村田沙耶香のレビュー一覧

  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ

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    セクシュアルな題材に淡々と疑問符をつけて書き表してくれる村田沙耶香さんは本当に凄い人だ。声に出しては言いづらいけど心の内側に秘めている大事な感情や、世間と乖離してしまっている自覚はあるけれど止められないマイノリティな気持ちを真向から否定しないでいてくれる。短編の物語すべてが面白いという私にとってはなかなかレアな大当たりの一冊だった。
    「変容」が特にお気に入り。「怒り」を共有しあうシーンでは文章すらも確かな熱を帯びていて最高だった。

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    2026年07月12日
  • 世界99 下

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    すごい物語にどっぷり浸かれたなという満足感。いろいろ考察しようとするけれど、言葉にまとまらずに呆然としてしまう。ラストに向けてはもうちょっとボリュームあっても良かったな。でもあの状態の空子さんが語れる解像度はあのくらいかな。
    「実用的輪廻転生用大量均一記憶人間リサイクル製造施設」のネーミングに爆笑。

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    2026年07月11日
  • 地球星人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ポハピピンポボピアが最後まで覚えられなかった。。
    コンビニ人間が大好きだったのでずっと読みたかった本。世間のことを工場と呼び、世界への違和感から自分を宇宙人と信じてやまない子どもの話が前編。
    大人になってもまったく変わらず拗らせている。そしたらまさかの同じ考えの人間がもう1人。洗脳なのか伝染なのか、でも妙に納得のいく話。後半、由宇も宇宙人に戻ってきてからが特にめちゃくちゃ面白かった。
    ずっと自分のものではなかった身体を、地球星人を食べることで取り戻した瞬間は感動まで覚えた。

    生き延びなくても生きることができるのか。真理。

    ずっと意味わからない話をとても納得のいくように書かれており、自分の考

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    2026年07月11日
  • 世界99 上

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    4.8

    どんなジャンルの本なのか分からない。
    とても面白い!!

    一人一人が持っている各環境での自分のキャラクターや性格を細かく因数分解し表現されているのが、初めての感覚でとても楽しめた。

    また、その描写が描かれている世界観が今の世界と通じる感じもあり薄気味悪いが共感させられる。

    下巻もすごく楽しみ

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    2026年07月10日
  • 地球星人(新潮文庫)

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    『世界99』に通ずるような作品で、こちらを先に読んでおけばよかった、とまず少し後悔。『世界99』を先に読んでいたので衝撃は軽減されてしまったけど、あの作品に触れた時の独特な感覚を再び味わえて恐ろしくも楽しかった。

    自分も洗脳されているだけなの?人間ってなんなの?常識とは?
    自分の世界が根底からひっくり返されるような、変な感覚にさせられる村田沙耶香作品。怖いのに、しばらく引きずるのに、やめられない……

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    2026年07月05日
  • 世界99 上

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    sf小説のようで設定が突拍子もないこともあるが、表現していることは実に現実世界をうまく表しているように感じた。

    人はその場その場で他人に合わせることで生きており、本当の自分というものは存在しない。状況次第で何通りもの性格を使い分けている。
    その中でも自分と共鳴する人たちだけのコミュニティで生活しており、そこが“本当の”自分の世界だと感じている人も多いのではないか。
    しかし、世界が根本から揺らぐような出来事が起き、自分がいた世界が俯瞰的に見えるようになる。そうすると自分が当たり前だと思っていた世界が実はとても狭かったことに気づく。

    このように、言葉にしにくい微妙な感覚をクリアにしていると思う

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    2026年07月04日
  • 地球星人(新潮文庫)

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    おもしろい。。
    ムラサヤさん11冊目で読みました。刊行順、執筆順に読んだわけじゃないので既視感はあるが、
    それにしても面白かった。
    最初は恋愛物語のような感じから、ポハピピンポボピア星人に昇華していく様、
    面白い。。
    なんで面白いんだろうと考えてみたんだけど、、、 私もポハピピンポボピア星人なのかは分からないが地球星人ではないのか?

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    2026年07月03日
  • 世界99 上

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    村田沙耶香さんの作品が好きなら必読の一冊。

    これまでの村田さんの作品をまとめ上げたかのような仕上がりの壮大なディストピア小説。

    上巻で描かれるのは、これまでわたしたちが生きてきた世界に近しい世界。差別、虐め、モラハラ、性被害などが一般的な世界で、空子は自分の性格を持たず、安全で合理的に生きるために相手に「呼応」しながら生きている。

    コミュニティによってキャラを使い分けることは誰にでもあると思うけれど、属するコミュニティから見た世界の違いについての描写や、「世界②にいると世界③にいるときに感じていることが感じられなくなる」といったような描写があるように、空子はとても極端に、そして徹底的にキ

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    2026年07月03日
  • 世界99 上

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    異常性と嫌悪感が何度も襲って来ては、すぐに社会に馴染むという変な感覚がずっと続いた。空子は初め、コンビニ人間の主人公を思い出したが、結局はみんな誰かをトレースしているはず。自分の意思がない空子が小早川に出会って意思が生まれたのは面白かった。上巻を一気読みしてぐちゃぐちゃになった頭の中を整理するのが難しい。下巻は全く予測がつかない。

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    2026年07月02日
  • コンビニ人間

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    比較的本の量は多くないので、1日で読めます。また、「普通」という同調圧力に、ある意味で立ち向かう主人公の心情を描いており、登場人物も多くないので、非常にリーダビリティに溢れた作品だと思います。
    初めは主人公の特異性が目につきましたが、読み進めていくと、多様性を求める風潮が強まる一方で、それに呼応するように普通であることを求める風潮も強まっていて、改めて現代の生きづらさを感じました。
    この終わり方には賛否あるかもしれませんが、僕自身は、主人公が自分が自分でいられることに気付けたということでは良かったように思いました。

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    2026年07月20日
  • 地球星人(新潮文庫)

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    正しさが一番の狂気。「おかあさん」「子供ちゃん」キャベツ畑みたいな新生児工場、クリーンルームは個性のないただ子孫を繋いでいくための機械としては合理的なシステムなのか?コスパタイパを求めた世界はこうなるのか。愛情愛着という家族の中で育つことのままならなさ、非合理的さ、でもそれでこそ人間。無駄なんてないしそれがあってこその人間。機械じゃないんだから。個人は個人の人生を選択して楽しむ権利がある。家族に恋愛をもちこまない、家族は家族、恋人は別にいる。家族の存在意義と恋人と存在意義って確かに共存しない方法も取れる?でも恋人とずっと一緒にいたいそれが家族になる?安心を求めるのが家族?刺激や性欲が恋人?安心

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    2026年06月29日
  • 信仰

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    ネタバレ

    カルトに自らハマってみることで現実主義から脱しようとする人の話とか、短編集。
    あなたにとっては現実がカルマです って言葉が良き
    ほかのエッセーみたいなやつも面白かった。他の本も読んでみたい。

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    2026年06月28日
  • 世界99 上

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    ネタバレ

    倫理観が気持ち悪い世界線の話だなあと思った。しかし、行き過ぎているだけで、人の性格や思想、それに伴う技術の変化、またさらにそれに伴う人の思想の変化は通じるものがあると思った。
    個人的には、新しいコミュニティや久しぶりに会う友人がいると、今日はうまくいったとかもう少しこう振る舞えば良かったみたいになることがあるけれど、会う頻度が上がるほどに同じような自分に収束していく。これが自分の世界99なのかな?と不思議な感覚に襲われた。
    下も楽しみである。

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    2026年06月28日
  • 地球星人(新潮文庫)

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    とても良かった。

    由宇、空気を読むことが生存戦略性になって、自分軸がなくなってしまったんだね。私と同じだ。ずっとそうやって生きてきたんだから、やりたいことなんて分からないさ。

    地球星人であること(工場を回すこと?)に何も疑問を持ってなさそうな人がたまに羨ましくなる。その方がある種楽に生きられるんだろうな。

    いつからポハピピンポボピア星人の数え方が匹になったんだろう?最初から?

    また読み直さなければ。
    この作品を世に出してくれて、ありがとうの気持ち。

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    2026年06月20日
  • しろいろの街の、その骨の体温の

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    相変わらず村田沙耶香こわいんだよな、読んでてヒリヒリする。いつ地獄におちるかわからないヒヤヒヤがずっとつづくわ。ピョコるん出てくるんじゃないかとヒヤヒヤ。学校の狭い共同体怖い、男子校で良かった。

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    2026年06月18日
  • 殺人出産

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    コンビニ人間を読んだらすっかり村田沙耶香ワールドにハマってしまって、殺人出産もすぐに読みました。短編集だから、読むのに時間がかからない割に、一度に色んな世界を摂取できるのがとても嬉しい。

    どの世界も、私にとっては耐え難い描写が多くて、読みながら何度も顔をしかめてしまった。ショッピングモールで読んでいたから、私のことを変な人だなって思う人がいたかもしれません。

    産むから殺してもいいと、命に対して数を基準に捉えているのにはゾッとした。わたしは、命は相対的なものではなく、絶対的なものだと思っているのですが。あの世界では、私の命は誰か10人分の命に等しくて、それ以上でも以下でもないということか。だ

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    2026年06月15日
  • 世界99 上

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    描写が残酷で細かくて嫌でも映像が思い浮かばされる。
    誰もが共感できるし私だけが共感していると錯覚するような感じ。
    主人公が俯瞰で世界を捉えている、自身の感情と事実を常に切り離していて淡々と生きている。

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    2026年06月13日
  • 世界99 下

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    ネタバレ

    だから、ラロロリンガール・ライフってなんだよ(笑)と序盤から突っ込みを入れながら読み始めた下巻。ようやく読み終わりました。
    いや~強烈でした。ここまできっつい話はそうそう読めないですよね。
    こんな無茶苦茶な話あってたまるか!!と思いたいところですが、それがそうでもないのでは?というのが今の感想です。ラロロリンキャリアも、ピョコルンも存在しない我々の実生活ですが、皆、何かに搾取され隷属しているのは大なり小なりあるわけで、案外無意識に空子みたいに達観して世の中眺めている人そこそこいるんじゃないのかな?

    怖いなぁと思ったのが、観覧車で空子と音が話するシーン。今更ながら気付いちゃいました。「あ、こ

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    2026年06月13日
  • 消滅世界

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    人工授精で子どもを作るのが一般的になった世界で、ディストピア小説だと思うんだけど千葉県が出てきたり今現在の自分達が暮らす現実世界と重なるところが、でてきてフィクションだときり分けて考えることを拒否してくる。

    こんな世界ありえないでしょ!とは一蹴もできなくてでも自分が見てる世界とは別物すぎる。

    後半はエデンシステムで子どもは皆の子として扱われ特定の子に愛情をかけるのでなく、すべての子に「愛情のシャワー」を注ぐのが町民="お母さん"に課されていてその世界に違和感を感じながらもだんだんと順応していく主人公という構図なんだけど、この辺りすごく怖い。

    もしかしたら一部(大半の?

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    2026年06月12日
  • 信仰

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    ネタバレ

    信仰
    人それぞれ信じるもの、推し、価値を感じるものは違う。あらためて言葉にすると当たり前だし、自分が価値を感じるものを否定されると腹が立つ。でも、人が価値を感じて、自分が価値を感じないものに対しては「えーやめといたら?」と言ってしまう自分がいるなと、ハッとさせられた。

    気持ちよさという罪
    多様性という言葉は最近いろんなところで聞くし、多様性を認めることは当たり前なこととも思っていたし、自分はできていると疑わなかった。でも、「どんな奇妙な人も、奇妙なままに受け入れる」ことが多様性を認めることだとするなら、自分は自信をもってできている!と言えるだろうか?と感じた。
    奇妙な人(自分と違う人、大多数

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    2026年06月11日