村田沙耶香のレビュー一覧
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購入済み
読むのに気力のいる本だった
息子が中学にあがり、性教育を考えると男性視点の情報では難しいと思う事が多々ある
SNSでこの本のことが流れてきて書評を見た時、長男の女性に対する理解に何かしら寄与するかと思い、つい反射的に購入した。
男より女性の生き方はある意味で難しいが、性を持ち出すと安易に楽な選択を選ぶこともできる。
でも、それを選ぶと多くの場合、後でツケがまわる。だから、安売りするな、という言葉を親の世代は言う。
でも、若い世代が持て余す感情は大人の説教なんて聞き入れない。で、大人になって、同じように若い世代に言う。
そこに使える武器があってもそれを使わないって難しいこと。男が腕力で相手を従わせる選択をなかなか選べない -
Posted by ブクログ
ネタバレすごく嫌。気持ち悪い。なにが本当に嫌って、現実にもあるところ。
「若くて何も知らない女とセックスしたい男」「それとグルになってる大多数の男」「それらを許すのがいい女だという風潮(それらに加担する女)」全部(本ではなく現実が)キモい。
ファンタジーかな、いや他の作品からしてイマジナリーなものなんだろうな、からの現実を突きつけてくるのが嫌すぎる。
儀式のネタバレする所、現実の女性がフェミニズムを知る所みたい。今までちょっと違和感を抱きつつも「そういうもの」だと信じて疑わなかったけど、大人(ある時)になっておかしい事だったんだって知ってしまう、みたいな。あの「現実」が塗り変わって何も信じられなくなる -
Posted by ブクログ
ネタバレいやぁ、今回も村田沙耶香さんすごかったなぁ…。
「変半身」は、ミッドサマー的な感じ?と思っていたけど、卵ぽいものを産んだり、ポーポー言い出したり、「ニンゲン」が終わったりともうファンタスティックでした…。
「満潮」はもうね、意味がわからない。旦那が急に潮吹きたいとか正気の沙汰じゃないでしょ。それをなんだかんだ受け止めて、なんなら私も潮吹くことにした。とか言う佳代もすごい。でも、潮吹きたいって言ってからの方がお互いなんとなく分かり合えてる?仲良くなってる?そんな感じになってるからすごいのよ。ほんと、村田沙耶香さんの作品って、唯一無二だよなぁ。 -
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Posted by ブクログ
「何かを知るということは快楽なのだ。それが大嘘であっても」。
なんで我々はこんなにも村モノ…というか、なにかを妄信する物語が好きなんだろう?今回もとても質の良い寓話だったと思いました。
ただこの話には"知性"を信じる人がいなかったので、その点はやっぱり好みじゃないかもしれない(物語として、陸が嘘と真実の間にいる観
測者なので、知性や科学はもはやメタ認知になっちゃうからいらないんだけど)。
潮についての心温まるお話のほうがやっぱり好みではあるし、18頃の若者にぜひ読んでもらいたい短編だなあと思う。それみんな思ったことあるけど忘れちゃってたやつ〜!と、30手前のわたしは思っ