村田沙耶香のレビュー一覧
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『コンビニ人間』などの著書で有名な村田沙耶香さんのエッセイ。
“脳世界”というワードに惹かれ、つい手に取った。
1話が見開き4ページぐらいの量なので、隙間時間にちょこちょこ読みすすめられるのがよい。
勘違いが多い、つい周りを見てから動いてしまう、数字に弱い…など私にとって「それそれ!」と共感できることが多かった。
村田さんは今までの人生エピソードを赤裸々に淡々と書いている。
それは「わたしだったら恥ずかしくて自己開示できないな〜」という内容も含めて。
それだけ小説家という職業は、自分とたくさん向き合い、自己開示できるぐらいまで自己のエピソードを昇華させていくのだろうと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【あらすじ】
思春期なんて、とっくに卒業したと思っていたのに…⁉
30歳を過ぎたころから起こる、さまざまな「身体の変化」や「心の揺れ」にとまどいつつも向き合う日々――「大人の思春期病」をテーマに、大好きな女友達とおしゃべりするように書きとめたエッセイ。
女性誌「anan」で連載し、多くのアラサー女子の共感をよんだ初エッセイ集の文庫化。
・「結婚願望はないです」と答えていた若かった自分を反省して、「機会があったらしてみたい」と答える今日このごろ。大きな成長、この変化が嬉しい!
・自意識が邪魔して、FBやmixiにほとんど意味のあることを書きこめず。SNSにお洒落な写真をアップロードできる日は来るのか⁉
・通販の罠にかかり、ネットのお洒落な店のサイトを見ている内に頭が沸騰。「この戦い、負けられない!」と早朝からPCに張り付いて予約に成功。気が付けば部屋は段ボール箱だらけ……
・年末年始もいつものコンビニでバイト。お一人さまの正月はいつもと違う空気感で嫌いじゃない。
・「バーに行こう!」と思い立ち、初めて一人で入った店が「シガーバー」……
・同世代の女性と会うといつも話す「産むか、産まないか」。「産まない派」と見せかけて「本当にそれでいいのか」と夜中に悶々とするわたし。期限は迫る。
「こんなこと気にして、自意識過剰で、馬鹿だなあ」と笑ってほしい、と著者(「文庫版あとがき」)。
【個人的な感想】
わたしも淑女の思春期に片足を突っ込んでいるな〜と思いながら読んだ。
特に「産むか、産まないか」問題には共感の嵐だった。
はじめての結婚願望
・皆、それぞれなりに、切実で、ぎりぎりだった。苦しんでいた。
→周りがどんどん結婚していく中で、今付き合っている彼と結婚したくない、できないと思いながらも別れられずダラダラと交際を続けている自分の今の状態のことを思って苦しくなった。
・自分と違う家で育って違う日常の中で生きてきた人と、話し合いながら2人にとって丁度いいやり方を模索していくこと。2人にとっての「結婚」を、もっと柔らかい発想で探していくこと。
→結婚ってこうあるべき。でも、自分はその枠に当てはまれないから結婚なんてできない。したくない。と考えていたが、もっと柔軟に2人にとって丁度いいやり方を模索したらいいんだ、と思うと少し気持ちが楽になった気がする。
・実際に親から「本当は孫の顔が見たかったんだけどね、、、」とぽつりと言われて気絶している人もいる。でも、自分の選択した人生を生きているだけなのに、「親孝行」が「罪滅ぼし」になってしまうのは、やっぱり悲しすぎる。 -
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ネタバレよかった。
実験都市に移住してから彩度が下がってぐっと洗練される生き方になる。
誰もがお母さん、子供はみんなの子供ちゃん、性欲はクリーンルームで排泄しよう、というあり方いいなと思った。
だんだん恋愛感情も、家族制度への執着も消えて、自分の感情を自分で管理する、個、として人間の生き方の分業が進んでいていいな。
解説として寄せられている文章も本文の理解を助けてくれるが、子供のまっすぐさを兼ねた疑問の提示方を発達障害的と言うのは攻めすぎなのでは。
性行為はなんのためにするのか?
村田沙耶香はあらゆる小説でこれをテーマにしていると思う。どれも生々しいと忌避して、女性の妊娠、性行為、恋愛、家族、性的価値の消費からの解放されていて羨ましい。
村田沙耶香の小説は、男性にとってはディストピア、女性にとってはユートピア、確かにそうだなと思った。 -
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現代日本の奇想
村田沙耶香は恐ろしい。短篇が四作入ってゐるが、どれもこれも発想が奇抜で、展開がまったく読めない。通俗風の文体にとんでもないことがサラッと書かれてゐる。そのギャップが尋常ではない。
最初の短篇「丸の内魔法少女ミラクリーナ」の主人公は、子供のころから魔法少女を続けてゐるテイの社会人女性。もう良い年なのは自分でも分かってゐるのに、だんだん奇異な目で見てゐた親友やその彼氏のほうが魔法少女ごっこに乗ってくる本末顚倒。最後にきちんとオチがつけられる。
つづいての「秘密の花園」。主人公は、実家で小学校からのあこがれの男の子を社会人になって家で飼ふ。これも先ほどに勝るとも劣らない衝撃度だ。フェラのシーンが気色悪く書かれてゐるのがよい。
「無性教室」。ある時期まで学校で性別を隠蔽して過ごすことになる思春期盛りの主人公。性別を隠すことで起きる思考実験が最終的にいきつく先とは…… エロ注意。
最後「変容」。これも最後のたたみかけがすごい。怒りパワーMAXのセリフがむちゃくちゃだ。 -
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ネタバレ社会から家族を作れとか子供を産めとかそういうマジョリティ的な生き方を強いられそうになるとき、それってあなたの家族欲では?
“家族”って何でそんな特別みたいに扱われるんだろう…。もちろん自分の両親や兄弟姉妹のことは大切なんだけど。それを自分から作りたいとはあんまり思ってなくて。
「なぜ弟は母に欲望の処理を求めるのだろう」ってあって、愛されたいって欲望は家族欲なのかと腑に落ちて その処理をしたいされたいっていう双方向の矢印が伴わないってなったらただ自己処理すればいいって恵奈の考え方も本当にすごいな……
「家族」を辞書で引いて「システム」に辿り着くところが好きだった。家族ってそういう社会的な単位なだけで大きな社会のなかの部品でしかないし、社会を回していくためのシステムだな〜って妙に納得してしまった。
カーテンにくるまってオナニーする話生命式?の短編のなかで読んだことあるな〜、世界99もだけど短編の内容が長編まで膨らむことが村田さんのなかにあるんだろうか。 -
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女性作家の自身の身体にまつわるエッセイ集。特に30,40代の今人気の作家さんたちだけを集めたというのが面白い。自身の身長について書かれている方もいたが、自ずと性にまつわる話が多かった。
個人的に感動したのは村田沙耶香さんと能町みね子さん。こちらの感想で、女性なのに自慰について書かれている方が多くて引いた、という感想が少なくないのは正直ちょっと残念だなと思った。村田沙耶香さんは幼少期から行っていた自慰について、いやらしいものという周囲との認識の差に未だに慣れない、ということを書かれていたのだが、子供の頃の自分の王国という表現でその感覚について本当に美しい描写をされており、涙が出そうなほど感動した。現代の子供向けの性教育本を読むと、自慰は人前でオープンにするものではないがご褒美のようなもの、とあり、本来いやらしく汚らわしいものというより村田さんのような表現が正しいのではないかと思った。
また、能町さんの文章は珍しく彼女が普段あまり公で書かれない自身のトランスジェンダーであることの葛藤が書かれており、普段の彼女の冷笑系の口調ではなく、本当に心の叫びという感じで涙が出た。さすが言語化能力に長けている方だけあって、「ノーマル」な人間への想いなど、初めてトランスジェンダーの心の片鱗のようなものを少し理解できたような気がした。
それにしても、西加奈子さん始め、ほとんどの作家さんが若い頃に性被害を経験しているというのが恐ろしすぎる。言葉にするお仕事の方たちだからこのようにオープンにして下さったが、被害を言葉にできない人間がどれほどいるか(小さいものも含めたらもしかしたらほとんどの方かもしれない)と思い知らされた。 -
Posted by ブクログ
村田沙耶香さんのエッセイを読んだ。この人の作品は何をどうしたrこの角度から話を書けるのか、と思うけどエッセイを読むと少しだけ彼女の世界への眼差しがわかる気がする。
そんなことを考えたこともなかった、ということもあれば、大変おこがましいけど共感したり、私もそう思ってた!ということもあったり。
当然のことながらエッセイを読むということはその人の価値観をわずかに垣間見ることでもあり、一杯のコーヒーやコンビニのレジ袋にさえ、人それぞれの眼差しを知ることができる。私にはない眼差しを知ることはヒリヒリして心地がいいし、自分の尺度がすべてではないことをわからせてくれるから好き -
Posted by ブクログ
3作目の村田 沙耶香作品。先日読んだ『信仰』よりも個人的には好きな作品でした❗️
4編からなる短編集で、コメディタッチの物やホラーチックな物、SFっぽい物とバラエティに富んだ構成で、電車の中で読んでいて途中乗り過ごしてしまうくらい惹き込まれました❗️
『コンビニ人間』を読んだ時は、それ程村田作品の良さが分かりませんでしたが、『信仰』や本書を読んで、ありそうには思えない世界観だけれども、もしかしたら近い未来そんな世界になるかも知れないと思ってしまう内容が魅力の一つなのかなぁと思っています。
好きな話しは、表題作の『丸の内魔法少女ミラクリーナ』と『無性教室』の2編です❗️