村田沙耶香のレビュー一覧
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悲哀を拒否している
アプローチが違えば、もう少し掘り下げられる気がする、
と読後に最初は考えた。
あまり異常な人の、突飛な行動で脚色して読者が面白がる作り方(構造)は、
これみよがしで共感も得がたく嫌だな、と思ったが、
深く考えてみると、演出や脚色が大袈裟なだけで、
こんな人はいくらでもいるのではないか、とも後で思った。
私の身近な職場にもずっとフリーターで生きている40歳オーバーが何人かいるわけで。
ただ、作者はそういう人を描きたいわけでなくて、
どちらかというと描きたかったのは、
主人公(多分作者の内面の一部)のある種の純粋さ(短絡的傾向)だと思う。
つまり、何がいけないの? と。
『主 -
購入済み
人間らしさってなんだろうと思う
人間らしさってなんだろうと考えさせられる作品。人の目をつい気にしてしまう人にはとても刺さると思います。題材は結構重いが、結構サクサク読めます。おススメです。
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購入済み
常識引っくり返る
この人の本初めて読んだけど、スゴいとしか言いようがない。常識?ナニソレ?そんな発想おんなじ人間なのに思い付きもしませんよって感じです。
他の本も読みたいですね!このぶっ飛んだ世界観にドッブリ嵌まりたいです。
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Posted by ブクログ
ヤバい本ですね。内容は大分グロいので、途中くらいで下巻読むのを止めようと思いましたが、最後に世界をひっくり返されて下巻読まざるを得ないですよ、これは。
ある事件をきっかけとして、人々の価値観が破壊されて混沌として新秩序に変更される、みたいなその過程が描かれます。現実世界で言う、コロナとかトランプ旋風とかそういう類ですね。
その中で、主人公は自分が無い、周りに同化する事しかしないキャラクターですが、だからこそその混沌に巻き込まれず、淡々と第三者的に秩序の崩壊と新世も違和感なく受け入れるという設定です。
分断、イジメ、人種差別、動物虐待、モラハラ彼氏・旦那等、気分が悪くなるテーマが散りばめられてい -
Posted by ブクログ
ネタバレ上巻から引き続き、苦しかった・・・・(レビューにあるまじき第一声)
人間って人の間と書きますが、それって本当にそうだなと思ったというのが第一の感想です。音がプロデュースしたちょっとシュールな儀式によって記憶が均一化された後の世界において、均一化されていないものは恐ろしかったりかわいそうなものとして娯楽になっていく。それを享受するためには、人間の中の相対評価として多数派にいる必要があって。それは結局いつまでも変わらないのだろうなと思いました。
最後の方で音の疲弊が描かれていたのも本当に救いがなくてよかった。やはり人間である以上はどこかに拠り所や世界がなくてはならず、その世界のシンボルになることは -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった。自分が日々生きている中で忘れさせられてしまっていること、当たり前じゃないのに当たり前だと割り切ってしまっていたことに改めて、気づかされた。
「普通とは何か」現代ジェンダーレスを含む「多様性」が騒がれている。しかし、実際はそういう多様性に理解があると言いながら、幸せについての定義を人は他人に強制しすぎなのではないかと思った。
大人になればなるほど、自由が制限されていく。実際には大人も小さな子供なのに、大人なんてものは存在しない、とほかの本で読んだことがある。私たちは自由に過ごすための時間をお金に換えて、そのお金で新たな自由を買って生きている。ただ惰性で生きていくこともできるのに、働か -
Posted by ブクログ
最近、職場に新人アルバイトが入って、あまりにも「普通ではない」彼の言動に驚く日々…
この本の主人公の恵子もなかなかに「普通ではない」のだか、自身が「人間」でなく「コンビニ人間」なのだと自覚している所がよい。
そして、コンビニ人間として仕事はキッチリできるし、コンビニで働くために生きていると言えるような仕事に対する姿勢も最高。
恵子はおそらくかなりの発達障害で、コンビニで働くことは彼女の資質を最大限発揮できる仕事であり、人生そのもの。
そんな彼女に対して、他人がプライベートまで詮索して結婚しろだの就職しろだの「普通」にすることを求めてアレコレアドバイスするのは全くの思い上がりだよな…
「普