村田沙耶香のレビュー一覧

  • 授乳

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    ネタバレ

    「授乳」
    誰が授乳するのかと思ったら、中学生の少女だった・・・。自分も中学生であったからわかるが、まあ普通はこういうことはない。が、体の中から自分の意思とは関係なく湧き出る欲求のようなもの、名前をつければ性欲というのかもしれないがが、それが支配したい気持ちと慈しみたい気持ち、そして自分はちゃんと慈しまれていなかったという怒りも合わせて、すべてがごちゃ混ぜになって、自分の体を操る。そんなぐちゃぐちゃなことってあるじゃないかと思った。変わりつつある身体から発せられるエネルギーそのものは、いろんな形をもって発現するのである。もちろんこういう極端な形をとることは少ないのだろうけど。だから、発現の仕方に

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    2025年07月13日
  • 信仰

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    気持ちよさという罪、が1番好き
    村田さんのエッセイを読むのは初めて
    村田さんの物語の主人公たちは異質であることに自覚的で開き直っているというか、現実との接点に関してはそこまで思い悩んでいない感じがしていたから、彼女自身もそうかと思っていたが、村田さん自身は開き直ってあっけらかんというよりは、自分の感情や言葉に対してどこまでも誠実で、誤解されたり、良い感じのものという包装に包まれてしまったり、ズレたラベルを貼られてそれに自分すらも騙されたりするくらいなら、語られない方がまだまし、という風にとことん真摯に外的世界および内的感情に向き合っていると感じた
    最後のエッセイ「いかり」の内容がかなり印象的。

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    2025年10月12日
  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ

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    著者の世界観が色濃く出ている短編集
    魔法少女ごっこのやめ時を失った30代、初恋と向き合う、性別のない教室への反抗とジェンダーレスへの抗議、怒りのない感情のトレンド
    設定があり得なくもないがあってほしくない塩梅の効いてる、嫌な心地よさがある

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    2025年07月12日
  • 授乳

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    なんかよくわからないけどすごかったな。

    授乳
    思春期 中学生 が容姿、内面共にこの世で一番中途半端で気持ち悪い時期だと思っているから、この主人公はとても気持ち悪くてよかった。
    自尊心、自意識が異常に高くて自分は間違いなくて周りがおかしい。
    他社への支配欲、両親への嫌悪、憎しみ、加虐心の暴走。
    自分が周りと違うということに、殊更にプライドを持っている気すらする。

    コイビト
    同族嫌悪。
    自分自身が隠しているナニか。
    脳みそがカッとなるような感覚があった。
    私自身にある幼少期のコンプレックスみたいなものが湧き出てきた気がした。
    そして、おんなのこはこわいよ。

    御伽の部屋
    3作の中で一番わからな

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    2025年07月11日
  • 生命式

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    短編小説集なので、ものによっては好き嫌いが激しい気もするけれど一貫した作者の考えが見えるので面白い。「食べる」という行為が大きな意味を孕んでいそう。

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    2025年07月11日
  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ

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    短編集。表題作は、生き方のひとつの提案にも感じられて、最後ちょっと涙が出てしまった。
    というのも、主人公は36歳。ちょうど自分と同じ年齢ということもあって、主人公が過去に執着しながらも、その不気味ささえも内に取り込んで、いびつながらも社会的には至極まっとうに生きている姿に、少し自分を重ねてしまうような思いがしたからなのかもしれない。

    自分自身を規定するものって人それぞれだと思うんだけど、それが原体験にかかわっていることであるということは、よくあることなのかなと感じる。
    それが、この物語の主人公にとっては魔法少女だったのだと思うし、だからこそ、いろいろな人と魔法少女をキーワードにしてつながるこ

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    2025年07月05日
  • マウス

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    村田沙耶香にしてはすっごい前向きで、すっごい元気もらった1冊だった。いつも陰キャの描写が上手くて、苦しくなるような本ばかりだけど、この本はそんな女の子を心から応援できた。終わりも超良かった

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    2025年06月28日
  • 私の身体を生きる

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    様々な作家の性に対する(主に女性)事が書かれている。性といっても色々な主観や体験があって、知らない作家さんの事は調べて知りたくなり、好きな作家さんの事は今まで知らなかった部分を知り深く知れた様な気になった。

    生々しい描写や、親しい人であっても普段はあまり聞かない言わない性の事柄にビックリしたし、何だか安心?した。
    日本では性の話しはあまりオープンじゃないからこそ、この本で色んな人の性の事が知れて嬉しかった。次回作も出たらいいな。

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    2025年06月15日
  • 変半身

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    村田さんの作品は、どこか気持ち悪くて、だけどそれがしっかり私たち人間のことを指してるのが特徴的。視点は確かに気持ち悪いとか怖いって捉える人が多いかもしれないけど、その視点を持ってこんなにも言語化して比喩できるかって言われたら難しい。
    変半身は特にすごくて、信仰する対象をニンゲンは日々変えていく中で救われたような気になるっていう描写は頷けることが多かった。

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    2025年06月13日
  • マウス

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    コンビニ人間の次に好きな作品です!
    自分自身がくるみ割り人形を読むサブヒロインのようにこの本をなにかでつまずいた時に
    読みたいと思った。
    アッサリしてるけど内容は濃く感じるし
    あっという間に読めました。
    もやもやとした空気感を伝えるのがうまい。
    さすが村田沙耶香さん!

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    2025年06月12日
  • 生命式

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    全体として、自分が信じていたもの、頑なにしがみついているものなんて、脆くて存在すらしていないものかもしれないと滑稽に思わせてくれる話が寄せ集められていた
    もっともらしい概念はそのパッケージが強固なものとして先に作られそこに中身を詰め込んでいるだけなのに、中身が先に存在していたように錯覚してしまっている。概念の生成に精を出し、その消費で束の間の安寧を得る。
    意味わかんない短編もいくつかあったけど。


    生命式
    本当に正しいものなんてなくて常識や倫理なんていとも簡単に変容しうるのに、古来からこれが正解だった、もしくは、今出ている結論が最適解だ、みたいな態度に異議を申し立てたくなる気持ちに大共感

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    2025年06月14日
  • 私の身体を生きる

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    性被害に遭ってる人の多さに驚いた。
    それ含め、53年共に過ごしてきた自分の体について書きたくなった。
    いい本に出会ったなー。

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    2025年06月08日
  • 授乳

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    気持ち悪いキモチワルイ!(好き!褒めてる!)

    デビュー作からこんなにねっとりとじんわりと狂気に魅せられてしまう作品?作家?はそうそういないと思う。

    個人的に蛾の部分と嘔吐シーンがお気に入り。

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    2025年06月03日
  • 私の身体を生きる

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    この本を読むとだいたいの女性はなんらかの性被害に合ってる、幼い頃から大人になるまでの期間で。
    男性も性被害にあうこともあると思うけど、女性の比ではないだろう。
    そういう危険にさらされながら生きるってどういことだろう。
    そういう話しばかりじゃないけど「私の身体を生きる」というテーマで書くとなったらそこは避けられないことなんだろう。
    特に西加奈子、柴崎友香、金原ひとみ、朝吹真理子、藤野可織、藤原麻里菜のは身につまされた。
    千早茜の「私は小さくない」は共感。(そこまで激しく大きく強くなりたいとは思わなかったけど)
    鈴木涼美の「汚してみたくて仕方なかった」はぶっとんでた。すごいアカデミックな環境だから

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    2025年06月03日
  • コンビニ人間

    購入済み

    面白かった

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    2025年05月30日
  • 地球星人(新潮文庫)

    匿名

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    少し大人びた少女の恋を描いた物語かと思いきや、全然違った。人間の壊れ方を見てしまった気がした。
    狂気で震えた。

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    2025年05月20日
  • ご本、出しときますね?

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    2016年~2017年に BS で放送されていた番組を書籍化したもの。オードリー若林氏が各回2人の作家をゲストに迎えて行う鼎談集である。もともと知り合いの方も多いようで、堅苦しい話も小難しい話もなく、気軽に読める。

    小説を読んだだけでは分からない作家さんの側面が見られて楽しいし、読んだことのない作家さんも、話がおもしろい方の本は読んでみたくなる。また、毎回の鼎談の最後に紹介される本も、興味をひかれるものが多かった。

    読書の幅を広げたい方に。

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    2025年05月19日
  • 変半身

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    作者名伏せて読んでもこれは村田沙耶香だね〜ってわかるくらい村田沙耶香。
    秘教とか、カルトとか、民間信仰みたいな話大学時代に授業取るくらいは好きだったから興味深く読んだけど、内容としてはめちゃ気持ち悪い。笑
    高城くん見てめちゃめちゃもどかしくなった…。

    昔から信じてたものが、誰かの手によって作られたものだって知ったら確かに全てのことに疑心暗鬼になるかもしれないね。

    後半の潮を吹きたい夫婦の話も、潮吹き成功に向けた部活動みたいな感じで描かれてるのがめっちゃシュールで面白かった。

    途中、老婆が海で潮ではなく放尿するシーン、めちゃくちゃ綺麗に描かれてるのもおもろい。

    人間の体内に流れる液体だっ

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    2025年05月06日
  • 私の身体を生きる

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    ネタバレ

    自分の身体、この女の身体について色々考えたりすることが最近多くてなんかつらくて手に取った。女性たちが自分たちの身体のことや性のことを話すときなぜだか安心する。わたしもそう思っていると、同じように考えている人がいるというのはそういう安心材料になるんだと思う。どの書き手も性被害を受けている人が多くて本当に社会はクソだ…… 碌でもない人ばかりで、そのせいで自分の体を大切にできない女性がいたりするんだと知った。
    わたしはもうずっと女しか子どもを産めないことが本当に許せないので、藤野可織さんの妊娠についてのエッセイは本当に本当にめちゃくちゃ凄いな〜と思った。妊娠出産の機能を持つのが女性だけである時点で

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    2025年04月30日
  • 【合本版】世界99

    匿名

    購入済み

    独特の世界観に惹き込まれました。

    #共感する #深い #ダーク

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    2025年04月26日