村田沙耶香のレビュー一覧

  • 地球星人(新潮文庫)

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    人間社会の気持ち悪さを上手く凝縮していると感じた。同調圧力や身内の気味悪さ、社会への適合の難しさが書かれていた。私は主人公の考えにも理解できる部分もあった。しかし、村田沙耶香の書く登場人物は皆形容し難い狂気さがあり、とても異様であると感じた。それが著者が感じる世界への違和感なのだろうかと思った。自分のこれからの人生を見つめ直す一冊となった。

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    2026年10月22日
  • コンビニ人間

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    ネタバレ

    コンビニの店員としてバイトしてる主人公の古倉が、今までの傾向から考えてどの品が売れるかなど先回りして臨機応変に対応してる描写は、全然社会不適合者には感じませんでしたが、私生活では家族や友人(本人は友人だと思っているけど実際はどうなんだろう)から、恋愛経験や将来などについて聞かれるのが面倒で、自分たちに都合がいいからと白羽をペットのように扱いながら家に住まわせ、食事を洗面器に入れ餌として与える場面、それを無言で受け取っている白羽に、今までに感じたことのない気持ち悪さが込み上げてきました。
    コンビニに来たお客様を大切に思う気持ちはあるのに白羽に対しては、人を人として扱ってないところがすごく機械的に感じました。

    バイトを辞めた古倉が「子供って、作ったほうが人類のためですか?」と白羽の義妹に聞いた時、『あんたらみたいな遺伝子残さないでください、それが一番人類のためですんで』『その腐った遺伝子、寿命まで一人で抱えて、死ぬ時天国に持って行って、この世界には一欠らも残さないでください、ほんとに』と言っていて、ものすごいことをストレートに言ったなと思ったら、古倉が「合理的な物の考え方ができる人だ、と感心して頷いた」とあって、この主人公は人から言われたことに傷ついたり悲しんだり悩んだりしないんだろうか…と悩んでばかりの自分から見て羨ましくもありました。

    読みながら、バイトではなくコンビニの正社員として働けないのかな?と思ってしまいました。

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    2026年10月22日
  • コンビニ人間

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    自分も何かの回すための歯車となる欲求に駆られるような〇〇人間だと思える時があるんだろうか。

    主人公のことを考えると、私は比較的に社会に順応できているので、私が社会に受け入れられること感じても、嬉しいと思うがそれ以上でも無いのかもしれない。
    逆に、主人公は自身が社会に順応できないと思っていたので、コンビニ人間として初めて社会に受け入れられた時に、「生まれる」ほど、世界が変わるほど心地よく感じたのかもしれないと思った。

    あるいは、自分がまだ体験していないだけで、自分が周りの人間と全くわかり合えない部分があって、それを受け入れられた経験がないのかもしれない。

    もし、私が主人公のように、周りの人間と全くわかり合えない部分があることに気づいた時は、その部分を大切にしようと思った。何故なら、誰かに、或いは何かに、「〇〇人間」として受け入れられる衝撃を自分も味わってみたい。

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    2026年10月22日
  • 世界99 下

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    一気読みした!
    気持ち悪い世界!!

    ん~記憶も統一して全員幸せで…お!ゲームのラスボスが描く世界!
    成し遂げましたね…ピョコルンで…
    人で居続けたのは彼女だけかぁ…

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    2026年10月21日
  • 世界99 上

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    なんかコンビニ人間の煮詰めたようなやつが始まった!
    と思いながら読み始め…あれ?ちがう!これなかなか気持ち悪い世界だ!になりました

    ピョコルン…名前のせいで最初カエルみたいなやつのイメージに…パンダとウサギとアルパカ?の可愛いやつの詰め合わせキメラらしいが妄想力は足らず…カエルっぽいのに欲情しまくる世界になってしまった…イメージ描いてくれてる人もいたけど…やはり気持ち悪いよね…(笑)

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    2026年10月21日
  • 殺人出産

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    10人産んだら1人殺せる。殺人犯は死ぬまで産む道具。
    なんて合理的なんだ。そしてそれが受け入れられている世界。
    無茶苦茶なことも時間が結構解決するし、人の考え方は思うよりすぐ変わるよね。と思った。

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    2026年10月21日
  • 変半身

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    「神聖なもの」の在り方・作られ方・扱われ方を描いている作品のように思う。

    変半身では、神聖とされる村の秘祭で同級生を救うところから始まり、実はその秘祭は少し昔に「エロいから」という理由だけで作られた男性に都合がいいだけのものであったことから物語は始まる。
    満潮では「潮を吹いてみたい」と急に言い始めた夫に嫌悪感を抱きつつも自分も自分の身体や性の神聖さを探る話であった。

    どちらもおなじ「神聖さ」を扱っているが前者はすでにあるそれに対する違和感のようなもの、後者は個が秘めるそれへの尊敬と、他人が踏みにじることへの嫌悪のようなものに焦点が当たっており、「神聖さはどこからくるのだろう」「どうしたら神聖なものを神聖なものとして扱えるのだろう」と考える良いきっかけになったと思う。日本は特定の宗教がない国だからこそ、ブランド・土地・学歴...様々なものに信仰心を持つと思う。だからこそいろんな人に読んでみてほしいなとおもうし、感想や自分の神聖なものを比べて見たら面白いと思う。

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    2026年10月20日
  • 星が吸う水

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    「身体の女性性」みたいなものがテーマな気がする。他の方が書く通り交わることなど肉体を通した快感の追求をする女性たちの短編集ではあるが、「女性の肉欲」を女性的な視点でバカにすることなく真っ直ぐに描いている作品だと感じた。

    Male gazedな社会では女性の肉欲、性欲は軽んじて見られてしまうから、それを持つ自分は恥ずべき存在なんだと思わされざるを得ない。でもこの本や、女性の性を描いた村上さんの著作ではそれがごく当たり前のものとして扱われている。
    とくに、本書の説明でも取り上げられている性行為ではない肉体関係を探る「ガマズミ航海」は性行為のため・妊娠のための道具として見られがちな女性器(膣口)を、黒く広がる新たな世界という性行為以外の意味を付与する試みを通して自身の起源や身体・性欲の捉え方も変化していくような気がする。

    女性として産まれた自分の身体に、社会の子宮・人類の子供を産み育てる機械・男性の性欲処理としての意味が付与され、なんとなく自身の身体に嫌悪感のある女性や新たな見方をしたい人に読んで欲しいと思う。

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    2026年10月20日
  • コンビニ人間

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    最初は、主人公の考え方や性格が変わっていると感じていた。でも、読み進めるうちに、自分たちの「普通」を押しつける周囲の人たちのほうが変わっているのではないかと思えてくる。そして最後には、主人公を変わっていると感じた自分の価値観まで問い直したくなった。

    「普通」とは何か。自分らしく生きることと、社会に合わせて生きることについて考えさせられる小説だった。

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    2026年10月24日
  • コンビニ人間

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    audibleで聴き、大久保佳代子さんの朗読がすごくハマり役で心地良かった。
    淡々と話は進んでいくが、どこか不気味で、不思議な魅力があるお話だった。
    どこまでが普通で、どこからが異質なのか。この主人公の価値観はぶっ飛んでいるけど、どこか自分の考えと重ね合わせる部分あり、人間関係や生き方についての新しい視点を得ることができた気がする。

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    2026年10月19日
  • 信仰

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    村田さんの作品の中でも雑多盛り合わせなかんじがします。今ある普通を当たり前に飲み込むこと、疑わずそれをコピーし続けることへの警鐘を鳴らしているのかなと感じた。
    例えば消費社会。このブランドのロゴがついてるから買う、インフルエンサー・芸能人が紹介してたから買う。これらはブランドイメージへの絶対的な信頼や信仰が成す社会の形のように思う。

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    2026年10月19日
  • コンビニ人間

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    『コンビニ人間』は、私にとって初めての村田沙耶香さん作品。ページ数が意外と少なくて、すんなりと読むことができました!
    ​主人公は世間から見れば、バイトだけをしている変わった人。しかし当人はマニュアルに従って店員を演じることで自分の異質さを隠し、周囲から、まともな人として扱ってもらえていると思っている。それがだんだんと明るみに出て崩れていく話。
    ​
    ​『皆、変なものには土足で踏み入って、その原因を解明する権利があると思っている。私にはそれが迷惑だったし、傲慢で鬱陶しかった。あんまり邪魔だと思うと、小学校のときのように、相手をスコップで殴って止めてしまいたくなるときがある。』

    何が普通で、どこからが異常なのかという境界線は非常に曖昧だと思った。結婚していない人もいれば、定職に就いていない人もいるし、よく考えて話さないといけないよなと感じた。​私もたまに同年代が集まるキラキラした場に行くと、後からどっと反省することがある。「あの時の言動、変じゃなかったかな」「もっとうまく話せたらよかった」と、しばらくもやもやしてしまう。​これも「他人からどう見られているか」「普通から外れていないか」という評価に縛られながら生きている感じなのかなと思った。
    ​読み終えた今、自分にとっての「正しさ」や「心地よさ」とは何なのか、「心地よい生き方とは何か?」と静かに問いかけられています(ヽ´ω`)

    2026.10

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    2026年10月18日
  • 信仰

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    信仰とは何のことなのだろうと考えさせられる一冊。ネズミ講に引っかかる人を嘲笑している自分も読みながら胸に馬のロゴがついたいい値の服を着て、そこそこの値段の腕時計をつけている。これも側から見れば信仰なのかもしれない。

    「現実」も信仰の対象なのかもしれない。
    面白かったです。

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    2026年10月18日
  • コンビニ人間

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    読書会のため、数年ぶりに再読。その後何冊か村田沙耶香作品を読んできたが、それらに共通するモチーフが散りばめられていた。

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    2026年10月18日
  • コンビニ人間

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    ネタバレ

    主人公は異常すぎるが、誰しも少しは共感できるからこの本を面白いと感じるのだろう。自分も結構共感できた。ただ、主人公の子供の頃の奇行から、普通の人が変なことをしようと思った時にやりそうな厨二病っぽさを感じてしまった。妹が家に来た時に白羽が助けてくれた(?)シーンがアツかった。普通を理解できてる(?)けど普通になれない人、普通を理解できないけど普通を演じてる人の対比が興味深かった。

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    2026年10月18日
  • しろいろの街の、その骨の体温の

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    昔の自分と重なる部分がありました。その時は自覚してなかったんだろうけど、今、思えば、ああだったのかなって。

    そして、人へのどうにもならない想いが、私の知らない形で言語化されていて、読んでいておもしろかったです。

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    2026年10月16日
  • 世界99 下

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    ネタバレ

    空子もピョコルンになる選択をする。「恵まれている」はずの奏までも。かたや白藤さんの娘の波ちゃんは中学生の年齢で同級生とピョールに妊娠させてしまう。自分の信念を貫こうともがき続けた白藤さんが最後まで生き残るとは‥妊娠、出産、最後には生きることまでも放棄していく空子やそれを容認する世界が恐ろしかった。胸焼けのような違和感が残った。

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    2026年10月15日
  • 消滅世界

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    裏表紙の説明を読んで頭にはてな?夫婦だと近親相姦?どういう意味?でも気になるので購入。
    読んでいるうちにそういう設定か!なるほどって思いながら新しい設定が出るたびにまたはてな?
    どんどんと我々の考える価値観や社会制度とは変わっていく世界。よくこんな事思い付きますね!
    大変面白く読ませてもらいましたが頭がパンクしそうでした。

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    2026年10月15日
  • 授乳

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    自分の世界を持った女の子が主人公という点が共通している。
    理想の「母性」を家庭教師の大学生に与えることで悦に浸る女子高生の話。ポケットの中のハムスターのぬいぐるみを恋人として扱うOLが、同じくオオカミのぬいぐるみの恋人を持つ小学生に出会って変わっていく話。熱中症で運び込まれた部屋から始まる大学生男女の奇妙な関係。
    どれも自身の「歪んだ」(されど本人にとっては正常な)欲望の世界をもって他者と関わり、それによって自身の欲望の歪みやそれにハマらない社会を自覚していく。

    私だけの欲望はなんだろうとおもった。

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    2026年10月14日
  • 地球星人(新潮文庫)

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    「繁殖したり労働したりして、世の中に貢献しなければならないなんて辛すぎ〜。頑張り続けることが前提の世界で、生きるか生きないかすら実質選べないなんておかしいよね〜。もう全部降りちゃいたい」

    みたいな気持ちが助長されます。

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    2026年10月14日