村田沙耶香のレビュー一覧

  • しろいろの街の、その骨の体温の

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    醜くて美しい、青春小説。
    とにかく醜くて、とにかく美しい。今までの青春小説や恋愛小説においてはフィーチャーされない属性の人たちが奏でる、リアルさも合間って、読後に今まで味わったことのないアメリカの歯磨き粉のような爽快感に包まれる。
    こんな爽やかな読後感は久しぶりだ

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    2026年07月15日
  • 世界99 下

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    下巻では男と女以外の性の存在が現れることによって、今の私たちが考えられないような社会と変貌していく姿が描かれています。まるで異世界に来たような感覚です。こんな発想が出てくる村田沙耶香さんがすごい。進化したピョコルンに一度会ってみたい(笑)

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    2026年07月15日
  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ

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    ネタバレ

    〇丸の内魔法少女ミラクリーナ
    36歳のリナが、魔法少女となっていくくだりから既に面白い。ミラクリーナでいる時は、仕事場とかからの評価は高かったが、ミラクリーナでなくなる後半では、冷たくなっていく展開が見どころでした。レイコとの魔法少女ごっこを聞いた正志が、興味を持ち、マジカルレイミーになるくだりも面白かった。優先席のシーンにおいて、正志が妊婦さんに話しかける場面がありましたが、妊婦だと信じませんでした。そこに、初代マジカルレイミーのレイコが現れ、ケンカをするシーンが良かったです。ミントスプラッシュが面白い。

    〇秘密の楽園
    主人公の内山が、早川君を監禁するという奇妙なお話。初恋の相手を期間限定

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    2026年07月14日
  • 信仰

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    短編とエッセイが入り混じった構成がとても良かった。商大策「信仰」は、キャッチーで引き込まれたが、その後読み進めるにつれて、人間とは、人生とは、ということについて、とても深く考えさせられる1冊だった。

    私が特に好きだったのは「書かなかった日記」で、彼女が世界99を書くために、スイスに滞在した半年間のうちの「調子が良い1日」を綴ったもの。あの素晴らしい大作を書き上げたときに、彼女がどんな精神状態でどんな生活を送っていたのか、知るよしもなかったが、こんなに身を削るような思いをしながら書き上げたのかと、少し胸が痛くなった。

    彼女はエッセイの中で何度も自分を馬鹿だとか頭が悪いからと言う言い方をするけ

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    2026年07月13日
  • 世界99 下

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    下巻はなかなか進まなかった。
    「話は面白いんだけど進まない」という謎の感覚。

    ジョージ・オーウェルの『1984年』を読んだ時に「考える自由」のありがたさを感じたが、この作品でもそれに近いことを感じた。
    人と意見が違ってぶつかったり、嫌な感情を抱いたりすることは決して心地よいことではない。でも、それぞれが違う価値観を持っているからこそ、新しい考えや変化が生まれて世界は前に進んでいくんだと思う。
    みんなが同じになってしまった最後の世界は、平和というより不気味さの方が強く残った。

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    2026年07月12日
  • 世界99 上

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    村田沙耶香ワールドを満喫できる作品だった。
    現代の中にぬるぬるとSFが入り込む。
    内面化されている価値観を巧みに崩してくれる。
    村田さんの作品は一貫して「生殖とは?」ということを説いている気がする。今作では軸にはなってないけどやはり重要な要素として出てくる。眉間に皺を寄せながら読むことにはなる。
    様々な世界を行き来する感覚に共感する。主人公とは違って、大分大人になって世界が分裂することを知ったけれど。下巻での主人公とそれぞれの人間関係がどう変化していくのか楽しみだ。

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    2026年07月13日
  • 世界99 上

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    ネタバレ

    ピョコルンってなんだ?なんなんだ?愛玩動物であり、性欲処理できる動物ってなんなんだ?私にはもう分かりません。小早川さんも主人公の唯一の理解人ではありえなかった。世界が複数あるってどんな気持ちなんだろう。私には世界が複数ないから分からないよ。複数あってほしかった。村田沙耶香の目には世界はどれだけ多数に分岐されてるの?どれだけの目を持てば、小説家になれるの?この本を読んでいて、つぶやきたいって思った。今のことの戸惑いを残しておきたいって。それすらも世界のたった一部でしかない。私はピョコルンがほしいよ。

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    2026年07月11日
  • 生命式

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    ぶっ飛んでると思ったけど読み進めれば読み進めるほど確かに、、、と納得してしまう。
    短編でここまで引き込まれる小説は珍しい。

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    2026年07月11日
  • 消滅世界

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    ネタバレ

    独特の設定で狂気を感じるが、先が気になり読み進めてしまう。こんな世界になったら、人はどう感じてどう動くのか。二次元への恋心は常識的で、結婚相手との性行為は近親相姦。少子化が問題視される昨今を強烈に批判してるようにも感じた。子どもちゃんをみんなが母となりみんなで育てる社会。とても合理的。

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    2026年07月11日
  • 信仰

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    一つ一つの話が短いので、すらすら読めて良い。面白いな、好きな話だなと感じるものから、あまり好みでないかもなという話まで、さまざまあった。ただどの話にも共通しているのは、社会常識/通念というものに対する筆者の「疑い」の態度だと感じた。この態度は、あらゆるイマジネーションを想起させる。
    キャラクターとして共感できない主人公も多いが、それゆえに次にどう行動するかわからないスリリングさもある。また私が共感できないだけで、この人間に共感し、こういった思考を小説として文章に残してくれる人がいるという事実に救われる人もきっといるのだろう。
    そういういろんな人間がいる、存在していて、またそのいろいろの中には確

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    2026年07月09日
  • 殺人出産

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    面白かった、当たり前とはを考えさせられる
    こんだけ(あえてこの言葉を使うけど)気持ち悪い設定を考えられるの天才

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    2026年07月09日
  • 世界99 上

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    休み休み、読んでる。村田沙耶香は好きで何冊も読んでるのに…遅読。

    なかなかヘビーな話が続くから、どうなるんだ??って、全然先が見えないし。
    小説という虚構世界なんじゃなくて、現実世界をデフォルメしている感じで…うーん、実に気持ち悪い。

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    2026年07月08日
  • 信仰

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    読む前の世界と読んだ後の世界は、少し違って見える。今まで綺麗に見えていたものも、歪に見えるかもしれない。当たり前が、当たり前じゃなくなる。でも、それが嫌いじゃない。

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    2026年07月08日
  • 殺人出産

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    性別関係なく、10人出産すれば1人殺すことができる社会のお話。それに産み人は社会的に素晴らしいことだと捉えられていることにかなり違和感を感じた。結局、誰かを殺したいという根本があるのにそれが美徳と捉えられているのが個人的に気持ち悪かった。
    他の3つのお話は、どれも半分ぐらいしか理解できなかったがどれも「私と違う世界(価値観)」が共通のテーマなんじゃないかなと思った。

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    2026年07月08日
  • 世界99 下

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    第3章のラストなんかおぞましいというか、、グロいというか、、
    でも、すごーく大きな意味で言ったら人間のリサイクルというこの話の意味が、生きたい人と生まれ変わりたい人、死にたい人の需要と供給をちょうどよく合理的に組み合わせたカタチを表しているのかなと思ってしまった。

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    2026年07月07日
  • 世界99 下

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    ネタバレ

    確かに前評判通りの気持ち悪さ。
    でも人の中に確かに微かにある恐怖や嫌悪や狡猾さ滑稽さ、人間の薄汚さをデフォルメして描かれてるように感じた。どれも見覚えのある感情で、SFという説明に少し戸惑ったのと、そのせいで生々しく感じていたので、だよな、これはSFだよな。良かったと安心したような気持ち。
    主人公の空子は「空虚」で感情がないように描かれていて好きになれる人物か不安だったけれど、波や琴花を性被害から守ろうとしていたり、音に対する感情だったり、感情や愛情みたいなものを見せてくれてその度に親近感が湧いていた。
    何よりも匠や明人というキモい男の集大成みたいな「女の敵」を上手くかわして欲しいという応援の

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    2026年07月06日
  • 殺人出産

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    性と生と死。
    サラッと読める内容なのに考えさせられることが多かった。内容だけならばグロテスクに感じることもあるだろうが、そこにいやらしさのない性が入ることで拒絶感は無くなっていた。
    表題になっているものだけではなく、残りの作品にも同じような題材が取り上げられており読み終わった後に少し後味が残るような作品ばかりだった。

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    2026年07月06日
  • 消滅世界

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    「正常ほど不気味な発狂はない。だって、狂っているのに、こんなにも正しいのだから」

    なにこの気持ち悪い世界と思うけど、それも今の常識からみた感想だから、正常の中にいたら何も疑わないんだろうなと思った。

    主人公は正常が狂ってると、離れたところからみることができていた。

    それなのに、合理的でクリーンな世界で過ごしていると、前はおかしいと思っていた世界と自分の境界がなくなっていった。この変わりように釘付けだった。

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    2026年07月05日
  • 地球星人(新潮文庫)

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    自身の思考の枠を超えるもの
    こういう作品を定期的に読むべきと思う
    受け入れるというよりは目を背けないために

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    2026年07月05日
  • 世界99 下

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    物語が壮大過ぎて、なんと表したら良いか分からない。
    上巻よりもピョコルンが進化して第三世代となっており、出産、育児、家事まで担えるようになったことで、人間の価値観や華族のあり方などが、大きく変化していた。
    そして衝撃の結末、読者は耐えられるだろうか。

    幸福感というのは絶対的なものでもあるけれど、それ以上に相対的なものだろう。
    自分より不幸な人がいることを知ることで、自分が相対的に幸福であることを知る。
    作中に登場する「かわいそうな人」がいなくなり、人類全員が幸福な人になるのが理想であろうが、幸福感を得るために人間は「かわいそうな人」を作り続けるのだろうと思った。

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    2026年07月05日