五十嵐律人のレビュー一覧
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面白かったです。ここ最近、映画の原作を意図してか、たまたまか、読み続けてますが、映画にしたいと思われる作品はやっぱ面白いなと改めて思います。こちら映画はまだ観ておらず裁判所もロースクールも私は行った事はないのですが、その情景が浮かぶ文体です。法律の話しが多少出てくるので小難しくなりがちですが、読みやすいなと感じました。作者五十嵐さんが30歳の時のデビュー作ということもあり、ターゲットも若者向けに作られている印象です。内容も、最後の最後までどう転ぶかわからない展開で惹きつけられました。なかなか身近に起こり得る設定ではありませんが、冤罪への問題提起の中、新しいミステリーの形として、楽しんで読まさせ
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五十嵐律人さんの代名詞的シリーズに成長する可能性は大いにあると思う
大いにあると思うけど、なんか全体的に惜しい
ということで大学を舞台にした「無法律シリーズ」
連作短編の仕様でいろんな法律を真ん中にして軽めのミステリーが展開します
舞台設定も軽い、ミステリーも軽い
もちろん軽いことは悪いことじゃない
だけど主要キャラ3人が全員重い
要するに陰キャなのよ
いやこの設定だったらひとりとことん陽キャがいないと持たんだろって思うんだけど、たぶん五十嵐律人さん陽キャ描くの苦手っぽいw
新キャラに期待しつつ次もたぶん読むな
可能性はすごく感じるのよね -
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「無法律」は「無料法律相談所」の略称であり、霞山大学法学部の自主ゼミ、いわゆるサークルだ。
部長はこの春ロースクールに進んだ古城行成。勉強家で法律の知識は申し分ないが、非社交的でコミュニケーション能力に乏しいところがある。そんな古城をカバーして余りある2人の女子部員、戸賀夏倫と矢野綾芽。ともに4回生だ。
持ち込まれた相談を受け、無法律の3人が謎を解く連作短編リーガルミステリー。シリーズ2作目。
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「ハンムラビは、『おじさんは偉大である』という意味なんだよ」
ここは霞山大学ロースクールの教室で、今は刑事模擬裁判の講義中だ。教壇で意気揚々と語るのは現職裁判官の古城英 -
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光文社文庫編集部・編『Jミステリー 2024 SPRING』光文社文庫。
第5弾となる人気ミステリー作家たちの新作書下ろし短編6編を収録した贅沢なアンソロジー。
本体価格1,200円ということは6編収録だから1編200円に相当するが、書下ろしであれば妥当なところだろう。誉田哲也、五十嵐律人、真梨幸子と素晴らしい短編が並び、1編200円も破格ではないかと思ったのだが、青柳碧人、五十嵐貴久、澤村伊智と駄作と凡作が続き、前半と後半の余りの格差に驚いた。
誉田哲也『心のお話』。姫川玲子シリーズの最新作。『ドルチェ』で主役を務めた魚住久江が姫川の部下として登場する。この短編の山場での姫川のLGBT -
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ネタバレ
【内容】
13歳?の少女が、大人3人と自らの姉を監禁して殺す(姉は未遂)フォックス事件から物語は始まる。
被害者家族である茉莉と、砂と漠の兄弟、被害者本人である奏乃は同じ学校に通う生徒だった。
父親に指を潰され夢だった美容師の道を断たれかけてしまった砂は覚醒剤に手を出し、電車に乗る女子高校生の髪を切る事件を起こしてしまう。
茉莉と漠は覚醒剤から抜け出させようと砂を拘束して二人が世話をして生活をする。
そんなある日、奏乃の仕組みで茉莉が警察に拘束され、その間に奏乃が砂を殺害する。
奏乃が殺害したことを知らない茉莉となんとなく察しているが茉莉を守りたい漠は死体を隠蔽する。
茉莉の告白によって事件 -
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ネタバレ法廷遊戯を読み法律の奥深さを知り、もっと法律系の小説を読みたいと思い本書を手に取った。
本書は連作短編集ということになっており、法律の知識を駆使して事件を解決する推理小説である。主な登場人物は、主人公で法律エリート一家に生まれ、現在は法学部4年の古城。大学で無料法律相談所を1人で経営?している。そして、その無料法律相談所に突如現れたのが、後に古城の相棒になる経済学部3年の戸賀。
戸賀については、その思考の深さと視野の広さには驚いた。一体何者なのか、主人公より法的思考が備わっているのでは?と、所々疑ってしまいたい場面が出てくる。
続編もあるということで、今すぐにでも読みたいが文庫化してから読むこ