村田沙耶香のレビュー一覧

  • 信仰

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    長いこと感想を放置してしまったので細かいことは忘れたが、「信仰」が長編だと思って読みはじめたのにすぐ終わってしまい拍子抜けしたことと、SFチックな展覧会の話が好きだったことと、「クレイジーさやか」を受容してしまったことを後悔しているというような話が印象に残っている。

    多様性を尊重することと、あの人は特殊だとレッテルを貼って差別することは、意外にも紙一重なんだと気付かされる。

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    2025年10月11日
  • 信仰

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    なんでこんな世界が描けるんだとずっと思ってた、村田沙耶香さんの頭の中を少し覗けた気がした。

    小説とエッセイが混じっていて、作者のことが書かれてることに気付かないなんて。すごい本だ。

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    2025年10月10日
  • 信仰

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    短編集でした。
    エッセイのように本人が登場する話もあって、「これはどこまでが現実でどこからがフィクションなんだろう?」と不思議な感覚になりました。

    『世界99』に似た世界観の作品もいくつかあり、現実と非現実の境目がゆらぐような読後感。村田さんらしい“異世界のような日常”が堪能できました。

    最後に、西加奈子さんと村田さんが友達だと知ってびっくり。
    作風の違うお二人がつながっているのが意外で、なんだか嬉しかったです。

    「なぜウクライナの戦争は日本で大きく報道されて、ほかの戦争はあまり取り上げられないのか。…白人だからじゃない?」という一文にはハッとしました。
    日常の中に鋭い問いが潜んでいて、

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    2025年10月09日
  • 殺人出産

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    常識とはタブーによって固められた砂上の楼閣なのかもしれない。人が手をだしてはいけない領域は、ほんの少しのキレツから、崩壊へと進んでいく。強固にも見えるタブーに敢えて踏み込んで、その脆さに気付かされる。短編三作。

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    2025年10月08日
  • 生命式

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    村上春樹を読んだ時に似た気分の悪さを彷彿とさせた。心地よい気分の悪さ。
    生命式、素敵な素材については、意外にも共感できて面白かった。

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    2025年10月03日
  • 変半身

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    ネタバレ

    「ポーポー」で半ページ埋まった部分見た時は、恐れと驚きで一瞬ゾッとしたけど、その後は可笑しくて笑ってしまった。

    読んで、人や歴史は創られるんだなーって思った。「想像の共同体」を思い出した。
    これまで信仰してた人間教を脱し、言語を創造し、歴史と人の認識を刷新し、新しいポーポー物語を島の人々に強制することで、人々は自らをポーポーという同じ世界を共有する同族だと信じるようになった。

    村田さんは現実世界における、人々の無意識や、社会の当たり前を、小説を通して言葉を与える事で描くことが本当に上手いなと思う。小説の内容は気味が悪いと思われがちだけど、リアルと地続きなフィクションを描く、村田ワールドは結

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    2025年10月03日
  • タダイマトビラ

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    よくもここまで人の心理の解像度を上げられるなあと思うばかり。友達のミズキ、アリス、浩平、等々の登場人物がうまく繋がっていくのが面白い。クライマックスがホラー、、

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    2025年10月03日
  • 殺人出産

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    ネタバレ

    ディストピア系を初めて読みました
    うちにこの作品を説明出来る語彙力がないことを感じ
    ました
    殺人出産(表題作)
    10人産んだら、1人殺しせる世界では、強い殺意は才能としてる感じや、日常会話で「殺したい人いるー?」が普通に出てくる
    あと、セミのスナックと、蟻のサラダも今じゃありえないが、この世界では流行りの食べ物とされてたところとかも変だった
    うちの異常は誰かの常識かもしれんと感じた
    トリプル
    3人はうちには想像がつかない、やはり2人でしょと思うのも先入観みたいなものかもしれない
    うちは凝り固まった価値観しか持ってないかもしれない
    清潔な結婚
    一番現実味がある気がした
    今でもこういう人いそうだけ

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    2025年10月02日
  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ

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    面白かったーー!!!
    村田ワールド最高でした!
    全部面白かったけど、ミラクリーナと変容が好き


    自分も世間の流行に合わせるし、周りの目は気になるし、意味も曖昧な若者言葉を使うしで、村田さんにそんなに流されやすくて大丈夫ですか???って批判されている気分でした


    男と女、普通とは何か、流されやすい人間、、、
    村田さんの小説を読むと色々なことを考えさせられる
    村田さんの小説で、あたりまえのことがあたりまえじゃないと思い知らされる、人間っておかしい!色んな人がいる!それをこんな面白く小説に落とし込むのがすごいな〜

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    2025年09月30日
  • 変半身

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    初めて読んだ村田沙耶香さんの作品です。一篇目の言いようのないグロテスクさは二度と読みたくないと思ってしまう程でした。ですが、不思議と何回も読んでしまう本です。2篇目は個人的にトップレベルで好きな話です。性への探究心に共感する点が多くて大好きです。

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    2025年09月27日
  • ギンイロノウタ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    『ひかりのあしおと』
    誘拐する側の話はあまり読んだことがなかった。蛍があまりにも純粋なので、どうか傷つけないでほしいと願ってしまった。いわば同意のないまま関係が進んでしまったということだと思うので、後に傷になることもあるだろう。
    母と娘の関係もあまりに歪なので、読んでいて苦しかった。母に対する不快感をどうしたらいいのかわからなかった。でも現実にこういう親子って存在していると思うのだ。リアルなフィクションでありあまり他人事とも思えない、その点が一番苦しい。

    『ギンイロノウタ』
    私が化け物だとして、なんて書き出しの小説、苦しいに決まっていた。ひとり静かに狂気に侵食されていく過程を見せられていたの

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    2025年09月22日
  • 殺人出産

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    村田沙耶香さんのいくつかほかの作品でも見られるような、『SF的、アポカリプス的な世界観で、人の営みのかたちを再び問う』短編集。この短編集はより性的な指向が強い作品ばかりなので、村田沙耶香さんファン上級者向けだと思います。
    まだ村田沙耶香さんの作品をよく知らないという方は、まずは長編であれば「消滅世界」、短編集であれば「生命式」「信仰」「丸の内魔法少女ミラクリーナ」などから入ってみるといいのかも。

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    2025年09月16日
  • 私の身体を生きる

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    ラジオでも話題になっていて手に取る。著者たちの年齢がほぼ年下であるということに気づく。語ることのタブーがいろいろと無くなったけれど、文筆業である以上、読み手を引き付けるプロ意識が見え隠れしていて面白い。

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    2025年09月16日
  • タダイマトビラ

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    「コンビニ人間」に続き圧倒された。
    家族や恋とはなんなのか考えさせられるし、キラーフレーズの数々に圧倒されてしまう作品。
    一度読み始めたら止まらない素晴らしい小説だった。
    また村田沙耶香さんの作品を読もうと思う。

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    2025年09月15日
  • 殺人出産

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    現実とは真逆と言っていい世界観。さすがにこれはちょっと……と思うのは、それだけ現実の価値観が馴染んでいるってことなんだろう。最初からこの世界を見ていたら、きっと何も思わない。特に「余命」は斬新な視点だった。価値観ってなんだろうね。

    表題作。この世界で「産み人になって殺してやる!」と宣言したら、それは脅迫罪になるんだろうか。光栄だと受け止めるべきなんだろうか。産み人の遺伝子は殺意が強く現れるんだろうか。産み人から生まれた子が、また産み人になる確率とか計算したい。わたしの自由研究これにする。とか余計なこと色々考えちゃった笑

    トリプルはちょっとええやん、と思ったけど「マウス」で快感を得られる自信

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    2025年09月15日
  • となりの脳世界

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    特に好きな脳世界は
    「初恋を手術した日」「わん太の目」
    やってみたい(行ってみたい)のが
    「着ない服愛好会の日」「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」

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    2025年09月15日
  • コンビニ人間

    購入済み

    考えさせられた

    普段全く読まない小説、純文学でしたが、とても読みやすかったです。社会、普通、異質、圧力…すっと全身に入ってきて理解が広がっていくようでした。主人公に今の自分が重なって、胸が苦しくなりました。

    #深い #切ない #エモい

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    2025年09月06日
  • 私の身体を生きる

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    赤裸々に語られる身体についてのエッセイ。
    それぞれに身体の事情を抱えて生きているのだなあ。女性の場合は嫌な目に遭う機会も多くて。

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    2025年09月05日
  • 授乳

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    私の身体を生きるというエッセイ集で著者の言っていることが理解出来なかったけれど、この短編三作品を読んで少しだけ分かったような気がしなくもない。
    エッセイではあくまで性の話としていたが、世界との接点が本題なのだろうか。

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    2025年09月05日
  • 生命式

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    体調良くない時に読むとちょっと気持ち悪くなる感じの内容だな〜と思ってたけど、結局それは自分の中のあたりまえと違ってたからなだけなんだなと解説まで読んで思った

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    2025年08月31日