村田沙耶香のレビュー一覧

  • 変半身(かわりみ)

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    ネタバレ

    2作品収録
    「変半身(かわりみ)」☆☆☆
    封鎖的な離島の秘められた恐ろしい祭り事のお話…と思いきや、あれ?珍しく普通のお話?いや変わった夫婦関係だな…でもいつもよりは普通かな、ときて最後はやはり…と、何だかんだで村田ワールド全開のストーリーでした。一部の描写が他の作品よりグロくてちょっと苦手でした。

    「満潮」☆☆☆☆
    とてもいやらしい行いを見せられているはずなのに、全くいやらしい気持ちが起こりません。夫婦なのに、それぞれ自分で潮を吹こうと試行錯誤し 相手と行為をするという思考になりそうもないところが最高に村田先生って感じで好きです。村田先生の描く、性欲や愛情で繋がっているのではないけれどお互

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    2023年11月24日
  • 変半身

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    面白かった、変半身はなかなかページをめくる手が進まなかったけど、なんとか最後まで読めた。当たり前だと思っていることもなにかのきっかけで変わってしまうんだなと思った。人から伝えられたことは自分で確かめないと真実かどうか分からない、でも自分で確かめようのないことも多くあるから、世の中って怖いなと思った。満潮は結構意味が理解できないとこが多くて、悩んだ。

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    2023年11月23日
  • タダイマトビラ

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    ありがちなネグレクトの話かなと思わせてからのラストシーンは衝撃的。ある種の救いなのかも。
    ラストシーンで執拗なほど「かわいい」「愛しい」との言葉か使われているのが印象的。これらの感情はある意味で自身とは距離を置いた言葉でもあるんだなと思わされた。

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    2023年11月15日
  • 変半身

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    確かに当たり前となっていることは疑いもしない

    でも時として正しい正しくないは必要ではなく、自分の軸と出来るものがあれば良いのかも

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    2023年11月13日
  • 星が吸う水

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    表題作ともう一遍入っている。
    村田氏の作品は2作目。私はいつも主人公じゃない、主人公から見ると苦手な、強めのキャラクターだな、と思う。こっちが常識なんだ、と振りかざして安心してる方だ。
    若い頃は梓でも、年を取ればもう少し丸くなる。認められる。この年になってやっとほぐれてきた私は遅いけど。
    3人にはずっと繋がっていて欲しい。
    ガマズミ航海も好き。読んで良かった。この年までモヤモヤしてたものがスッキリするヒントを貰った気がする。

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    2023年10月21日
  • ご本、出しときますね?

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    読書芸人の若林が小説家と対談する番組の書籍化らしい。
    常々小説大好きな人の気持ちを知りたいと思っていたが、この対談で多くの気づきを得られた。
    自分自身は現実的なビジネス書や、心理学、脳生理学などの役に立つ本を好んでいたので、なにゆえ個人の脳内で創作されたフィクションが好まれるのか不思議であった。
    本書や小説家(書くほう)の視点の言葉が多いが、彼らは読書家でもあるので示唆に富む会話が飛び交っている。

    ・「弱者」って言葉を言い換えると「大多数」のこと
    ・登場人物が自分の身代わりになってくれるような気がした

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    2023年10月05日
  • ハコブネ

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    3人のうちの2人の女性についてのお話でした
    それぞれに性についての思いや悩みがありながら
    生きてる女性の物語でした
    著者独特の世界観で性についてのお話が展開していった
    その世界になぜかよく引き込まれます

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    2023年09月27日
  • 星が吸う水

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    「星が吸う水」も「ガマズミ航海」も女性の性欲を扱った作品だったが、どちらもとても面白かった。
    本当に村田沙耶香は社会通念をぶち壊してくれる。「精液を出すまでがセックス」って誰が決めたんだろうね。まあそこまでしないと受精できないからそうなったんだろうけど。男は狩る気持ちで、女も狩る気持ちでセックスに望んでるのに、男は勲章で女は弄ばれたという判定になる。社会通念がそうなっているから。
    本当に全文が面白くて、うわ最高だな……女の性欲に向き合ってくれる村田沙耶香大好きだ……と思いながら読み切った。

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    2023年09月03日
  • 殺人出産

    匿名

    購入済み

    この先の未来に実際あり得るかも?と思わせる話しもあって自分ならどうするだろう?と考えながら一気読みしてしまいました。殺人出産はほんと怖かったです。

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    2023年09月03日
  • ハコブネ

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    ジェンダーの問題は、性自認のカテゴライズを細分化すればするほど本質が見えづらくなるという構造的な矛盾があることを作者は本能的に知っているし、それを言葉にして強く発信する力も持っている。本書は希望だと思う。

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    2023年07月23日
  • ハコブネ

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    村田沙耶香さんの他の作品と通底するものがあります。特にガマズミ航路(星が吸う水)。
    登場人物3人とも全然違う性への向き合い方。私はまたその3人とも別の向き合い方。
    面白かったです。
    性を茶化したり神聖なものとしたり卑下したりしない、村田沙耶香さんの書き方が好きです。
    あと伊勢崎さんみたいな人が好きなので実写で見てみたいと思いました。

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    2023年06月26日
  • ご本、出しときますね?

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    3.7面白かった。二人づつなのが良。ラジオとかで続いてくれないかな。その方が出てくれる作家さん増えそうだし。

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    2023年06月20日
  • きれいなシワの作り方~淑女の思春期病

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    とりあえず、最初に書かれたエッセイがあったので読んでみた。村田沙耶香、この時点で35歳。
    今から不惑に進もうとゆう年代だから女性としての機能もタイムリミットが近づいてるような緊迫感を感じる内容。
    普通に考えれば子供を産むなら今後10年がラストチャンス。その後は更年期障害が待ってるぞっw
    老後までの人生設計をいろいろ思い描く最終コーナーにかかってる背景。飲み友達と世間話にも黒歴史がちらほら出てきて、ため息もっw
    自意識過剰な彼女、サービス精神旺盛なとこもあるけど友達にしたらちと面倒臭そう。
    お婆ちゃんになった時、どんな皺ができてるのか。縛られることなく自分の価値観で人生楽しめたら無茶美しい皺だら

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    2023年06月18日
  • 絶縁

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    東アジア~東南アジアの若手作家による『絶縁』という共通テーマのもとに書き下ろされたアンソロジー。

    かなり読みごたえがある。
    読み終えるのに結構な時間がかかった。
    同じ時代を生きているのに、その国の政治・社会状況によりこんなにも違った世界が広がっているとは、想像もしなかった。そう、同じテーマのもとに書かれているにも関わらず。
    作家の個人的な傾向もあるだろうが、それとてその国の社会情勢に影響されることは少なくないだろう。

    村田沙耶香、チョン・セランの作品は、読みながら(村田沙耶香のはディストピアのようだったが)その状況や心理が掴みやすかったのは、やはり似通った社会構造の国の作家だからだろうか。

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    2023年06月17日
  • ハコブネ

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    それぞれに性の悩みを抱える10代の里帆と、30代の椿、知佳子。たまたま申し込んだ有料の自習室で会い、交流を重ねるが。

    芥川賞受賞前の作品。さすがです。ぶっ飛んでていいですね。巨大な「おままごと」の世界。みんなで「やーめた」と言いましょう。

    村田ワールドがいかんなく発揮された作品。常識?ふつう?〜らしさ?そんなものはすべて幻想。

    この物語は全編、性を語っているが、それは単に読者に伝わりやすいからだと思う。本質的には「生」の話です。椿の話はもう少し読みたかったなぁ。

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    2023年06月09日
  • 絶縁

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    正直、難解なものも多く(特に燃える)、途中で断念しそうだったが、「穴の中には雪蓮花が咲いている」が素晴らしくて、読んでよかった〜と思った。チベットが中国なことも知らなかかった無知な私だが、ラシャムジャさんの他の作品も読んでみたい

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    2023年06月02日
  • ハコブネ

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     ジェンダーと多様性と東洋的思想の融合みたいな。


     何者かであろうとして藻掻き苦しむ十九才。

     一方、恋に落ちて何者でもないことを辞めようとする三十一歳。


     救いを求める箱舟は、しかしその実、何処にも行けず誰にも乗れない。


     変な女じゃなくて、妙好人。
     これこそまさに無為自然。


     

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    2023年05月05日
  • 絶縁

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    「絶縁」がテーマだからどの作品も薄暗い雰囲気だった。けどほのかに温かみも感じる作品が多かった。(特に、『穴の中には雪蓮花が咲いている』という話が最もそれ)
    全然読んだことないような国の作家さんたちの作品が読めてよかった。国が違うだけで雰囲気が全然変わる!

    そもそも村田沙耶香さん目当てだったからだけれども、やっぱ村田沙耶香さんは圧倒的だ〜…
    読者をピシャリと閉め出す感覚がくせになるよね

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    2023年04月29日
  • ギンイロノウタ(新潮文庫)

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    衝撃。
    土壌によって、常識も倫理観も全く異なって成熟する。
    この本の主人公たちの常識も、実際成り立ち得るだろう。
    解像度の高さがすごい。

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    2023年04月16日
  • となりの脳世界

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    最近、いろんな作家さんのエッセイを読むのが好きなのですが、この著者さんはちょっと特殊な思考の持ち主なのかな?と思いました。算数が苦手な人の考え方やちょっと自意識過剰気味の考え方、妄想が広がる感じの村田さんの頭の中は常に面白そうな感じと毎日大変だろうなという気がします。かなり個性的な方なので周りの人は大変だろうなぁと。自分とは違う人の脳世界に触れることは自分の常識と違った価値観を知ることに繋がり楽しいので、また、他の方のエッセイもたくさん読みたいと思いました。

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    2023年04月16日