村田沙耶香のレビュー一覧

  • コンビニ人間

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    今まで読んだことのないタイプの小説だった。読み終わっても「面白かった」「感動した」とは言い切れず、何とも言えない違和感だけが残った。

    普段は本を読み終えると自然と感想が浮かぶのに、この作品はうまく言語化できない。自分が理解できているのかさえ分からず、後書きを読んでようやく作品の意図が少し見えてきた。

    それでも、「普通とは何か」「社会に合わせるとはどういうことか」という問いは、読み終わった後も頭の中に残り続けている。答えを与えてくれる小説ではなく、読者に考え続けることを求める作品なのだと感じた。

    読んでいて心地よい作品ではなかったが、今まで出会ったことのない読書体験だった。この読後のモヤモ

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    2026年07月25日
  • コンビニ人間

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    人とは違う少し猟奇的とも言える発想をもつ主人公。コンビニ店員という役割を演じることで常識人の皮を被り社会に溶け込んでいる様を序盤に描きながら、中盤から終盤にかけて崩れていく。

    役割をまっとうする事でしか自分のアイデンティティを発揮できない様は、現代を生きる読者にもどこか共感できるのではないだろうか。

    特別大きな事件が起きる物語ではないが、だからこそより多くの読者が肌感覚として主人公の狂気を感じることができる作品ではないだろうか。

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    2026年07月24日
  • 世界99 上

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    面白い始まり。
    人格として、分かるなぁと思い当たることがある。

    中学生くらいの時、クラス内の皆が笑っているから私も笑っていたら、教室に入ってきた先生と目が合ってしまい「なんで笑っているの?」と聞かれてしまった。
    私は皆に合わせたというか、つられただけだから、笑っている理由は理解できていなかった。
    黙っていたら、「分からないのに笑っているの?」とバカにされた。
    その場では笑わないのが正しかったのか。

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    2026年07月24日
  • ハコブネ

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    何作品か読んだ村田さんの作品の中では割とソフトな雰囲気で読みやすいと思います。
    女性の三者三様な性と生き方がさすが村田さんといった感じでした。

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    2026年07月23日
  • 殺人出産

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    表題作、この物語のような秩序が生まれる可能性は極めて低いと思うし思いたいけど、命が愛憎から外れたシステムの中に組み込まれてしまうような構造は今後十分起こり得る(既に起こっている?)ことを突きつけられるようだった。主人公の姉や従妹のような純なるものの存在がその恐怖を際立たせる。

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    2026年07月23日
  • 授乳

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    女性の描く女性の話って赤裸々でおもしろい。
    官能的な話よみたいからタイトルに釣られて買ったけど良かった

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    2026年07月22日
  • 地球星人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    読み始めて1ページめくったくらいで、もう村田沙耶香ワールド感じれる。主人公は自称魔法使いだったけれど、恋人との約束「なにがあってもいきのびること」が一番の魔法みたいだった。怖いのに面白くて、胸糞悪いやつがいて、でもちゃんと主人公は「なにがあってもいきのびて」いて、訳がわからんのに理解できちゃう部分もあって、没入本だったなぁ

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    2026年07月21日
  • 殺人出産

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    すごいものを読んじまったぜ。
    前に読んだ消滅世界が面白かったので読んでみた。二話目のトリプルは前に変愛小説集で読んだことあるやつだった。人を殺す描写をこんなに美しく、不気味に描くのはこの著者特有の才能というか技法だなと。それにしても、産刑が怖すぎたな。清潔な夫婦?みたいなやつが、消滅世界に似ていたので、この短編集で書ききれなかったことをまとめたのが消滅世界なのかなと思いました。さきにこっちを読むべきだった

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    2026年07月21日
  • 世界99 下

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    ネタバレ

    ピョコルンの中身は人間だった、という衝撃的な終わり方をした上巻。その続きは、まず世界でリセットが起こる。リセット後はラロロリンキャリアとそうではないが裕福な恵まれている人、その下のかわいそうな人という区分になっていた。リセット後の世界では友愛婚が普通になり、空子と白藤さんも友愛婚ではないが波ちゃんも含め、一緒に暮らすこととなった。容姿の美しいピョコルンは広告に使われたり、値段が高かったりするが、これは現代のペットでもそうだし、芸能人も綺麗な人が多いのでリセット後でもルッキズムなんだなという印象。

    まず、友愛婚について。性処理をピョコルンに担ってもらうってとこまではわかるが、そうなると人は恋愛

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    2026年07月22日
  • コンビニ人間

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    不思議な感覚を持った人だけどわかる所もあるような気がする。

    この前賞をとった気になる題の作品って思って探して読んだけど、もう8年前だった。
    8年前がこの前に感じる年齢になった。

    何をして生きたらいいかわからない。
    指示が欲しい。
    何を治せばいいのか。
    この人の場合は治し方はないんだろうけど、コンビニを自分で見つけたんだから幸せになれたね。

    私は縄文人のフリしてあざとく生きてる。
    それでもまだ常識と自分が離れていて治したい気持ちが沸々。

    だから、これは手元に置いておきたい本だった。

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    2026年07月21日
  • コンビニ人間

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    普通ってなんだろう。
    みんなと一緒に悪口を言える事なのか、年相応の人生を歩んでる事なのか。
    街にいる変わった人を見てゲラゲラ笑ってる人達がなぜ健常者の部類なのか。

    途中「魔法使いクラブ」の主人公と重ねて読むのが苦しかった。でも最後は見失わずにちゃんと自分の道に戻って来てくれた。

    この方は大丈夫。
    これからもやっていける。
    安堵の気持ちで本を閉じました。

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    2026年07月20日
  • 消滅世界

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    考えつかないような世界の話で、それがあたかも普通のように書かれていた。今のこの世界が間違っているかのような文章力、登場人物の会話に時々ついていけなくなっていた。まだのめり込むには難しかったがまた再読したい。

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    2026年07月20日
  • 消滅世界

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    ネタバレ

    人工授精が当たり前になって人間は結婚と恋愛を全く別のフェーズでカテゴライズするようになる世界。
    人間は人間に恋する必要もなくて、"ヒト"にも別次元を生きる"キャラ"にも恋をするし、"家族"をつくるために結婚する。
    セックスは昔の文化になって、嫌悪感を抱く人や、ただ昔はそういうものもあった程度の認識を持つ人が大半。それでも一定数は恋人とセックスする人もいる。そして、夫婦間でのセックスは『近親相姦』と呼ばれる。
    主人公はその時代に珍しく恋愛結婚した両親の性行為で生まれたことから、自分は恋人ができるとセックスしたくなること、その自分の中に秘

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    2026年07月20日
  • コンビニ人間

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    面白かった。人間の奇妙さを描いているが、主人公含め特にその奇妙さによって害を受ける被害者もいないので苦痛なく読むことができる。個人的には主人公の自炊において、料理ではなくあくまで必要な栄養を摂取する姿に感銘を受けた。野菜を煮て、味が薄ければ醤油でも垂らせばいい。その通り。いちいち料理(メニュー)を作らなければならないという戒めがあるから大変で手間で時間を食うのだ。

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    2026年07月19日
  • 世界99 上

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    ネタバレ

    ずっと不穏だったけどピョコルンの正体が案の定気持ち悪かった。章の終わりはピョコルンの死なのか。気持ち悪いけども読み進めるか、という気持ち。
    面白くはあるんだけどグロすぎるから新たに村田さやか作品に手を出すのはもうやめとこうかなという気持ちもある。

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    2026年07月19日
  • コンビニ人間

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    すごく面白かった。

    どんな方向であれ、一生懸命考えて生きてる人は報われてほしいなって気持ちになった。

    主人公はコンビニアルバイトってことで、社会的な評価で振り回されてる感じがあったけど、もうここまで一点集中でコンビニのために働けて、結果も出せてるならもう経営とかで十分役に立てるはずだしそれなりの賃金と評価を得てほしいなと思った。

    あとコンビニの謎の安心感の言語化が冴えてた。

    スマホのバッテリーがなくて、昼休みにささっと読める本を、と衝動で買った本だったけど、とても大きな収穫だった。

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    2026年07月19日
  • 変半身

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    「変半身」
    ちょっと怖い物語。現実が歪むような。性的な表現には第一印象の破壊力のあと、波がひいたあとでようやく浮かび上がる作者の意図がある。女性の著者だからこそなおさらそういうものがあるのかなと浅い推測をした。一度信じたものが強力な制御力を保つ様子が描かれていた。
    「満潮」
    自分自身に引き込んで考えてしまった。登場人物の声がたまに自分の声のように感じられるほどだった。苦しさももちろんあって。最後まで読んで、ハッピーになったなんてことはなく、だからこそ悪い気分ではなかった。それが事実らしいからだ。

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    2026年07月18日
  • コンビニ人間

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    ネタバレ

    「普通」とはなにか、ということを考えた本だった。
    人として生きている以上、コミュニティに合った振る舞いであったり、世間体を意識した上での言動があると思う。主人公である古倉さんはそれがなかった。みんながなんでそんな顔をしているのか、自分のどの行動がおかしいのか、どの行動が「普通」で正解なのか。そのことがわからないまま大人になった。その後、初めてのバイトでコンビニで働き始め、コンビニにはわかりやすい「普通」があった。マニュアルを読めば、店員としての立ち振る舞いが書いてあるし、この仕事はこういうふうにすればいいということがわかる。古倉さんはそれがすごく良かったんだろうなと感じた。30代にもなって社会

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    2026年07月17日
  • 消滅世界

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    下手なホラーよりホラー。今の価値観からみればこの話の世界は狂っているはずなのに、なぜかそう思う自分が間違っているような気持ちになる。それくらい、説得力のある書き方だった。最後の解説で、男女でこの世界への評価が分かれていると知り、面白いと思った。確かに現代の夫婦や家族の形に縛られないことや、いわゆるアニメキャラクターなどへのガチ恋の受容という点では理想的に思える。でも自分は男性が妊娠、出産するシーンが本当にきつくておぞましかった。怖かった。

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    2026年07月16日
  • 世界99 下

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    4.0

    下巻もずっと変な世界感ではあるが、パラレルワールドとして存在していそうな感じがして気持ち悪く楽しめた。

    好みはかなり分かれるとは思うが上下巻通じて『世界99』を楽しめた。

    グローバル化、効率化の究極の行き着く先な感じもしてくる所が気持ち悪いが共感してしまうところかと思った。

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    2026年07月16日