村田沙耶香のレビュー一覧

  • ご本、出しときますね?
    オードリー若林さんと作家さんの対談のような感じで進むテレビ番組の書籍化。 作家さんってなかなか面白い人がたくさんいるものだなと感じられるし、心の中はちょっと黒い人が多いのかなと。 そして、意外と作家さん同士って交流あるものなんだなと。
  • 絶縁
    『闇に包まれた穴の底には、龍が横たわっているような気がした。(中略)年寄りたちの言うには、そうした穴は龍が冬眠をする穴ぐらだそうで、龍は夏になると穴からはいずり出てきて天空に飛び立ち、冬になると再び穴に舞い戻ってくるという。穴の付近の雪が解ける理由は、龍の吐く息が穴から噴き出してくるせいらしい。ぼく...続きを読む
  • 絶縁
    村田沙耶香 著「無」を目的に手に取った本。
    著者の“近未来SF”チックな作風が全開でした。
    フィクションだけど、どこか現実と繋がっている様な…
  • となりの脳世界
    既出のエッセイをまとめた本で、トピックはさまざまなのだけど、村田さんの妄想とか勘違い、それゆえの気遣いなどが印象的だった。
    妄想とか勘違いとかはなかなかぶっとんでいると感じたが、翻ってご本人はとても真面目そうで、そのギャップなどもろもろふくめてとても魅力的。面白かった。
  • 絶縁
    日本の作家と共作しませんかと問われた韓国の作家チョン・セラン氏が「アジアの若手世代の作家が同じテーマのもと短編を書くアンソロジーはどうか?」と編集部に逆提案。それで編まれたのが本書だとか。
    今回のテーマは“絶縁”。人によって、国や地域によって、こんなにもいろんな“絶縁”があり、それぞれが自分だけの「...続きを読む
  • タダイマトビラ
    家族について考えさせられる作品。
    主人公が家族に執着しない様にしている反面、実際は家族という存在に囚われている所が切なく、人間らしさを感じた。
  • 絶縁
    「絶縁」テーマのアンソロジー
    訳者のあとがきにナイスフォロー大賞を捧ぐ

    村田沙耶香、天才
    と思いきや、芋づる式に天才現る
    そして、しんがりのチョン・セラン
    一気に世界が広がってしまったので、これからどうしようかと悩む
  • 授乳
     靄のかかった様な朧気な「幻」と、彩度の高い鮮明な「現実」の対比が素晴らしく、描写力に惹き込まれた。幻の美しいこと、現実の穢らしいこと。
     どの物語の女性も自分の内面に新しい世界を築き上げていた。今まで自分が言語化できなかった感情を灼然と突き付けられたような感覚。
  • 絶縁
    チョン・セランの提案で、”絶縁”をテーマにアジアの作家9人の作品。どれもそれぞれに面白かったけど、ハオ・ジンファンとラシャムジャが特に良かった。
  • となりの脳世界
    『生命式』以来の村田沙耶香san。

    読み終えた後、目の前の世界が変わる。デビューから15年、初の決定版エッセイ集ー。

    村田sanの小さい頃、日常、好きなこと、散歩・旅することの4つについての脳の中。お気に入りは、「こそそめスープ」、「予約している村田のこと」等などたくさんありますが、一番は「謎ス...続きを読む
  • マウス
    村田沙耶香さんの作品の中で、一番衝撃を受けて、一番大好きな本です。

    マウスのような女の子とクルミの、可愛らしい表紙に惹かれて購入しましたが中身もすごく素敵でした。

    律と瀬里奈の正反対な2人がとても魅力的で、忘れられません。
    一番お気に入りのシーンは、律が好きなブランドの服を着て外に出て行くところ...続きを読む
  • ご本、出しときますね?
    同名のテレビ番組の書籍版。対談番組なので普通の対談本として読める。内容は若林×小説家2人の対談。読んだことない人も多かったけどどの人も面白くてみんな読んでみたくなったし、小説家の皆さんのとがり方は自分とは違くて自分はやっぱ作家ではないな、とも思った。
  • 授乳

    ぞわぞわした。

    自分が女であることを拒絶したくなった。

    村田沙耶香さんを読んで後悔することは一つ。

    「人間を嫌いになること」

    これは一時的トリップで、あーもうやだ、私は私以外の全てを否定したい。あいつの息はなんだかいつも生臭いし、あの子の髪は朝から作ったって自慢してたお弁当の油の匂いがこび...続きを読む
  • ご本、出しときますね?
    面白すぎてあっという間に完読。
    物書きの皆さんは日々何を考えてるんだろうって気になって仕方なかったので、得にしかならない!と鼻息荒めで読んだ。
    勉強になったのは、森鴎外の行き着いた哲学が
    【諦め】ということ。
    対談されていた作家さんの本や、処方された本など読みたい本が増えたので何を読んだらいいかわか...続きを読む
  • 変半身(かわりみ)
    面白かった!が、特に満潮は終盤「??」となってしまいました。

    高城くんが滑稽でもあり可哀想でもあります。引きこもりになっているし、頭では理解し内心で気に病んでいたのでは…?家族ぐるみでの信仰が当たり前の環境になっていて逃げ場がなかったのかなと考えてしまいます。

    全くついていけてませんが、私は好き...続きを読む
  • タダイマトビラ
    村田沙耶香ワールド全開。
    リアルすぎて気持ち悪くなるのと、単純にうわ…となって気持ち悪くなる。だけど読む手を止められない。
    村田さんはなぜこんなにも読者の古傷を抉るようなストーリーを思いつき、文章に書き起こせるのだろうか?
  • となりの脳世界
    〜なぜ思春期を乗り越えることができたかといえば、「不完全な大人」らしき人が書いた、自分より絶望した人間の言葉が本の中にあったからだった。誰かが書き残した絶望が、私にとっては希望だった。〜

    本当に思春期の頃の読書ってこれで、私にとっての「不完全な大人」は坂口安吾だったりヘミングウェイだったわけです。...続きを読む
  • 私が食べた本

    変わった、不思議な小説を書く印象のある村田沙耶香さん。

    〝私の文章の読み方には二種類あり、一つは「ひたすら読み進む」という普通の読み方。
    もう一つは、「一節を何度もいったりきたりしながら繰り返し味わい、頭の中で執拗に嘗めまわし続ける」という少し変質的な読み方”

    と、村田ワールド炸裂な表現の仕方...続きを読む
  • コンビニ人間

    一気に読んだ

    面白くて夢中になって読んでしまいました。偏った思考だし、共感できるような事はなかったのですが、何故かこちらが救われるような気がしました。
  • しろいろの街の、その骨の体温の
    読むきっかけは、フォロワーさんの本棚。

    白く無機質なタイトルと表紙に吸い寄せられてしまった。

    最初はイメージ通り。

    でもすぐに、繊細で鋭くて生々しい、小学4年生の世界に引きずり込まれてしまった。

    女子のグループ内外での会話•駆け引き。

    中学に入ってからの、クラスの中での序列•イジメ。

    ...続きを読む