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六つの村を越えて髭をなびかせる者
直木賞作家の新たな到達点! 江戸時代に九度蝦夷地に渡った実在の冒険家・最上徳内を描いた、壮大な歴史小説。本当のアイヌの姿を、世に知らしめたい――時は江戸中期、老中・田沼意次が実権を握り、改革を進めていた頃。幕府ではロシアの南下に対する備えや交易の促進などを目的に、蝦夷地開発が計画されていた。出羽国の貧しい農家に生まれながら、算学の才能に恵まれた最上徳内は、師の本多利明の計らいで蝦夷地見分隊に随行する。そこで徳内が目にしたのは厳しくも美しい北の大地と、和人とは異なる文化の中で逞しく生きるアイヌの姿だった。イタクニップ、少年フルウらとの出会いを通して、いつしか徳内の胸にはアイヌへの尊敬と友愛が生まれていく……。松前藩との確執、幕府の思惑、自然の脅威、様々な困難にぶつかりながら、それでも北の大地へと向かった男を描いた著者渾身の長編小説! -
無敵の思想 俺がナンパする理由
はじめまして 著者のJonyと申します。 はじめに 「失敗」を恐れるな。「無敵の思想」を手に入れろ 中学・高校生、そして20代前後のみんなへ。この本は、今の時代を生きる君たちに向けて書いています。 まず最初に、正直に言わせてほしい。俺は、小さい頃から自閉症を患っています。 コミュニケーション能力も壊滅的、人との会話も苦手。 学校の成績だって、運動だって、恐らく他の誰よりも劣っている……そんな、いわゆる「凡人以下」の人間でした。 でも、そんな俺にも、ある時ふと気づいた**「特殊な能力」**があったんです。 それは――**「女性をナンパして口説き落とす能力」**でした。 ワンナイトだろうが、同時に何人かと付き合うことだろうが、なぜかこれだけはできた。 あとは、妙に記憶力が良かったこと。俺の武器なんて、本当にそれぐらいでした。 「ただの女遊びの話かよ」と思ったなら、ちょっと待ってほしい。大いに関係があるんです。 ナンパとは「失敗の練習」である。 俺がなぜ、若い君たちにこれほどまでにナンパを推奨するのか。 それは、女の子と遊びたいからではありません(まあ、それもあるけどね!)。 真の目的は、**「圧倒的な数の失敗経験を積んでほしいから」**なのです。 ナンパなんて、声を掛けても大概は無視されるか、断られます。9割は失敗です。 普通の人なら、そこで傷ついて落ち込むでしょう。 でも、それでも声を掛け続ける。断られても、無視されても、次に行く。そうやって泥臭く続けていると、 ある時急に、自分でも驚くようなとびっきりの美女と繋がれる瞬間が来るんです。 これが、人生の縮図そのものなんです。 これから君たちが社会に出れば、そこは理不尽の塊です。 そのため少しでも前向きに、図太く生きていける若者が増えればいいなと思い、この本を執筆しました。 簡単ではございますが、これをご挨拶とさせていただきます。 この度は、俺の本を手に取っていただき、本当にありがとうございます。 著者:Jony ※本作はJonyの個人誌作品の電子書籍版となります。【148ページ】 -
霧笛/花火の街
文明開化の横浜を情緒豊かに描く! ――ガス灯揺れる、横浜の異人館。ボーイの千代吉は、居留地に巣喰うならず者たちと、酒、賭博、喧嘩に明け暮れていた。そして偶然、ひとりの謎めいた少女に出会う。可憐な外見とはうらはらななまめいた女に、千代吉は惹かれていく。無頼な若者の青春の燦きと悲哀を鮮やかにとらえた名作『霧笛』に、居留地ならではの哀切な恋物語『花火の街』を併録。開化期の横浜を情趣豊かに描き上げた、大佛文学の真髄! ◎大佛次郎(おさらぎ・じろう)明治30(1897)年、横浜生まれ。本名・野尻清彦。星の研究家・野尻抱影は兄。東大卒後、教員、外務省勤務を経て作家に。大正13年より<鞍馬天狗>連作を発表、人気を集めた。鎌倉大仏の裏に住んでいたのが筆名の由来。以来、時代小説、現代小説、史伝、ドキュメントと幅広く活躍、西欧的知性に裏づけられた多くの話題作で各分野に大きな業績を残した。著書に『赤穂浪士』『霧笛』『帰郷』『パリ燃ゆ』『天皇の世紀』など多数。文化勲章受章者。昭和48(1973)年没。 -
夢都物語
「タブロウからの連絡を待て」指示はそれだけだった。タブロウからの連絡を待つ……それが、わたしに課せられた使命だった。しかし何か、もっとも重要なことを、わたしは思い出せずにいるか、教えられていないに違いなかった。そして恐らくは、それを見つけるために……わたしは、こうして旅を続けねばならないのだった。 上海、イスタンブール、レニングラード、パリ、東京など、古い歴史を持つ都市を舞台に、夢幻の物語が展開する。 ●川又千秋(かわまた・ちあき) 1948年、北海道小樽市生まれ。作家、評論家。慶應義塾大学文学部卒。学生時代よりファン活動を始め、SF専門誌で評論を発表。『火星人先史』で第12回星雲賞を、『幻詩狩り』で第5回日本SF大賞を受賞。他に『ラバウル烈風空戦録』シリーズ(中央公論社)、『火星の白蛇伝説』(中央公論新社)、『翼に日の丸』(角川書店)など著書多数。 -
胸が鳴るのは君のせい
話題の映画「胸きみ」完全ノベライズ! 明るくてしっかり者の篠原つかさは、マイペースで何を考えているか掴めないイケメン転校生・有馬隼人が時折つかさだけに見せる優しさに心惹かれていた。いつしか親友のように仲良くなった隼人に、つかさは意を決して想いを伝えるが、見事にフラれてしまう。つかさは告白してしまったことを後悔するが、その後も変わらず優しく接してくれる有馬を嫌いになることができず、「フラれてもがんばるからっ!」と決意を伝える。ある日、同級生の男子がつかさに「俺のいとこ、前の学校で有馬くんの彼女でさ」と耳打ちをする。不安を抱くつかさの前に、なんとその元カノが現れて――。 大人気シリーズの少女漫画が実写映画化(2021年6月4日公開)!主人公・有馬を浮所飛貴(美 少年/ジャニーズJr.)、ヒロインのつかさを若手女優・白石聖が演じる。共感必至の青春恋愛ストーリー、完全ノベライズ! -
胸に輝く星
人生は冗談の連続。 その渦中に町でいちばんの伊達男がいる。 ユーモアと余裕に満ちた楽しい一編。 主人公は、保安官のガーランド・デューセンベリー。 彼が日々相手にしているのは、 半熟卵が注文どおりに作れないからと妻を散弾銃で射殺したり、 未婚にもかかわらず「浮気している夫を逮捕してほしい」と訴えてきたり、 酔うと必ず酒場でストリップをして、あげく家まで送り届けなければならないようなデタラメな連中ばかり。 しかし彼はジョークのようでもあり、シリアスでもあるそれらの馬鹿馬鹿しい事件を的確に、すばやく、こなしていく。 西部劇スター崩れの完璧に整えられた服装とともに。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。 -
胸に吸いこむ潮風
彼女がちょっかいを出す18歳の夏の終わり 片岡義男の小説の登場人物たちは、18歳という若さにあっても、巧みにステーション・ワゴンを操作する。 法的にも許される年齢なのだから当然だ、とでも言うように。 そしてそのステーション・ワゴンは都合によってあっさり譲渡される。 しかし女と男の関係は・・・・・・ 三角関係、というのではなくて、女が男2人にちょっかいを出す、という仕方で暮れていく18歳の夏がある。友人同士である男たちは翻弄される、のとは少し違う仕方で、しかし彼女の言うがままになる。 そういう18歳の、夏の終わりの3人の物語。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。 -
胸の鼓動が溶けあう夜に
古き良き時代の華やかりしハリウッドを舞台に繰り広げられる事件、網のように張り巡らされた謎に挑む一組の男女の運命は──? ある夜、雇用主・ヘレンの遺体を発見し、逃げ出したアナは、名前を変えてハリウッドのゴシップ紙「ウィスパーズ」の記者として働き始める。新進スター、ニック周辺のスキャンダルを調べていた彼女は、彼に関わった女性たちが不審死を遂げていることを突き止める。その調査を快く思わない人間の差し金でその身に危機が迫るなか、バーニング・コーヴ・ホテルの経営者でかつて有名なマジシャンだったオリヴァーと協力して事件の真相に迫ろうとするアンナ。だが二人の周囲には危険な罠が張り巡らされ…… 原題:The Girl Who Knew Too Much -
胸のふくらみがこう語った
胸のふくらみのエンサイクロペディア 男性にはなく、女性だけが備えているもの。それが、胸のふくらみだ。この中篇小説は、一組の男女を中心にすえつつ、男性による胸の礼賛と、屈託なく胸を開放してみせる女性のふるまいによって、読者をこれでもかと胸のふくらみの世界へと引きずりこむ。やがて二人の対話や実践だけでなく、様々なシーンで見かけた胸のふくらみの魅力、胸の写真コレクション、そして絵葉書など、魅惑的な胸のエピソード集の様相を呈し、あらゆる角度から胸のふくらみについて語る百科全書的な領域へと近づいていく。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/ -
胸は痛まない
昔話、作り話、嘘の話。しかしそこにも真実があるらしい 長く語ることのできる人、というのがいる。 この小説には2人、そういう人物が出てくる。 しかもその2人の2つの話はとてもよく似ている。 なぜなら、それはカウンターという、不特定多数が共有する匿名空間で ふと耳にした会話を反芻し、変奏したものだからだ。 読者は微妙にズレたその反復を楽しむ。 ひどいじゃないか、嘘じゃないかと思ってもかまわないのだが、 聞いている人物に感銘を与えるほどの「真実」もまた、 そこには宿っているらしい。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/ -
無法捜査
大阪府警天王寺中央署捜査一課の腕利き刑事・夏木軍治は、親友の福岡県警の刑事・冬村が拳銃の暴発事故で死亡したと知らされ、小倉へ向かう。現場の状況からは冬村の自殺の可能性も考えられたが、警察では推定事故死として処理されていた。冬村の死の真相を探るため、彼が追っていた事件を調べ始めた夏木は、裏で大物政治家が絡む大がかりな不正の匂いを嗅ぎつける。親友の仇を討つための戦いが開始される……。 ●広山義慶(ひろやま・よしのり) 1935年大阪生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒業。児童文学、翻訳、TVドラマの脚本家を経て、1983年『夏回帰線』でデビュー。『女喰い』シリーズ(祥伝社)、『無法戦士・雷神』シリーズ(光文社)などハード・バイオレンスを中心に著書多数。 -
無法地帯の騎士 聖母のレリック
黒死病がヨーロッパに暗い影を落としていた1351年--。 領地を奪われたイングランドの騎士ジェラルドは、あてどない放浪の旅を続けていた。その最中、深い森の中でひとりの貴婦人を助けたことで、彼の運命は大きく動き始める。 淑女の名はイザベル。代々守り続けてきた聖母子像「オディギトリア」を狙う許婚に追われ、侍女と従者を殺されたという。ジェラルドは放っておけず、聖像を安全な場所に届けるまで、彼女の警護を買って出た。 このとき、彼は知らなかった。「オディギトリア」を手中に収めようと画策する黒幕が、彼と彼の父を貶めたノートルダムの枢機卿モリノーであることを……。 ベストセラー作家ボイド・モリソンが美術研究者の実妹ベスとタッグを組んだ歴史アクション、堂々開幕!! ニューヨーク・タイムズ紙ほか、全米各紙が絶賛!! 「ペストで荒廃し、イングランドとフランスの抗争が続く14世紀のヨーロッパを舞台に、新たなアクションヒーローが誕生した。ボイド・モリソンとベス・モリソンが創出した本作の主人公である「ジェラルド・フォックス」は、騎士道精神の模範的な存在にふさわしい勇敢さと正義感を兼ね備えている。放浪の騎士である彼は物語の冒頭、窮地に陥った令嬢を救出し、自身の人生が「最悪の殺人、陰謀、そして裏切りに満ちている」と語る。ジェラルドに悲劇をもたらした仇敵はひとりではなく3人、さらに彼らの配下にある騎士や取り巻きたちとも戦わなければならない。時折、現代風な表現を交えながら展開する本作は、独創的で賑やかなプロットで彩られている。全ての読者の胸を躍らせる冒険小説」 --ニューヨーク・タイムズ紙 -
無法地帯の騎士 聖母のレリック【上下合本版】
黒死病がヨーロッパに暗い影を落としていた1351年--。 領地を奪われたイングランドの騎士ジェラルドは、あてどない放浪の旅を続けていた。その最中、深い森の中でひとりの貴婦人を助けたことで、彼の運命は大きく動き始める。 淑女の名はイザベル。代々守り続けてきた聖母子像「オディギトリア」を狙う許婚に追われ、侍女と従者を殺されたという。ジェラルドは放っておけず、聖像を安全な場所に届けるまで、彼女の警護を買って出た。 このとき、彼は知らなかった。「オディギトリア」を手中に収めようと画策する黒幕が、彼と彼の父を貶めたノートルダムの枢機卿モリノーであることを……。 ベストセラー作家ボイド・モリソンが美術研究者の実妹ベスとタッグを組んだ歴史アクション、堂々開幕!! ニューヨーク・タイムズ紙ほか、全米各紙が絶賛!! 「ペストで荒廃し、イングランドとフランスの抗争が続く14世紀のヨーロッパを舞台に、新たなアクションヒーローが誕生した。ボイド・モリソンとベス・モリソンが創出した本作の主人公である「ジェラルド・フォックス」は、騎士道精神の模範的な存在にふさわしい勇敢さと正義感を兼ね備えている。放浪の騎士である彼は物語の冒頭、窮地に陥った令嬢を救出し、自身の人生が「最悪の殺人、陰謀、そして裏切りに満ちている」と語る。ジェラルドに悲劇をもたらした仇敵はひとりではなく3人、さらに彼らの配下にある騎士や取り巻きたちとも戦わなければならない。時折、現代風な表現を交えながら展開する本作は、独創的で賑やかなプロットで彩られている。全ての読者の胸を躍らせる冒険小説」 --ニューヨーク・タイムズ紙 -
無貌の君へ、白紙の僕より
なげやりな日々を送る高校生の優希。夏休み明けのある日、彼はひとり孤独に絵を描き続ける少女・さやかと出会う。 ――私の復讐を手伝ってくれませんか。 六年前共に絵を学んだ少女は、人の視線を恐れ、目を開くことができなくなっていた。それでも人を描くことが自分の「復讐」であり、絶対にやり遂げたいという。 彼女の切実な思いを知った優希は絵の被写体として協力することに。 二人きりで過ごすなかで、優希はさやかのひたむきさに惹かれていく。しかし、さやかには優希に打ち明けていないもう一つの秘密があって……。 学校、家族、進路、友人――様々な悩みを抱える高校生の男女が「絵を描く」ことを通じて自らの人生を切り開いていく青春ラブストーリー。 -
夢魔
新幹線の車中で、美しい和服の女が発病した。医師と名乗る黒背広の男に治療をうけた彼女は、京都で下車した。が、その瞳はどこか虚ろだ。ルポライター・渋谷は、彼女を尾行する。それは、奇怪な体験であった。京都の有名な料亭の若夫人である彼女が、娼婦のように彼に身を任せたのだ。しかも彼女は、その悦楽の情事を一切記憶していない、という。この日から渋谷の周囲に「夢魔」にあやつられた女たちが、続々と登場する。女は鍵言葉(キー・ワード)で、やすやすとその白い肉体を開き、没我の欲望に狂うのだった……。深層催眠を利用して女体を弄ぶこの「夢魔」の正体を渋谷は追う……。 -
夢魔の旅人
時を越えて永遠にさすらう者。レオナルド・ダ・ヴィンチが己の顔を与えた最後の作品。死も老いも知ることのできぬ呪われたホムンクルス。人は彼を「夢魔の旅人」と呼ぶ……。アンソロジー「異形コレクション」に寄稿された作品を中心に編まれた傑作イタリアン・ホラー短篇集。高屋未央による廣済堂版の表紙イラストを特別収録。 *大いなる作業 *還ってくる―― *薔薇よりも赤く *黄昏の歩廊にて *月盈ちる夜を *壁の中には *螺旋階段 *Flora *奇蹟 *君知るや南の国 *夢魔の旅人 ●篠田真由美(しのだ・まゆみ) 1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。 -
無名祭祀
H・P・ラヴクラフトの熱心な愛読者であり、とりわけ「クトゥルーの呼び声」に魅せられて自らも神話創造に参入したロバート・E・ハワードによるクトゥルー神話作品のほぼ全てを網羅する、21作品600ページを収録。 キンメリアのコナンが活躍した“ハイボリア時代”と『無名祭祀書』を結びつけるミッシング・リンクともいうべき無名の小説断片や、格闘ゲームでおなじみの”シュマ・ゴラス”の出典である「黄金髑髏の呪い」など、商業未訳作品を複数収録していることに加え、既訳のある作品についてもクトゥルー神話研究家・森瀬繚が語彙のひとつひとつを徹底的に監修。 ----------- 収録作品: アーカム(詩)/無名の断片(断章)/影の王国/黄金髑髏の呪い(断章)/バル=サゴスの神々/暗黒の民/大地の妖蛆/妖蛆の谷/スカル=フェイス/夜の末裔/黒の碑/屋根の上の怪物/憑かれた指輪/われ埋葬にあたわず/墓所に棲みつくもの/黒熊は噛む/例の屋敷(断章)/翡翠の神(断章)/アッシュルバニパルの炎/蹄のあるもの/庭園への扉(断章) ----------- -
夢遊の大地
現代アフリカ文学の最前線を紹介する、新海外文学シリーズ《アフリカ文学の愉楽》第2回配本! 現代アフリカ文学最重要作家、モザンビーク出身のミア・コウトの長篇デビュー作にして映画化もされた代表作がついに登場! 長引く内戦に荒廃した東アフリカ、モザンビーク。 ひとりの老人と、記憶を失った少年が、戦火を逃れ、どこまでも続く道路を歩いている。 焼け焦げたバスの傍らで、彼らは血まみれの死体と殴り書きされた何冊ものノートを見つける。頁に残された男の名はキンヅ。文字の読める少年は老人にノートを読み聞かせはじめ、やがて物語はキンヅの遍歴とパラレルに進んでゆく。 現実とおぼしき老人と少年の世界、夢とも事実ともつかないキンヅの旅と人生。過去と現在が溶け合い、記憶と語りが幻想へと変容する。 果たして夢遊の大地に翻弄されるふたりの行き着く先は……。 その業績に対して、2007年にはアフリカ人としてはじめてラテン連合文学賞を、2013年にはポルトガル語圏でもっとも重要な文学賞のカモンイス賞を、そして2014年にはノーベル文学賞に次ぐ権威があるとされるノイシュタット国際文学賞を受賞。さらに2025年には、ポルトガル語圏の作家としてはじめてPEN/ナボコフ賞国際文学賞を受賞するなど、現在に至るまで精力的に詩・短篇・長篇・評論とさまざまな作品を発表し続けているミア・コウト。 ポルトガル語圏を超えて世界中で読み継がれている長篇デビュー作にして代表作がついに登場! ◉《アフリカ文学の愉楽》全6巻◉ 【編集委員】 粟飯原文子、桑田光平、中尾沙季子、中村隆之、福島亮 ◆アラン・マバンク(コンゴ共和国) 【第1回配本】 『割れたグラス』桑田光平 訳 バー"ツケ払いお断り"を舞台に繰り広げられる、酔いどれたちのめくるめく狂想曲! コンゴ共和国出身、現代アフリカ文学随一のヒップスターによる代表作。 『ヤマアラシの回想』桑田光平・福島亮 訳 その国には分身遣いがいるという―― 人間の〈分身〉として生き、殺人を定めとされた一匹の雄ヤマアラシが語る人間界の悲喜劇。 人間の内奥を抉り出す、マバンクのルノドー賞受賞作。 ◆ミア・コウト(モザンビーク) 【第2回配本】 『夢遊の大地』伊藤秋仁 訳 長引く内戦で荒廃したモザンビーク。 記憶喪失の少年とひとりの老人の幻想的な彷徨を、言葉遊びや詩的な描写を自由自在に駆使して、アフリカ的な幻想と現実が入り混じったイメージを浮かび上がらせる、カモンイス賞受賞作家のデビュー作にして世界中で読み継がれている代表作。 ◆サミ・チャック(トーゴ) 『エルミナ』福島亮 訳 キューバやメキシコなどのさまざまな場所を舞台に、魔性の美少女とそれに魅せられた青年の淫靡な実践の数々。 「アフリカのサド」の異名をほしいままにするサミ・チャックが、プラトンから山田詠美、さらには作中小説『エルミナ』まで、めくるめく引用を重ねながら綴る、悦楽と残酷に満ちた代表作。 ◆レオノラ・ミアノ(カメルーン) 『影の季節』粟飯原文子 訳 カメルーンのドゥアラを舞台のモデルに、口承によって受け継がれてきた大西洋横断奴隷貿易の起源に迫るフェミナ賞、メティス小説大賞受賞作。 ◆アクウェケ・エメズィ(ナイジェリア) 『フレッシュウォーター』粟飯原文子 訳 ナイジェリア南部に暮らすアダは気性の激しい扱いにくい子どもだった。イボの言い伝えによれば、精霊オバンジェとして生まれた子はたいてい幼いときに死ぬが、オバンジェのアダは生き延びて16歳で大学進学のために渡米する。やがてアダの中の精霊/自己たちが力を増していき、痛ましい事件の後、名前を持つ存在が前面に現れ、身体を支配するようになるが……。 「複数のわたし」と対話し、折り合いをつけることとはどういう経験なのか。 いま世界でもっとも注目される作家のひとり、エメズィの鮮烈なデビュー作にして自伝的小説。 PEN/ヘミングウェイ賞最終候補作。