村田沙耶香のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
村田さんの書く世界は、すごくハマるときとわけわからなくてすごく退屈なときがあるのだけれど、今回はすごくハマる回だった。「変容」は、清潔な結婚の方でめちゃくちゃ最近読んでいたので飛ばしました。けど、清潔な結婚の中でも変容は好きな側だったし、「変容」以外の3篇もとても全部好きだった。こういうのもっと読みたい。ハマらないもので言うと、タダイマトビラや清潔な結婚の中のぬいぐるみに恋する話と、あとなんだっけ忘れたけど、「変容」でもなく表題作でもなくぬいぐるみの話じゃないやつ、はちょっと理解できなかった。あとなんだろ、地球星人もそんなだったかなー。価値観?がバグってる人の話?地球と性交したりするものはあまり好きではなく、少し不思議な設定、世界線のものが好きなのかも。生命式も割とほぼ好きだった。短編向きなのかな?私にとっては。しろいろの街の、その骨の体温の、も気になるので読んでみたい。あと気になってるのは変身、世界99、ギンイロノウタあたりかな?もっと読みたい!
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Posted by ブクログ
ファンタジーとは思えなかった。
この感覚やこの物語は誰しもが自分の中に持っているものだと思う。世界③にしがみつきたい気持ちがとてもわかるしそれが惨めで何かを履き違えていて暴力とも思えるようなものだというのもわかる。それが世界がたくさんある理由だと思う。どの自分で生きていいかわからない、どの記憶が本物なのかもわからない、ただ目の前にいる人に呼応していく、それは不気味ではなくて、リアルだと思う。
世界が100ではなく99なのが、残りの1はなんなのか。世界99が全て混ざったものなのか、ピョコルンになった時の世界なのか。
「誰かをおぞましく思うことが私の輪郭だったのかもしれない」
人の原動力はいつだって「汚い感情」だと思う。 -
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ある点から見れば、すごく合理的な社会図だと思った
でも、無条件に殺されていい命などない と思う私は、まだ殺人出産の世界の時代には合わない、昔の考えをしているということ
この本は、今の社会を0とすると、殺人出産(その他短編)に出てくる世界は100
でも、0側の考え持っている人もいるから グラデーション的になるはずなのに、価値観が極端に偏っている印象があった
もしかしたら、自分がもっと歳をとったら、このような社会まではいかなくとも 価値観が大幅に変化していくのかもしれない
そのときに そんな世界を おかしい と思わない保証はないし、実際今の老人や親世代の中には 私たちの文化や当たり前をおかしいと思っている人も当然いるだろう
この小説ほど極端に書かれていると、今の社会を皮肉的に描いているようでおもしろいと感じた -
Posted by ブクログ
ネタバレピョコルンになっても自我はあるんか…と結末を読んで少し意外だった。“空っぽ“の空子にとっては幸せな結末だったのだろうか。
異質な世界に感じるのだけど、所々で共感する部分もあって。空子の、自殺するほど生きる気力がない、にとても納得してしまった。生きたいからではなく、死ぬという行動そのものにかける力もないんだよね。どうでもいい、に近いかもしれない。
自分の中にトレースされた他人がいる、それは案外みんながしていることで、どうしたって周りに染まっていくものなんだろう。ただその時々の世界で、正しさや常識が変わってしまうだけで。じゃあ自分って何?と聞かれたら自分だってないのかもなぁ。 -
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10人産んだら、1人殺せる。
「殺意」が命を生み出す衝動となる。
怖すぎる。
こんなに帯に惹きつけられて衝動買いすることないってくらい衝撃的だった。
表題の「殺人出産」をはじめ、他にも短編が3つ。
これより強い設定はないだろうと思って読み始めたら、その後の話も衝撃的すぎた。
どうやってこんなこと思いつくんでしょうか。
正直怖いし、倫理的にあり得ないよ!と思うけど、どの話もどこかリアリティがあって、理想郷な要素も漂ってて、本当に怖くなる。
殺人出産のラスト、怖い、怖すぎる。
読みたい気持ちと、あまりにリアルで頭の中で映像化されるのをどうにか止めたい気持ちがせめぎ合ってしんどかった。
こんなに怖いのに、読みたくさせる村田さん、、すごい、、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ終盤はホラーだった。
家事、性欲、出産、子育てをピョコルンに任せるようになった世界でも、性犯罪は無くならないし、誰かが「奴隷」のように世話を担う。
「汚い感情」は当然不快になるし好きではないが、それが排除された、均一化された穏やかな性格・記憶しかない人々の世界もこんなにぞわぞわと気持ち悪い。
「儀式」の全てが異常なのに淡々と描かれて、あり得ない…と思いながらも、最後に空子と若い医師が話す「かわいそう」が娯楽として残るというのも、なんとなく分かる。
「母ルン」の言葉にぞっとして、自分は母親に対してどうだったかと不安になる。今後の母に向ける自分の言動に過剰に気を遣いそうだし、逆に自分が母親になったらどうなるんだろうと考える。
白藤さんが最後まで本来の人間の様々な表情を持ち続けているのに、それが「おかしい」とされる終わり方が強烈だった。
世間の常識があり得ないほど変容していく、まるで洗脳されていくことは現実でもある。そんな極端な…と思いながら読んでいたけど、案外いつか起こり得る世界なのかも。
あまり消化しきれていない。
こんな作品どうやって思いつくんだ。