五十嵐律人のレビュー一覧

  • 法廷遊戯

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    ネタバレ

    ちょっと!何回ちゃぶ台返しするのよ!卓上の夕飯がぐしゃぐしゃじゃない!

    最近のメフィスト賞は構成が丁寧でとにかく読みやすい。
    新しい形のエンタメ小説。しかし本作は法廷もので大分メジャーな内容になっている。

    個人的に特筆したいのは時系列と再利用

    まずは時系列。法廷物といったら大人の弁護士、裁判官、検察官が戦う。ロースクールを描いた作品でさえ合格までを描くストリートなのに本作はロースクールから弁護士でもっと言えばロースクールで起きた事件が主人公が大人になって、弁護士として戦う。読む側は楽だが、書く側は大分負担がかかる。それを可能にしたのが弁護士バッジを持っている作者さんの能力なんじゃないか

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    2026年06月03日
  • 魔女の原罪

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    校則のない高校と、その街に隠されたしきたりのお話

    かつては鏡沢ニュータウンとして栄えた郊外の鏡沢町
    急激な人口減の対応策として、補助金制度などで移住者を優遇し多少は盛り返した
    しかし、昔から住んでいた住民と移住者との間には確執ができた

    そんな街にある鏡沢高校
    校則がなく、法律が絶対視される
    学校内には監視カメラが多数設置されている

    法律に反しない限り処罰は受けない環境では、罪を犯した者に対しては関わりを絶つという「無視」が正当化される

    その理不尽な状況に抗おうとする主人公の宏哉
    だが、その仕打ちは自らにも降りかかり
    そして、親しい友人が遺体として発見される事件と、その事件の容疑で母も逮

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    2026年06月02日
  • 原因において自由な物語

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    ネタバレ

    「一見すると不合理な結末でも、登場人物の内面とか、そうせざるを得なかった事情を丁寧に描写していけば、納得が得られるかもしれない。絶対とは言い切れなくても、そういう小説を何冊も読んできた。読者が求めているのは、結末じゃなく、そこに至る過程への共感だと俺は思ってる」

    作品内にて登場する男子高校生の死と主人公の彼氏の転落の理由を突き止めるミステリー要素と小説の意義を通して物事における過程の重要性を訴えかけるストーリー

    以前読んだ不可逆少年よりすこし理論や人物の心象描写が多く若干の読みにくさはあったけど、細かい伏線を納得感のある回収がされたり、
    なぜ彼らが屋上に飛び降りた、彼女は裏切ったか といっ

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    2026年05月30日
  • それはそれはよく燃えた

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    それはそれはよく燃えた

    この書き出しで始まるまったく展開の違う物語。それは炎なのか、炎上なのか、どの作品も最後には驚くようなオチが待っていて趣向が凝らされていた。
    寝る前にサクッと読んでいったけど、内容がすごく濃いわけではないからいい読み方だったかもしれない。

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    2026年05月30日
  • 法廷遊戯

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    なるほど無辜裁判の同害報復がここに繋がってくるのかと感心する一方で、セイギの方はどうなるのかとずっと気になっていたらあの結末…。でも本人が全て理論的に判断する法律が好きだと語る以上は致し方ないのだろう。彼らの境遇に同情はしてもやったことを思うと到底許されるものではない。どうすれば良かったのかという問いに具体的な解決策を提示することは出来ないが、正しくないとは言える。
    個人的には、自分が他者に対して行う行為は他者が自分に対して同様の行為を実行しても良いと許可していることも同義だと考えている。理屈の上では人は平等だからだ。自分は許されて他人は許されないなんて都合の良い理屈は通らない。少なくともそう

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    2026年05月27日
  • それはそれはよく燃えた

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    それはそれはよく燃えた。
    から始まる25の短編が入ったオムニバス。

    吉原幻鏡・高田崇史
    怪物どもの棲家・島田荘司
    回答・神林長平
    マザー・ジン・古泉迦十
    失われた史料、的外れな再建・市塔承
    消えない炎・我孫子武丸
    比翼・河村拓哉
    全滅館の殺人・似鳥鶏

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    2026年05月24日
  • 原因において自由な物語

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    忙しくて読み終えるのにとても時間がかかってしまった。途中で読まない日などもあったから集中が途切れてしまったが、途切れずに読めれば面白かったんだろうな。現実に限りなく近い設定の世界観。作中作の登場で、現実と虚構が一瞬わからなくなる感じが好みだった。リーガルミステリー好きになりそう。法定遊戯とか幻告も好きになりそう

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    2026年05月06日
  • 法廷遊戯

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     会話は苦手でした。でも、話の内容や伏線、それから法律の知識、ストーリー展開などは素晴らしくどんどん先を読まされる一冊でした。特にムコゲームから、法廷遊戯になってからが楽しい。素敵な一冊でした。

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    2026年04月26日
  • 原因において自由な物語

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    学校のいじめ問題×事件×小説家

    『ルックスコア』という、今後ありそうな顔面偏差値診断アプリが印象的だった。


    セリフのやりとりが多くて、いい言い回しだなと思ったり、頭に入ってこないなと思ったり。

    イヤミス、というよりちょっと陰鬱な空気漂う内容だった。椎崎さんのキャラクターに救われる。
    内容的に入り込めるところもあれば、「ん?そうなるか?」「どういうことだ?」と腑に落ちないところもあり、真相解明でスッキリ!や、驚き!とはならなかった。主人公があまり好感持てないのもあるのか…読む私の理解力の問題か(笑)

    他作品とのリンクを思わせるやり取りもあったので気になるところ。

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    2026年04月21日
  • 六法推理

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    ネタバレ

    大学×リーガルミステリー。
    学内で無料の法律相談所(通称・無法律)を開き、学生の相談に乗っている法学部4年生の古城と、無法律に相談に来たのをきっかけに、無法律に入り浸り勝手に助手を名乗って手伝うようになった経済学部3年の戸賀。
    学生から持ち込まれるトラブルに、でこぼこコンビが挑んでいく。
    「法律マシーン」と揶揄される古城が、法律の知識をもとに名探偵役を務める…と思いきや、いわば  コナンの毛利小五郎的な立ち位置。経済学部で門外漢のはずの戸賀が、鋭い推理力を見せる。

    以前読んだ「真夜中法律事務所」同様、法律面の細かいところまでしっかり描かれていて、著者の五十嵐さんの本領発揮。

    途中までは、い

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    2026年04月12日
  • 魔女の原罪

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    自分もわりかし自由な学校だったからこそ、最初から主人公の違和感に強く共感を抱いており、世界観も強固だったことで話に引き込まれた。

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    2026年04月11日
  • 新しい法律ができた

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    ネタバレ

    おなじみの一行目一緒ショートショートのシリーズ。今回は初読みの作家さんが多かった気がする。特に最初の方、ロボットとかAIとかが続いて、大丈夫かいな、と思ったけど、真梨幸子さんや東川篤哉さんはちゃんと違うテイストで来ててさすがと思った。殺人が罪ではないという世界から、死刑等の罪になるという法律ができた、という大沼紀子「もう、ディストピアじゃん」は皮肉が効いてて特に印象的。面白かった。五十嵐律人「革命夜話」も違う切り口でとても良かった。敗戦後の混乱の中、食うにも困っている頃に、理想を夢見て日本国憲法を作った人がいたんだ、ということに改めて気付かされたわ。ありがたいことだ。

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    2026年04月06日
  • 原因において自由な物語

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    ネタバレ

    小説の中に小説が登場するため、最初は場面の展開についていけず戸惑うが、段々と物語が繋がっていく構成の緻密さが心地よく、途中からは物語にぐっと引き込まれて一気に読み終えた。

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    2026年03月28日
  • Jミステリー2025~FALL~

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    短編集なので、少し前からチマチマ隙間時間に読んでた。
    短編のミステリーで読み応えがすごいです!作家さんの書き方文体を少し味わうのにピッタリです。好きな作家さんが見つけられそうな本です。

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    2026年03月22日
  • 六法推理 (1)

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    ネタバレ

    絵は悪くない、パソコン的な絵なのでコマによっては気になるが。
    事故物件。かつて、自殺した学生。妊娠してたけど、赤ん坊行方不明。
    怪奇現象、赤ん坊の泣き声など。
    窓に手形、ペンキのいたずらだった。
    犯人、管理人では? 事故物件は、一度誰かが住むとそれ以降は告知義務なくなる。事故物件は安く設定しているが、勝手に価格を戻せないし、追い出せない。これが真相かと思ったら違う。
    推理の時、開廷。動物になるのは面白い表現。
    男の推理。死産だった、金ないから家で出産。そのショックで自殺。犯人(相手の男)来る。合鍵。DNA鑑定さされると自分が父親だとばれるから、子供を盗んだ。しかし、この推理も間違い。血から胎盤

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    2026年03月21日
  • 法廷遊戯

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    個人的な理由で、序盤を読み進めるのに時間がかかってしまったが、残り1/3くらいからは忙しくてもページを捲る手が止まらなかった。
    罪と罰とは、裁くとは、そんなことを深いところまで考えさせられるストーリーです。ラストのどんでん返しが続きが面白いです。
    読後は・・なんとも形容し難い、切ない気持ちになっています。

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    2026年03月17日
  • 不可逆少年

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    13歳の少女が3人を殺すという衝撃的な事件から物語が始まる。教育的手段でやり直せない少年。自分のことがわかっているからこそ、その絶望や苦しみはどれだけのものだろうか。
    エピソードでの若い調査官の信念と覚悟が良かった。

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    2026年03月15日
  • だから捨ててと言ったのに

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    数ページで読み終わる短編を集めたアンソロジー小説。作者が全て異なるため、話が複雑になればその分読みづらさとして認識されてしまう作者が出てしまうのは、仕方ないかもしれない。

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    2026年03月14日
  • 原因において自由な物語

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    これまでの作品とは小説家視点からの物語であったからか、作風がかなり異なったものになっているように感じた。仕掛けや設定と謎解き部分も面白かったが、より人間的な感情の機微が伝わってきて、一番好みだったかもしれない。

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    2026年03月07日
  • だから捨ててと言ったのに

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    文体の合う合わないで小説を選びがちなので、
    こういうオムニバスではいろいろな著者の文体を少しずつ味見できるのが有難い。

    同じ書き出しでも、ミステリーになったりホラーになったり青春小説になったりとジャンルも色々楽しめた。

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    2026年03月04日