村田沙耶香のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
著者初めてのエッセイ本。
2015年なので、約10年前、35歳の作品。
テレビ番組で拝見して、とてもおしゃれでおきれいな方だと思った。
やはり、学生の頃から美的センスがあり、ダイエットも色々試したようだ。
色々な「活」の中で、
女性特有の「妊活」にはタイムリミットがある、
という話は、ホントに頷いた。
自分自身を謳歌したい20代のいい時期を、
女性は子育てにすべてを奪われていいのか?
どんなに時代が変わっても、多様性がどうとか言っても、
女性にしかできないことも、もちろんわかるけど。
真っ白な髪のお団子頭の似合う、笑ったしわがかわいいおばあちゃん、きっとそうなれるでしょう。
一人の時間も、友人との時間も、上手に楽しんでる様子が、心地よいエッセイだった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「ポーポー」で半ページ埋まった部分見た時は、恐れと驚きで一瞬ゾッとしたけど、その後は可笑しくて笑ってしまった。
読んで、人や歴史は創られるんだなーって思った。「想像の共同体」を思い出した。
これまで信仰してた人間教を脱し、言語を創造し、歴史と人の認識を刷新し、新しいポーポー物語を島の人々に強制することで、人々は自らをポーポーという同じ世界を共有する同族だと信じるようになった。
村田さんは現実世界における、人々の無意識や、社会の当たり前を、小説を通して言葉を与える事で描くことが本当に上手いなと思う。小説の内容は気味が悪いと思われがちだけど、リアルと地続きなフィクションを描く、村田ワールドは結構好き。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『ひかりのあしおと』
誘拐する側の話はあまり読んだことがなかった。蛍があまりにも純粋なので、どうか傷つけないでほしいと願ってしまった。いわば同意のないまま関係が進んでしまったということだと思うので、後に傷になることもあるだろう。
母と娘の関係もあまりに歪なので、読んでいて苦しかった。母に対する不快感をどうしたらいいのかわからなかった。でも現実にこういう親子って存在していると思うのだ。リアルなフィクションでありあまり他人事とも思えない、その点が一番苦しい。
『ギンイロノウタ』
私が化け物だとして、なんて書き出しの小説、苦しいに決まっていた。ひとり静かに狂気に侵食されていく過程を見せられていたのだと思った。
何が起こるのか予想ができず、主人公の衝動と殺意がどうなってしまうのか不安で仕方なかった。生きづらさの域をもうずっと超えていて、救いの手はどこからも差し伸べられないことが絶望でもあった。ある意味では、銀色の扉を自分の体に見つけたことはせめてもの救いであったのか?
何がどうなっているのか、まったくわからないのに読者を引きずりこむのが凄い。 -
Posted by ブクログ
出産入院中に読むか〜と購入。
スカート履くのが嫌で泣いてた自分が出産か〜、、、という気持ちにマッチするエッセイがいくつか。
自意識についてがテーマなので当然っちゃ当然なんだが、「こういう私、どう?」が何気ない振りして3日目の経血くらい滲んでる文章も結構あったなかで、(そのヤンキーという修飾語いるか?みたいな)藤原麻里奈、すごすぎる。
女を捨ててるのに"女なのに"のリングの中で評価されることに気持ちよさを感じる、ってところ、こんな素直に自分の欲求捉えられるのすごすぎる。(2回目)
自分も自分しか見ないような日記ですらすぐ滲ませちゃうので、ああいう文章を書けるようになりたい。文章というか、自分の考えとか心の動きをカッコつけずにそのまま捉えられる力?
2024/10に読んだのを電子の方で書いてたので転記 -
Posted by ブクログ
ネタバレ今まで読んだ村田沙耶香さんの作品の中ではマイルド。終わり方も爽やか。
クラス替えのイヤなドキドキ感、スクールカーストのリアル感、女3人の歪さ。小学生のころ特有の苦しさを思い出した。自分自身、小学生時代の人間関係が一番苦労したから特に抉られた。
役割を与えられているときは堂々としていられるというところはわかる。何者でもない自分自身として話すのはすごく難しい。仕事とかで何をしなきゃとかが明確だと楽よね。
「瀬里奈がそんな性格で許されてるのは、綺麗だからだよ。」
こんな風に考えてしまう気持ちわかっちゃう。
でも、人の目を気にしながら、人畜無害として過ごすのも悪くはないと思う。みんなが思うがまま好きに生きてたら、世の中めちゃくちゃだろうし。人に迷惑かけない生き方をして他人にバカにされる謂れはないよな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ試し読みで、パラパラめくってみた時の一文からもう心惹かれ、読みたくなった。
解説を読んでやっと理解できたところがある。彼女たちは、彼女たちの作る世界の頂点にいる。彼女たちの作る世界のなかで、彼女たち以外の主要人物はみんな、表情のないマネキンのよう。最初に言ったように、文章ひとつとってみても、その表現、観点から、すでに彼女ら独自の世界が型作られていて、引き寄せられる。
これで、この方の作品は読むのが2冊目。今の所、村田沙耶香さんの世界が一ミリも理解できない。できたと思うと、すぐに遠ざかるような感覚。理解できないから、理解したいと思う。