村田沙耶香のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
収録されている作品は、連作ではありませんが、『生、死、恋人、夫婦、家庭』といった身近なものの常識に、真っ向から『No』を突きつける作者の胆力と、そんな青くさい主張をグイグイと読ませてしまう構成力が光る短編集です。
「殺人出産」
SF作家のような緻密な設定はありません。村田沙耶香センセイは、ぶっ飛んだ設定の中に力技で読者を引き摺り込んでいきます。
語られるのは『生と死(もしくは殺意)』。読みながらよくメモを取るのですが、この作品で取ったメモは
「なんだ,,殺せばいいんだ!」のみ。
没入感がヤバいです。
「トリプル」
恋人達の新しいカタチの提示。青春小説のような女子高生の日常と恋人達の目眩く過 -
Posted by ブクログ
「何かを知るということは快楽なのだ。それが大嘘であっても」。
なんで我々はこんなにも村モノ…というか、なにかを妄信する物語が好きなんだろう?今回もとても質の良い寓話だったと思いました。
ただこの話には"知性"を信じる人がいなかったので、その点はやっぱり好みじゃないかもしれない(物語として、陸が嘘と真実の間にいる観
測者なので、知性や科学はもはやメタ認知になっちゃうからいらないんだけど)。
潮についての心温まるお話のほうがやっぱり好みではあるし、18頃の若者にぜひ読んでもらいたい短編だなあと思う。それみんな思ったことあるけど忘れちゃってたやつ〜!と、30手前のわたしは思っ -
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Posted by ブクログ
とりあえず、最初に書かれたエッセイがあったので読んでみた。村田沙耶香、この時点で35歳。
今から不惑に進もうとゆう年代だから女性としての機能もタイムリミットが近づいてるような緊迫感を感じる内容。
普通に考えれば子供を産むなら今後10年がラストチャンス。その後は更年期障害が待ってるぞっw
老後までの人生設計をいろいろ思い描く最終コーナーにかかってる背景。飲み友達と世間話にも黒歴史がちらほら出てきて、ため息もっw
自意識過剰な彼女、サービス精神旺盛なとこもあるけど友達にしたらちと面倒臭そう。
お婆ちゃんになった時、どんな皺ができてるのか。縛られることなく自分の価値観で人生楽しめたら無茶美しい皺だら -
Posted by ブクログ
東アジア~東南アジアの若手作家による『絶縁』という共通テーマのもとに書き下ろされたアンソロジー。
かなり読みごたえがある。
読み終えるのに結構な時間がかかった。
同じ時代を生きているのに、その国の政治・社会状況によりこんなにも違った世界が広がっているとは、想像もしなかった。そう、同じテーマのもとに書かれているにも関わらず。
作家の個人的な傾向もあるだろうが、それとてその国の社会情勢に影響されることは少なくないだろう。
村田沙耶香、チョン・セランの作品は、読みながら(村田沙耶香のはディストピアのようだったが)その状況や心理が掴みやすかったのは、やはり似通った社会構造の国の作家だからだろうか。 -
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