村田沙耶香のレビュー一覧
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ネタバレこの作品が行き着いた世界は、「幸福度」をはじめ、どのような指標で測ったとしても、元の社会や、我々の世界よりもきっと優位にあるのだと思う。本作上巻でインモラルな世界観を嫌というほど浴びせられてきたので尚更そう感じる。
一方で、登場人物の生き様を見てきた読者として、空子の人生が彼女にとって意味があるものであったと思いたいし、白藤さんが報われるように願わずにはいられない。本作はピョコルンをはじめ、さまざまな暗喩を読み取れる作品だが、私には、平成や令和の価値観から取り残されていく昭和の人間の悲哀をそこに重ねる読み方が、最もしっくりきた。
とはいえ、解釈の可能性に満ちた作品だと思うので
「あの本、読みま -
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コンビニ人間というタイトルを見た時に物語の想像が全くつかなかったが全文読んでこのタイトルが一番当てはまることがわかった。常識外れの人は軽蔑され、変な目で見られるというのはこの世の中そのものだと思う。私も20年間彼氏がいなくて恋愛話になるとあまり話したくなくなるしまじかという目で見られると思うと少しコンプレックスに感じてしまうほどだ。恋愛はしたことあるけどね。このコンビニ人間も常識とは外れているだけで周りの目は痛くて生きづらかったよねと感じるがこの世の中の常識を変えることは絶対に無理だと思うな。私も良くないとは思ってるけど多分変な目で見ちゃうかな(;_;)
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ネタバレ村田沙耶香さんの作品は、人間が普段はあまり考えないようにしている部分を、容赦なく突いてくる。
この短編集の中でも、特に印象に残ったのが表題作の「信仰」だった。
考えさせられたのは、「正しい情報を知ることは、本当に人を幸せにするのか」ということ。
主人公は、子どもの頃から「かき氷の原価はいくら」「こっちのほうが安い」など、物事の裏側にある現実を周囲に突きつけていく。もちろん、それは間違った情報ではない。むしろ正しい。
けれど、お祭りという少し現実から離れた空間で、子どもたちが楽しんでいるところにまで「現実」を持ち込めば、その楽しさは失われてしまう。
正しさや合理性は、いつだって人を幸せ -
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ネタバレ
『地球星人』は、社会の仕組みに馴染めない人たちが、その外側へ逃れようとした先を描いた小説だった。
主人公の奈月と従兄の由宇は、どちらも問題のある家庭で育っている。奈月は自分を魔法少女だと思い、由宇は自分を宇宙人だと思っている。二人にとって「自分は地球人ではない」という感覚は、単なる子どもの空想ではなく、つらい現実から自分を切り離して生き延びるために必要なものだったのだと思う。
大人になると二人の道はいったん分かれる。奈月は魔法少女だった頃の感覚を残したまま、社会に強い違和感を持つ男性と結婚する。一方、由宇は社会の中で暮らせるようになっていて、再会した奈月を「冷凍保存されたようだ」と言う。 -
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ネタバレー誰かを疑う、気持ち悪いと思うなどという汚い感情は持ってはいけない。と何度も弁明する。でもあの頃、汚い言葉で虚勢を張りながら、その裏側で静かに手を繋いで、損壊した自分たちを少しずつ回復していた。「汚い言葉」は大嫌いだけど、あのときの自分には必要だったことを思い出す。
ー世界は粒子だと思う。いつの間にか吸い込んで、体の1部になっている。どこまでが私なのか、どれが世界に言わされている言葉で、どれが自分を存在させるために、世界に媚びた服装で、本当に自分から発生している自分なのか、わからないまま、まるで自分の確信が自分の内側に存在しているかのように笑い、視線を交わし言葉を交換する。
ー私が人間ロボ