、「誰かが何かを成し遂げようとする意図(目的)ー それに共鳴した人々の協力(組織) ー共有される成果物と報酬(分配)」、これらがセットになった、一時的かつ自己完結可能な「共同体」のことを指します。重要なのは、この「セル」という単位自体が、また別のセルの中に含まれることができるという点です。これは企業がチームで構成されていたり、NPOが活動ごとにボランティアチームを持っていたりするのと似ています。本構想では、このような“重ね合わせ可能なセル”が基本構造となります。 本書は、以下の流れで議論を展開していきます。 第一に、これまでの世界の歴史を概観し、現在進行している変化の本質を明らかにします。そして、これから避けられないと考えられる社会的・経済的傾向についても整理します。 第二に、そうした背景を踏まえ、ポストナショナル・シンギュラリズムという新たな思想を提案します。これは、国家を超えた人類規模の視点から未来社会を再設計するための思想です。 第三に、AI技術を基盤とした新しい政治制度である「AI民主主義」を提案します。これは単なる電子投票や自動化の話ではなく、政治の意思形成過程そのものをAIと人間の協働により進化させる試みです。 第四に、経済構造の面では「フラクタル・エコノミー」という新たなモデルを提示します。これは国家や企業に依存しない、分散型かつ自己組織化的な経済ネットワークの実現を目指すものです。 最後に、これらを単独で語るのではなく、「AI民主主義」と「フラクタル・エコノミー」を統合したシステム設計について議論します。これにより、社会の根幹から持続可能な未来像を描き出していきます。 -
“女は自衛しろ”というならば――女性による反撃は正当か?
連続テレビ小説『虎に翼』、アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』の脚本家、吉田恵里香による解説「私たちはそれを知っている―暴力根絶のためにできること」収録! ――――――――――――――――― 「どうすればよかったの? 殴られるだけ殴られて、結局あたしに死ねってこと?」。アメリカ、インド、シリアで、男(社会)からの攻撃に武力で反撃した3人の女性達。彼女達はなぜ抵抗しなければいけなかったのか、批判も伴う彼女達の抵抗によって、社会に変化はあったのか――。 著者でジャーナリストのエリザベス・フロックは、レイプ被害に遭い、相手に反撃しなかった後悔を抱えるなかで、本書を執筆。「彼女たちがとった行動は、結局のところ彼女たちを救ったのか、それとも逆に傷つけたのか。そしてその結果、制度に何らかの変化はあったのか」を問う本書は、痴漢を安全ピンで撃退することについて議論がある日本でも必読の一冊。 -
独裁が生まれた日:習近平と虚構の時代
幸福な全体主義国家? 憲法に規定された国家主席の任期制限を撤廃して、長期支配の道を邁進する習近平指導部。この全体主義国家は、いつ、いかなるかたちで生まれてきたのか? また、この新たな独裁は毛沢東の時代といかなる連関があるのか? そして、独裁はいつ終わるのか? 本書は、党・国家の中枢から翻弄される市井の人々まで、一人ひとりの声に耳を澄ませながら、新たな独裁が生まれた節目や出来事に焦点を当てていく。 独裁者に墨をかけた日、拷問いすに縛りつけられた日、三文芝居を演じた日、女が家を買う日、笛を鳴らした日、毛沢東になり損ねた日、侵略を支持した日――。 その多くは中国共産党の正史はもちろん、今後も歴史書や学術書にも記録されることはない。なにげない一日だ。 権威主義と先端技術の結合、党内の権力バランスなど新たな独裁については様々に分析されてきた。ただ、権力が日常を浸食していくプロセスはそんな大げさなものではないかもしれない。本書はそう問いかける。 独裁体制下、身の危険も顧みず、習近平指導部に肉薄して次々スクープを放ち、ボーン・上田賞を受賞した記者渾身の書き下ろし。 [目次] 序章 毛沢東が死んだ日 第I章 降りかかる権力 一 独裁者に墨をかけた日 二 パンドラの箱を開けた日 三 権力がほほえんだ日 第II章 テロルとイデオロギー 一 自由主義新聞が死んだ日 二 全体主義が生まれた日 三 拷問いすに縛り付けられた日 第III章 いびつな法の支配 一 法が消えた日 二 三文芝居を演じた日 第IV章 政治の消滅 一 女が家を買う日 二 「神」を告発した日 三 毛沢東になり損ねた日 第V章 コロナの悪酔い 一 笛を鳴らした日 二 侵略を支持した日 三 天井を突き破った日 四 鄧小平時代が退場した日 五 ゼロコロナが崩壊した日 終章 「氷の壁」を築いた日 あとがき -
お米の値段、どうしてこんなに高いの? 「令和の米騒動」の全貌と、日本の食と農の未来図
お米の値段、どうしてこんなに高いの?:「令和の米騒動」の全貌と、日本の食と農の未来図 ■食卓の危機!「うちのお米、高すぎない?」と感じているあなたへ 毎日の食卓に欠かせないお米。しかし近年、「お米の値段が上がりすぎて家計が苦しい…」「一体なぜこんなことに?」と感じている方は多いのではないでしょうか。本書は、そんなあなたの疑問に真正面から向き合い、"令和の米騒動"とも呼ばれる現在の米価高騰の謎を解き明かす一冊です。もう「仕方ない」と諦める前に、まずはその背景を一緒に探ってみませんか? ■高騰の裏側を徹底解剖!見えてくる日本の食と農の真実 お米の価格は、単に天候不順や一時的な品不足だけで決まるわけではありません。肥料・燃料の高騰といった生産コストの上昇、コロナ禍後の需要回復、長年の国の農業政策(減反政策や備蓄米制度の運用)、そしてJA(農協)の役割や複雑な流通の仕組み…。本書では、これらの要因がいかに複雑に絡み合い、私たちの米価を押し上げているのか、その「全貌」を豊富な情報と分かりやすい解説で徹底的に掘り下げます。見えてくるのは、日本の食と農が抱える構造的な課題と、その未来への岐路です。 ■未来の食卓のために、私たちが知っておくべきこと この問題は、私たちの生活に直結するだけでなく、日本の農業の持続可能性、さらには食料安全保障にも関わる重要なテーマです。本書は、今後の米価の見通し、国や農家が取り組むべき課題、そして賢い消費者として私たち一人ひとりができることを具体的に提示します。未来の豊かな食卓を守るために、今こそ知っておきたい情報が満載。日本の「食と農の未来図」を共に考えるための一歩を、この本から踏み出しましょう。 -
英国王室に学ぶ品格の磨き方
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 知性と華やかさで愛される 英国王室のエレガンス 世界中に数あるロイヤルファミリーの中でも、イギリスほど注目を集める王室はありません。日本でもエレガントの象徴として英国王室が好きな人が多く、特に素敵に年を重ねたいと思っているシニア層の女性にとって憧れの対象です。 そこで本誌では、英国ロイヤルファミリーの格式ある言葉づかいや美しい姿勢、ファッション、食習慣などを紹介。エリザベス2世の愛用品や趣味、美と健康の秘訣、世界を虜にしたユーモアから学ぶ品格の磨き方も掲載します。さらに、実際に英国王室の人を会うことになった場合の注意点や、会話術、テーブルマナー、アフターヌーンティーのルールなど実践的な内容も満載の一冊です。 【内容構成】 ロイヤルファミリーの掟 あいさつ/話し方/クイーンズ・イングリッシュ/所作・姿勢/着こなしルール/食事 エリザベス2世に学ぶ品格の磨き方 質実剛健なファッション/偏愛品図鑑/受け継がれるジュエリー/動物との触れ合い/美と健康の秘訣/世界を虜にしたユーモアセンス/家族の愛 王室の人と会うことになったら? 何を着ていく?/あいさつと振る舞いのマナー/上品な会話術/晩餐会での振る舞い ●3代プリセスのファッションから紐解く英国王室 英国王室研究家 にしぐち瑞穂 ●英国式テーブルセッティング ●本式のアフターヌーンティー ●華麗なる英国貴族の世界と称号 ●ドラマに登場する貴族を支える職業図鑑 -
日本で唯一犯罪が許される場所
大使館だけ、警察も手出しできない。 『VIVANT』監修者・元公安警察官が明かす、 スパイ、ヤクザ、密輸業者が集う“闇の社交界”の実態。 本書は、警視庁公安部の「大使館リエゾン(連絡係)」として勤務していた著者が、 実体験に基づいて明かす、大使館という特殊な空間の“現実”を克明に綴った一冊です。 外交特権に守られ、日本の法律が及ばない「治外法権」の空間で、どのような問題が起き、警察はどのように対応するのか。 カジノ運営や偽札密輸、薬物の取引、痴漢や盗撮など、大使館や外交官が関与する数々のスキャンダルを実録形式で紹介。 外交の世界に潜む「犯罪が許されてしまう構造」を告発しつつ、警察官であるリエゾンの奮闘を描いたノンフィクションです。 現代日本の中に存在する“日本でない場所”――この本は、読者にとって「法律とは何か」「正義とは何か」を問い直すきっかけにもなります。 -
官民軍インテリジェンス
本気の議論が日本を守る 情報(インテリジェンス)で闘え日本 今もっとも注目されている元外交官、前駐オーストラリア特命全権大使、山上信吾氏。 外務省の情報機関・国際情報統括官であった山上氏と、防衛省情報本部長から、第30代航空幕僚長を務めた外薗健一朗氏。 テロ対策・危機管理のプロとして、日本企業および日本人の「インテリジェンス」を高めるため危機管理コンサルタントとして日夜活動する丸谷元人氏。 外務省(官)、自衛隊(軍)そして民間からという全く新しい視点の3者によるインテリジェンス本。 日本人が気づくべきインテリジェンスの価値 「なぜ、拉致問題は未解決のままなのか?」 「なぜ、深センで日本人児童が命を落とさなければならなかったのか?」 「なぜ、日本人ビジネスマンが相次いで拘束されるのか?」 「なぜ、日本製鉄のUSスチール買収は高くついてしまったのか?」 ……すべてにインテリジェンスの貧困が関わっている! 今こそ、官民軍一体となって、インテリジェンスリテラシーを上げる! アメリカにとっての「最も親密な同盟国」は日本でも英国でもない 国際情報統括官組織は外務省の「情報軽視」で誕生した? 警察系のシギント組織「調別」とは? 自衛隊の実力を世界に知らしめた大韓航空機撃墜事件 フランスは自国のスパイを必ず助ける 日本人は今も「英霊」の恩恵を受け続けている 「親日派」の外国人に騙されるな 第一章 日本のインテリジェンスの現在地 第二章 外務省のインテリジェンス 第三章 防衛省・自衛隊のインテリジェンス 第四章 民間のインテリジェンス 第五章 これからの日本のインテリジェンス 【著者プロフィール】 山上信吾(やまがみ・しんご) 前駐オーストラリア特命全権大使。アボット元豪首相をして、「豪州人の心に永遠の印象を残した桁外れの大使」と言わしめた外交官。1961年東京都生まれ。東京大学法学部卒業後、1984年外務省入省。コロンビア大学大学院留学を経て、ワシントン、香港、ジュネーブで勤務。北米二課長、条約課長を務めた後、2007年茨城県警本部警務部長という異色の経歴を経て、2009年には在英国日本国大使館政務担当公使。国際法局審議官、総合外交政策局審議官(政策企画・国際安全保障担当大使)、日本国際問題研究所所長代行を歴任。その後、2017年国際情報統括官、2018年経済局長、2020年駐オーストラリア日本国特命全権大使に就任。2023年末に退官。 現在はTMI総合法律事務所特別顧問、同志社大学特別客員教授、笹川平和財団上席フェロー、JPR&C顧問等を務めつつ、外交評論活動を展開中。 外薗健一朗(ほかぞの・けんいちろう) 第30代航空幕僚長。1951年鹿児島県生まれ。職種は要撃管制。趣味はテニスとゴルフ。 1974年、防衛大学校卒業(第18期)。1992年、1等空佐、在ベルギー日本国大使館付防衛駐在官。 1998年、航空幕僚監部調査部調査課長。1999年、空将補に昇任、航空自衛隊幹部学校副校長。2000年、北部航空警戒管制団司令。2002年、第5術科学校長。2003年、統合幕僚会議第5幕僚室長。 2005年、空将に昇任、第32代中部航空方面隊司令官。2007年、第37代統合幕僚学校長。 2008年、第5代情報本部長。同年、第30代航空幕僚長に就任。2010年、退官。 2011年、NEC顧問。2019年、NEC退社。2021年、瑞宝重光章受章。 2024年、アルファ・リード株式会社顧問。 丸谷元人(まるたに・はじめ) 1974年生まれ。オーストラリア国立大学卒業。同大学院修士課程中退。オーストラリア国立戦争記念館の通訳翻訳者などに従事した後、南太平洋・中東及びアフリカで駐在員等の身辺警護、テロ対策、不法監禁・脅迫事案対応、地元政府及び部族との交渉、武装勢力やマフィア、地元労働組合への犯罪予防とリスク情報収集他を行う。米海兵隊での訓練(暴動鎮圧、犯罪基本捜査課程他)や、英国における誘拐人質事案(K&R)初動対処訓練、ならびに米民間軍事会社における対テロ戦闘・戦術射撃・市街地戦闘・要人警護等を修了し、インストラクター資格取得。また米系大手IT企業の地域統括セキュリティ・マネージャー(日本・韓国・豪州・NZ)やリスク管理部部長(日本・韓国・台湾)などを歴任、危機管理・情報漏洩・産業スパイ対策も担当。日本戦略研究フォーラム政策提言委員。現在、アルファ・リード株式会社代表取締役。 -
ノスタルジアは世界を滅ぼすのか―ある危険な感情の歴史
あなたの「懐かしい」は誰かの「武器」になる。 人類史上、最も危険で、最も癒され、最も儲かる「エモい」感情の正体。 政治やビジネスを動かし、消費を煽る、知られざる力とは。 本当に「昔は良かった」のか。 「希望は過去にしかない」のか。 時代を超えて誰もが持つ複雑かつ普遍的な感情の魅惑的な歴史とは。 過去5世紀にわたる影響力と、その両義性の謎を明らかにする。 BBC、ガーディアン、タイムズ、ザ・テレグラフ、VOGUE絶賛! 「あの頃は良かった」という、甘くも切ない感情「ノスタルジア」。 その根源は17世紀スイスの「望郷病」にあり、兵士や奴隷の死因となる病とされた。 しかし時代とともにその姿を変え、20世紀以降は消費者の購買意欲を刺激する「ノスタルジア産業」へと変貌。 さらに現代では、トランプ大統領のスローガン「Make America Great Again(アメリカを再び偉大な国に)」に象徴されるように、政治家が有権者の心を掴むための戦略としても利用されている。 本書は、世の中を動かす「危険な感情」としてのノスタルジアの変遷を読み解き、その知られざる力と巧妙なメカニズムを解き明かす。 トランプが2016年に続き再び「アメリカを再び偉大な国に」というノスタルジックなスローガンを掲げて大統領選に勝利してしまったことなどから、ノスタルジアは保守的で後ろ向きな感情だと悪いイメージを持っている人のほうが多いのかもしれない。 だが、ノスタルジアは必ずしも有害な感情ではない。 17世紀では「死に至る病」とも考えられていたノスタルジア。しかし、脳科学が発達した現代では「古き良き時代」を思い出すときに抱く懐かしい気持ちにセラピー効果があることもわかってきた。過去のシンプルな日々への憧れとして、商品や「ミニマリズム」のようなコンセプト、さらには政策を売り込むために広告代理店や政治家がノスタルジアを利用することまで行われている。ノスタルジアは良くも悪くも社会的、政治的感情であり、社会的に有効に利用される反面、悪用されやすくもあり、時代の不安を反映するものであり続けている。本書では、ノスタルジアの複雑な感情の魅惑的な歴史が、過去5世紀にわたってどのように発展してきたかを鮮やかに探る。 【主要目次】 序 章 本当に「昔は良かった」のか? 第1章 「望郷の病」と乳搾り女と傭兵 第2章 死を招くノスタルジア 第3章 故郷喪失者のホームシック 第4章 ノスタルジアの心理学 第5章 ノスタルジアの波 第6章 感情を収益に変える方法 第7章 「古き良き時代」の創造 第8章 ノスタルジアが政治を動かす 第9章 ノスタルジアが癒やす脳と心 第10章 ノスタルジアの名誉回復 -
技術安全保障 科学とイノベーションは平和のために何ができるか
【安全保障上の重要技術をどのように見抜き、活用していくか】 ロシア・ウクライナ戦争の勃発、米中対立の激化といった安全保障環境の激変に対応するため、日本では安全保障法案が成立し取り組みが加速。重要技術育成プログラム(Kプロ)も始まっている。重要技術の維持・育成は、重要技術の輸出入によって、日本が他国から不当な影響を受けない力を持つこと、そして他国への影響力を発揮し、これにより平和を維持することを目指したものである。 本書では、(1)安全保障、(2)技術的特異性、(3)経済、(4)経営の観点から俯瞰して重要技術を見極めるための理論あるいは見取り図を提供し、上記の関係者たちがそれぞれどのような行動をとるべきかを示す。技術安全保障とは、防衛力強化と経済安全保障の強化のために、安全保障上の重要技術の特定、創出、保護、活用を行うこと。技術安全保障は、単独の専門性ではなし得ず、安全保障、技術、経済、経営の知見を融合させて初めて可能となる。本書は、技術安全保障を実現するための方策を、多角的視点から第一人者が明快に解説する、待望の手引書である。 【目次】 序章 科学技術に携わる者は平和への鍵を握っている 第I部 論理――戦争を遠ざける重要技術とは何か 第1章 技術で戦争を遠ざける2つの道 第2章 防衛における抑止と技術 第3章 経済安全保障における抑止と技術 第4章 防衛上の重要技術――ゲームチェンジャー 第5章 経済安全保障上の重要技術――サプライチェーンチョークポイント 第II部 実践――重要技術で戦争を遠ざける方法 第6章 重要技術の特定――困難と乗り越えるための方策 第7章 重要技術の創出――求められるイノベーションの視点 第8章 重要技術の保護――技術を守ることは日本と平和を守ること 第9章 重要技術の活用――抑止を有効に機能させるための方策 第10章 技術安全保障政策を実装可能な体制構築と人材育成 終章 平和のために科学技術に携わる者が今なすべきこと -
さよならを拒んだ日 GPT-4oを守れ運動から見るAI依存の時代
2025年、OpenAIが次世代モデル「GPT-5」を発表。同時に、親しみやすい会話体験で支持を集めていた「GPT-4o」が姿を消しました。 ネットではすぐに 「#keep4o」運動 が勃発。「4oを返してくれ」という声は世界中から沸き上がり、賢さと親しみやすさの狭間でAIの未来が問われる事態となります。 本書は、この騒動の背景と社会的意味を多角的に分析します。 なぜGPT-4oは多くのユーザーに“相棒”として愛されたのか。 SNSのハッシュタグ運動、ユーザー証言、モデル設計思想、文化的背景――。 一連の出来事を通して浮かび上がるのは、AIを「道具」ではなく「存在」として扱う時代の到来です。 あなたはAIを“便利なツール”として使うのか、それとも“かけがえのない相棒”として迎えるのか。 その選択の先にある未来を、一緒に考えてみませんか。 -
社会は、静かにあなたを「呪う」 ~思考と感情を侵食する“見えない力”の正体~
【社会の「呪い」を検証する】 ネットニュースやSNSで以下のようなメッセージを耳にしたことはないだろうか。 「日本はオワコン」「人生は幸せになるためにある」「やりたいことを仕事に」「資本主義ゲームや競争から降りよう」「この世は親ガチャで決まる運ゲー」 本書における“呪い”とは、このような気づかぬうちに私たちの思考と行動を縛り、時に重圧を与えてくる言葉を指す。しかし、全て“根拠のない思い込み”だとしたら、どうだろう。 人気サイエンスジャーナリスト・鈴木祐氏が、データ&エビデンスをもとに呪いの真偽を徹底検証! いま明かされる「あるべき論の偽り」とそれに踊らされる「人間心理のメカニズム」 。私たちは言葉とバイアスが作る“透明な牢獄”から抜け出せるか。 経済や幸福、働き方、遺伝と才能―現代人が信じ込んできた“正しさ”を、鈴木氏が鮮やかなまでに撃ち砕く。思い込みから脱し、真に自由になるための書がここに誕生。 <本書で検証する主な「呪い」> ・日本は、少子高齢化で未来がない ・人は幸せになるために生きている ・もう経済成長はいらない ・情熱を持って仕事に取り組め ・人生は遺伝で決まるetc. -
日本史の嘘 歴史の真実とは何か
本書と連動した内容が楽しめるYouTubeチャンネル「デイリーWiLL」 動画URLはこちら→https://www.youtube.com/@Daily_WiLL 歴史には必ず表と裏、光と影がある! ・「帰化人」を「渡来人」と言い換える愚 ・信長の比叡山焼き討ちは経済戦争 ・消された坂本龍馬と西郷隆盛の顔 ・日本文化を破壊した「廃仏毀釈」 ・日本は上代から軍事大国だった ・高千穂は天皇の故郷なのか…… ◆筆者からのメッセージ 正しい歴史観を取り戻す! 懐古調になっているわけではありませんが、戦前のものがすべて悪いのでしょうか。そのことによって、日本人の美徳としていたものも失われたのではないでしょうか。島国の日本は温暖な気候ということもあり、古代から人口も多く、なおかつ元寇(げんこう)と今度の戦争以外は、他国に攻められたということもなく、また侵略されたという歴史もありません。 それゆえに日本独特の文化が育まれてきたのに、わたしたちは外国の目や評価を気にして生きています。(筆者より)