村田沙耶香のレビュー一覧

  • 授乳
    許されたかった すごく共感してしまってその後がずっと苦しかった。
    他人の理想郷は気持ちの悪いものだ。
  • 消滅世界
    村田先生の独特な世界観が好き。
    2章までは、こんな世界に住んでみたいとも思ってしまった。
    家族とは恋人とはなんだろね。
    この狂ったような世界はとても面白い。
  • 変半身
    前半は生々しく、中盤から後半にかけては主人公と周囲の信仰心の乖離が見られる内容だった。前半は思わず顔をしかめるような嫌悪感の強い描写があったが、とても興味深く読めた。
  • 殺人出産
    初村田沙耶香作品です
    独特な世界観
    生や死に着目した、4つの世界
    こういった未来があるのかなと想像すると、私はどんな選択をするんだろうと考えました
    これから、村田さん作品を読んでいきたいと思います
  • 消滅世界
    村田沙耶香さんの作品を初めて読んだ。

    これが村田沙耶香ワールドなの…?ハンパない
    恋愛、結婚、性、生殖
    全ての概念がそれぞれで独立している世界の話
    夫婦間の性行為を近親相姦と呼んで忌避する。男女関係なく妊娠して、生まれた子供は全て施設で管理して育てる。全ての人類が"おかあさん"である。
    1万年後と...続きを読む
  • しろいろの街の、その骨の体温の
    自分に触れて、自分だけの価値観を知り、その言葉で他人に触れることで輪郭をつくる。
    自分につけられていると思う値札は、誰の意思でもない。でも、自分が他人に値札をつけているから、きっと他人も自分につけているだろうと思ってしまう。
    自分がどこに向かうか分からず、街もどんな形になるのか分からない。何がしたい...続きを読む
  • 生命式
    それぞれの話が自分にはヘビーで、1つ読み終わる度にしばらく思考して、読み進めるのにかなり時間がかかった。なにが常識で何が正常で、みたいなことをずっとぐるぐる考えてしまう。
  • ギンイロノウタ(新潮文庫)
    あなたは、子供だった頃、親に知られたくない秘密の場所がありましたか?

    子供時代は好奇心に満ち溢れた時代です。大人にとっては何のことはないようなことにも敏感に心が反応していく時代でもあります。一方で、それは大人の世界の扉を開く、もしくは大人の世界を覗き見するようなことでもあります。

    そんな中では、...続きを読む
  • 殺人出産
    村田沙耶香さんの本は初めて読んだ。読みやすくて面白かった。
    未来であり得なさそうであり得そうな事を書いているんだけど、骨子がしっかりあって、?と思う部分が少ない。本当に面白かった
  • 消滅世界
    ヒトだって動物だから、種の繁栄のための性欲があったりする。
    (性欲が無かったり、種の繁栄に繋がらない性欲があったりするのも人間の多様性)

    動物としてはもしかしたら、強いオスが色んな人と交わって優秀な遺伝子を残すのが自然なのかもしれない。

    けど、不特定多数と子供を作られてしまうと、これまで社会の単...続きを読む
  • マウス
     律と瀬里奈の物語。親友を、嫌いになる時ってある。近いからこそ嫌いになる。でも、その後、その嫌いなところもひっくるめて好きになって、より親友になっていく。
     長く続く親友は、その時々によっていろいろな関係性があると思う。ある時は、私の方が上(何が?って感じだが)だとか、ある時はあの子にはかなわない、...続きを読む
  • 授乳
    この小説の描写には驚かせられるものがあった。人の所作を無機質にまるで人間ではないロボット、無生物であるかのような描きかたをし、さりながらどこかグロデスクさや官能さも秘めている。あまりの気持ち悪さに思わず何度も本を閉じてしまった。
  • 地球星人(新潮文庫)
    あなたは、『工場』の部品でしょうか?

     (*˙ᵕ˙*)え?

    私たちは社会の中にそれぞれ一人の人間として生きています。人間が集団社会の中で生きる生き物である以上、そこには社会に適応していくことが否が応でも求められます。特にこの国は他人の目を意識する傾向が強い社会だと感じます。自分が何かをしたいと思...続きを読む
  • 地球星人(新潮文庫)
    文体を気にした最初の作品だった。
    独特な表現方法から作品に引き込まれ、日常生活に影響が出るほどのエネルギーを持った作品である。
  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ
    ちょっと普通の感覚や当たり前からずれている人や世界の4つの短編集。

    それぞれ発想が面白い!村田さん好きだなって思った。
  • 信仰
    不思議な世界観。
    思いつかない発想なのに、共感できる部分もある、不思議な感覚。

    「個性」とは、「大人たちにとって気持ちがいい、想像がつく範囲の、ちょうどいい、素敵な特徴」(p111より)
    たしかにね、想像以上の異物は個性にならずに排除されてしまう。
    村田さんのその視点から描かれる「多様性」の言葉も...続きを読む
  • 殺人出産
    常識が変わった世界、私だったらどう生きるか考えた。みんなが正しいと信じていることに対して、おかしいと声を上げることはできないと思う。過去10年を振り返ると、大なり小なり常識が変化していることはある。この先も少しずつ変わっていく世界に適応しながら生きていくしかないと思った。すごい世界を思いついたなと感...続きを読む
  • 信仰
    帯に書かれた「なぁ、俺とカルト始めない?」の言葉に驚き興味を持ったため、読んだ。
    短編集で読みやすく、登場人物の物事の考え方が自分の感覚とはかなり離れていて新しいものの味方を知ることができた。村田沙耶香さんの違う本を読みたいと思った。
  • 信仰
    限定コフレ。清澄白河のコーヒーショップ。ヴァンクリ。全身脱毛。医療ハイフ。クマ取り。歯列矯正。鼻の穴のホワイトニング。ロンババロンティックの皿。
    周囲に馴染むためには皆と同じものを信奉しなければならない、でも何故か一歩引いてしまってノリきれない、むしろくだらねぇとすら思いつつ孤高に生きるほどの覚悟は...続きを読む
  • 授乳
    この本は社会的な禁忌(あってはならぬマイノリティ)を描写していると思う。ぬいぐるみと共に生活する女性や許されることに快感を持つ女性も禁忌として書かれているが、特に先生とゲームをする女の子の描写が秀逸で、受賞も納得の出来だった。先生に乳房を吸わせるシーンは読んでいる側も歪んだ興奮を感じさせてくれた。ま...続きを読む