村田沙耶香のレビュー一覧

  • 地球星人(新潮文庫)

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    常軌を逸してる面と納得感のある面が混在する。
    何を良しとするか、倫理観に対する問いかけ。
    倫理観を固執しすぎる社会への投げかけでもあるのかな。
    今の時代多様性が言われるので、ある種受け入れやすい内容なのかも。いや、それでも結構エグい内容だけど。

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    2026年04月09日
  • コンビニ人間

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    普通とは
    仕事して、結婚して、子供を育てて、たまに友達と遊んで、親孝行をする
    これが世間一般でいう普通の人生
    これに少しでも適合しない人間は異常者だとみなされる
    作中の表現を引用するなら、ムラの役に立たない人間
    普通という物差しが絶対的正義でそれを振りかざすことで傷つく人間がいるという想像すらしていない
    人類は進化している様で本質的には何も変わっていないのかもしれない
    発達障害の脳内思考について、理屈はわかるが論理がわからない感じがリアルだった
    一人称で語られるため、主人公は普通の人間になりきれているのだろうと思っていたが、同僚が白羽とお似合いだねとか言ってきてたところで横転  

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    2026年04月09日
  • コンビニ人間

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    他人に対して、こうした方がいいのに、こうするべきだと思ってしまうこともあるけど、それはただの押し付けだなーと反省した。

    そして、自分に合った仕事を見つけて、いきいきと働く主人公が羨ましくなった。私もそんな仕事がしたいな〜

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    2026年04月08日
  • コンビニ人間

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    コンビニでバイトしていた過去から、最近のコンビニはできることが増えて大変だなぁと密かに感じていました。
    主人公のように根っからのコンビニ店員という設定が珍しく、かつ、お客さんでなく店員というものにフォーカスしていて不思議な感覚で読めました。
    個人的に白羽さんがクズすぎて現実にいたら嫌いになりそう笑

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    2026年04月08日
  • 世界99 上

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    ネタバレ

    これぞフェミニストの見てる世界
    面白かった(趣がある、の方)

    この物語に登場する男性は、みんな一目で分かる犯罪者or犯罪者予備軍だった
    しかし、女性もパッと見では分からないが、よく見てみるとろくな人が居なかった
    結論、登場人物は皆どこかしらヤバい人だった、というのが上での感想
    フェミニストの価値観や、男がどんな風に映っているのか大変勉強になった
    私は、フェミニストとは恐らく一生分かり合えないんだろうなと感じたし、分かり合おうするのではなく距離を置くのが大正解なのだろうなと思った

    蛇足:トレースと呼応は、多かれ少なかれ皆やってるんじゃないかな

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    2026年04月07日
  • コンビニ人間

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    普通とか常識は何が基準で決められているのだろう。明確な指標はないのに、異質と言われる人は明らかに排除されている。
    そうなると多様性とはどこからどこまでが″多様性″に含まれて、排除されないラインになるのだろう。
    多様性といわれてる現代社会でも結局は″普通″が求められている。登場人物がいうように、人間は本当に縄文時代から変わっていないのかもしれない。
    自由を求めながらも普通の範囲に収まりたがるのが、ある意味では人間らしいのだろうか。わたしはコンビニ人間にはなりきれないかも。

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    2026年04月07日
  • コンビニ人間

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    正常な世界はとても強引だから、異物は静かに削除される。
    まっとうでない人間は処理されていく。

    正常とは。常識とは。普通とは。
    労働とは。生き甲斐とは。世間体とは。
    「多様性」を掲げるこの時代にこの作品が受賞されている理由、心が痛むほど納得できた。

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    2026年04月07日
  • 殺人出産

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    ネタバレ

    <忘備録・ネタバレあり>
    現実の倫理観で考えるとあきらかに不気味で残酷な、架空の世界の話。けれどベースには現実の世界線に通じるものがあり、合理性も成立していて「もしかするとこんな未来もありえる?」と思うほど現実味がある。4つの短編すべて、まったくの異世界と思えない恐ろしさを感じた。

    ・殺人出産
    避妊技術が進んだことでセックスは快楽を得るだけの行為となり、子供は人工授精して産むのが主流の世界。偶発的な妊娠がなくなり人口がみるみる減少する中ではじまったのが、殺人出産システム。産み人となり10人産めば1人殺してもよい。男性でも人工子宮を埋め込んで妊娠出産できる。産み人の産んだ子供はセンターに預けら

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    2026年04月07日
  • 世界99 下

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    ネタバレ

    49歳の空子の物語。
    世界の崩壊により全ての人が
    世界99に身を投げられてしまったところから物語は始まる。

    世界は必要な形に変容していく。
    人々の価値観も、社会問題も
    目まぐるしく変容していく。

    ピョコルンという生物の正体、
    差別の果ての姿、人間の理想の形…
    様々な価値観が変化していき
    この世界の変容は止まらない。

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    2026年04月07日
  • コンビニ人間

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    この主人公は、コンビニという仕事を軸に自分の全ての人生が回っている。

    以前、自己啓発本で「人間は完全に自由の中では生きていけない」ことを学んだ。ある程度の縛りがあるからこそ、目標に向けて行動ができるのだと。

    普通から逸脱した主人公には共感できない部分も多いが、仕事(コンビニ)を中心に自分自身が造られていくことはとても共感できたし面白かった。

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    2026年04月06日
  • 世界99 上

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    『世界99』を読み終えてまず感じたのは、これはディストピア小説ではないということだった。設定だけを見れば、十分にディストピアだ。人格を使い分ける主人公、生活のあらゆる負担を肩代わりする存在、再構築される社会。しかし本作が描いているのは、崩壊した未来でも管理された社会でもなく、「すでに私たちが生きている世界の延長線」だ。極端に見える構造は、むしろ現実を誇張しただけに過ぎない。

    主人公・如月空子は「性格のない人間」として描かれる。彼女は相手や環境に応じて人格を作り替え、「安全」と「楽」を基準に生き延びてきた。コミュニティごとに異なる自分を持ち、それぞれを“世界①”“世界②”と切り分ける。その姿は

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    2026年04月05日
  • 世界99 上

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    ネタバレ

    主人公以外の人たちは、自分が大事にしているものしかこの世に存在していない、他の世界など存在しないと生きている。そこに主人公と同様に世界99の感覚を持った人物・小早川さんが現れる。ピョコルンの実態が世に知られ、主人公以外の人たちは、ほかの世界との境界線を見失っていく。視野狭窄?から広い世界へ

    序盤はコンビニ人間の拡大版かーとつまらない話の進行を予想していたけれど、後半の後半で3つぐらい予想外の展開が待っていた。
    ・世界99の存在を主人公が感じたとき
    ・同じく世界99の世界観を持っている小早川さんとの出会い
    ・ピョコルンがリサイクル人間だったこと

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    2026年04月05日
  • 殺人出産

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    衝撃的な作品で驚きました。
    非現実的ですが、何かの変化で起こり得る事かもしれません。
    頭の中が柔軟になりそうで他の作品も読んでみたい。

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    2026年04月05日
  • 消滅世界

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    主人公に共感が全くできないけど設定が斬新すぎて面白い。怖いもの見たさ、というやつだと思う。
    人類みんなで「子どもちゃん」を育てる「お母さん」になるシステムが本当にあったら、自分が受け入れられるだろうか、と心配になったが、結婚もしてないし子どももいない私にとっては楽な世界なのかもしれないと思った。

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    2026年04月05日
  • ギンイロノウタ(新潮文庫)

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    人間は他者との関係の中でしか自己を定義できない側面が強いから、母親の役割を担わない純粋無垢な存在は最早概念に近いのかも。主人公は過剰適応の状態に近くて、慢性的な緊張だったり自己抑圧を強いられている。母親が肯定されなかったことで主人公の胸が躍る場面が印象的だった。ひかりが迫ってくることで高まる閉塞感は、太陽をじかに見た時の目の奥の鈍痛のよう 恐怖を宥めようとする時の手の平の湿り気や指のもつれ、迫る焦燥感の描写がリアルで読んでてしんど楽しい(ひかりのあしおと)


    なかなか感情移入しづらい主人公だったけれど根本にある、誰かに認められたい、求められたい、という欲求自体は純粋で誰にでもあるものだし、

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    2026年04月05日
  • 世界99 上

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    ピョコルンという謎の生き物、差別を受けるラロロリン人、クリーンランド…という定義も曖昧な情報が飛び交う奇妙な世界。
    その世界で性格がなく、呼応とトレースを活用して生き抜く主人公。

    不可解で気持ち悪さに包まれるのだけど、現代にも共通するところもあって面白かった。

    この世界はいろんなコミュニティがあって、そのコミュニティのなかしか通用しない常識や価値観がある。
    人は一つのコミュニティに所属しているわけでなく、複数のコミュニティを使い分けて生きている。
    だから複数のコミュニティのなかで矛盾したり、別キャラの自分がいたりするけど、器用に使い分けて生きている。
    でも時々どれが本当の自分なのか?って疑

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    2026年04月02日
  • 地球星人(新潮文庫)

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    とんでもない本。同じ世界でも、見方によってこんなに変わるのか。地球は工場で私たちは働く道具か繁殖のための生殖器のどちらかを目指す。たしかにそうだ、納得。その恐ろしさ、気持ち悪さ、不気味さに気づかず、工場の目的を押し付けている地球星人が自分に重なりゾッとする。私はそれは生き物である以上仕方ないことだと思うし、将来家族を持ちたいとも思うけれど、それを他人に押し付けないようにしようと思った。すごく社会的なテーマを孕みつつも、寓話にせずファンタジーホラーとして描ききっていて凄い。ポハピピンポボピアにとってはハッピーエンドなのかな。性描写が生々しく、飢餓の場面もホラー。正直気持ち悪かった!!けど面白くて

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    2026年04月01日
  • 信仰

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    ちょっと星新一のショートショートみがある、ありそうななさそうな未来の物語が多かった。
    夏子が家電屋さんで自分のクローンを買う話と、未来の地球で展覧会をする話が特に良かった。
    そして最後のエッセイ。
    テンポよく読めるわくわくする短編の物語を読んだ後の、なんというか、整頓されていない、心からでた考えがそのまんまの文章になったような読みにくく感情を揺らしてくるエッセイ。

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    2026年04月01日
  • 世界99 上

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    ああ、村田沙耶香!
    (ああ、無情!的に)

    人間の持つグロテスクな部分を顕在化させているので、不気味で読み進めると異次元?パラレルワールドへワープさせられる。

    ピョコルンを何故かFFのチョコボの容姿に脳内変換してしまった私は、最後までイメージを払拭できず、辛かった

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    2026年04月01日
  • 信仰

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    久しぶりに村田沙耶香さん
    独特の世界観、中毒とまではいかないが欲する彼女の小説。
    信仰、生存、土脉潤起など短編ながら村田沙耶香沼にハマり抜け出せません。

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    2026年03月31日