村田沙耶香のレビュー一覧

  • タダイマトビラ

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    『タダイマノトビラ』 村田沙耶香

    これですよ、これ。私が求めていたものは!!
    沢山の本を片っ端から漁って読んでいても、ブルブル震えて口角があがるあの高揚感を得られる本は中々に少ない。 出会えないことの方が多い。
    しかし、村田沙耶香さんの本は私の期待を裏切らない。
    平日の忙しい合間を縫ってあっという間に読み切ってしまった。
    私の語彙力に限界があるのでネタバレをせずに、感想を書くのならば…
    月並みな表現ではあるがカフカの『変身』を彷彿させた、と言ってもいいだろうか。
    結末の気持ち悪さに思わず寒気がした、とんでもない小説にまた出会ってしまった。

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    2026年05月20日
  • しろいろの街の、その骨の体温の

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    村田さんの初期作品は今とはまた違う雰囲気でとても面白かった。小学生から中学生の心情が非常に細かく繊細に描かれていた。特に中学生編は自分の中学時代のクラスを思い出すようでリアルだった。個人的に信子のキャラが1番際立っていたと思う。自我が強すぎるのか協調性がないのかこの手の女子は中学で一人はいただろう。こういう女子に限って自信家だったりする。そして、主人公結佳がクラスは人間を冷静に考えているところに驚いた。この年でここまで考えられる子はいないと思う。私も今思えば何ともなかったことだが、中学時代はこの本に出てくる女子と同じような考えだった。少し昔に戻ったような気がしてとても楽しく読めた。結佳や伊吹が高校生、そして大人になり、どう成長していくのかも気になった。

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    2026年05月15日
  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ

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    クレイジーな村田沙耶香ワールドが堪らない。魔法少女ごっこのやめ時を見失った36歳の会社員。同級生を合意のもとで監禁する大学生。校則で性別が禁止された高校生。時代の流れで「怒り」の感情が古臭いものになった世界。すべてが面白かった。もう、ほんと、価値観ってなんなんでしょうね。

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    2026年05月12日
  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ

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    四篇の短編集。
    内容が深い。

    無意識にやっている、その行動は、実は決められたものだった、、、自我って何?
    デフォルトって、何なのか。

    たしかに、常識がいい感じにひっくり返った。

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    2026年05月10日
  • しろいろの街の、その骨の体温の

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    村田沙耶香さんの書く話はいつもグロくて痛々しくて重くて読むの体力いるというか、なのに読み進めたくなるし夢中になる。
    この小説もそのうちの1つで、記憶に残る1冊になった。
    子供の頃の独特な気持ち、説明しようのない感覚、そのリアルで繊細なものがわかる気がしてずっしりくる作品だった。

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    2026年05月05日
  • 私の身体を生きる

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    凄かった。エッセイというものをほぼ読んだことがなかった私にとって強烈な読書体験だった。
    ほんタメというYouTubeチャンネルで紹介されており興味を持って読んでみた。これは、映像化はきっと難しい、本という媒体のみを通して伝えられる感覚だと思った。
    共感できる部分も多く、一方で共感できなかったあの子の振る舞いはこんな感覚にルーツがあったのではと思い至るところもあって、強烈に胸に響いた。私の感じたもやもやを言語化してもらったようで嬉しさもあった。自身も女性性を元とした経験はポジティブ面、ネガティブ面ともにあり、同じような経験をした作家がそれをどう捉えるかを聞けたことが嬉しかった。
    性に関する体験をもとに感情が描かれていて、一読するだけでは飲み込みきれなかった部分もあった。一作ずつ丁寧に読みといていきたい。

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    2026年05月04日
  • マウス

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    なんだこれは。めちゃくちゃいいぞ。すごい好き。

    人間の強さ、弱さ、って、いったい何だ?

    小5の春から同じクラスになった瀬里奈と〈私〉律。最初から仲が良かったわけじゃないけれど、ジグソーパズルのピースの凸凹がピッタリ合うように、この2人だからこそ親友になれた。

    ラスト近くはずっと泣きそうになりながら読んでた。うれしかった。すごく大事なことを見せられた気がする。

    あたくし、村田沙耶香さんのファン、確定です。

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    2026年04月25日
  • しろいろの街の、その骨の体温の

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    ニュータウンで生まれ育ったこともあるかもしれないけど、多くの登場人物たちに自己を投影して恥ずかしさや共感をおぼえた。
    価値観というものの脆さと強さ、ありのままでいることの難しさと美しさ。
    本を読み終わった後に放心状態になるっていうのはこういうことか、、、ってくらいしばらく動けなかった。
    西さんの解説にもあったけど目を背けたくなるほどの苦しさとそこから「自分だけの価値観」をもつまでの軌跡が泥臭く美しかった。
    自分自身を愛せなくて悩んでいた今の自分にとって、本当に出会えて良かったと思える作品でした。

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    2026年04月21日
  • 授乳

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    村田沙耶香のデビュー作「授乳」

    村田沙耶香は、マイノリティから見た「普通」の世界、そしてその「普通」を謳う世界の異様さを描くのが得意な作家だと思っていたが、やはりデビュー作ということもあり、そうした作風と微妙に異なっていた。

    「授乳」で驚いたのは、主人公の微妙にサディスティック的な性格だった。村田沙耶香といえば、主人公に攻撃性などなく、むしろ外の世界に対して無関心的であったり、無感情、どこか感情の鈍麻したところがある主人公ばかりだ。その中で、サドに快感を抱いてそうな少女が主人公として描かれるのは驚いた。

    他の作品でも、「マイノリティ」が描かれているのはあまり変わりないものの、「マイノリティ」のおびる、生きながら滲み出てくる狂気が目立った。「普通」の異常性より、「普通」の世界に馴染めず、苦しみ、浮き出てくる腫れものを描いているようだった。

    どの短編も面白く、やっぱり村田沙耶香は天才だなと思った。他の作品も全部読みたい。

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    2026年04月16日
  • 信仰

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    ネタバレ

    殺人出産を読んで疲弊しちゃったので村田沙耶香作品の中で比較的ライトそうだと思って読んだ。SF多めでどの話もシンプルにすごく面白かった!特に「生存」「書かなかった小説」「最後の展覧会」「彼らの惑星へ帰っていくこと」が好き。エッセイの現実の話なのかフィクションなのか境界がぼやけることがあったけどそれもそれで面白かった。


    以下備忘録
    ■信仰
    最後の展開ドキドキした。主人公のミキほどではなくても原価や現実的なことを考えちゃうタイプだから、どういう結末になるのか楽しみだったけどかなり予想外だった。現実ってカルトの対義語だと思ってたから混乱した。現実主義者ならそれでもいいけどそれを他人に押し付けたらカルトと一緒だ。

    ■生存 ★
    こんな未来は嫌だ。けど温暖化や格差がこのまま進んだらこうなる可能性もあるのかも。。。通知表やらアドバイザーの設定がリアル。クミの諦念感が悲しかった。ハヤトと結婚する未来を選んでほしかった泣

    ■土脉潤起
    切ない苦しい。。野人の続きが気になってはいたけど、家族視点で見るとやるせない悲しすぎる。

    ■彼らの惑星へ帰っていくこと ★
    好きだな・・・と思っていたら終盤でやっとエッセイだったことに気づいた。「地球は、私が現実に触ることができる唯一の星だ。いつからか、そのことに感動するようになった。」というフレーズが特に好き。地球星人で似たような話が読めるのかな。

    ■カルチャーショック
    均一化SF!!ハーモニーをもう一度読みたくなった。

    ■気持ちよさという罪 ★
    個性という言葉への不快感の言語化がシンプルで的確で感動した。「クレイジーさやか」は聞いたことがあったけどそんな裏話があるとは知らなかったし、途中まで何が問題なのかよくわからなかったけど、プロデューサーのセリフでラベリングの不快感がよくわかった。自分を裁き続けられますようにという多様化を願う理由が素敵。

    ■書かなかった小説 ★
    クローンSF。テンポよく展開の予想を裏切られて楽しかった。性格とか感情ってなんなんだ??

    ■最後の展覧会 ★
    「Kとマツカタは、彼らの中で、何度も咲いた。」好き。読み終わった後に日本人とドイツ人の美術収集家の架空の出会いがテーマになっていると知ってより好きになった。この話に限らずだけど、村田さんのSFって特殊な設定でも短い文章の説明だけですんなり入ってきて情景が浮かび上がってしまうのすごい。

    ◼️無害な生きもの
    人間が人間を害獣と認定してから1000年後の未来の話、深夜に弥生さんからメッセージを受け取ったあたりから急に訳分からなくなってしまった。「肉」も結局正体がわからないし実態は人間みたいな話と予想してたけど違うのか・・?大人は子供に害獣と洗脳しておいて、「罪滅ぼし」をきっかけに再洗脳して本当は絶滅させる気がなかったってこと?あと4回くらいしっかり読まないと理解できないかも。大混乱。

    ■残雪
    遺書の相手が予想外すぎた。ページ数も会話量も少ないし琴音の素性もよくわかっていないままなのにラブレターみたいでときめいてしまった。。。

    ■いかり
    「まるで繊細な傍観者か、情報の暴力の被害者であるかのように、」「絶望と後悔に殴られ続けている。そのことすら卑怯だと思う。」の文が好き。スケールの大きな現実に対して自身の気質のまま向き合っているのが素敵だと思った。アダニアさんの小説読んでみたいけどかなり勇気がいる。

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    2026年04月12日
  • コンビニ人間

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    普通とは普通じゃないとは何か。身近な場所であるコンビニを舞台に社会的生物である人間の有り様を改めて考えさせられる面白い作品だった。

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    2026年04月06日
  • 私の身体を生きる

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    個人的にはむっちゃ面白かったが、娘を持つ父親としてはマジ複雑。危険すぎるやん、満員電車に乗せられないし、共学にも入れられない。とかやってると箱に入れすぎて社会に出て路頭に迷う。
    特に若い女性は希少性が高いし、あらゆる年齢層の男性から性的視線を向けられるキモさ、精神的苦痛は想像してもキツイ。
    しかも性被害に遭えば一生悩まされるし、キモい男性、痴漢は一定程度発生して避けようがないとしたら、。地獄に落ちないようにだけはしっかりと自衛せなあかんよな。

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    2026年03月31日
  • 生命式

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    P26.ドッグイヤーしました。
    他にも3ページ位。
    名作です。ムラサヤさん、ありがとう。
    おもしろすぎてニヤニヤしたり、爆笑箇所もあるし、うるっとしたり、そうだよね!と感心したり、忙しく盛り沢山でした。

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    2026年03月31日
  • タダイマトビラ

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    序盤中盤は、パンチなく、どうした⁉︎ と思いながら、最後にようやくムラサヤワールド現る。
    脳を騙すブームってちょっと前から少し流行ったけど、ムラサヤさんはその先いってる。さすがでした。

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    2026年03月28日
  • 授乳

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    面白い。これを読めるのが読書の醍醐味だと言ってもいい。自分だけでは触れることのない価値観、世界観をSFではなく、想像の範疇として捉えることができる。
    皆、自分の独自性と異常性を抱えながら、世間の枠の中に納めながら生きているのだと思う。
    各人の異常行動よりも、それを社会に染み込ませる作業に本当の怖さを感じた。

    "あたしは思う。たとえば自慰の才能があって、自分の性欲を完全に満たすことが出来る人がわざわざセックスなどしなくてもいいように、あたしのように愛を自己生産できる人間は、わざわざ他人との人間関係なんていらないんじゃないか。あたしはホシオをポケットにいれてさえいれば、誰もいない海の上に一人で浮かんでいたって、少しも寂しくなく生きていける。それどころか誰にも邪魔されずに思う存分満たされ続けることができるだろう。"

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    2026年03月19日
  • 【合本版】世界99

    匿名

    購入済み

    👏

    村田さんの作品で話題になっていたため購入しました。ここ最近で一番の衝撃でした。人に気軽にすすめられるものではないけれどみんなに読んで欲しい、良き作品に出会えました。

    #共感する

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    2026年03月18日
  • マウス

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    律の人目を気にしすぎているところ自分に似ていると思った。周りがどのくらいの戦闘力なのか測っているところ真ん中の人たちが一番そういうのに敏感かもあんまりみんな気にしてないのに

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    2026年03月17日
  • マウス

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    コンプレックスのある律、めちゃくちゃひねくれてんなーと思いながら、この2人の絡みがたまらなく愛おしく感じて良かった!
    最後はもっと続いてほしい、終わってほしくないと思ってしまった。

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    2026年03月15日
  • となりの脳世界

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    意外と普通の日常を送られている

    村田さんの経験、考えがすっごく極端になるとあの小説たちになるんだなと感じた。発端はすごく身近な日常。
    1つの出来事や1つの発言に、凄く真摯に考えられるようになりたいなと思った。

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    2026年03月12日
  • タダイマトビラ

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    村田沙耶香作品4冊目。
    家族という価値観を考え尽くすお話。
    渚が所有するガラス瓶の中に入ったお砂糖の中に生きる蟻の描写が美しかった。俯瞰してみれば人間だって同じかもしれない。ただただ命を繋ぐだけの存在。
    終盤の文体の変化について行けなくなりそうになったけど、作品に包まれた想いみたいなものは受け取れた気がする。

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    2026年03月04日