村田沙耶香のレビュー一覧

  • ご本、出しときますね?
    西加奈子、朝井リョウ、長嶋有…。小説家は普段何を考え、どうやって作品を生み出しているのか。無類の本好き芸人・オードリー若林正恭と作家たちが“自分のルール”を語りつくす。BSジャパンの同名番組を書籍化。

    作家が何を考えているかがうかがえて面白い。
  • ご本、出しときますね?
    これ、とても良かったです。
    私がまた読書にはまるきっかけになりました。
    いろいろな作家さんの人柄がわかり、作品に興味を持てます。
  • 授乳
    村田沙耶香さんのデビュー作「授乳」が収録されている短編集。他に「コイビト」「御伽の部屋」も含まれています。個人的には「コイビト」が特に面白かったです。

    デビュー時の作品は普通とは何かを問いかけてくるというよりも、思春期の性の複雑さを描いた作品が多いんだなと感じました。ただ、どこか奇妙な独特の世界観...続きを読む
  • ハコブネ
    最初、里帆に感情移入して読んでたけれど、だんだんアレ?違うぞ?ってなった。
    逆に知佳子になんだこの人は?って読んでたけれど、なんだかわかるになった。

    第二次性徴のやり直し、なんだか響きが良いというか、誇らしい何かに思えたけれど、そんなもんじゃなかった。
    もっとぐちゃぐちゃでわけのわからない感情。
    ...続きを読む
  • 授乳
    デビュー作。3本の短編が収録されているが、どの主人公もその周りの人物も、傍から見るとちょっと「普通ではない」価値観の持ち主なんだけど、本人たちは至って真面目というその「ずれ」が面白い。
    もちろん作者はそのことをdisっているわけではなく、彼ら彼女らの心の叫びをストレートに読者に届けることによって、異...続きを読む
  • 私が食べた本
    書評、あんまり好きじゃないのに、村田さんの文章だとついつい読み込んでしまうし、文の勢いがすごい。
    脳に語りかけるみたいな、映画みたいな文章だなってよく思う。気になった本はぜひ読んでみようと思う。
  • しろいろの街の、その骨の体温の
    私は小中高、女子校だったので、共学のスクールカーストの話を読むと、女子校って平和だったんだなって今なら思える。女子特有の面倒くさい人間関係はあったけど。
    でも、私が共学に行ってたら、カーストの下の方にいただろうなと思って怖くなった。
    女子校は好きな人を一目見て女子で盛り上がるんじゃなくて、好きな芸能...続きを読む
  • 授乳
    ■授乳
    2頁目からブックイヤー
    「玄関を開けたときから死体のような人だったから、もう奥で死んでるのかもしれない。」
    ここ読んでもうこの作品すき、村田紗耶香先生たまらんとなりました
    こういった刺さる表現が山のようでため息
    父のブリーフと自分のブラジャーを結ぶとことか言葉にならないところも、全編を通して...続きを読む
  • 変半身
    千久世島では、ポピ原人と人間が仲良く暮らしていることをポーポー様に知らせるために、秘祭モドリが行われる。それを信じきっていた陸だが、その秘祭は数年前に島の若者たちがエロ目的で考え出したものだと知る。
    後に陸が結婚した夫は詐欺師。里帰りした千久世島は今度は別の神話をかたって変な観光地にプロデュースされ...続きを読む
  • マウス
    小説は、二部からなっている。
    前半は、「教室で出会えなかった村田沙耶香」といったいった雰囲気。小学校5年生の微妙なバランスの少女達。一人の内気な少女・律から見た、教室内のヒエラルキー。その中で、目立たぬ自分を演じ続ける。イジメ迄はない絶妙感は、重松清さんよりしっくりくるかも。
    そんな律は、人目を気に...続きを読む
  • となりの脳世界
    宮藤官九郎とか津村記久子とか土屋賢二とか比較的「ゆるい」系列のエッセイを読んだ後に手をつけたのもあって、全体的にカッチリした生真面目な文章と内容だなあ、というのが数ページ読んで伝わる。なんていうか小学校中学校で生徒会とか風紀委員とかそういうのやってる女子が学校誌に投稿(もしくは依頼を受けて書く)した...続きを読む
  • 変半身(かわりみ)
    信仰心と今信じていることは本当なのか?と問いかけられる。もしかしたら、私たちの住む地域の伝統やお祭りも人工的に作られたものかもしれない。

    終盤の島に帰省する辺りからの焦燥感がすごい。この村田さん特有の気持ち悪さが大好きだ。
  • 私が食べた本
    村田さんの文体はいい意味で庶民的な純文学で素敵◎
    そんな村田さんを形作ってきた本たちへの愛が伝わってきてドキドキする一冊
  • 星が吸う水
    表題作の「星が吸う水」も収録作の「ガマズミ航海」も、生殖行為では無いセックスのことを哲学する女性の話だった。生殖行為を抜きにすると自ずと表象されるのがセクシャリティで。そこの考察もなかなか面白かった。どちらも夏にピッタリだった!
  • マウス
    再読。
    あの頃はあまり面白いと感じなかったけど今読んでみると面白かった。読書ってタイミングも大事だな。

    マリー。くるみ割り人形
  • ギンイロノウタ(新潮文庫)
    2作品はどちらも未完成感はあるものの、やはり村田沙耶香は面白い。

    ギンイロノウタは最後はちょっとついていけなくなったが、性欲の描き方がリアルに感じた。
  • タダイマトビラ
    欲望を自分で処理すること全てをオナニーだと思い込む少女。
    ショクヨナニー、セイヨナニー、
    そしてカゾクヨナニーと自身の欲望を自分自身で工夫して処理するようになった。
    カゾクヨナニーって言葉を作ったのすごすぎる。。
    怖いけど。。

    この少女も世間一般的な家族になりたいと本当は思っていたはず。
    それが叶...続きを読む
  • マウス
    自分を動物に例えるなら…?

    そう、誰かに聞いてみたい。
    私は何だろう。
    そして、村田沙耶香は
    なんと答えるだろうか。
    「mouse」かもしれない。


    自分らしさ。
    それはすごく難しい言葉だなと思った。
    自分らしい、
    それが決して良いこととは限らない。
    そもそも、どれが本当の自分なのかも
    わからな...続きを読む
  • 変半身
    狂気そのもの。読んでいて圧倒されたしおいて行かれた。
    訳が分からなかったが、それであってこその村田さんの作品なので、今回も楽しく読めた。前半の「ポーポー」という単語だけが書かれたページはさすがに気持ち悪くて笑いながら読んだ。結末が全く予想できなかったが、逆に予想できた人はいるのだろうか。モドリやポー...続きを読む
  • 変愛小説集 日本作家編
    12編のアンソロジー。
    どの作品も変愛の名に相応しかった。この一冊に密度濃く詰め込まれたそれぞれの変愛。愛と一口に言っても当たり前ながら1つも同じものはない。
    その中でも特に好みだった2つについて書きたい。

    『藁の夫』
    2人の間に嫌な空気が流れる、その始まりはいつも些細なことなのだと思い出させる自...続きを読む