五十嵐律人のレビュー一覧

  • 六法推理

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    大学で無法律という団体を運営する古城と法律相談に訪れた戸賀が助手として謎解きに挑む4作からなる短編集

    古城は論理的に物事を解決する能力を持つけど、人の心を察するのが苦手というタイプ。戸賀がその部分を埋め合わせして謎を解いていくというストーリー

    法律という観点から謎や依頼者を救おうとする視点と、法律の限界的な部分を古賀がフォローするという点が良かったです。

    請求の認諾という制度は知りませんでしたので、勉強になりました。

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    2024年06月27日
  • 密室法典

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    ネタバレ

    ロースクールに通う古城が運営する「無料法律相談所」に持ち込まれる数々の相談。

    お気に入りは「密室法典」
    出版社の三次選考の課題が、就活用のSNSのアカウントを作り、1ヶ月後のフォロワー数で通過者を決めるという物。
    そこで、大学内で起きた事件の真相をツイートする為に動き出す…

    調べていくうちに、美容整形の闇が浮き彫りになり、美容整形=女性と言う思い込みが驚きでした。

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    2024年06月17日
  • 密室法典

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    著者の作品の中では、キャラ同士の掛け合いが多くライトな雰囲気で気に入っていた作品の続編。前作はミステリーでありながら、法律ネタと多重解決要素も多く、とても楽しめたが、本作はどちらの要素も薄く、少し魅力が低減してしまった印象。
    続編も期待できる終わり方だったので、次回作にも期待したい。
    ※前作から登場している主要キャラの1人がトラブルメーカー過ぎて、段々擁護できなくなってきた。

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    2024年06月16日
  • 密室法典

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     古城行成と戸賀夏倫のお馴染みのメンバーに新たに矢野綾芽も加えた『無料法律相談所(無法律)』が持ち込まれる密室やダイイングメッセージが絡んだ法律が関係する事件を解決していくストーリーで、事件を解決していく上でそれぞれが自分の将来とも向き合う構図が面白かった。

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    2024年06月11日
  • 密室法典

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     「無法律」は「無料法律相談所」の略称であり、霞山大学法学部の自主ゼミ、いわゆるサークルだ。
     部長はこの春ロースクールに進んだ古城行成。勉強家で法律の知識は申し分ないが、非社交的でコミュニケーション能力に乏しいところがある。そんな古城をカバーして余りある2人の女子部員、戸賀夏倫と矢野綾芽。ともに4回生だ。
     持ち込まれた相談を受け、無法律の3人が謎を解く連作短編リーガルミステリー。シリーズ2作目。
              ◇
    「ハンムラビは、『おじさんは偉大である』という意味なんだよ」

     ここは霞山大学ロースクールの教室で、今は刑事模擬裁判の講義中だ。教壇で意気揚々と語るのは現職裁判官の古城英

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    2024年06月09日
  • Jミステリー2024~SPRING~

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    大好きなJミステリーシリーズ!
    色んな作家さんのミステリーをしっかり読める。
    今回も読み応えあって面白かった。

    個人的に気に入った話
    "千鳥の契り"
    "わたしの最後のホラーミステリ"

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    2024年06月04日
  • 六法推理

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    主人公の大学生が法律相談を受けて解決していく。
    他の学部生と一緒に。
    有りそうな事案?なので、分かりやすく読みやすかった。
    主人公の古城が戸賀の影響もあり成長していく前向きな感じも良かった。

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    2024年05月30日
  • Jミステリー2024~SPRING~

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    光文社文庫編集部・編『Jミステリー 2024 SPRING』光文社文庫。

    第5弾となる人気ミステリー作家たちの新作書下ろし短編6編を収録した贅沢なアンソロジー。

    本体価格1,200円ということは6編収録だから1編200円に相当するが、書下ろしであれば妥当なところだろう。誉田哲也、五十嵐律人、真梨幸子と素晴らしい短編が並び、1編200円も破格ではないかと思ったのだが、青柳碧人、五十嵐貴久、澤村伊智と駄作と凡作が続き、前半と後半の余りの格差に驚いた。

    誉田哲也『心のお話』。姫川玲子シリーズの最新作。『ドルチェ』で主役を務めた魚住久江が姫川の部下として登場する。この短編の山場での姫川のLGBT

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    2024年05月19日
  • 不可逆少年

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    ネタバレ


    【内容】
    13歳?の少女が、大人3人と自らの姉を監禁して殺す(姉は未遂)フォックス事件から物語は始まる。
    被害者家族である茉莉と、砂と漠の兄弟、被害者本人である奏乃は同じ学校に通う生徒だった。
    父親に指を潰され夢だった美容師の道を断たれかけてしまった砂は覚醒剤に手を出し、電車に乗る女子高校生の髪を切る事件を起こしてしまう。
    茉莉と漠は覚醒剤から抜け出させようと砂を拘束して二人が世話をして生活をする。
    そんなある日、奏乃の仕組みで茉莉が警察に拘束され、その間に奏乃が砂を殺害する。
    奏乃が殺害したことを知らない茉莉となんとなく察しているが茉莉を守りたい漠は死体を隠蔽する。
    茉莉の告白によって事件

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    2024年05月13日
  • 六法推理

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    ネタバレ

    想像してたより読みやすかった。
    古城と戸賀もさっぱりした性格で、お互いに欠けてしまった想像や導き方を補える、良い相棒だなと思いました。
    ストーリーも、全てがハピエンというわけではないリアルな真相や動機にドキッとしたり。
    次巻は新たな仲間が加わるというので、楽しみにしようと思います。

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    2024年05月08日
  • 魔女の原罪

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    加害者家族について考えさせられる重い話。
    身内が犯罪を犯したからと言って彼らの家族が生活を脅かされる必要はない。加害者家族というレッテルを貼られ肩身狭く暮らしてきた彼らが救済を求めることは仕方ない。ただ、この救済がいささかカルトチックで外部から見ると狂っているように思う。
    自分も、嫌いな父親の血が流れているから大好きなママと父親の血を分別して取り除きたいと願ったこともあった。ただこれはあまりにも非現実的だったが、この夢物語を小説では描かれている。魔女の子は所詮魔女、少しでも悪いことをすると、親も親で子も子だなと考えるようになる。

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    2024年05月06日
  • 六法推理

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     法学部の大学生である古城が所属する無料の律相談所に同じ大学の戸賀が相談に来たことから始まるストーリー。現役の弁護士である作者ならではの視点から展開される物語と付随するトラブル、また古城&戸賀の話が進んでいくたびにコンビの息があってくるとこや、最初どこか線を引いていた古城が戸賀と出会ったことで徐々に変化していくところが引き込まれる要素だと思った。続編があるそうなのでそれも読んでみようと思う。

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    2024年05月06日
  • 密室法典

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    六法推理の続刊。
    少し人間関係に難ありの古城がどう成長していくか楽しみだったのに、古城の影が薄くなってしまったのが残念。テーマは興味深いのに、謎解き説明がくどくて読みにくいなと感じ星4つ。

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    2024年05月02日
  • 六法推理

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    ネタバレ

    法廷遊戯を読み法律の奥深さを知り、もっと法律系の小説を読みたいと思い本書を手に取った。
    本書は連作短編集ということになっており、法律の知識を駆使して事件を解決する推理小説である。主な登場人物は、主人公で法律エリート一家に生まれ、現在は法学部4年の古城。大学で無料法律相談所を1人で経営?している。そして、その無料法律相談所に突如現れたのが、後に古城の相棒になる経済学部3年の戸賀。
    戸賀については、その思考の深さと視野の広さには驚いた。一体何者なのか、主人公より法的思考が備わっているのでは?と、所々疑ってしまいたい場面が出てくる。
    続編もあるということで、今すぐにでも読みたいが文庫化してから読むこ

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    2024年05月01日
  • 密室法典

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    元気で悩める学生たちが、法律学を駆使してモダンな事件に挑む! 無法律シリーズ第二弾 #密室法典

    ■あらすじ
    法科大学院の無料法律相談ゼミ、通称「無法律」の面々が、様々な法律問題に挑む青春リーガルミステリー。前作『六法推理』に続く第二弾で、今回も元気で悩める学生たちがキュートな作品。

    ■きっと読みたくなるレビュー
    待ってました!無法律シリーズの続編。読み終わってすぐに既に次のストーリーも読みたくなってくるという、世にも恐ろしい作品。このままだと文芸誌の野生時代まで追いかねない、ヤバい。

    さて本作の圧倒的強みは、身近に起こりうる法律問題について、古城、夏倫をはじめ愛らしいキャラクター達が軽快

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    2024年04月28日
  • Jミステリー2024~SPRING~

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    2024.04.21
    読み比べができることがよい。
    誉田哲也の姫川玲子の新作はうれしい。
    五十嵐貴久は昔からからファン。

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    2024年04月21日
  • 六法推理

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    大学の法学部生が、自主ゼミ「無法律(=無料法律相談)」に持ち込まれるトラブルを、押しかけ助手とともに法律を武器に解決する連作短編集。

    イメージ的には日常の謎系かなと思いきや、トラブル自体がけっこう深刻。軽やかな語り口とは裏腹に、リベンジポルノや毒親問題、セクハラやカンニング事件など、私たちがよく耳にするワードが頻出する。
    ちょっと奇抜な押しかけ助手の女子にクールな主人公男子、という「あるある」な設定ではあるものの、身近なトラブルを確かな法律知識(千街晶之氏の解説によると、著者は実際にある法律しか小説で扱わないと決めているそう)で事件を解決に導く。

    それぞれの事件を縦糸に、主人公にまつわる過

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    2024年04月16日
  • 魔女の原罪

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    初めましての作家さん。
    読みやすく、勢いもあり、でもすごく考えさせられることが多くて、時間をかけて読み終えました。

    考えることが多すぎ。感じることが多すぎ。
    私の考えはこれだ!と自信を持って言えない。
    人間って難しいよなぁ…
    血ってなんだろう。血縁ってなんだろう。
    否定したり肯定したり、何が正しいのか間違ってるのか、、迷子になった気分です。

    でも、こういうのを味わいたくて、読書をしていると思うので、読んでよかったなと思いました。

    普通に生きていたら、考えることもないことを深く考えることができました。

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    2024年04月07日
  • 魔女の原罪

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    ネタバレ

    362ページ
    1700円
    2月19日〜2月23日

    高校2年になった和泉宏哉は、両親の経営する病院で透析治療を受けていた。共に透析を行っていた同級生の杏梨は、魔女と魔法使いの違いは何かと聞いてくる。魔女狩りについて調べていた杏梨が遺体となって見つかり、宏哉の母が逮捕された。18年前の高校生殺害事件との関わり、母が隠していた真実とは。

    何か変な感じが町全体から感じられる。学校も防犯カメラが設置され、校則はなく、すべて法律で判断される学校。共に治療を受けていた杏梨が血を抜かれた状態で発見され、母が逮捕されるという衝撃の展開。法律や裁判の詳しすぎる話に時々辟易してしまう。

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    2024年03月20日
  • 不可逆少年

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    衝撃的な事件から始まり、これが続くと少しきついかもな…と思いましたが、杞憂でした。

    主人公が日々少年と向き合う様子や、それぞれが考える調査官のあり方なども丁寧に描かれ手織り、また別の深い事件が描かれという感じで、場面転換が多かったため、私的にはすらすらと読めました。

    そして、最後には最初の事件の真相へ近づくという流れが良かったです。

    タイトルへの主人公の向き合い方が最後のセリフで締め括られてるのが響きました。

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    2024年02月26日