村田沙耶香のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ聴いていてここまでこの世界観にどっぷり
浸かるのかと恐ろしくなるほどに
今私が身を置いている世界にも影響が大きい
今の私たちの世の中の汚いものを
全て煮詰めたようなこの世界で
どこか他人事ではないような出来事が
次々へ起こる。
男尊女卑、痴漢、差別、自殺、出産、
ピョコルン。
主人公の空子は名前の通り空っぽで
性格のない人間。
空子は対人関係の中で相手によって
自分を変えて生きている。
そのあまりの極端さに異常だと感じながらも
それを行っていない人間なんていないと
自分自身を振り返ってしまう。
救いのない1冊でありながらも
なぜかこの世界から目を離せなくなっている
自分に恐怖を感じて -
Posted by ブクログ
衝撃的な終わり方をした上巻に続いて、すぐに下巻を読みました。上巻ではさまざまな感情や欲のゴミ箱になっていた如月空子が、新たなピョコルンという人類のゴミ箱に対して向ける感情や思考にゾッとしました。私もこの世界にいたらきっとこうなるんだろうなという説得力があり、とても楽しめました。
物語は10歳から始まり、49歳へと時間が進んでいきます。一人の人間の人生をここま追体験させてもらえるとは思っていなかったので、その構成には驚きと同時に大きな満足感がありました。
村田沙耶香さんの書く世界は、やはりどこまでも冷静で、そして容赦がありません。日常の中で自分が感じている人間への嫌悪感や違和感、気持ち悪さを -
Posted by ブクログ
ディストピア作品だと思って読み始めましたが、単なる架空の世界ではなく、私たちの現実の延長線上にある物語なのだと強く感じました。
設定自体は非常に大胆で、現代のモラルからするとインモラルに思える出来事も数多く描かれています。しかし、それらが淡々と書かれる事でかえって不気味すぎるほど現実味を帯び、これは決して他人事ではないと思わされる瞬間が何度何度もありました。少し怖くなるくらい。
主人公・如月空子の、場面ごとにペルソナを使い分ける在り方には強く感情移入をしました。だからこそ、白藤さんの生き方はどこか眩しく映り、対照的な存在として印象に残っています。私は白藤さんになりたかった。
村田沙耶香さ -
Posted by ブクログ
買い物という点では、横浜駅が最強だ。駅周辺になんでもある。『世界99』は、横浜駅みたいな小説だと思った。人のあらゆる醜さ、愚かさ、卑劣さ、しょうもなさがなんでも見つかる。人の醜さを直視させられ、そこから目を背けても、背けた先に別の醜さが目に入る。人間の汚点のバーゲンセールだ。
まあもちろん小説なので醜さを露呈しているのは登場人物なのだが、それが読み手の自分にガンガンに跳ね返ってきて気が滅入る。いちいち皮肉の攻撃力が高くて「止めてくれ、その術はオレに効く」ってなりまくるし、皮肉が刺さる以外でも嫌な気持ちになる場面が目白押しだ。読んでいて特に嫌だなと感じた登場人物の言動や考えこそが、自分が排除し -
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Posted by ブクログ
ネタバレ丸の内魔法少女ミラクリーナ
笑いと、村田沙耶香の「奪われたくない正義」のエッセンスが噛み合っていい一篇だった。
秘密の花園
グロテスクってこういうことを言うんだろうな…と思った。しかし、爽快感。気分のいい読後感が、妙で、楽しい。
無性教室
青春だなあ……。ちょっと切なさもあり。でもハッピーエンドにしちゃうのは、村田沙耶香のいいところ。この人はハッピーエンドしか書かない。
変容
村田沙耶香は本当に、架空の「変容」を描くのがうまい…と書こうとしていたのだけど、それすらパブスピホムパの手のひらの上だったらどうしよう?と今思っている。正直、めちゃくちゃ笑ったし、この作品がこの本の中で一番好きだ。 -
Posted by ブクログ
面白い。これを読めるのが読書の醍醐味だと言ってもいい。自分だけでは触れることのない価値観、世界観をSFではなく、想像の範疇として捉えることができる。
皆、自分の独自性と異常性を抱えながら、世間の枠の中に納めながら生きているのだと思う。
各人の異常行動よりも、それを社会に染み込ませる作業に本当の怖さを感じた。
"あたしは思う。たとえば自慰の才能があって、自分の性欲を完全に満たすことが出来る人がわざわざセックスなどしなくてもいいように、あたしのように愛を自己生産できる人間は、わざわざ他人との人間関係なんていらないんじゃないか。あたしはホシオをポケットにいれてさえいれば、誰もいない海の上 -
匿名
購入済み👏
村田さんの作品で話題になっていたため購入しました。ここ最近で一番の衝撃でした。人に気軽にすすめられるものではないけれどみんなに読んで欲しい、良き作品に出会えました。