小説 - セール作品一覧

  • 哀歌
    値引きあり
    4.3
    肉体の恐怖の前には精神など全く意味を失ってしまう。臆病に生き臆病に埋もれて、自分がどんなに卑怯なのか、どんなに弱いのか、たっぷり承知している――弱者。弱者を凝視して聖書とキリストの意味を追究し、「沈黙」への展開を示唆した注目すべき短篇集。人間の深層によどむ(哀しみの歌)を表題に据え、「その前日」「四十歳の男」「大部屋」「雲仙」など12篇を収める。
  • 愛酒樂酔 現代日本のエッセイ
    値引きあり
    -
    発酵学・微生物学の権威である「酒博士」坂口謹一郎の、酒をめぐる軽妙酒脱なエッセイと、500首に及ぶ短歌。愛酒の世界を語り、酔の境地を示す、坂ロイズムの集大成。「世界の酒の旅」「パリの生活から」「玩物喪志」ほかを収める歌エッセイ集『愛酒樂酔』に、「私の履歴書」を併録。 ◎まことに人間にとって酒は不思議な「たべもの」である。迷えと知って神が与えたものであろうか。<本文より>
  • アイズ
    値引きあり
    3.5
    日常の隙間に潜む恐怖の数々。マンションのドアに書かれた不気味な文字、夜光虫に縁取られた青白い遺体、映画の映り込む失われた記憶、奇妙な現象が起こる町営住宅……。著者真骨頂の恐怖短編集!
  • あいつ等だけのお姫様!?(1)
    値引きあり
    -
    杏樹と愁・慶介・龍也は同じ高校に通う1年生。家が隣同士の4人は小さい時から一緒に育った幼なじみ。毎日3人に振り回されて幼なじみなんてウザいと思っていた杏樹だったが、ある日を境に3人の存在がどんどんと大きくなっていって―…。ドタバタの中で交錯する、杏樹とイケメン3男子の甘く切ない気持ち。最後に想いを遂げるのは一体・・・?
  • IDOL☆STAGE!!《アイドル・ステージ》
    値引きあり
    -
    ふとしたことから5人組イケメンアイドルグループのマネージャーになった女子高生・梓。しかも彼らと一つ屋根の下で暮らすことに! 爽やか少年ハヤテ、小悪魔男子な葵、フェロモン系の凛児、子ウサギみたいな唯斗、無口ツンデレ和音。一筋縄じゃいかないメンバー達は、いじめて口説いて梓を翻弄しまくり! だけど彼らには、実はグループ存続の危機が迫っていて!? アイドル達とのキケンでキラキラな同居生活、スタートっ☆
  • 愛について
    値引きあり
    3.0
    この道はどこへ行くんでしょうか――偶然の邂逅から始まる若い男女の愛。その2年後の妻の謎の事故死。『武蔵野夫人』『花影』で新しい"愛のかたち"を文学史上に画した著者が、現代の市民社会とその風俗の中に、男と女、家庭、"愛の死と再生"のテーマを"連環"する10章で問う。
  • 愛の挨拶 馬車 純粋小説論
    値引きあり
    -
    人間存在の危うさと脆さを衝く小説「マルクスの審判」、"国語との不逞極まる血戦"が生んだ新感覚派小説の「頭ならびに腹」とそれらを支える文芸評論「新感覚論」、1幕もの戯曲「幸福を計る機械」および「愛の挨拶」、新心理主義小説「機械」と、その後の評論「純粋小説論」等。昭和の文学の常に最前衛として時代に斬り込み時代と格闘した作家の初期・中期短篇、戯曲、評論を1冊に集成。
  • 愛撫 静物 庄野潤三初期作品集
    値引きあり
    3.0
    妻の小さな過去の秘密を執拗に問い質す夫と、夫の影の如き存在になってしまった自分を心許なく思う妻。結婚3年目の若い夫婦の心理の翳りを瑞々しく鮮烈に描いた「愛撫」。幼い子供達との牧歌的な生活のディテールを繊細な手付きで切り取りつつ、人生の光陰を一幅の絵に定着させた「静物」。実質的な文壇へのデビュー作「愛撫」から、出世作「静物」まで、庄野文学の静かなる成熟の道程を明かす秀作7篇。
  • 青木きららのちょっとした冒険
    値引きあり
    3.7
    1巻1,170円 (税込)
    そっちはどうですか? あいかわらず最悪ですか? こっちはこっちでまぁまぁ最悪かな! 無責任な暴力、すれ違う意識、のしかかる思い込み―― 8人のきららの8つの人生が照射する 残酷でかすかにあたたかい世界の物語   人気モデル兼女優の偽物、痴漢された女子高生、特別な日を撮影するカメラマン、推しの若き死を願う会社員…… あちこちに現れて 誰かであり 誰でもない 名前のない私たちみんなが 「きらら」として生き抜いている
  • 青葉の翳り 阿川弘之自選短篇集
    値引きあり
    -
    戦時中に青春を過した主人公は、学徒動員で海軍に入隊。戦友の多くが死んでいったなかで、現在も生きているのはほんの偶然の結果だという感覚に支配されている。戦後社会との違和に直面しながらも、生活者として中年にいたった現在を描く代表作「青葉の翳り」。他に「霊三題」「鱸とおこぜ」「野藤」「スパニエル幻想」「空港風景」「さくらの寺」と短篇的趣向の名品を収録。
  • 悪意
    値引きあり
    3.6
    行政書士の斉木にかかってきた不穏な電話。男は娘を誘拐したと告げ、返してほしければ指定の場所に来るよう命じる。現地を訪ねた斉木は、男がビルの屋上から飛び降りようとしているのを目撃した。その場で男が斉木に突きつけた、恐るべき要求とは――? 日常にひそむ人間の闇を描いた、第35回小説推理新人賞作家のデビュー短編集。 ※本作品は2017年5月に小社より刊行された『三つの悪夢と階段室の女王』を文庫化に際し改題し、加筆修正をしたものです。
  • 悪女[上]
    値引きあり
    -
    1~2巻401~412円 (税込)
    悪女と呼ばれた女は、悪帝と呼ばれる男と出逢った!! 大人気! 映画館の最新刊 高校3年生の弓は、同級生の渉と付き合っているが、彼には病弱な幼なじみの姫香が常に一緒にいた。弓は、渉と姫香の仲を裂く悪女と噂され、学校中から嫌われていた。ある日、クラスメイトが遊び半分で点けた火が弓の家を焼き、両親が亡くなってしまう。1人残された弓は、生きる場所を求めて新城組が支配する街へ――。そこに待っていたのは、弓の運命を握る、悪帝と呼ばれる男だった。
  • 芥川龍之介の「羅生門」「河童」ほか6編 ビギナーズ・クラシックス 近代文学編
    値引きあり
    4.0
    「羅生門」「鼻」「地獄変」「舞踏会」「藪の中」「将軍」「トロッコ」「河童」――。描かれた時期やスタイルも異なる代表作八編を収載し、作品を読むヒント、背景などを最新の研究レベルを踏まえて解説した入門書。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 悪魔ノート
    値引きあり
    -
    高校1年生の萌々は16歳の誕生日、友達から一冊のノートをプレゼントされた。開いてみると、そこには魔法陣のようなものが。名前を書かれた人には天罰が下るという“悪魔ノート”。半信半疑で書き込んでみると次々に異変が起こりはじめ……。本物だと知った萌々は、ノートにどんどん夢中になっていく。
  • あくむ
    値引きあり
    3.0
    1巻220円 (税込)
    盗聴をはじめてしまった男、両眼を包帯で巻かれた画家、特殊な出生の夢を見る男……。夢か現実か、その正体を掴ませぬまま鮮やかな手腕で語られる傑作短編集。井上夢人としての短編デビュー作「ホワイトノイズ」を含む、5つのホラーストーリー。収録作品「ホワイトノイズ」「ブラックライト」「ブルーブラッド」「ゴールデンケージ」「インビジブルドリーム」。(初版:1993年6月25日集英社より発行/集英社文庫)
  • 朱を奪うもの
    値引きあり
    -
    女性としての自立、性・喪失・生を描く現代女性必読の名作。女性としての喪失感に荒寥とした思いをする主人公。幼児から祖母の物語の世界に生きた滋子の人生の歩みは、やがて青春期にかけて、家を出て自立したいという強い思いへと変っていく。結婚さえも、人生のスプリングボードとして考え、自分らしく生きようとする女性を描いた、円地文子の代表作。谷崎賞受賞作『朱を奪うもの』3部作の第1部。
  • 憧れの刑事部に配属されたら、上司が鬼に憑かれてました
    値引きあり
    3.6
    1~2巻363~385円 (税込)
    幼い頃から刑事志望の亜寿沙は、念願叶って京都府警の刑事部所属となる。 しかし配属されたのは「特異捜査係」。終始眠そうな上司・阿久津と二人きりの部署だった。 実は阿久津は、かつて「鬼」に噛まれたことで鬼の性質を帯び、怪異に遭遇するように。 その力を活かし、舞い込む怪異事件の捜査をするのが「特異捜査係」。 縁切り神社、清滝トンネル、深泥池……京都のいわくつきスポットで、 新米バディがオカルト事件の謎を解く!
  • 朝霧・青電車その他
    値引きあり
    2.7
    16歳での懸賞小説当選作(「活版屋の話」)。18歳の懸賞脚本当選作(「出産」)。19歳の時の文壇出世作「黒い御飯」。早熟の才能明らかな最初期から、第2回横光賞「朝霧」や、「花火」「青電車」に到る、永井龍男の短篇の精髄。「往来」「胡桃割り」「ある夏まで」など、14篇の秀作群。後年の短篇の冴えを予感する短篇世界!
  • あじさしの洲 骨王
    値引きあり
    -
    叔母の悲しみとそれに寄り添う少年の想いが原初的風景へと還元される名品「あじさしの洲」、旧約的世界を背景に、部族王の誕生とその最期を、心象の劇として描いた「骨王」、読売文学賞受賞作「ハシッシ・ギャング」等、初期作品から近作まで11篇を収録。簡勁な文体で人間の原質を彫琢し、影の暗示力が、生と死の流転の相を炙り出す。小川文学の魅力をあますところなく示す自選短篇集。
  • あたしのマブイ見ませんでしたか
    値引きあり
    3.7
    カジマイの季節。オバァ初枝のもとに一人の少女が訪れる。冷たい肌をした少女はこのあたりでは見かけない顔。つかの間の沖縄の冬、少女との交流を通じてオバァの見たものは……。寓話と現代文学が美しく融合した作品「カジマイ」。みずみずしい感性が紡ぐ、切ない八つの物語。著者初の短編集。
  • あと数センチ。
    値引きあり
    -
    大人しいくるみは高校2年生。嫌がらせを受けているところを、学校一モテる葉月先輩に助けられる。それ以来、親しく話しかけてくれる先輩に、くるみはだんだん惹かれていくけど……。引っ込み思案なせいで、手が届きそうな距離をなかなか埋められない。そんな時、親友のせなと先輩が、一緒にいるところを見かけてしまい――。 第5回魔法のiらんど大賞でW受賞した、ゆーりの胸きゅんラブ。
  • あにいもうと 詩人の別れ
    値引きあり
    -
    長い沈潜の後、自らの抒情を封じ、野性の愛を描いて見事に第2の昴揚期を開いた「あにいもうと」(文芸懇話会賞)。深い愛で妻の発病と命の揺らぎを見つめた「死のいざない」。親しい詩人達の友誼と理非を超えたその死を語る「信濃」「詩人の別れ」ほか、「つくしこいしの歌」「庭」「虫寺抄」等。逞しい作家魂とひたむきに追う犀星の美意識が展開する多彩な中期作品群より8篇を収録。
  • あの夕陽 牧師館 日野啓三短篇小説集
    値引きあり
    3.0
    最初の小説「向う側」から近作「示現」まで日野文学の精髄を示す8篇を収録。 ベトナム戦争中、失踪した記者の行方を追う著者初の小説「向う側」、自らの離婚体験を描いた芥川賞受賞作「あの夕陽」等初期作品から、都市の中のイノセンスを浮上させる〈都市幻想小説〉の系譜、さらには癌体験を契機に、生と死の往還、自然との霊的交感を主題化した「示現」まで8作品を収録。日野啓三の文学的歩みの精髄を1冊に凝縮。
  • アブラハムの幕舎
    値引きあり
    3.3
    主人公・田沢衿子は20代後半の独身女性。母親の言動に振りまわされ苦痛を感じているが、断ち切ることができない。ある日、彼女の15階だてのアパートで、祖母を殺した少年が投身自殺した。強者に支配される少年と自分とを重ね合せ、彼女は母親から逃れるため行動をおこす。〈イエスの方舟〉を背景にして、弱者の生き方を追究、魂の漂流をいきいきと描いた、著者の代表長篇小説。
  • 甘いお酒でうがい
    値引きあり
    4.3
    2019年4月18日(木)に開幕する「島ぜんぶでおーきな祭 -第11回沖縄国際映画祭-」で上映されることが決定! 監督は大九明子氏。 この日記の書き手である「川嶋佳子」とは、シソンヌのじろうがコントで長年演じている40代独身女性。 「芸人が最もライブを見に行くコンビ」と称され、じろうと長谷川忍の卓越した演技力で知られるシソンヌは、2014年『キングオブコント』優勝者。ネタ作成を担当するじろうは「稀代のコント職人」として各界から注目を集めており、俳優としても活躍中です。人間の日常と悲哀を題材にしたシソンヌのコントの代表的登場人物の一人が「川嶋佳子」。平凡な中年女性が517日間コツコツと綴った日記から漂うのは、誰でも覚えのある人生の物悲しさ。そして、その悲しさを「乗り越える」のではなく「付き合っていく」姿が、人生の小さなヒントを示しています。
  • 甘くて苦い雨―初恋―(1)
    値引きあり
    3.0
    高校3年生の美雨と春は、男嫌いと女嫌いで有名。でもなぜかもててしまう2人は、騒がしい周りから逃れるために、偽の彼カノ関係をはじめることに――。ふとしたことで始まった偽の関係だったのに、2人はいつしかお互いが気になっていく。
  • 雨色チェリー。
    値引きあり
    -
    中3の梨紗は、塾で出会った火野嵐に恋をした。初恋だった。でも、同じ高校に入学した矢先、嵐に彼女がいることを知って…。雨の日の相合傘。2人で買ったおそろいのキーホルダー。思い出を捨てられないまま1年が過ぎた。梨紗は嵐を忘れようと、晃一と付き合い始める。そして迎えた高2の新学期、新しいクラスで嵐と再会してしまう。嵐のカバンには、おそろいで買ったキーホルダーが今もまだ揺れていて…。
  • 雨の音
    値引きあり
    3.0
    初期の代表作「色ざんげ」、中期の代表作「おはん」など、数多い名作を生み続けた女性作家・宇野千代の、「ひとを愛しつくす女」を生き抜いた、激しく、美しい自伝小説の世界。名作「雨の音」、秀作「この白粉入れ」ほかを収録した、名作ばかりの中短篇集。
  • あめりか物語
    値引きあり
    4.0
    明治36年荷風24歳から明治40年28歳まで4年間のアメリカ見聞記を24篇の小説に収める。渡航中の情景を描いた「船房夜話」、癲狂院に収容された日本人出稼ぎ労働者の無惨な話「牧場の道」など。異国の風物に対峙した荷風の孤独感、鋭い感性と批評精神溢れる新鮮な感慨は、閉塞した時代に憧憬と衝撃を与えた。『ふらんす物語』と併称される初期代表作。
  • あやかし民宿の愉怪なおもてなし
    値引きあり
    4.0
    ほんの少しでも悪意を持って見た相手を、体調不良にさせてしまう「呪いの目」を持つ孤独な少年・夜守集(やもり しゅう)。 高校進学を機に、妖怪の町・鳥取県境港市にある、祖母が経営する民宿「綾詩荘(あやしそう)」に居候することに。 しかしそこは、あやかしも泊まれる宿だった! 祖母に上手く丸め込まれ、宿で働くことになった集はある日、フクロウの体に幼い男の子の魂が憑いたあやかし「たたりもっけ」と出会う。 自分の死を理解できないまま、この夜を彷徨う彼に、集はもう一度家族に会わせてあげたいと奮闘するが――。 のんびりゆったり居候……のはずが、手のひらサイズのお部屋掃除に、10メートルの布団干し!? 愉怪で奇怪なお宿、営業中です!
  • あやし、恋し。 異類婚姻譚集
    値引きあり
    4.0
     正体を隠し人を惑わす“異類”。妖しくも美しい彼女らに、人は古より惹かれてきた。  入浴する姿を決して見せてくれない恋人が、人ではないと気づきながらも愛した青年。争乱の世に美しい鳥と寄り添い、運命を共にする決意をした少年。愛する女と同じ鬼になるために人を襲う男。平穏な暮らしを守るため、自分の正体を見抜いた僧を殺める女。神の使いであるオロチに見初められた巫女――。  人ならざる女たちに心惹かれた人間が織り成す、切なくも愛おしい6篇の異類婚姻譚集。
  • 鮎・母の日・妻 丹羽文雄短篇集
    値引きあり
    -
    幼くして生母と離別し、母への思慕と追憶は、作家・丹羽文雄の原点ともなった。処女作「秋」から出世作「鮎」、後年の「妻」に至る、丹羽文学の核となる作品群。時に肉親の熱いまなざしで、時に非情な冷徹さで眺める作家の<眼>は、人間の煩悩を鮮烈に浮かび上がらせる。執拗に描かれる生母への愛憎、老残の母への醜悪感……。思慕と愛憎と非情な<眼>による、「贅肉」「母の日」「うなずく」「悔いの色」ほか10篇。
  • 荒魂
    値引きあり
    -
    荒ぶる魂、生まれながらにして、生と死を抱え持つ佐太。この存在を無気味な背景に展開される"変革"の劇。精神の逼塞の根に仕掛けられた爆薬のような強烈な"発条"。初期世界からの独自な精神の運動を持続し続けた、石川淳の『白頭吟』から『狂風記』の間を繁ぐ白眉の長篇。
  • ある女の遠景
    値引きあり
    -
    愛慕する年若い叔母・伊勢子の、自裁の謎を追ううちに、維子は、不実な男・泉中紋哉との官能の罠に、みずから墜ちていく。性愛に囚われた維子の現在、ミステリアスな伊勢子の過去、さらに情熱の歌人・和泉式部の生きた遠い昔……時空を隔てた3人の女人像を、巧緻な遠近法でとらえ、王朝文化と戦後風俗という「聖」と「俗」のあわいに、独得の官能美の世界を現出させた、筆者晩年の傑作。毎日芸術賞受賞作品。
  • 或る年の冬 或る年の夏
    値引きあり
    -
    性と思想に切り裂かれる青春を、頑なまでに潔癖に生き、後年の著者の、厳しく深い文学と人生を予感させる青春像。昭和初期に青春を生きた知識人が不可避だった「思想」問題、それを自らに苛酷に課した著者の苦闘、家族への深い愛。時代と自分の良心を誠実・厳格に生きた、著者の青春自伝。
  • 或る一人の女の話/刺す
    値引きあり
    -
    他の介入を許さず気儘に生きた〈放蕩無頼〉の人生。雪の上で夥しい血を吐き、狂い死した父は、娘に〈真っとう〉に生きろと教えた。しかし娘は、父の道をなぞるように更に鮮烈に生きた。70を越した女が、この世に生れ過した不思議を恬淡と語りかける「或る一人の女の話」。「刺す」を併録。自伝的傑作2篇。
  • AΩ 超空想科学怪奇譚
    値引きあり
    3.3
    旅客機の墜落事故が発生。 凄惨な事故に生存者は皆無だったが、諸星隼人は一本の腕から再生し蘇った。 奇妙な復活劇の後、異様な事件が隼人の周りで起き始める。 謎の新興宗教「アルファ・オメガ」の台頭、破壊の限りを尽くす大怪獣の出現。 そして巨大な「超人」への変身――宇宙生命体“ガ”によって生まれ変わり人類を救う戦いに身を投じた隼人が直面したのは、血肉にまみれた地獄だった。 科学的見地から描き抜かれた、超SFハード・バトルアクション。
  • 暗夜遍歴
    値引きあり
    -
    月子の父親が陥れられることによって登場した小田村大助。奪われるようにして小田村と結ばれた月子。政治と実業の世界の鬼であった小田村は、また、奔放な性を生き、女性遍歴を重ねていく。運命にもてあそばれた月子は、短歌に道を見出すことで、傷を癒し、自らを支えようとする。――息子・由雄の眼を通し、母・月子、父・大助の愛憎の劇を冷徹に描いた自伝的作品。亡き母への痛切なる鎮魂歌。
  • 飯田蛇笏全句集
    値引きあり
    4.0
    〈春めきてものの果てなる空の色〉 〈くろがねの秋の風鈴鳴りにけり〉 〈誰彼もあらず一天自尊の秋〉 郷里甲斐の地に定住し、雄勁で詩趣に富んだ俳句を詠み続けた飯田蛇笏。格調高く、気魄に満ちたその作品群は、現代俳句の到達した一典型として俳句史に足跡をとどめて他の追随を許さない。第一句集『山廬集』から遺句集『椿花集』まで、既刊9冊の句集を完全収録する初の文庫版全句集。略年譜、季題索引付き。  解説・井上康明 (目次) 山廬集 霊芝    山響集 白嶽 心像 春蘭 雪峡 家郷の霧 椿花集 解説 井上康明     略年譜 季題索引
  • 飯田龍太全句集
    値引きあり
    -
    伝統俳句の中心的存在として活躍、昭和俳句史に厳然とその名を刻む飯田龍太。 「大寒の一戸もかくれなき故郷」 「かたつむり甲斐も信濃も雨のなか」 「春の鳶寄りわかれては高みつつ」 など、郷里の風光と人事をこまやかに詠い上げた。 鋭敏な感覚と豊かな叙情に支えらえた作品群は、高潔にして格調高く、自在の境地を示している。 既刊句集10冊に拾遺を加えた全5728句に、自句自解抄、年譜、季語索引を付す決定版! 解説・井上康明
  • いい部屋あります。
    値引きあり
    4.1
    大学進学のために上京した鳥貝一弥17歳。東京でのアパート探しに行き詰まっていたところ、 いい部屋があると薦められて訪ねた先は高級住宅街の奥に佇む洋館だった。条件つきだが家賃も破格の男子寮だという。共同生活を営んでいるのは揃ってクセのある男たちばかり。先輩たちに翻弄されながら戸惑いつつも、幼い頃の優しい記憶の断片を甦らせ、自らの生い立ちと向き合っていく鳥貝。艶っぽくて甘酸っぱい極上の青春小説!
  • 家と庭
    値引きあり
    3.6
    中山望は、四季折々の花が咲く庭のある家で、母と姉と妹と暮らす。ある日、上の姉が娘を連れて帰ってきて、女5人との生活が始まった。家族や幼なじみと過ごす時間は、“何も望まない”望を変えていく――。
  • 錨のない船 上
    値引きあり
    -
    1941年、アメリカの厳しい経済制裁で資源確保が困難化、進退窮まる日本。武力解決を訴える勢力の圧迫を受けつつも、ワシントンに飛んだ来島平三郎特命全権大使は、妻の故郷アメリカとの開戦回避の道を懸命に模索していた。だが、ルーズヴェルト大統領、ハル国務長官を相手の交渉は難航、だましうちのように真珠湾攻撃が敢行されてしまう――。戦争に翻弄される外交官一家の肖像をつぶさに描く傑作長篇。
  • イキルキス
    値引きあり
    4.1
    物語には生をもたらすキスと、死を招くキスがある。青春、恋愛、セックス、暴力、家族。みんなカナグリ生きている。荒々しく吹きすさぶ言葉たちはいつしか紙の上に優しく降り積もり小説となる。表題作「イキルキス」他4編を収録。2編は文庫書き下ろし!
  • 生けるパスカル
    値引きあり
    -
    こめかみに青筋をたて、矢沢辰生のアトリエに飛び込んできた妻。「殺してやる!」と喚いた彼女は、画架のそばにあった揮発油を奪うと、いきなり彼の頭から振りかけた。その手にはいつの間にかマッチが……。画家の矢沢は、美術記者から聞いたイタリアの作家ピランデルロの小説「死せるパスカル」に激しい共感を覚えた。主人公と同じ妻の異常な嫉妬に悩む彼は、自分も小説のように妻から解放されたいと強く願う。そしてある日……。 歪んだ夫婦の心理に鋭いメスを入れた傑作!「六畳の生涯」を併録。
  • 石川啄木歌文集
    値引きあり
    4.0
    明星派の詩人として出発し、三行書きの短歌で歌壇に新風を吹き込み、〈大逆事件〉との出会いにより現実を凝視、明治という時代を考察して、結核と貧窮のうちに夭折した、天才詩人・石川啄木。非凡な才能で先駆的思想を所有した彼の歌集『一握の砂』『悲しき玩具』などから短歌200首、「性急な思想」「時代閉塞の現状」などエッセイ6篇、「はてしなき議論の後」「飛行機」ほか詩12篇を収録。
  • 石田波郷句集
    値引きあり
    -
    波郷俳句が万人から愛されるのはその詩精神の高さに基く。リリシズムと浪漫主義が美しい階調を奏でる「鶴の眼」の青春性。格調高き「風切」の古典性、大陸の戦野に一兵卒の哀歓を描く「病雁」、焦土諷詠に徹した「雨覆」、死を超克した「惜命」と高邁な詩人が、一切を放下して俳句に生涯を託した姿が見られる。
  • いじわるサディスト
    値引きあり
    -
    高校3年生の愛里が出会ったのは、美大生の謙。しょっぱなからドSで俺様全開の謙に第一印象は最悪。しかも、お酒を飲んで寝ちゃった愛里は謙に下着姿の写真を撮られ…誰にも見せないという交換条件で、なかば強引に謙の絵のモデルをすることになった愛里は――。
  • 意地悪ダーリン
    値引きあり
    -
    イケメンサッカー少年・ガクは、高校では超のつく有名人。メイは、何故かそんな彼のイジメの標的にされてしまうのだが、ある日、突然キスされて…? もう止められない、最上級のドキドキラブ!!
  • 泉鏡花の「婦系図」 ビギナーズ・クラシックス 近代文学編
    値引きあり
    4.0
    早瀬主税は、独文学者酒井に拾われ成長。芸者のお蔦を娶ったことが恩師の逆鱗に触れ、別れを余儀なくされる――。明治の人気作家が描く、一人の青年と彼を取り巻く女たちの愛憎劇をダイジェストで読む! ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 依存愛
    値引きあり
    -
    高校を卒業したあゆみは、なおやと出会った。かっこよくて優しくてちょっと陰のあるなおやに惹かれたあゆみは、ほどなくして付き合い自分のアパートで同棲を始める。だが、なおやは徐々に変わり、働きもせずギャンブル三昧、機嫌が悪ければ物にあたるように。好きだった彼に不信感を抱き始めた頃、あゆみはなおやから暴力をふるわれるようになって――。立ち上がれないほどに殴られ続けるあゆみだけど、なおやから逃れられなくて……。
  • 1億の奇跡[上]
    値引きあり
    -
    おっとりした愛美と、イケメンなのに口が悪い瀬南は幼馴染みで大の仲良し。中学3年生で仲良し6人組が同じクラスに。楽しい学校生活のはずが…そこにアメリカ留学を終えたスーパー転校生・勝人が来たことで、それぞれの恋が急展開――!?
  • 一期一会 めぐりあい[上]
    値引きあり
    4.5
    中学1年生のあおいは、人を好きになることが分からずにいた。付き合うといって、ただ何となく流れに身を任せるだけ…。そんな毎日を過ごすなかで、気の合う友達を通して、心から愛する人・涼士を見つけたあおい。しかし、一緒に居て当たり前だと思うようになったあおいに思いもよらない運命が待ち受けていた。
  • 一条くんと七葉ちゃん。
    値引きあり
    -
    高2の七葉は、雨の日に傘を貸してくれた人に恋をする。彼は容姿端麗、成績優秀、だけどクールで人を寄せ付けない学校の王子様、一条くん。友達には止められたけど、七葉は一条くんに告白。結果、何度も振られてしまうことに。それでも一途に想い続ける七葉に、冷たいはずの一条くんが――? 第7回魔法のiらんど大賞〈金賞〉受賞のRain書き下ろし、ちょっぴり切なくて、だけど楽しい。究極の片想いラブストーリー。
  • 一条の光・天井から降る哀しい音
    値引きあり
    4.5
    脳軟化症の妻は“私”を認識できない。――何度目かに「御主人ですよ」と言われたとき、「そうかもしれない」と低いが、はっきりした声でいった。――50年余連れ添った老夫婦の終焉間近い困窮の日常生活。その哀感極まり浄福感充ちる生命の闘いを簡明に描く所謂“命終三部作”ほか、読売文学賞受賞『一条の光』、平林賞『この世に招かれてきた客』など耕治人の清澄の頂点6篇。
  • 一族再会
    値引きあり
    -
    早く死に別れた生母を思い求めることに始まり、一族のさまざまな生き方、在り方を、時代、社会、歴史とのかかわりにおいて捉え、言葉の、高い緊張の世界に、鮮やかに凝集した、江藤淳渾身の力作。深い感動を呼びおこす名篇。
  • 一夜だけの詩遊び
    値引きあり
    4.6
    詩を創りはじめて1年半の「人生の最後の峠に立っている」内藤里永子は、あるとき詩人・谷川俊太郎と詩遊びがしたいと願った。その願いは叶えられ、都内の小さな場所で、11のお題に対して、交互に自分の詩を披露しあった。本書はその詩をすべて掲載。さらに本書のために書き下ろした谷川の新作「ことばのかくれんぼ」を収録した。
  • 一葉の「たけくらべ」 ビギナーズ・クラシックス 近代文学編
    値引きあり
    4.2
    明治の吉原を舞台に、揺れる少年少女の恋心を描く、永遠のベストセラー。樋口一葉の流麗な擬古文(原文)に加え、わかりやすい現代語訳でも楽しめる入門書。原文は総ふりがな付きで、朗読にも便利。
  • 一茶句集 現代語訳付き
    値引きあり
    -
    波瀾万丈の生涯を一俳人として生きた一茶。自選句集や紀行、日記等に遺された二万余の発句から千句を厳選し配列。慈愛やユーモアの心をもち、森羅万象に呼びかける一茶の句を実作にも役立つ季語別で味わう。
  • 1通のラブレター。
    値引きあり
    -
    地味で目立たない美月。友達も彼氏もいないまま、高校生活も2年目になってしまった。ある日、靴箱に間違えて入れられていた匿名のラブレター。それは学校一の人気者、遊佐くんに宛てられたもの――。こっそり届けようとした美月だけど、遊佐くんに見つかってしまう。自分が書いたものじゃないと言えなかった美月に遊佐くんは――!?
  • イツワリを背負い、アナタに恋をする
    値引きあり
    -
    入学した高校の近く、なつかしい橋の上で再会した「まーくん」と「カレン」。二人は、幼い日の綺麗な夕空に誓い合った約束をはたすように、近づいていく。まーくんを一途に思い続けるカレンだったけど、そこには切ない嘘と、悲しい真実が隠されていて――。
  • 犬棒日記
    値引きあり
    3.5
    犬も歩けば棒にあたる――。その故事のごとく、一歩外に出てみれば、そこにあるのは幸運か災難か!? 巧みな人物造形と心理描写で多くの読者から支持される著者が、街で見た人物や光景を日記形式で描く人間観察記。あなたの身近の風景も、著者の手にかかれば、一瞬にして物語になる!
  • 遺譜 浅見光彦最後の事件 上
    値引きあり
    4.0
    1~2巻374~748円 (税込)
    本人の知らぬ間に企画された浅見光彦34歳の誕生日会。初恋のひとである稲田佐和との再会に心躍る浅見は、美貌のヴァイオリニスト、アリシア・ライヘンバッハからボディガードを頼まれる。一度は断ったものの、陽一郎からの要請でアリシアのコンサートが行われる丹波篠山に赴くことに。彼の地で彼女の祖母の遺譜を捜索するが、手がかりである「インヴェ」に繋がる男が殺され浅見に嫌疑がかかり!? 国民的名探偵〈最後〉の事件
  • 井伏鱒二 弥次郎兵衛 ななかまど
    値引きあり
    4.0
    日本の"親爺"木山捷平最晩年の飄々短篇集。常に市井の人として一貫し、独特の詩情溢れる飄々たる人生世界を描出した木山捷平最晩年の珠玉短篇。敬愛する井伏鱒二の秀抜な素描、若き太宰治の真摯な青春像。
  • 異邦人の立場から 現代日本のエッセイ
    値引きあり
    5.0
    「人間の存在的な渇望は現実以上に真実である」――我々の現代と西欧の現代、その背後に脈々と流れる、我々が「本能的」に持つ汎神的血液と西欧の一神的血液。生涯のテーマ「日本人でありカトリックであること」を追求する、著者の最初のエッセイ「神々と神と」をはじめ、遠藤文学を確立した昭和40年代までを新編成。文学と信仰の原点と決意を語る熱きエッセイ。
  • 違星北斗歌集 アイヌと云ふ新しくよい概念を
    値引きあり
    -
    「アイヌと云ふ新しくよい概念を内地の人に与へたく思ふ」 「滅亡に瀕するアイヌ民族にせめては生きよ俺の此の歌」 「滅び行くアイヌの為に起つアイヌ違星北斗の瞳輝く」 先住民族アイヌが公然と「亡びゆく民族」の烙印を押され、本来は「誇り高き人間」「立派な人」という意味を持つ「アイヌ」という言葉が侮蔑の響きをもって使われていた大正時代から昭和のはじめ。アイヌ民族復興のために立ち上がりその生涯を捧げ、病のため27歳で早世した歌人がいた。文庫ではじめて違星北斗の短歌、俳句、詩、童話、散文、ノートの記録を集める決定版。 【目次】 違星青年 金田一京助 短歌 医文学/小樽新聞/新短歌時代/北海道人/志づく/私の短歌/はまなすの花/ウタリ之友 日記 大正十五年七月十一日から絶筆 俳句 句誌にひはり/医文学/俳句/北海道 樺太新季題句集/月刊郷土誌よいち 詩 冷たき北斗/大空 童話・昔話 熊の話/半分白く半分黒いおばけ/世界の創造とねずみ/死んでからの魂の生活/烏と翁/熊と熊取の話 散文・ノート ウタリ・クスの先覚者中里徳太郎氏を偲びて/ぶちのめされた民族が/アイヌの一青年から/春の若草/我が家名/淋しい元気/淋しい元気/コクワ取り/アイヌの誇り/疑うべきフゴッペの遺跡 奇怪な謎 手紙 自働道話/子供の道話 コタン創刊号 目次/巻頭言 白路 凸天生/アイヌ神謡集序文コタン 知里幸恵/偽らぬ心 凸天/生活 自覚への一路 浦川太郎吉/「アイヌの姿」 北斗星/心の日記(後藤静香)/断想録(其ノ五) 十一州浪人/コタン吟(其ノ二) 十一州浪人/はまなし凉し/編輯余録/奥付 解題・語注 違星北斗年譜 解説 違星北斗その思想の変化  山科清春
  • 今はじめる人のための短歌入門
    値引きあり
    3.3
    短歌をつくるための題材や言葉の選び方、知っておくべき先達の名歌などをやさしく解説。「遊びとまじめ」「事柄でなく感情を」など、テーマを読み進めるごとに歌作りの本質がわかってくる。正統派短歌入門!
  • 今はじめる人のための俳句歳時記 新版
    値引きあり
    3.5
    現代の生活に即した、よく使われる季語と句作りの参考となる例句に絞った実践的歳時記。俳句Q&A、句会の方法に加え、古典の名句・俳句クイズ・代表句付き俳人の忌日一覧を収録。活字が大きく読みやすい!
  • 今は普通の女子高生です 女帝編
    値引きあり
    -
    かたい絆があれば大丈夫 たとえ大嫌いな世界に戻っても、必ず私が守ってみせる―― 灰利たち、キングの仲間とかたい絆で結ばれた美咲。追い詰められた彼らを救うことを誓って、女帝として復活することを決意した! 二度と戻らないと決めていた夜の世界だったけど、学校に休学届を出して着々と準備。凜にい、雅人さん、シンコちゃんたちの協力のもと、女帝ミサキが舞い戻ってくる! ミサキが繰り広げる華麗な復讐劇の結末は!?
  • インド綿の服
    値引きあり
    4.7
    「足柄山からこんにちは」――自然に囲まれて暮らす一家の様子を、長女はユーモアあふれる楽しい手紙で知らせてくれる。山の豊かな四季。そこで営まれる若さと活力に満ちた生活。その便りは“私たち”に大きな喜びを与えてくれる。表題作をはじめ「楽しき農婦」「足柄山の春」など、家族の愛の交流を描く足柄山シリーズ6篇。
  • With a Princess…×××[上]
    値引きあり
    -
    脱力系モテキャラの尚太は高校2年生。告られたら断るのが面倒で付き合うけど、いつも「愛を感じない」なんて言われて、別れを言い渡されてしまう。そんな尚太の前に、ある日突然現れた許婚の天然少女・萌未。その純情っぷりに、尚太の胸が騒ぎ出す!?
  • 夏の塩 魚住くんシリーズI
    値引きあり
    4.0
    1~5巻330~352円 (税込)
    普通のサラリーマン、久留米充の頭痛の種は、同居中の友人・魚住真澄だ。 誰もが羨む美貌で、男女問わず虜にしてしまう男だが、生活力は皆無。 久留米にとっては、ただの迷惑な居候である。 けれど、狭くて暑いアパートの一室で顔を合わせているうち、どうも調子が狂いだし……。 不幸な生い立ちを背負い、けれど飄々と生きている。そんな魚住真澄に起きる小さな奇跡。 生と死、喪失と再生、そして恋を描いた青春群像劇、第一巻。
  • 雨月物語の世界 上田秋成の怪異の正体
    値引きあり
    3.0
    短篇傑作集であり、伝奇小説、時代小説、怪異小説、翻案小説のいずれともいえる『雨月物語』九作品を、より深く面白く読むための絶好のガイド。翻案の元となった古典作品をたどりつつ怪異の本質に迫る。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • うさぎが逃げる 無敵遊戯セットアップ
    値引きあり
    3.0
    女子高生のうさぎの秘密は、ネットを騒がす天才ハッカー「グレー」なこと。うさぎはある企業をハッキングしたことがきっかけで、現実で追われることに――ネットの遊びがリアルを侵食する、青春デジタルミステリー!
  • 宇治拾遺物語
    値引きあり
    4.0
    全一九七話からなる、鎌倉時代の説話集。仏教説話・世俗説話・民間伝承に大別され、類纂的な今昔物語と共通の説話も多いが、より自由な連想で集められている。底本は宮内庁書陵部蔵写本。重要語句索引付き。
  • うそつき片想い
    値引きあり
    -
    宮園舞友はおくびょうで大人しい女の子。心を許せるのは、中学の時イジメから助けてくれた瑠依と和仁のカップルだけ。本当は和仁のことが好きだけど、ずっと気持ちを抑えている舞友。片想いをしたまま高校に入学したけれど、同じクラスで席が隣になった柏木くんに気持ちを知られてしまい――。
  • 歌姫メイの秘密
    値引きあり
    3.0
    1巻781円 (税込)
    「ドライブイン蒲生」「ゆず子の形見」の芥川賞作家が贈る、峻烈な「ボーイ・ミーツ・ガール」メイは、小学校4年生のときに、母親といっしょに"ありがた教"と呼ばれるN神聖教会のキャンプから逃げてきた。かわいいのに風変わりで、歌が抜群にうまいのだ。どうしても自分の本当の父親と会ってみたい、というメイ。高校生になった僕らは、ようやく探し当てた父親の家へと向かうが……。
  • うちの執事が言うことには
    値引きあり
    3.5
    1~10巻242~308円 (税込)
    烏丸家の新しい当主・花頴はまだ18歳。誰よりも信頼する老執事・鳳と過ごす日々に胸躍らせ、留学先から帰国したが、そこにいたのは衣更月という見知らぬ青年で……。痛快で破天荒な上流階級ミステリー!
  • うちの執事に願ったならば
    値引きあり
    4.2
    全10巻286~352円 (税込)
    執事・衣更月と衝突しながらも、当主として奮闘する烏丸花穎。夏休み唯一の友人との予定に心躍る花穎だが、道中でトラブルに巻き込まれてしまう。一方、主人に同行を許されない執事の夏休みの過ごし方とは……!?
  • 美しい墓地からの眺め
    値引きあり
    -
    戦時下、大病で富士山の見える故郷・小田原の下曽我に帰った著者は、自然界の小さな虫の生態にも人間の生命を感じ、自然との調和のなかにやすらぎを見出す。本書は、文学への出発時の芥川賞受賞作「暢気眼鏡」から、最晩年の作品「日の沈む場所」にいたる14作品を収録。これらをたどることで著者の人生、ひいては人が生きることへの発見、喜びと慰めを読みとることが出来る、珠玉の作品集。
  • ウツボカズラの夢
    値引きあり
    3.6
    斉藤未芙由は長野から上京する。亡くなった母の従姉妹の家に住み込み、家事の手伝いをしながら毎日を過ごす。団体職員の父、専業主婦の母、大学生の長男、高校生の長女が暮らすその家、鹿島田家の日常を未芙由の静かな視点で描く。
  • うつろがみ 平安幻妖秘抄
    値引きあり
    3.7
    源譲は幼き頃に帝である父と母を亡くし、以来無欲に生きてきた。だが突如、時の権勢者・藤原基経に呼び出され何物かに憑かれた姫を正気に戻すよう求められる。姫の魂を取り戻すため譲は魔道山へ向かうが……
  • 乳母車・最後の女 石坂洋次郎傑作短編選
    値引きあり
    5.0
    戦後、一世を風靡した大流行作家・石坂洋次郎。小説『青い山脈』は映画化され、1949(昭和24)年に封切られると同時に大ヒットし、その主題歌とともにほとんど戦後民主主義の代名詞と見なされるにいたりました。以後、石坂原作の映画が封切られない年は、1960年代後半までありませんでした。それほどの流行作家だったのです。しかし、70年代に入るやいなや、その流行はあっという間に衰えてしまいました。かつて『青い山脈』を明朗健全であるがゆえに評価し、暗くなりがちな戦後に爽やかな風を送ったとして称賛した読者が、こんどはその明朗健全さに飽きてしまったのでしょうか? いずれにせよ、石坂は「忘れられた作家」のひとりとなりました。しかし、石坂には、明朗健全以上に重要な特徴があると編者の三浦雅士さんは言います。それは「女を主体として描く」という特徴です。主人公と言わずに主体と言うのは、女は主人公であるのみならず、必ず、主体的に男を選び主体的に行動する存在として描かれているからです。女は見られ選ばれる客体である以上に、自ら進んで男を選び、男に結婚を促し、自分自身の事業を展開する主体なのです。明朗健全な爽やかさはこの主体的な女性が結果的に醸し出すのであって、逆ではありません。この特徴に誰も気づかずにいたのは驚くべきこと、「明朗健全なるがゆえに売れっ子となり、またそれゆえに忘れられた作家」などというのがいかに浅薄な見方であったか、いまや思い知るべき時が来たと三浦さんは説きます。かくして選び出された「女性の主体的な生き方の最終的な姿を示してほとんど常識を覆す域に達している」短編9編。いまこそふたたび石坂作品の魅力を多くの読者に知ってほしいとの思いから選ばれた傑作です。
  • 海からの光
    値引きあり
    -
    海のある風景を背に、ひそやかにはじまる光と闇の物語。海からのあふれんばかりの光は、心の闇に忍びこむ……。光みなぎる海。死の予兆をはらんだ海。さまざまな海からの光が、心の奥にわだかまる暗い淵に射し込むとき、浮かび上がるひとつの青春、そして生のかたち。彫琢された透明な文章が奏でる水晶の響き、背後の沈黙の深さは、まさに現代の神話。小川文学の全体を示す作品集。「青年司祭」「地中海の漁港」「鞭打苦行者」「父と子」「海からの光」を収録。
  • 海にゆらぐ糸・石を積む
    値引きあり
    -
    「時」の制約のうちに生きる人間の命が、白く灼く炎ときらめく、その刹那の輝きの一瞬に、小説のありかをさぐる、大庭みな子。時間の変幻と永遠相が、虹のプリズムを通して綾なすさまを、旧知との交遊のはざまに見出して詩的に定着した『海にゆらぐ糸』川端康成賞受賞の連作と、人の命の収斂するときをいとおしんで描く短篇一作と、放送劇とを収録。
  • 浦島草
    値引きあり
    -
    広島で被爆した女性が、庭先に浦島草の咲く東京の家でひっそりと暮らす。そこへ11年ぶりにアメリカ留学から主人公の雪枝が帰って来る。後を追う恋人のマーレック。女性には雪枝の兄・森人との間に、自閉症の息子・黎がいた。多くの人物が広島の滅びの光景を引きずり、物語が進む。人間の無限の欲望と、その破滅を予感する作家が、女たちの眼を通して創出した、壮大で残酷な詩的小説世界。
  • 怨闇様-ウラヤミサマ-
    値引きあり
    3.0
    高校生が行方不明になり、惨殺死体で発見される事件が続いていた。仲のいい双子の兄妹、高校3年生の隼人と結花は、ある日、ぐちゃぐちゃになった死体を見つけてしまう。学校では、「ウラヤミサマの呪い」ではないかという噂が囁かれ、結花の親友・舞子は、何かに怯えるように結花に冷たい態度をとる。体から欲しいものを奪っていくというウラヤミサマ。他人を羨む欲望は、やがて隼人と結花を巻き込んだ惨劇へと、続いていく。
  • うるわしきあさも 阪田寛夫短篇集
    値引きあり
    5.0
    「サッちゃん」「ねこふんじゃった」などで、世代を超えて愛される童謡詩人・阪田寛夫は、また、片隅のささやかな人生をあえかな情感と上質のユーモアで描く稀有なる小説家でもあった。脳溢血で倒れた作曲家の叔父の滅びゆく肉体を凝視しつつ、その内で鳴り続ける最後の音楽を哀惜こめて書き留めた表題作、ほか9篇。初期作「平城山」から遺稿「鬱の髄から天井のぞく」まで、「含羞の詩人」の知られざるペーソス溢れる、デビュー作から遺稿まで50年に亘る名品を精選。
  • 絵合せ
    値引きあり
    3.7
    グリム童話が不思議に交叉する丘の上の家。"姉がひとり、弟が二人とその両親"――嫁ぐ日間近な長女を囲み、毎夜、絵合せに興じる5人――日常の一齣一齣を、限りなく深い愛しみの心でつづる、野間文芸賞受賞の名作「絵合せ」。「丘の明り」「尺取虫」「小えびの群れ」など全10篇収録。
  • 永遠の愛をキミに誓うよ。
    値引きあり
    -
    高2の弥生が通う高校に、イケメンの転校生・柊木くんがやってきた。初恋の幼馴染と似ている彼に次第に心惹かれ始める弥生。 同じ委員会で点検係になった2人は、日々を共に過ごす内に急接近。花火大会の日、付き合う事に。 しかし、幸せの絶頂のさなか、弥生は貧血で倒れ、病院に運ばれてしまう。そこで告げられた病名は命に関わるものだった――。 難病によって翻弄される2人の姿に号泣必至のラブストーリー!
  • エオンタ/自然の子供 金井美恵子自選短篇集
    値引きあり
    -
    過去と現在。記憶と現実。存在と不在。 自己と他者。周到に仕組まれた言葉の奔流が、確かと信じられている輪郭をことごとく溶かし、境界を混じりあわせ、めまいにも似た乱反射を読む者に引き起こす。「読むことが、私の生きている証し」老練な読者たる著者が、最初期二作品を含む初期作品群から、現在の眼で選んだ短篇集、第三弾。
  • え、神絵師を追い出すんですか?
    値引きあり
    -
    「お前はクビだ。出ていけ夜住彩!」  突然の追放。ゲーム開発会社の新人デザイナー彩は、仕事の遅い残業代泥棒と上司に難癖をつけられ、自主退職を促す『追い出し部屋』へと異動させられる。途方に暮れる彩だったが、誰かを元気づける作品作りが彼女の夢。同期の真宵学と意気投合し、新しいゲーム企画を作ることに! その企画で、自分を追い出した元上司の企画と予算を競うことになり――?  そう、無能上司は理解していなかった。彼女こそデスマーチを一人で支えた神絵師だということに。夜住彩の快進撃はここから始まる!
  • 易経 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
    値引きあり
    3.5
    陽と陰の二つの記号によって64通りの配列を作る易は、コンピュータと同じく二進法による世界であり、将来を予測する道具として活用されてきた。中国三千年を生きた『易経』をコンパクトに纏め、訳と占例をつけた。
  • エス
    値引きあり
    3.5
    中年男の首吊り自殺の模様を中継した不気味な動画。その真偽の解析を依頼された安藤孝則は動画の中の男が少しずつ不気味に変化していることに気付くが……!? 「リング」にまつわる新たな恐怖が始まる!
  • S彼氏上々 LOVE Song
    値引きあり
    -
    克穂の両親の甘~い高校時代 ――激しい恋を夢見る薫は、ある日危ないところを助けてくれた玲迩に一目惚れしてしまう。女が嫌いな玲迩にアタックするために考えたとんでもない作戦とは!? ほか、「克穂に突撃インタビュー」など楽しい書き下ろし満載。
  • S霊園 怪談実話集
    値引きあり
    4.0
    携帯メールを打っている最中、変換された奇妙な文章と、その後起きた恐ろしい出来事(「誤変換」)、「兄物」と書かれた古い箱を開けた少年を襲う恐怖(「あにもの」)など、端正な筆致でつづる怪談実話集。
  • エッチな古典 楽しく読めて面白い説話文学
    値引きあり
    3.0
    この本は「古典離れ」への新しい挑戦のために、「源氏物語」や「平家物語」のような有名な古典ではなく、一般にはなじみの薄い「説話」と呼ばれる作品群を主な材料としています。しかも、「説話」の看板である神話や伝説、鬼人や超人の活躍する霊験譚や英雄譚などははずし、新聞の社会面の記事に類する「世間ばなし」、日常的な空間に勃発した意外な出来事、われわれの周辺に住む普通の男女の織りなす事件的な説話……などを取り上げて、昔も今も変わらない丸裸の人間、スッピンの日本人の本然の姿や人間性を振り返るよすがにしたいと思うのです。(「はじめに」より)
  • 江戸オリンピック
    値引きあり
    3.5
    1巻319円 (税込)
    江戸に五輪を誘致する! 幕府主導で近代化した二十一世紀の日本。白人優位の世界を変えるべく、坂本龍馬、西郷隆盛らが立ち上る!
  • 江戸落語奇譚 寄席と死神
    値引きあり
    3.7
    1~2巻330~374円 (税込)
    大学2年生の桜木月彦は、帰宅途中の四ツ谷駅で倒れてしまう。助けてくれたのは着物姿の文筆家・青野で、「お医者にかかっても無理ならご連絡ください」と名刺を渡される。半信半疑で訪ねた月彦に、青野は悩まされている寝不足の原因は江戸落語の怪異の仕業だ、と告げる。そしてその研究をしているという彼から、怪異の原因は月彦の家族にあると聞かされ……。美形文筆家と、なりゆきでその助手になった大学生の謎解き奇譚! 第6回角川文庫キャラクター小説大賞<優秀賞>受賞作。 イラスト/硝音あや
  • n回目の恋の結び方
    値引きあり
    3.3
    魔法のiらんど大賞2020 小説大賞<キャラクター小説 特別賞>受賞作。 一途に恋する幼馴染×不器用女子のじれキュンオフィスラブ! ソフトウェア開発会社でSEとして働く27歳の鎧塚凪(よろいづか・なぎ)は、30代を目前に焦るも恋愛はご無沙汰気味。 チームリーダーとして仕事に奮闘するものの、理不尽な壁にぶつかることも多い毎日。 そんなある日、会社でのトラブルをきっかけに、20数年来の幼馴染で同僚の結城圭吾(ゆうき・けいご)との距離が急接近する。 天才的エンジニアで、明るく人望も厚く、おまけに顔も良くて気の合う相手。 でも単なる家族ぐるみの腐れ縁だと思っていた――のは凪だけで、実は圭吾は凪への片想いを拗らせ続けてきたのだ。 ついに幼馴染の先に動き始める関係、けれど凪のあるトラウマが2人の未来に試練をもたらして……。 近すぎるからこそ、素直に言えない想いがある。 じれったい大人たちのドラマティックラブストーリー! (受賞時「再帰的オーバーフロー」より改題)

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