村田沙耶香のレビュー一覧

  • コンビニ人間

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    すごい話だった。
    私は古倉さんは自由になったのだと思う。自分でコンビニを再び選び取ったのだから。
    白羽は自分が合う場所を探したり適応する努力をすることを怠っているから、作中の世間からの評価も「嫌悪」一択なんだと思う。ChatGPTによると実際の世間、世界中でも嫌われているらしい。
    白羽は古倉さんの求人は嬉々として探して、世の中はどういう人を承認するかも理解しているのに、自分は挑戦しないことで逃げているから嫌われるのだと思う。

    0
    2026年04月06日
  • コンビニ人間

    購入済み

    普通とは普通じゃないとは何か。身近な場所であるコンビニを舞台に社会的生物である人間の有り様を改めて考えさせられる面白い作品だった。

    0
    2026年04月06日
  • 世界99 下

    Posted by ブクログ

    衝撃的な終わり方をした上巻に続いて、すぐに下巻を読みました。上巻ではさまざまな感情や欲のゴミ箱になっていた如月空子が、新たなピョコルンという人類のゴミ箱に対して向ける感情や思考にゾッとしました。私もこの世界にいたらきっとこうなるんだろうなという説得力があり、とても楽しめました。

    物語は10歳から始まり、49歳へと時間が進んでいきます。一人の人間の人生をここま追体験させてもらえるとは思っていなかったので、その構成には驚きと同時に大きな満足感がありました。

    村田沙耶香さんの書く世界は、やはりどこまでも冷静で、そして容赦がありません。日常の中で自分が感じている人間への嫌悪感や違和感、気持ち悪さを

    0
    2026年04月06日
  • 世界99 上

    Posted by ブクログ

    ディストピア作品だと思って読み始めましたが、単なる架空の世界ではなく、私たちの現実の延長線上にある物語なのだと強く感じました。

    設定自体は非常に大胆で、現代のモラルからするとインモラルに思える出来事も数多く描かれています。しかし、それらが淡々と書かれる事でかえって不気味すぎるほど現実味を帯び、これは決して他人事ではないと思わされる瞬間が何度何度もありました。少し怖くなるくらい。

    主人公・如月空子の、場面ごとにペルソナを使い分ける在り方には強く感情移入をしました。だからこそ、白藤さんの生き方はどこか眩しく映り、対照的な存在として印象に残っています。私は白藤さんになりたかった。

    村田沙耶香さ

    0
    2026年04月06日
  • 世界99 上

    Posted by ブクログ

    買い物という点では、横浜駅が最強だ。駅周辺になんでもある。『世界99』は、横浜駅みたいな小説だと思った。人のあらゆる醜さ、愚かさ、卑劣さ、しょうもなさがなんでも見つかる。人の醜さを直視させられ、そこから目を背けても、背けた先に別の醜さが目に入る。人間の汚点のバーゲンセールだ。

    まあもちろん小説なので醜さを露呈しているのは登場人物なのだが、それが読み手の自分にガンガンに跳ね返ってきて気が滅入る。いちいち皮肉の攻撃力が高くて「止めてくれ、その術はオレに効く」ってなりまくるし、皮肉が刺さる以外でも嫌な気持ちになる場面が目白押しだ。読んでいて特に嫌だなと感じた登場人物の言動や考えこそが、自分が排除し

    0
    2026年04月01日
  • 私の身体を生きる

    Posted by ブクログ

    個人的にはむっちゃ面白かったが、娘を持つ父親としてはマジ複雑。危険すぎるやん、満員電車に乗せられないし、共学にも入れられない。とかやってると箱に入れすぎて社会に出て路頭に迷う。
    特に若い女性は希少性が高いし、あらゆる年齢層の男性から性的視線を向けられるキモさ、精神的苦痛は想像してもキツイ。
    しかも性被害に遭えば一生悩まされるし、キモい男性、痴漢は一定程度発生して避けようがないとしたら、。地獄に落ちないようにだけはしっかりと自衛せなあかんよな。

    0
    2026年03月31日
  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    丸の内魔法少女ミラクリーナ
    笑いと、村田沙耶香の「奪われたくない正義」のエッセンスが噛み合っていい一篇だった。

    秘密の花園
    グロテスクってこういうことを言うんだろうな…と思った。しかし、爽快感。気分のいい読後感が、妙で、楽しい。

    無性教室
    青春だなあ……。ちょっと切なさもあり。でもハッピーエンドにしちゃうのは、村田沙耶香のいいところ。この人はハッピーエンドしか書かない。

    変容
    村田沙耶香は本当に、架空の「変容」を描くのがうまい…と書こうとしていたのだけど、それすらパブスピホムパの手のひらの上だったらどうしよう?と今思っている。正直、めちゃくちゃ笑ったし、この作品がこの本の中で一番好きだ。

    0
    2026年04月03日
  • 世界99 上

    Posted by ブクログ

    冒頭から、ピョコルンという名の謎の生き物が出てきて、読み進めると、姿形等がわかるようになり、それでも判然としない感じだったけど、最後まで読むとそういうことかと一応納得。
    物語としては、全般的に気持ち悪いのだが、世界99という意味には共感できた。
    主人公のトレース、呼応というのは、人間なら誰しもやっていることだと思う、そうした方が、過ごしやすい、生きやすいと思うときがあるから。ただ使いすぎると自我は何なのかってわからなくなるのも、確かにその通りだと思った。
    下巻も、きっと気持ち悪い世界なのだろう。

    0
    2026年03月31日
  • 信仰

    Posted by ブクログ

    村田沙耶香は天才だ、と思った。
    短編集の好きな理由の一つは、
    どれかひとつは絶対自分に刺さるからだが、
    村田沙耶香の短編集は、打率九割だった。

    「異物」の主人公から見た「普通」の世界。
    その様を淡々と描写する筆致は読みやすく、鮮やかで、美しい。その上構想される世界は独創的、風刺的で、この上ない。

    思想が自分に近いと思う分、くやしい。
    自分にはそれを表現する力はまだないが、
    村田沙耶香には文学というすばらしい武器がある。

    村田沙耶香こそ、
    現代を代表する実存主義者だと感じた。

    また読み返したときに、それぞれの短編について感想を書きたい。

    0
    2026年03月30日
  • 地球星人(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    吐き気でトイレに駆け込んだくらい気持ち悪かった。読んだことを後悔したけど1日経ったらなんかめちゃくちゃ面白かったなと思った本。
    コンビニ人間もだけど、いわゆる普通を逸脱した人物の行動や考え方に気持ち悪さを感じつつ、共感できる所が1ミリだけある、そんな村田沙耶香のストーリーがとても好き。

    0
    2026年03月30日
  • 世界99 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    すごい!めちゃくちゃ面白い!!

    ディストピアSF版人間失格みたいな。こんなに事細かに露悪的な小説は久しぶり。
    キャラクターがパンチが効いているし、ガジェット…扱いしてよいのかわからないけれど、1回10万円の枯れ葉食べるセッションだの、「訪れた」言葉を書く書道だの本当に最高!大笑い。

    まあでもね、描き方はあれだけど、わたしたちの世界もだいたいこうだからねえ。痴漢のところとか、あるあるすぎる。

    わたしも空子ちゃんを少しはダウンロードできたかしら。

    0
    2026年03月30日
  • 地球星人(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    主人公の奈月がコンビニ人間の主人公と同じく合理的で論理的な思考方法をしているから、その思想に納得ができてしまって、段々と我々地球星人の方が気持ち悪く見えてくる。
    主人公サイドから見れば、我々地球星人が狂っていて、我々地球星人サイドから見れば、主人公サイドが狂っている。我々読者サイドから見れば、どちらのサイドも等しく狂っている。
    この物語に出てくるヤツらは全員狂人…なら、全員一般人とも言えるのか?それは、この宇宙に狂ってないヤツなんかいねぇよっていうメタファーなのか?考えれば考えるほどオモシロイ。
    やっぱり村田沙耶香大好きだ。

    0
    2026年03月29日
  • 消滅世界

    Posted by ブクログ

    やはりこの作者は天才である。
    この作品は章を追うごとに現代における概念が欠落していく。

    この作品を読んで、現代における欲望や感情が社会システムによって成り立っているものなのではないかと感じられる作品だと思いました。



    0
    2026年03月29日
  • 生命式

    Posted by ブクログ

    P26.ドッグイヤーしました。
    他にも3ページ位。
    名作です。ムラサヤさん、ありがとう。
    おもしろすぎてニヤニヤしたり、爆笑箇所もあるし、うるっとしたり、そうだよね!と感心したり、忙しく盛り沢山でした。

    0
    2026年03月31日
  • タダイマトビラ

    Posted by ブクログ

    序盤中盤は、パンチなく、どうした⁉︎ と思いながら、最後にようやくムラサヤワールド現る。
    脳を騙すブームってちょっと前から少し流行ったけど、ムラサヤさんはその先いってる。さすがでした。

    0
    2026年03月28日
  • 殺人出産

    Posted by ブクログ

    殺人出産:最初からクレイジーなので面白い。嬉しい。お話は、なんかじんわりとする。不思議だなぁ。。上手く言語化できないんだけど。。。「特定の正義に洗脳されることは狂気ですよ。」
    トリプル:「大人の干渉を嫌がるわりには、自分たちだって同じことをしている」
    清潔な結婚と、余命は私が考えてたことにかなり近いのでびっくりした。
    ムラサヤさんの本おもしろい。おもしろいって言葉で合ってるのか分からないけど、楽しい。★5以上の本でした。

    0
    2026年03月25日
  • 世界99 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2週間くらいで読み終わった!
    さすが村田さんの小説,今回も面白い。
    キーワードとして,呼応,トレース,の2つが挙げられる。
    主人公の空子(名前からして空っぽ…)は,他人に呼応し,振る舞いをトレースすることで生きてきたので,自我がなく,感情がない。
    ピョコルン,という謎の生物が登場し,後にキーとなる。また,ラロロリン人という,迫害されるべきか否かわからない人種が出てくる。後々,ラロロリン人は完全なる悪として扱われ,下巻へと続く。
    結婚すると,女は男に飼われ,家電・性処理道具として消費されることを母を通して気付いた空子は,1人で生きるか葛藤するが,結局結婚する。
    大人になると,空子は色々な世界を行

    0
    2026年03月23日
  • 地球星人(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    村田ワールド全開の作品
    コンビニ人間もそうだったが、
    人が当たり前と思っている生活に常に懐疑的な目線を向けている主人公の魅力に引き込まれます
    手が止まりませんでした

    0
    2026年03月22日
  • 世界99 上

    Posted by ブクログ

    主人公が周りに合わせて人格を変えて生きている姿が独特で、不気味さがありつつもどこか共感してしまった。自分を持たずに「うまく生きる」ことの楽さと怖さが同時に伝わってきて、読みながら少しゾッとした。これから世界や人間関係がどう変わっていくのか気になる作品だった。下巻が楽しみ。

    0
    2026年03月20日
  • 授乳

    Posted by ブクログ

    面白い。これを読めるのが読書の醍醐味だと言ってもいい。自分だけでは触れることのない価値観、世界観をSFではなく、想像の範疇として捉えることができる。
    皆、自分の独自性と異常性を抱えながら、世間の枠の中に納めながら生きているのだと思う。
    各人の異常行動よりも、それを社会に染み込ませる作業に本当の怖さを感じた。

    "あたしは思う。たとえば自慰の才能があって、自分の性欲を完全に満たすことが出来る人がわざわざセックスなどしなくてもいいように、あたしのように愛を自己生産できる人間は、わざわざ他人との人間関係なんていらないんじゃないか。あたしはホシオをポケットにいれてさえいれば、誰もいない海の上

    0
    2026年03月19日