村田沙耶香のレビュー一覧
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この文章だけでも村田沙耶香という作家の個性がわかる。まずそこがすごい。また「穏やかに狂っている」というなんとも曖昧で捉えにくいものを持っている。そこが魅力でもあるのだろうと思う。
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コンビニ人間を読んでいたので、スッと入る内容。普通の人が読んだら狂気じみてると思う。
短いエッセイだけど、言葉を難しく表現するのがカッコいいと陶酔してる人には、ストレートな表現で
ビックリするはず。作者の処女作から読み始めようと思います。 -
村田さんの本は何よりも優先させて一気に読んでしまいたい本。
女性の特有の感情や気持ちをズバリ書き上げて、むかしを思い出しながら一気に引き込まれて読んでしまった。Posted by ブクログ -
『もっと世界が不便だった子供のころ、電車を乗り継いで憧れのお店へ行って、手にとって自分の目で見て、悩みに悩んで買うということのほうがずっと豊かで素敵だったと、大人になって思い知らされる』―『通販の誘惑』
作家の言葉の生まれる根源にあるのは「小さな違和感」に違いないが、そのことを大袈裟に飾り立てたり...続きを読むPosted by ブクログ -
「コンビニ人間」でも思ったことだけど、おかしいのが誰なのか(主人公サイドなのか、周りの人なのか、読み手の自分なのか)が段々わからなくなってくる。今回は最後の短編でそれを強く感じた。
自分自身が中性自認なので、「無性社会」に出てきた学校は「こんな学校だったら良かったのに」と最初は思った。が、どちらかの...続きを読む -
村田沙耶香の作品群の中では比較的刺激が少ない短編集。
でも、村田沙耶香のテイスト、思想はたっぷり入っているので、最初の一冊として人に薦めやすい。友達がいないので誰に薦めようもないけれど。
どの短編とも、序盤で「この話のテーマはこれだな」と当たりをつけても、後半、別のオチにおさまって...続きを読む -
読みやすい文章で良いです。コンビニを擬人化しているのが面白い。ちょっと主人公の感性に引く部分もあるけど、共感できる部分もある。
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人間らしさってなんだろうと考えさせられる作品。人の目をつい気にしてしまう人にはとても刺さると思います。題材は結構重いが、結構サクサク読めます。おススメです。
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ここ最近の1番面白かった本です。情景がありありと想い描くことができて、自分が物語の主人公かと思ったくらいです。小学生の頃自分を特別な存在だと思ったり、少しずつクラスの人間関係がややこしくなったり、中学生になってスクールカーストに悩まされたり。
この小説を読みはじめて、先が気になりすぎて会社にも持って...続きを読むPosted by ブクログ