村田沙耶香のレビュー一覧

  • 殺人出産

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    ネタバレ

    「10人子供を産めば、1人を殺してもよい」という「殺人出産制度」が導入され、100年が経過した日本。少子化対策と殺意の処理を同時に行うこのシステムが、社会の「常識」として定着している世界を描いた作品。

    狂っているようで細かい部分が非常に論理的で、面白かった。昔の倫理観を引きずっている同僚は、精神的に可哀想な人のように扱われ、最後は殺されてしまう。正しさってなんなんだろうな。共同体、その世代の倫理が作った箱に過ぎないのかな。

    あと、子供を人工的に作ることが可能な時代にはどのような倫理観の変化があるのかなということも考えた。確かに人工子宮とか男性が子供を産むとかそこまでのフィクションはまだ存在

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    2025年12月22日
  • 消滅世界

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    これぞ村田沙耶香ワールド。

    家族や恋人や男女関係など、それに基づく世の中は複雑な連立方程式の様に成り立っていると思う。それを因数分解して、小さな要素にした後に新たに効率だけを求めた世界に構成し直したらどうなるか。
    今の世界は消滅して新たな世界に移行できるのか。
    千葉はそうなるんだなぁ。(笑)

    冗談はともかく、ある面で現代は実際にその過渡期にあるのかもしれないと思わされた。コストパフォーマンスやタイムパフォーマンスを追い求めるばかりに人間らしさはどこか置いてきぼりにさせられ始めていないだろうか。
    家族や恋愛を面倒くさく感じながらも自分の都合にいい部分だけ求めていないだろうか。
    それを社会全体

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    2025年12月20日
  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ

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    ミラクリーナのお話が可愛らしく、微笑ましさもあって特に面白かったです。
    友達っていいなぁと思えるお話でした。

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    2025年12月20日
  • 殺人出産

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    好みがわかれそうな作品。表題作の展開と結末は少し物足りないと感じたけどどの話も面白かった。
    特にトリプルの価値観とか面白い。性的描写が苦手な人には向かないかも。
    清潔な結婚とか笑ってしまったんだけど!!

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    2025年12月18日
  • 消滅世界

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    家族や恋人の形、性欲への対処など村田沙耶香さんならではの世界観に圧巻。
    切り離せない人間の生と性。あるシステムなるものも面白い。

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    2025年12月18日
  • 地球星人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    読んでたら頭の中おかしくなりそう
    登場人物も田舎の雰囲気も工場もなんか全部がちょっとずつ変な雰囲気を纏ってて洗脳されそうなかんじ、、
    最後はめっちゃグロい

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    2025年12月17日
  • ご本、出しときますね?

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    本好き芸人であるオードリー若林と小説家達とのトーク本。小説家であっても一人の人間。人の面白さから読みたくなった本が沢山ありました。
    書き手の面白さから本を手に取りたくなる一冊。

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    2025年12月16日
  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ

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    読みやすい短編4つ。
    どれも面白いテーマを扱っているが、短編なのでピーク前に終わってしまう。その後を想像させる余韻がいいけど、書き切ってほしかったな。
    ラストの変容は世界99にも通じるところがあって好き。流行と集団催眠の違いを考えてしまう。

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    2025年12月16日
  • 信仰

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    表題作ほか幾つかの作品に強く惹かれました
    基本的に人間というものに期待していない作者らしい作品集です

    「信仰」はそれに加えて突き抜けたユーモアもあり、Netflixあたりでドラマ化を希望!

    本の概要

    「なあ、俺と、新しくカルト始めない?」

    好きな言葉は「原価いくら?」
    現実こそが正しいのだと強く信じる、超・現実主義者の私が、同級生から、カルト商法を始めようと誘われて――。

    世界中の読者を熱狂させる、村田沙耶香の11の短篇+エッセイ。
    表題作は2021年シャーリィ・ジャクスン賞(中編小説部門)候補作に選ばれました。

    文庫化にあたり、短篇小説「無害ないきもの」「残雪」、エッセイ「いか

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    2025年12月16日
  • 授乳

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    周りの環境を変えることができないから、自分の中で完全な世界や絶対的な世界を作ることで、心のバランスをとる。
    そうした結果、他者との隔絶、むしろ、他者は人ではない物体としての認識で、世界が作られていく。
    これまでの世界のモラルに当てはまらない人が主人公になっているけど、もしかしたら未来のこの世界の姿かも、とも思った。

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    2025年12月16日
  • 信仰

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    小説とエッセイが織り交ぜられた作品集です。
    小説だけの短編集かと思って読んでいたら急にエッセイが来て少し驚きました。
    著者のエッセイを読んだことがある人なら抵抗なく読めますが、初めて読む人には少し取っ付きにくいかもしれません。
    私は著者のエッセイ(思考、価値観、物事の捉え方)が大好きなので楽しんで読めました。

    小説の短編集はSF的なお話も多く、星新一のショートショートが好きな人が楽しめそうな内容でした。

    1番心に残ったのは「いかり」です。
    これは戦争に関するエッセイでした。
    著者にしてはとても珍しいテーマのエッセイだと思いますが、ものすごく心が揺さぶられたのが伝わってきて鬼気迫る内容でした

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    2025年12月15日
  • 地球星人(新潮文庫)

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    常識とは砂上の楼閣か。必死に繋ぎ止めておかないと、もろくも崩れ去る。人として存在する上で、根底なのあるだろう常識さえも、存亡の危機に陥る。

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    2025年12月15日
  • 消滅世界

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    千葉で描かれる、おかあさんと子供ちゃんの描かれ方が本当に気持ち悪かった。けど、私がいざ千葉にいったら嬉々として子供ちゃんのおかあさんになっているような気もする。最後雨音がいう、世界に適した狂い方が1番楽だ、という発言は正しいと思うが、何かが違うような気もする。一方、昔の価値観を雨音に押しつけるお母さんもちょっと違うような気がする。この世の善悪はその時の流行によるのではと思うことが多いが、自分にとっての善悪とは何かはきちんと考えておく必要があるなあ、まだ何かはわからないけど。

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    2025年12月14日
  • 地球星人(新潮文庫)

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    【忙しいものがたり】

    かわいそう
    気持ち悪い
    かわいそう
    不憫

    …おや?

    すこしあぶない
    いや、あぶなくない
    かなりあぶない
    一周回って愉快
    吹き出しそうになる。

    ただし、
    地球星人の異常なまでの「つがい」への執着の描写には少し疑問が残った。
    そこまで振り切らないとこの物語は成立しなかったのだろうけど。

    とにかくいい意味でインパクト強すぎ。

    父親の実家の
    花柄の入ったコップとか
    自分が使っていい茶碗とか
    すごい生々しく思い出したし
    ずっとなんかのときにそういうのを思い出したタイミングでこの小説のことも思い出しそう

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    2025年12月13日
  • 消滅世界

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    周りに合わせているうちに自分がわからなくなることがある。
    時には自分の価値観を振り返る必要があるなぁ。

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    2025年12月13日
  • 変半身

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    表題作の「変半身」はとてもエキサイティングかつグロテスク。傑作だと思う。
    「満潮」の方は、規範の反転という著者お決まりの設定であり、新鮮味はない。

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    2025年12月11日
  • 消滅世界

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    ネタバレ

    ここまでドラスティックに、かつ合理性を突き詰めた社会システムの姿を思考実験として描き切ることができるのか──それが、この作品を読み終えたときの最初の印象だった。

    性行為による生殖がタブーとされる世界で起こる、家族や子どもの生育を描いた本作。設定としては極端なのかもしれないが、人口減少や少子高齢化が進む社会において、これは決して完全な空想のディストピアではなく、「起こり得るシナリオのひとつ」として読みたくなる。

    特に印象に残ったのは、実験都市エデンの社会システムだ。
    生殖は体外受精に固定され、「一人の親に対する一人の子」という概念は消失している。都市は共同体として機能し、子どもは共同体全体の

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    2025年12月09日
  • 生命式

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    毎回、村田沙耶香の物語を読むと自分の発想の乏しさに絶望する。正しいとか常識だとか思っているものが実はとても脆い基盤の上に成り立っているものなのかもしれないと。そしてそれをここまで面白く物語として組み立てられることにも驚く。
    近未来の日常SFと言った感じで、こんな未来が来るかもしれない、もうそこまで来ているかもしれないと怖くなる。でも、案外今と変わらずそれなりに受け止められるのかもと希望も感じられるのが、なんだかよくわからない。

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    2025年12月08日
  • タダイマトビラ

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    本を読んで感じたことの言語化から逃げたくなくて、こんな風に感想を書くことを始めたのだけれど、この本は言葉に出来ない。
    母性が欠如している母親に育てられた少女が、家族欲を満たすために始めた「カゾクヨナニー」。どんな欲望も工夫し、自分で満たしている少女が本物の家族を探す。
    村田沙耶香ワールド全開。
    とんでもないものを読んでしまった...

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    2025年12月08日
  • 生命式

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    消滅世界を読み、そのままの流れで読んだ。
    同じような世界観を持っていたが、飽きることなく読み終えた。
    結構昔に読んだから詳細は覚えていないが、面白かったことは覚えている。
    多分、藤本タツキの庭には2羽ニワトリがいたと似てる気がする。

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    2025年12月08日