村田沙耶香のレビュー一覧

  • 世界99 上

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    村田沙耶香は私たちが当たり前に享受している概念をぶっ壊してくれる。それがたまらなく気持ちよく、快感なのです!
    そして読み終わると人(特に男性)のことが少し嫌いになっている笑。
    今回の村田沙耶香ワールドも面白くて面白くてページをめくる手が止まらなかった。今回は上下巻と大ボリュームなので、もう終わってしまう…!という心配がなくて良かった。
    パラレルワールドのはずなのに現実よりも本音と実感に満ちている世界。そして急にくるSFトンデモ展開も大好き。

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    2026年06月02日
  • 信仰

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    “信じる”ことについて考えたくて手に取る。
    村田沙耶香さんの作品は「コンビニ人間」以来。
    短編集なので読みやすかった。途中エッセイが入るので一瞬戸惑ったが、この本のテーマを思い出せば戸惑いは解消された。星新一のSFに毒っけを足した感じのお話が多くて、コンビニ人間とは全く異なる読後感。あぁこれが村田沙耶香ワールドなのね。と気付き、好きかもと思う。“信じる”ってなんて不安定で不確かなんだろう。

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    2026年03月04日
  • タダイマトビラ

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    村田沙耶香作品4冊目。
    家族という価値観を考え尽くすお話。
    渚が所有するガラス瓶の中に入ったお砂糖の中に生きる蟻の描写が美しかった。俯瞰してみれば人間だって同じかもしれない。ただただ命を繋ぐだけの存在。
    終盤の文体の変化について行けなくなりそうになったけど、作品に包まれた想いみたいなものは受け取れた気がする。

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    2026年03月04日
  • コンビニ人間

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    ネタバレ

    私も学生時代に2年ほどコンビニでアルバイトをしていたので、コンビニで働いたことのある人なら「分かる分かる!」となる描写がたくさん散りばめられていて、とても懐かしい気持ちになりました。

    古倉さんは冒頭の幼少期のエピソードから、世間一般でいう「普通」とはかけ離れた人物として描かれています。
    小鳥の死骸を見つけては、悲しむ周囲の子どもたちをよそに持ち帰って食べようとしたり、喧嘩をしている男子を止めるためにスコップで殴りかかったりと、その価値観は周囲と大きく異なっています。

    月日が流れ、大学生になった古倉さんは通り道に新しくオープンするコンビニを見つけ、強く惹きつけられます。
    求人に応募し採用され

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    2026年06月03日
  • タダイマトビラ

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    コンビニ人間は読んだことがあり、読んでみた。


    カゾクヨナニー、いやぁそんな発想があったとは。。。
    村田沙耶香の作品は、どれもこんな発想あったの、と意表を突かれ、その奇妙な世界に没入させてくれる。ある意味狂気を感じる。。。

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    2026年02月18日
  • 生命式

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    自分の常識が揺さぶられるように脳みそを殴られたような感じがした。正しさとはその人にとっての尺度でしかないこと、それを押し付けることのグロテスクさを感じた。

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    2026年02月18日
  • マウス

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    律はおとなしい女の子だった。目立たないように、人の目を気にしながら、そっとクラスの隅にいる感じ。一方クラスメイトの瀬里奈は人目も憚らず泣き、クラスにうざったがられる女の子。

    律は瀬里奈が少し強くなればいいと思って「くるみ割り人形」を読み聞かせたら、瀬里奈は大変気に入ったようで、毎日本を読み、主人公のマリーのような気分で過ごすことによって日常を克服し、毅然とした態度で振る舞えるように変わる。

    律は自分のことを「マウス」おとなしい女の子だなぁと思いながら過ごしている。

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    2026年02月16日
  • 変半身(かわりみ)

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    村田沙耶香ワールド全開。
    人間は弱いからこそ何かを信じたい生き物である。
    信じることは、考えることをやめること。

    世の中には支配する人支配される人、騙す側の人騙される側の人が確かに存在している。信仰なしでは生きらない。歴史や伝統、世の中のルールなどはすべて誰かに創作された宗教のようなもの。途中でそれが全部誰かの利益のために変えられたとしても、人間は何の疑問も持たず受け入れて生きてく皮肉な生き物である、そんなメッセージ性を感じた作品。

    昔からのお祭りや地元の言い伝え。それってもしかしたら伝統なんて何もなくて、誰かがただ面白おかしくエロ目的で作ったものだったりする。その事実を知らずに、信仰し続

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    2026年02月14日
  • 生命式

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    すごい面白かった〜〜!!
    なにが普通で、なにが狂ってるのか?
    その理由ってほんとにそうなのか?
    考え方がグラグラになって気持ちいい
    正常は発狂の一種、って良い言葉…

    どれも面白い短編集、最高!
    特に『素晴らしい食卓』が好き⭐︎

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    2026年02月11日
  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ

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    ネタバレ

    村田沙耶香の作品に共通するテーマは、セクシャル及びジェンダーの常識や定説に対する忌避感であると思う。女性が被る男性性からの抑圧や差別、性行為で直面する男性優位。著者はそのような状態からの脱却を試みる。
     
    しかも、完全にないものにするのではなく、無味無臭で高尚な営みへと変換するのだ。登場人物や設定が提示する身体性からの脱却と再結合に読者は不信感を抱く。その不信感を持つこと自体、常識やイデオロギーに覆われているということを読者は自ずと認識し立場を危うくする。

    そういった観点から「無性教室」をおすすめする。
    舞台となる学校は「性別」が禁止される。真っ白な校舎はその中性的な空間の象徴であろう。

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    2026年02月05日
  • 地球星人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    奈月が子供の頃セックスをしているところが見つかった時、大の大人たちが阿鼻叫喚しているところを冷めた気持ちで見ているところが印象的だった。
    『大人は子供を性欲処理に使うのに、子供の意思でセックスをしたら馬鹿みたいに取り乱している。笑えて仕方がなかった。お前たちなんて世界の道具のくせに。』
    ↑ここかっこよすぎて痺れた 奈月マジでかっこいい

    子どもが子どもの意思でセックスしたら可笑しくなったと暴れ狂うのに、大人が大人の意思でセックス“しない”と言ったら同じように腫れ物扱いなのおかしすぎるだろ。大人になったら、結婚したらすることがセックスしかないんですか?
    ていうかセックスを『仲良し』とかいう奴ら全

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    2026年04月29日
  • マウス

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    芥川賞受賞作『コンビニ人間』の
    プロトタイプ的な要素を感じた

    マウスにはスラング的には
    臆病・小心者という意味がある
    一方で、可愛らしい・魅力的なという
    ポジティブな意味あいが含まれる
    登場人物の心の機微や、成長も経て
    次第に魅力的になっていく
    ダブルミーニング的な側面も感じた

    更に言えば、
    実験動物のように、
    与えられたもので変わっていく様を
    見受けられる読者目線としての
    トリプルミーニングともとれる
    非常に奥深い話に思えた

    久々に村田沙耶香さんの本を読んだが、
    今まで最も温かみを感じた
    これは、ジャンルとしては
    シスターフッドものになるのかな?
    世界観、衝撃度、大作という点では
    世界

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    2026年02月06日
  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ

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    ネタバレ

    全部で4本の短編を収録している短編集。

    全部の作品がってわけではないけど、
    わりとシリアスな状況なのに傍から見ているこっちとしては笑ってしまう荒唐無稽さがたまらない。

    それで、これまた全部の作品ではないけど、
    我々人間の中に存在するものを1つ制限するだけで、
    これほどのディストピア感を出すことができるなんて、
    驚きとともに今の人間社会がたったそれだけのことで
    大きく変わってしまうのではないかという恐怖も感じた。
    しかも読んでいて段々とそれが正しい形だったかのように思えてくるんですよ。
    まさに4本目のタイトル通り、私たち読者はこの本を読んでいる間に『変容』してしまっているという……

    全体を

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    2025年12月29日
  • 生命式

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    ネタバレ

    短編集です。めっちゃ読みやすい。
    村田さんのちょっと奇妙な怖いようなでも、そんな世界あるんじゃないかみたいな物語の書き方が詰まってて好きです。
    死んだ人を食べる文化とか、出生の価値観とかが村田さん目線で書かれててとても面白いです。

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    2025年12月25日
  • マウス

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    普段読まないタイプの本やけどとても良かった
    自分の小学生時代に思いを馳せた。
    主人公の考え方とは、共感できる部分はそんなに無いけれど、読書中に感じた気持ち一つ一つを大切にしたい

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    2025年12月20日
  • 私の身体を生きる

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    女性として生きて来た中での、著名&人気作家さんたちが悩みを赤裸々に綴られた連載が一冊に。

    自分が女性でいることを肯定するために背中を押してくれるような内容だった。

    無神経な数多の男性達に加害されてきた傷への癒し 自分だけではなかった、という、女友達と行ってきた、経験を分かち合って貰えることへのありがたみ

    女性の身体の不安 妊娠や性行為、体調不良、弱さ
    見た目への若い頃の過剰な拘り、ジャッジされることへの抵抗感と迎合

    まるっと。

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    2025年12月07日
  • 変半身

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    大好きな村田さんって感じの作品。
    信じることをやめられない人間の本質にここまで暴力的な説明をつけられるの、この人しかいないでしょ。
    満潮は共感大すぎて、むしろ怖い。けど、少しだけ安堵。

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    2025年12月07日
  • しろいろの街の、その骨の体温の

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    忘れかけていたあの頃の未熟さ、情けなさ、残酷さを、ヒリつくような緻密さで正確に表現していて、作者はまさにこの渦中にいる女子中学生かと思うほど。解像度の高さよ。すごすぎる。
    主人公の捩れっぷりは相当なもので、伊吹くんがかわいそうでかわいそうで…中学校編からしんどいながらも読み進めていたら、急展開からのエンディング。
    村田さんの作品を貫く、暗い肉体的な欲望や手に負えない感情を扱いながらも、これはそこからいくばくかの解脱を遂げた数少ないものなのではないかと。絶望の真ん中にほったらかされなくてよかった…
    あまり読み返しはしない方だけど、この作品は珍しく最後のパートを2度読みました。直前まで苦しかったか

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    2025年12月06日
  • 私の身体を生きる

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    「私の身体」を「生きる」とは何だろう。いや、「私の身体」とは何だろう。そもそも、「私」とは何だろう。
    各作家たちの切り口は様々だが、みな共通しているのが、己という存在を不可欠に構築するこの肉体というものの生物的な役割にも社会からの眼差しにもかなり戸惑い、苦しみ、受け入れたり受け入れられなかったりしながらどうにか生きている点で、強く連帯感を持ちながら読んだ。

    痛ましさを感じたのが、執筆陣の女性たちはほぼほぼみな性被害の経験がある点。私にもあるし、私の友人たちもほとんどあると思う(学生の頃、痴漢が話題になったとき、その場にいた10人ぐらいのなかで痴漢に遭ったことがない子は1人しかいなかったことを

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    2025年12月04日
  • マウス

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    友達から、好きだと思うとおすすめされて借りた本。正直自分から手に取ったものではなかったし、村田沙耶香の他の作品を読んで想像していたものは、生や性に関するパラレルワールドみたいな世界だったので気は進みませんでした。借り物だし、早く読んで返さなきゃという気持ちと、タイミング(私は積読が多すぎてどれも読みたいので決めるのが難しいのでルーレットアプリに積読本のタイトルを入力してルーレットを回して決めています)が重ならなければ一生読むことはなかったかもしれないと感じています。これまでの村田さんの作風とはだいぶ違っていて、瀬里奈の不思議な雰囲気と主人公の律に部分的に親近感を覚えてすらすらと読んでしまいまし

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    2025年11月30日