五十嵐律人のレビュー一覧
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「無法律」は「無料法律相談所」の略称であり、霞山大学法学部の自主ゼミ、いわゆるサークルだ。
部長はこの春ロースクールに進んだ古城行成。勉強家で法律の知識は申し分ないが、非社交的でコミュニケーション能力に乏しいところがある。そんな古城をカバーして余りある2人の女子部員、戸賀夏倫と矢野綾芽。ともに4回生だ。
持ち込まれた相談を受け、無法律の3人が謎を解く連作短編リーガルミステリー。シリーズ2作目。
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「ハンムラビは、『おじさんは偉大である』という意味なんだよ」
ここは霞山大学ロースクールの教室で、今は刑事模擬裁判の講義中だ。教壇で意気揚々と語るのは現職裁判官の古城英 -
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光文社文庫編集部・編『Jミステリー 2024 SPRING』光文社文庫。
第5弾となる人気ミステリー作家たちの新作書下ろし短編6編を収録した贅沢なアンソロジー。
本体価格1,200円ということは6編収録だから1編200円に相当するが、書下ろしであれば妥当なところだろう。誉田哲也、五十嵐律人、真梨幸子と素晴らしい短編が並び、1編200円も破格ではないかと思ったのだが、青柳碧人、五十嵐貴久、澤村伊智と駄作と凡作が続き、前半と後半の余りの格差に驚いた。
誉田哲也『心のお話』。姫川玲子シリーズの最新作。『ドルチェ』で主役を務めた魚住久江が姫川の部下として登場する。この短編の山場での姫川のLGBT -
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ネタバレ
【内容】
13歳?の少女が、大人3人と自らの姉を監禁して殺す(姉は未遂)フォックス事件から物語は始まる。
被害者家族である茉莉と、砂と漠の兄弟、被害者本人である奏乃は同じ学校に通う生徒だった。
父親に指を潰され夢だった美容師の道を断たれかけてしまった砂は覚醒剤に手を出し、電車に乗る女子高校生の髪を切る事件を起こしてしまう。
茉莉と漠は覚醒剤から抜け出させようと砂を拘束して二人が世話をして生活をする。
そんなある日、奏乃の仕組みで茉莉が警察に拘束され、その間に奏乃が砂を殺害する。
奏乃が殺害したことを知らない茉莉となんとなく察しているが茉莉を守りたい漠は死体を隠蔽する。
茉莉の告白によって事件 -
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ネタバレ法廷遊戯を読み法律の奥深さを知り、もっと法律系の小説を読みたいと思い本書を手に取った。
本書は連作短編集ということになっており、法律の知識を駆使して事件を解決する推理小説である。主な登場人物は、主人公で法律エリート一家に生まれ、現在は法学部4年の古城。大学で無料法律相談所を1人で経営?している。そして、その無料法律相談所に突如現れたのが、後に古城の相棒になる経済学部3年の戸賀。
戸賀については、その思考の深さと視野の広さには驚いた。一体何者なのか、主人公より法的思考が備わっているのでは?と、所々疑ってしまいたい場面が出てくる。
続編もあるということで、今すぐにでも読みたいが文庫化してから読むこ -
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元気で悩める学生たちが、法律学を駆使してモダンな事件に挑む! 無法律シリーズ第二弾 #密室法典
■あらすじ
法科大学院の無料法律相談ゼミ、通称「無法律」の面々が、様々な法律問題に挑む青春リーガルミステリー。前作『六法推理』に続く第二弾で、今回も元気で悩める学生たちがキュートな作品。
■きっと読みたくなるレビュー
待ってました!無法律シリーズの続編。読み終わってすぐに既に次のストーリーも読みたくなってくるという、世にも恐ろしい作品。このままだと文芸誌の野生時代まで追いかねない、ヤバい。
さて本作の圧倒的強みは、身近に起こりうる法律問題について、古城、夏倫をはじめ愛らしいキャラクター達が軽快 -
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大学の法学部生が、自主ゼミ「無法律(=無料法律相談)」に持ち込まれるトラブルを、押しかけ助手とともに法律を武器に解決する連作短編集。
イメージ的には日常の謎系かなと思いきや、トラブル自体がけっこう深刻。軽やかな語り口とは裏腹に、リベンジポルノや毒親問題、セクハラやカンニング事件など、私たちがよく耳にするワードが頻出する。
ちょっと奇抜な押しかけ助手の女子にクールな主人公男子、という「あるある」な設定ではあるものの、身近なトラブルを確かな法律知識(千街晶之氏の解説によると、著者は実際にある法律しか小説で扱わないと決めているそう)で事件を解決に導く。
それぞれの事件を縦糸に、主人公にまつわる過 -
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ネタバレ362ページ
1700円
2月19日〜2月23日
高校2年になった和泉宏哉は、両親の経営する病院で透析治療を受けていた。共に透析を行っていた同級生の杏梨は、魔女と魔法使いの違いは何かと聞いてくる。魔女狩りについて調べていた杏梨が遺体となって見つかり、宏哉の母が逮捕された。18年前の高校生殺害事件との関わり、母が隠していた真実とは。
何か変な感じが町全体から感じられる。学校も防犯カメラが設置され、校則はなく、すべて法律で判断される学校。共に治療を受けていた杏梨が血を抜かれた状態で発見され、母が逮捕されるという衝撃の展開。法律や裁判の詳しすぎる話に時々辟易してしまう。