村田沙耶香のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ASDの人間の本と聞いて読んでみた。普通のムラの内側にいる人たちが読者の大半だろうに、これが本屋大賞を取るというのはどういう感覚で読まれた結果なんだろう。理解不能な奇特な生物を檻の外から覗き見るような感じ?私は主人公の言うなぜ結婚や出産をしていないことで気味悪がられるのか分からない感覚も、白羽さんが言うムラから排他される苦しさも共感しながら読めたけど、普通はそうではないわけでしょう。普通の人の感想が知りたい。
ムラに迎合する生き方でなくても、居場所だと思えるものがあるのは幸せなことじゃないかな。迎合もできないしこれと言ったこともないので正直羨ましい。 -
Posted by ブクログ
多分私より読書家の方たちは、私みたいな率直な感想よりも、物語を通して得られた知見のような部分がもっと鮮明に見えるのだろうけど、、
「知能が低いって、すごく便利な言い訳」
これ、上の感想、まんまやない?と今感想書きながら思いました。分からないことを理由に、考えることから逃げず謙虚な姿勢を持ちたいところです。
この世界99は、昭和の世界観のまま、ピョコルンが登場したことによって、ピョコルンになんでもかんでもやらせようとする亭主関白な価値観が蔓延ってる、やっぱりそれってかなりしんどいなぁ。女性しか出産できないけど、令和は共働き・男性も家事育児は一緒にやっていこうという時代。ちょっとフェミニスト? -
Posted by ブクログ
ネタバレ「普通」ということについて考えさせられた。
また、それと同時に世の中にある「世間」の目や考え方について想起させられた。皆が当たり前だと思っていることやこれをして普通だということに疑問を持ったりすることも多かったので共感する部分もあった。
古倉と白羽はどちらも社不ではあると思うが、
古倉は社会に馴染もうとして努力をしていて、
白羽は社会に馴染もうとせず自分の意見を通そうとしていて対照的だった。
古倉は最終的に社会に馴染むのではなく、自分の意見を通そうとしてコンビニに戻ることになるんだと思うが、自分も同じ立場であればそうしたい、そうあるべきではと思った。
必ずしも社会の求める普通が良いとも思 -
Posted by ブクログ
心にずしんとくる話だった。
忘れられない本だし、何度も読まないといけないと思わされる本。
カルトと流行に乗っ取った購買・行動、その二つに大きな違いはないのに、前者には当たり前のように嫌悪感を抱き、後者は当たり前のように容認する自分が恐ろしくなった。カルトの教祖になること、ブランドの人気プロデューサーになること、何が違うんだろう。
個性や多様性を尊重することが大事な世の中、でも自分にとって異質で恐ろしく感じるものが身近にあったら尊重できる?と考えると、できない。
様々な短編を通して、いろんなことをいかに自分の都合の良いように、気持ちの良いように考えていたかを痛感させられる本。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこの本を通して感じたのは、村田沙耶香という作家に対する印象が変わったということだった。これまで『殺人出産』のイメージが強く、独特で強固な世界観ゆえに、ついていけない、あるいは怖いと感じる作家という印象を持っていた。しかし本書に収められた短編やエッセイは、理解しきれない部分を多く含みながらも、その「わからなさ」自体が面白さとして成立しており、むしろ強く惹かれる読書体験だった。
特に印象に残ったのは、「信仰」や「生存」といった短編である。これらの作品では、現代の日本社会が抱える歪みや息苦しさが、極端な形にまで凝縮され、もしそれを突き詰めていったら、こんなことも起こり得るのかもしれない、という世界 -
Posted by ブクログ
ネタバレ村田沙耶香さんの小説を初めて読んだので、ファンタジーな文に不思議な気持ちになりました。
1番好きなお話は『気持ちよさという罪』でした!
↓↓ネタバレです↓↓
「自分にとって気持ちがいい多様性」が怖い。「自分にとって気持ちが悪い多様性」が何なのか、ちゃんと自分の中で克明に言語化されて辿り着くまで、その言葉を使って快楽に浸るのが怖い。
ここの文が大好きです。自分の受け入れやすいもの、自分を傷つけないもの、自分が嫌がるもの全て含めて多様性という便利な言葉に酔ってしまう怖さ。
正直多様性という言葉を使って、個人個人を見てこなかった私はドキリとしました。
村田さんが思っていることとは受け取り方が