村田沙耶香のレビュー一覧
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悲哀を拒否している
アプローチが違えば、もう少し掘り下げられる気がする、
と読後に最初は考えた。
あまり異常な人の、突飛な行動で脚色して読者が面白がる作り方(構造)は、
これみよがしで共感も得がたく嫌だな、と思ったが、
深く考えてみると、演出や脚色が大袈裟なだけで、
こんな人はいくらでもいるのではないか、とも後で思った。
私の身近な職場にもずっとフリーターで生きている40歳オーバーが何人かいるわけで。
ただ、作者はそういう人を描きたいわけでなくて、
どちらかというと描きたかったのは、
主人公(多分作者の内面の一部)のある種の純粋さ(短絡的傾向)だと思う。
つまり、何がいけないの? と。
『主 -
購入済み
人間らしさってなんだろうと思う
人間らしさってなんだろうと考えさせられる作品。人の目をつい気にしてしまう人にはとても刺さると思います。題材は結構重いが、結構サクサク読めます。おススメです。
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購入済み
常識引っくり返る
この人の本初めて読んだけど、スゴいとしか言いようがない。常識?ナニソレ?そんな発想おんなじ人間なのに思い付きもしませんよって感じです。
他の本も読みたいですね!このぶっ飛んだ世界観にドッブリ嵌まりたいです。
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ネタバレ初めての村田沙耶香作品。読みやすかった。
夫婦での営みを近親相姦とすることで、性と愛が切り離された世界。愛にも穏やかで安心感のある家族愛と燃えるような恋愛があって、その二つも明確に切り離されている。うらやましいなと思った。愛と性欲が一緒に語られることが一般的に多く、それに違和感があったので、いいなと思った。
家族というものの価値観もさまざまになってきてるけど、雨音は家族のつながりを宗教とまで言っている。家族がいるから大丈夫だ。と言い聞かせているみたいにも思えて、不気味にも感じた。
千葉に行ってからの嫌悪感の正体が2周したが、あまりつかめていない。個が消えた全体主義だからか? それとも全員 -
Posted by ブクログ
世間が求める「普通」の状態を目指す主人公
「普通」の立ち振る舞い、年相応の「普通」の家庭環境
この周りが求める「普通の人間」になろうとする気持ちが共感でき、これを小説として表現するのは凄いなと思いました。
主人公は泣く赤ん坊をあやす母親を見て
「大変だあな。静かにさせるだけならこの包丁一本で十分なのに」みたい感覚の持ち主なので少し行き過ぎてる感はありますが。。。
以下自分自身の話ですが、
自分は社会人5年目で仕事をある程度こなせるようになり、
その他検定試験や筋トレ等をコツコツ真面目に取り組む事は得意としていますが、祐逸、飲み会は少し苦手と感じています。
飲み会では普段の真面目な姿勢ではな -
Posted by ブクログ
自分の中のASD的な部分が、わかるわかる!と反応して居心地悪さと奇妙な共感でゾワゾワしながらめくる勢い止まらずノンストップで読んだ。
周りの人とうまく噛み合わない自分。
世界の部品になれない自分。
世界から見て異質な自分。
なにか不文律で存在しているらしき世界のマニュアルがインストールされていない自分。
世間という場で違和感なく生きるために、擬態する技術や溶け込みやすい設定を仮面のようにまとう自分。
恵子のなかにはそれだからといって「生きづらさ」にはなっていないのかもしれない。
自分自身の属性を感情で解釈しない恵子の世界は、シンプルだ。
自分が世界の部品として、いきいきと生きられる方法を知 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読んでまず感じたのは、主人公の古倉恵子の心の綺麗さだった。
古倉は、幼い頃から自分が社会の中でどこかずれていることを周囲に気づかされながら生きてきた人物である。
だからこそ彼女は、自分の感覚をそのまま出すのではなく、社会の枠組みに収まるために「普通の人」の言葉遣いや表情、行動を学び、コンビニ店員という役割に徹して生きている。
普通であることを自然にできないからこそ、彼女は「普通」を演じることで社会とつながろうとしていたのだと思う。
しかし、私が心を奪われそうになったのは、古倉が自分自身を社会から外れた存在だと感じているからといって、同じように「普通」から外れている人を簡単に否定しないと