村田沙耶香のレビュー一覧

  • 殺人出産

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    4つのディストピア小説による短編集。

    表題作『殺人出産』の10人産めば1人殺せるシステムになり「産み人」が崇められる世界観が、一番独特で好きな作品だった。

    今は受け入れられない考えやシステムも、慣れてしまえば常識となってしまう。
    村田沙耶香作品は、いつも常識とは何か?を突き付けてくる。

    とはいえ、どの作品も「こんな未来にならない」とは言い切れない。(『トリプル』『清潔な結婚』あたりは、もう一部ではあるだろう)

    殺人欲求を出産の動機とすることで人工の均衡を保つ世界。
    「センスのいい死に方」をまるでファッションのように選択し死ぬ世界。

    生と死にまつわる思いもつかない設定を考えられる村田沙

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    2025年11月18日
  • 地球星人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    コンビニ人間が面白かったので村田さんの本を読んでみたが…いやあちょっと、ついていけないほどおかしい、、

    はじめから苦しすぎたけれど、最後どう終わるのかが気になって、なんとか読んだけれども…
    すごい話すぎて、くらくらする。


    うーーん
    冷静さを取り戻して考えると、深刻なトラウマを負った子ども、過酷な家庭環境の子どもはどうやって生き延びるのかという話、(空想したり、解離したり、いろんなことをあきらためり)と思いながら読んだけれども、(途中まで、)最後は違う。性虐待の要素もあるし、猟奇的要素もあるし本当にしんどい小説だった。
    R指定した方が良いのではないか?


    でも、「エイリアン性は伝染病」と

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    2025年11月11日
  • 殺人出産

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    読みやすいけれど、読んだ後のしんどさやモヤモヤは今までて1番かもしれない 凄すぎて思考が止まっている

    気持ち悪い….時代が変われば常識も変わるのだ
    私は100年前の人間だから

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    2025年11月10日
  • 変半身

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    ネタバレ

    二本目の満潮が良かった。
    この2人が自分の潮に辿り着けたらどんな笑顔になれるんだろうとニヤついてしまう。

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    2025年11月09日
  • 消滅世界

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    ネタバレ

    個人に執着するから苦しみが生まれる。家族も恋人もおよそ濃密な人間関係は解体して人は個となり、一方で行政から指示されて人工的に妊娠・出産を行う。生まれた子供はみんなの子供として育てられる。ディストピアはユートピアと表裏一体。感情の入り込む余地を可能な限り排除し人生を合理化したこの実験都市で暮らせば、人は人間関係のしがらみや子育ての責任から解放される。それが幸福であるかどうかは…。

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    2025年11月09日
  • ご本、出しときますね?

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    村田沙耶香さんのインタビューを読み漁っていたところこの番組を知り、当方リトルトゥースでもあるので是非観てみたいと思い、映像を探していたら書籍化されてるとの事で読みました。
    若林さんと仲の良い西加奈子さんや朝井リョウさんのインタビューも載っていてとても面白かったです。

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    2025年11月09日
  • 消滅世界

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    「セックスが失われた世界」という壮大な思考実験的物語。
    「キャラ」への恋のくだりだけは最後まで違和感が拭えなかったけど、実験都市千葉(SFといったらやっばり千葉だ!)のシステムと描写は面白かった。

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    2025年11月08日
  • 殺人出産

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    ネタバレ

    本の口コミが 絶賛か気持ち悪いの2択に分かれがちなのに
    どちらからも「村田ワールド」と評されていたのが気になって、初めて村田沙耶香を読んだ。

    トリプルや清潔な結婚はともかくとして、
    本タイトルの【殺人出産】。
    これを「もしかしたら未来にあり得るかもと思わせる…」と書く人が少なくなかったので どんなものかとわくわくして読んだけれど…
    いや、これは 無い。

    倫理観とかそういう観点からではなく、
    そもそも帝王切開って回数制限があるし、
    仮にこの出産できるような仕様にしたとしても
    男性という生物体は「産み出す性」としてはできていないから
    とても産前産後の諸々には耐えられない作りだと思ってる。
    1人

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    2025年11月09日
  • 信仰

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    この作家さんのお話には常人の考え得ないような、非凡なものを感じます。
    短編集なので、面白いと思った話と今ひとつのれない話があったように思いました。

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    2025年11月07日
  • 信仰

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    「気持ちよさという罪」の中の「「自分にとって気持ちがいい多様性」が怖い。」という一文がずんと心の中に残っている。多様性という言葉を使う時、なんだかその言葉を使っている自分がえらいような、いい人なような気がしている。自分が気持ちよくなるためだけにこの言葉を発している気がしてならない。本当の多様性は多様性という言葉がなくなった時に完成するものなのかもと思ってしまった。

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    2025年11月06日
  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ

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    すぐに読み終えた。

    個人的に表現がウッとなってしまうところがあるのですが、本当にこんな世界があるのかもしれない、これからなるのかもしれないと感じるようなリアルさに驚かされます。
    1作目のミラクリーナは3人全員が魔法少女に熱中してしまうの面白かった。
    最後のは、怒りが無くなって悲しみになる、クレーマーに文句言われても何も感じない世界線、怖いよ。自分は怒りの感情あまりないタイプだけど大事にしようと思った。

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    2025年11月05日
  • 消滅世界

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    ネタバレ

    面白かった。
    セリフばかりで構成されており非常にエンタメだったのでテンポよく読めた。でも正直、もう少し純文学的にゆっくり描いてくれたほうが僕は没入できた気がする。
    僕はロマンティック・ラブ・イデオロギーに懐疑的なのでかなり共感して読めた。
    これをディストピアと評する気は、僕にはない。
    世界は常に「途中」であり、どんな世界であってもそこには大半の正常者と一部の異常者がいる。無理に自分の異常を守る必要はない。世界に迎合することを否定するのであれば、そもそも今の自分だって幼少期からの世界へ迎合により構築されているのだから自分自信を否定することになる。本当の自分などない。
    あなたも、生きづらさを感じる

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    2025年11月05日
  • タダイマトビラ

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    村田沙耶香教があったとして、その経典のよう
    旧約聖書のようでもあり、人類補完計画に向かう人々のようでもあり
    自分が手に入れようとしていたものが、自分の足元にあって嫌悪し諦めていたものだったと気付いた時の主人公の絶望と、ある意味の解放へ向かう捻れる世界観が凄まじい
    でもまだマイルド村田沙耶香かな

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    2025年11月03日
  • 私の身体を生きる

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     身体や性についてのエッセイ集。この中で柴崎友香さんが呈示していた疑問「なぜ書き手の性別を限っているのか」、私もこれと同じことを思った。もう、このフェーズは終わっていないか。いま、同じテーマで、男性やその他の性の人の語ることも聞きたいし、それらが同じひとつの場所に並べられているところを見たい。
     どのエッセイもそれぞれ興味深かったし、色んな方向に心動かされたが、上記の意味で、柴崎さんが「このような疑問を私が持っていることを編集者と共有できたので、書くと返答した」という経緯を書いてくれていたことが、いちばん嬉しかった。もちろん、疑問の詳細は私が書いたこととは違ったけれど。

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    2025年11月02日
  • 変半身(かわりみ)

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    ネタバレ

    変半身
    要素が多すぎて、圧倒されてる間に終わっていった。p107「目の前の生き物たちは、いつでも、新しい「真実」を喜んで受け取る。それに飽きてくると、今度は次の新しい真実を受け取る。まるで、真実を食べ続ける化け物みたいに。」
    結局これが言いたかったことなのだろうか…?

    満潮
    自分の体を、大事にしたい話だと受け取った。潮を笑う人達を許せない。友人の雪子のように、「男が潮を出したいなんて許せない!」とも思わない。ただ男女関係なく、自分の体にある、まだ見たことない神秘みたいなものを見てみたい。要求されても液体を出せない夫と一緒に、それを主人公は体験してみたい。


    変半身あらすじ
    島の奇祭「モドリ

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    2025年11月01日
  • 信仰

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    長編よりも読むのに体力と気力を使った。村田沙耶香さんを初めて、もしくは2作目とかに読む人にはオススメしない。
    個人的には表題の「信仰」よりも「書かなかった小説」が印象に残った。これは長編で読みたい。

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    2025年10月31日
  • 信仰

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    小説の中に 感情がぎゅっっっと
    濃縮されている!!
    村田沙耶香さんの表現って 本当にすごい!!

    世の中の当たり前に疑問を投げかけ…
    私たちが感じる五感の水平線の遠くの彼方で
    村田さんはひたすらにペンを走らせている姿を
    想像してしまう!



    村田さんの独特な感性が好きだな…



    宗教や生きる概念など 答えの出ないものに
    抗えば抗うほど…村田さんの言葉は
    生き生きとし始める!

    これからも村田沙耶香さんの小説を
    追いかけていきたい!

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    2025年10月30日
  • 消滅世界

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    新世界99がずっと頭に残ってたから、
    どうしても比べてしまい読み終わるのに随分と時間がかかってしまった
    夫婦お互いに恋人がいる状況……?!!
    わたしなら嫉妬で狂いそう

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    2025年10月30日
  • きれいなシワの作り方~淑女の思春期病

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    著者の作品は「コンビニ人間」「しろいろの〜」を読んだことがあるので、エッセイはどんな内容なんだろう…と気になって手に取った。
    分かる分かるとうなづくところもあれば、気にしすぎすぎて面白いところもあり。人見知り?なのにいろんな経験をしてて単純にすごい。
    英会話の先生に自分の作品を説明する話が面白くて好き。

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    2025年10月26日
  • 消滅世界

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    ネタバレ

    なんじゃこりゃ、、、
    何が正しくて何が間違ってるのかわからなくなった。

    でも、無性に恋がしたくなった

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    2025年10月24日