村田沙耶香のレビュー一覧

  • 世界99 下

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    ずっと空子として読んできたから、ピョコルンになると決まったとき、やっと死ねると思った。
    なのに、本当の意味では死ねなかった。
    登場人物たちや世の中が、「誰かに承認されたい」「自分の正当性を証明したい」「システムに組み込まれて安心したい」という欲求に縛られていて、そこから自立できていないのが怖い。
    自分にも生きてきた中で、そういう局面や卑怯な部分があったと思う。
    だけど、それだけを切り取って生きている世界は怖い。
    この本の感想で、共感したっていう言葉がたくさん見られたのが実は一番怖かった・・・。

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    2026年09月22日
  • 世界99 上

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    読めば読むだけ、鬱屈した気持ちになる。共感できるシーンがなく、どうにも気分が悪くなる。
    だが、人に合わせてキャラを作るような状況は、多かれ少なかれあるので、目を背けられない感もある。ハッピーエンドはあり得ないだろうが、この世界観が、どういう方向に向かうのか?という興味が勝り、下巻を手にしてしまうであろう。

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    2026年09月22日
  • マウス

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    およよ、刺さらなかった!
    やっぱり私は村田沙耶香さんの描くSF的なディストピアが好きなんだなと再確認

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    2026年09月21日
  • 世界99 上

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    読み始めて、うっすら不快…
    この不快は現実世界と重ねて考えてしまってるからなのか。犬を飼っているからか、ピョコルンへ向けられた気持ちも不快。第一章の終わりが衝撃すぎて、この物語はどう終わるの?という気持ちだけで読んだと思う。作者はこの不快を本にしたかったと思う。

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    2026年09月20日
  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ

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    ネタバレ

    初めて村田さんの小説を読んだけど、ギリギリありえそうな設定からSFに近いような設定もあり、様々なアプローチから日常にある感情について深く掘り下げた話が多かった。
    ミラクリーナの中で、退勤間近に見積り作成を依頼され、魔法少女になる事で折り合いをつけて仕事に戻るところは笑ってしまった。
    変容は、怒りは他人と共有する上では大切な感情かもしれないと思えた。

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    2026年09月19日
  • 信仰

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    村田沙耶香さんの本はまだ2冊ほどしか読めてないが、他の小説にも登場したエッセンスのようなものが散りばめられていて、村田沙耶香ユニバースのようなものがあるのだな。『書かなかった小説』は完成版を是非読んでみたい。エッセイは難しい部分もあるが、彼女の誠実さがとても伝わってきた。何度か読み返して理解したいと思う。

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    2026年09月18日
  • マウス

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    イケメンに救われたい願望だけでなく、自分だけを特別に思ってくれる美少女の友だちに憧れる願望って、結構共通であるよなって実感した

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    2026年09月18日
  • 生命式

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    短編集、全作「もうちょっと読みたい!」が詰まっていました。
    村田さん的には短編で満足?かもしれませんが、私はその前後や背景をもっと欲しくなってしまいました。
    村田さんの世界は、フィクションでありながらファンタジーではなく、風刺的と思いきや発想の衝動のままできあがっているようで…
    これからもたくさん読みたいです。

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    2026年09月18日
  • 世界99 下

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    『世界99』、上巻よりは読みやすかった。

    出てくる男性は少ないけど、ことごとく気持ち悪い。自分が被害者だと思っているのに、実際には加害者のような存在ばかりだった。

    そして一番印象に残ったのは、自分(男)の中にも無意識の「女性はこうするもの」という前提があったこと。

    「女性が子育てをするべき」なんて当たり前ではないと思っていたし、自分ではそういう考え方をしているつもりもなかった。でも最近、彼女に「ご飯は自分が作るよ」と言ったとき、その言葉の裏には「世の中、女性がご飯を作ることが多いよね」という前提があったことに気づいた。

    分かっているつもりだったのに、自分もその「当たり前」を前提に言葉を発していた。そのことに少し自己嫌悪した。

    空子も、そういう社会の「当たり前」に合わせ続けるうちに、自分で選ぶことを手放してしまったのかもしれない。

    自由になれば幸せになれるとは限らない。空子が最後にピョコるんになったのは、自由から逃げたようにも見えるし、それが空子にとっての幸福だったようにも見える。

    自分では気づいているつもりだった「当たり前」を、もう一度考えさせられた作品だった。

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    2026年09月18日
  • しろいろの街の、その骨の体温の

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    学校内で構築されているカースト制度やヒエラルキーが物語の根底にあって、その表現がリアルを通り越して良い意味でグロテスク。描かれている幼いながらも残酷な因果応報に、解像度の高さも相まって胸が痛くなった。次のページをめくるのが恐ろしく思いつつも、どうしても読んでしまう。読者の興味を引き付ける文章力がこの小説にはあった。
    多感な時期に読むにはあまりに強烈すぎる。
    その時期を経てきた大人のみ読める小説だと感じた。

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    2026年09月17日
  • 授乳

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    本作はSFというよりは現実世界。
    ただだいぶ歪んでて、ところどころわかるなってところもありつつ、私ってだいぶマトモなのかも、って思いました
    個人的にはディストピアな世界観の方が好き!

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    あたしは血を出している人間や血を出しそうな危険のある人間に対しては大騒ぎして、親切なふりをするという皆が守っているらしい常識をそれから守るようになった。

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    2026年09月17日
  • となりの脳世界

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    村田さんのエッセイ。あまりにも村田さんだった。
    固定観念も、いい意味で常識もなくて、だからあの作品を生み出せるんだってひとり納得。

    「同じ場所を歩いている隣の人も、その隣の人も、自分の作り上げた異世界で暮らしているんだ」

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    2026年09月16日
  • タダイマトビラ

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    「家族欲」を満たすために、カゾクヨナニーという行為をする主人公。
    恋人ができ「この人、私を使ってカゾクヨナニーをしている」と感じてゾッとする。
    そして、母や父も、家族を使ってカゾクヨナニーをしているのだ。
    作者ならではの、独特な概念を通して語られる世界観。
    一人称で語られる小説でありながら、終盤で主人公の世界の見え方が大きく変化し(覚醒したのか狂ったのか)、信用ならない語り手に変貌するいつものパターンなので、そこで語られる内容がどこまで信じていいのか実際に何が起きてるのかわからなくなる。
    これ、父と弟はどうなったの?
    トビラの外へ「ただいま」って言いながら出て行ったけど、どんな姿でどこへ行った(「帰った」)の?

    母親にすごく親近感を感じてしまい、作中かなり辛辣に語られていたのでなんだかグサグサ傷ついてしまった。
    私も家族欲が満たされないまま大人になったので、家族欲を満たしたくて子供を3人持った気もするので、この母親と主人公の関係性みたいになってないか不安になった。
    母親も、生育環境でみたされなかった「家族欲」を、今の家庭で母というパーツとして「役割」を果たすことで満たしているんだろう。
    娘が壊れたと感じて、家族のパーツを失う危機感で「いい家族」らしさを増しましで演じ始めたんだろうな。

    食べるシーンで食品や所作が気持ち悪い言葉で描かれたり、それ以外でも人の表情の変化や肉体的な造形を気持ち悪い語彙で露悪的に表現されたりしているので、読んでて顔が険しくなりがちだった。
    これも作者による心理コントロールなのかもしれない。

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    2026年09月16日
  • 信仰

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    短編集
    面白い話もあるしあまり理解できないものもある
    でも世界観はすごい
    個人的には序盤の10万円がすき

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    2026年09月14日
  • 世界99 下

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    ネタバレ

    第4章のページ数の少なさに驚いた!
    このピョコルンは空子さんでいいのよね?

    下巻は上巻より読むのに苦労した、
    少し重すぎたかも

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    2026年09月13日
  • 殺人出産

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    性と死と生殖にまつわる短編集。
    出てくる登場人物が自分の価値観を信じこんでるけどどかに違和感を感じていて気持ち悪い。
    誰かを殺したいほど執着できる情熱ないです。
    「余命」は、死ぬ時すら世間体やセンス気にしないといけない滑稽さに、どういう制度であれ悩みはついて回るな、と思いました。

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    2026年09月13日
  • 殺人出産

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    こんなにすべての話が気持ち悪い(褒めてる)短編集をはじめて読んだ。

    生と死、性と子についてえげつない角度から考えさせられるような作品。

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    2026年09月13日
  • 地球星人(新潮文庫)

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    不気味で終始怖かった。
    起こってほしくないことがずっと起き続けていて読んでいて辛かった。

    社会を工場として私たちを部品とする部分に共感してしまって、自分の中にも奈月達と同じ感覚が少しあるのだなと思うとゾッとした。

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    2026年09月13日
  • 消滅世界

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    現代の正常が異常とされた未来の話。
    だんだん引き摺り込まれ、狂わされていく感覚。読み始めた時の拒否感が読み終えた後だとなにかありそうな話だと少し受け入れていた。
    今生きている側からするとかなりグロテスクだが、面白かったです。

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    2026年09月13日
  • 世界99 下

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    ネタバレ

    ずっとぼんやり意味がわからないまま、淡々と進んでいった。神話みたい。とんでもなくグロテスクなのになんとなく表面上綺麗に見せてて、それを受け入れて慣れてしまうと、違和感すら感じられなくなる。そういう状況に閉じ込められる体験。
    読み終わった後は人と話すときに自分の仮面を意識してしまう。
    あ、いま、反応して、呼応して、あまり思ってもないことを言ってしまった。気持ち悪い。
    普段は違和感を持たずにやっている、生きるためのずるさに自覚的になる。
    ずるくなっているとき、自分はどこに行ってしまっているんだろう。それがずっと続いたら、自分は上書きされるんだろうか。
    行き着く先は疲れと、ピョコルンなんだろうか。
    遅効性の毒みたいな本だった。

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    2026年09月12日