村田沙耶香のレビュー一覧
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ネタバレ
巻末の斎藤環さんの解説がすごく良かった。。
今まで知らずに読んでたけど、村田沙耶香の書く小説は、どうやらフェミニストSFと呼ばれるジャンルが多いらしいことに気づいた(正直ボディホラー多いな〜とは思ってはいた)。
結婚に暗に含まれる「性」と「愛」と「生殖」を解体して、夫婦関係という家族観を現実とは全く異なる形で描くアイデアが面白かった。
妻と夫は"家族"だから、そこに性的な関係があることは禁忌で、それぞれが家の外側に性的な関係を築く(恋人を作る)ことで、家の中では清潔で潔癖な愛を構築するっていう倫理観が画期的。
私も親しくなればなるほどあんまりそういう関係を持つことに意 -
Posted by ブクログ
グロテスクという言葉しか見つからない。
安易に言語化しようとすると大事な部分が取りこぼされそうな気分。セックス、性欲を徹底的に排除し人間農場とでもいうような楽園で、みんながお母さん、子供ちゃんと名付けられたその奇怪な世界でいかにその正しさを受け入れるか。セックスと性欲、性欲と繁殖の関係性に正しく発狂した上でそれでもセックスを希求する人間的な営みが、1段階遅れた成長として描かれて居るのはなんだか世界全てを反転して1から作り直してるみたいな感触を感じて、気持ち悪いながらも価値観が揺さぶららる物語だった。やはりこの人からしか得られない栄養分があるなと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ異質な世界観に引き込まれてあっという間に読んでしまった。
好き嫌いはかなり分かれる作品のように思った。
最初から、性行為がないのが当たり前の世界の中で、両親が性行為をして(現代と同じ形で)産まれた主人公。自分の中にある本能はなんなのか問いながら、確認作業として、世界からほとんどなくなってしまっている性行為をする。
終盤では実験都市に引越し、夫から先に染まっていき、ずっと違和感を抱いていた主人公も次第にその状況を受け入れ、当たり前になっていく。
最初から最後を通して、主人公がそれに染まっていくのが怖かった。終盤で母が訪れるが、読み手側の気持ちを表してるかのように思った。
ラストシーンで『 -
Posted by ブクログ
惹き込まれる文章なので一気に読みましたが内容は全く理解できませんでした笑
ものすごく面白かったです!
でも全然共感できませんでした笑笑
女性の性がテーマですが、あまりにも斬新な見方なので読みながら何度も戸惑いました。
それでも時々すごく胸を打つ表現があり、なんとなくその気持ち分かるかも…?ってなる瞬間もありました。
2つの中編小説が収録されています。
1つ目のお話が強烈すぎてやばいです笑
あんな終わり方は初めて見ました笑笑
あんなラストを予測できる人なんて世界のどこにもいない気がします!
さすが村田沙耶香文学です!!笑
2つ目のお話はなんとなく気持ちが分かるような…でもやっぱり分からないよ -
Posted by ブクログ
作中の世界では、理性と合理性が極限まで進んでいる。
そこでは、人間の欲望や衝動は、不要なものとして整理されていく。
SEXという行為は消滅しても、恋愛感情は存在する。
そして、人は子どもを欲しがる。
ただし、その方法は人工授精であり、生殖は個人の欲望ではなく、社会システムの一部として管理されている。
「正常」という規範から外れると、人々は理性によって嫌悪感を抱く。
本来は後天的に創られた価値観であるはずなのに、まるで生まれつき備わった本能のように、罪悪感や吐き気すら覚える。
動物としての本能は、本来、子孫を残すことにある。
生命が繋がっていくことには、神秘性や混沌がある。
しかし『消滅世 -
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ネタバレ人を虫や人以外の宇宙人としての目線で語る
→p48人間工場、つがいは巣の中で子供を育てている。
性交や子供を産むことこそが人々の最大幸福でありその考えが当たり前である価値観に否定的で、嫌悪感を持つ主人公。人類が繁栄することを本能的に考えて、産むことこそが人類の生きる意味であり、社会の歯車として我々人類に課せられた使命(労働をして、子孫繁栄に勤しむこと)と捉えて、この考えに洗脳されていない人々には、洗脳された人がその魅力を伝える伝道師になるという縮図や社会が嫌になる。ただ、幼くしてそう感じていた主人公は心のどこかでそのような周りの人間たちの思想に洗脳されたらきっと楽なのにと思う。
昭和と令和とで -
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Posted by ブクログ
村田沙耶香のストーリーを読んでいると、小説の世界に自分も入ったような感覚になる
なので「殺人出産」で私は社会の制度に恐怖を覚え、それを当たり前のように受け入れて崇める人までいることに気持ち悪さを感じて、この気持ちは私だけなの?私はこの世界で異端なの?と孤独を感じたけれど、物語中盤から主人公が私サイドの考え方を持っていてそんな自分を隠しながら生きている姿を見てホッとした
主人公は私の仲間だと思っていたのに結末を読んだ瞬間、突き放されたような感覚になり、血の匂いとあたたかさが伝わるようでめっちゃ気持ち悪かった
村田沙耶香のストーリーはいつもこんな感覚になるから不思議〜これだからやめられない
職場 -
Posted by ブクログ
小学3年生の時に始めた魔法少女ごっこを内面化して社会を生き抜く36歳独身女性の話、ほか。タイトルから食わず嫌いしていたけどガチで面白い。やはり冷笑は悪文化。『変容』が好き。作画中村祐介でアニメ化して欲しい。
小学生の頃からの友人レイナはDV男に引っかかっていた。今こそ魔法少女ミラクリーナに変身して彼女を救う時だ、というのは、小学3年生の頃の遊び「魔法少女ごっこ」のやめ時を失った36歳独身女性茅ヶ崎リナが、今も心の中で変身の呪文を唱えているのである。
エクスタシー五十川が好きすぎる。共感できないキャラクターの要素だけ抜き取って視点にするの面白い。『変容』は、川中でなくてエクスタシー五十川が -
Posted by ブクログ
愛とか、優しさとか、思いやりとか、他人を敬うとか、助け合いとか、そういうのが一切ない。
何と言ったら良いか・・・悪意に満ち溢れ、みんな何かの奴隷であり、何かに対して従順に生きている世界の話。
主人公空子は、周りの空気を読むどころか、シンクロしてしてしまい、その時々に自分がいる集団の中に溶け込むことで、自分がしんどい目に合わないように生きていきます。
ただ、空子の中には主義や、思想はなく、その場その場でシンクロした際に思うことはあるけど決してそれを持ち続けません。
集団が変わったら、あっさり捨ててしまいます。
考えることを放棄する免罪符の様に繰り返されるセリフ「私は馬鹿だから」っていうのが印象的