村田沙耶香のレビュー一覧
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「恋愛」ではなく「変愛」…変わった形の愛が描かれたアンソロジーです。
面白かったです。
ディストピア文学が大好きなので、「形見」が好きでした。工場で作られる動物由来の子ども、も気になりますが、主人公の子どもがもう50人くらいいるのも気になりました。色々と考えてしまいます。
「藁の夫」「逆毛のトメ」「クエルボ」も良かったです。藁の夫を燃やす妄想をしたり。クエルボはラストは本当に名の通りにカラスになったのだろうか。。
多和田葉子、村田沙耶香、吉田篤弘は再読でしたがやっぱり良いです。
岸本佐知子さんのセンス好きです。単行本から、木下古栗さんの作品だけ再録されなかったようですが。
表紙の感じに既視感が、と思ったら、多分小川洋子の「不時着する流星たち」の単行本の絵と同じ方でした。あったかいような不安になるような、好きな絵です。 -
購入済み
せつない
コンビニ人間って何?
と思い興味本意で読んでみました。
現代の若者の象徴である就職難民からのコンビニバイト。
自分の娘や孫もそうなる可能性はゼロではないと思うと切なく、この様な社会にしてしまった大人達に是非読んで欲しいと思いました。 -
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アラサーのあるあるがおもしろかった。
結婚したいと思ったそばから、やっぱり結婚したくないと思ったり、結婚するしかないと急に焦ったり、結婚なんてできないと落ち込んだり。
ほかにも出産、キャリア、恋愛、おひとりさま、老化、健康、おばさん化、セクハラ問題、似合う色問題、「パリに行ってきました」って言ったらウザいんじゃないか問題……自意識に苛まれたアラサー女子の悩みはまるで思春期のように次から次に生まれくるくると変わっていく。
村田さんのちょっと自虐的な発言や、一風変わった思考、性格もふくめて面白い。
可愛らしくて何度もクスッと笑っちゃいました。アラサーもなかなか楽しそう。 -
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古倉の感覚には、行きすぎていて気持ち悪さを感じる部分もあったが、理解できるところも多かった。
人は「普通」であるために、思っている以上に自分を社会に合わせている。たとえば「休日は何してる?」と聞かれたときに答えられるよう、趣味を作ることさえある。
一時話題になったネガティブ・ケイパビリティとは逆に、曖昧さを抱えるより、何かにラベリングされる方が楽な面もある。古倉にとって「コンビニ店員」という役割は、彼女を縛るものでもあり、同時に自分を安定させる足場でもあった。
「普通」や「自分らしさ」は、自分だけで作るものではなく、かなり社会との関係の中で形づくられているのだと感じた。 -
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ネタバレ確かに日本人は普通に囚われすぎてる(合わせすぎてる)気がするけど、恵子と白羽は生理的にむりだった
みんなから変に思われないように一緒に住んだり、アルバイトと無職なのに子供を作ればいいとか子どもが可哀想。義理妹正論すぎる。
普通にならなきゃいけないと言うよりかは、普通じゃなくてもそれはそれで堂々と生きればいい。子どもの頃は友達も作らず過ごせてたのに、大人になってからはどうしたまわりの意見を気にしすぎて腹が立ってしまった
でも最後は恵子の意志がはっきりとしてた安心した
人と話すとき子どもの話は気にするようにしてても、恋愛話もダメなのか?ある程度仲良い人ならいい気がするけど、確かに会社の飲み会であんまり踏み込まれすぎると引いてしまう。話す内容の距離感って難しい(?)と少し考えさせられた
とても読みやすい本だった -
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ネタバレとにかく後味が悪い読後感。このまま眠りについたらうなされそうという危機感すら感じる。『常識、普通、当たり前』にメスを入れる作品は少なくないが『殺人』を命を生み出す『出産』と同等に神聖で尊い行いだという設定は衝撃だった。一方で、同じ衝撃的な設定でも、『性行為』は『愛情表現』と『快楽』のための行為であってその延長線上には『妊娠』『出産』は存在しない体の構造にしてしまうあたりの発想は合理的で現実に合った社会構造のような気がした。
『殺人行為』をかなり具体的な言葉で紡いでいるのが思わず目をつぶりたくなる作品であった。一気読みだったのに高評価がつけれないのは表現がエグすぎて疲れてしまう作品であったためである。 -
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ネタバレ普通とは何かを考えさせる小説
ただ、主人公が普通じゃ無さすぎて気味の悪い雰囲気がずっとあった。
普通を装うという感覚は分かるが主人公は普通に囚われすぎてもいると思った。
例えば主人公は人の悪口を自ら進んで言わないが誰かが言っていたら同調して悪口を言うようにしていた。
私自身八方美人のような生き方をしているため似たような事を意識する時もある。
私はこれを普通を装っている訳でもないし自分自身の普通であった。
また、コンビニをマニュアル化した社会の縮図として書いているが、朝礼という普通のコンビニではありえないルールがある。だから白羽も宗教みたいと言っていたのだが、、
マニュアルが普通じゃないという事とマニュアルを遵守する事が普通という矛盾がとても面白いと思った。 -
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家族、性愛、生殖、人間関係といった当たり前だと思っている価値観を、徹底的に組み替えて見せるディストピア的な世界観はとても興味深かった。
一方で、性や性愛の描写はかなり苦手で、読んでいて精神的に疲れる部分もあった。
特に引っかかったのは、作品が多くの価値観を相対化していく一方で、その価値観を相対化している側の思想そのものは十分に相対化されていないように感じたこと。
人間や家族を箱の外から観察しているようで、観察者自身は箱の中に入っていない様な、そんな非対称さを感じたことには少し違和感が残った。
世界観は非常に面白く、考えさせられる作品でした。
ただ、読後は『すごい!』というより、『作者さん、ちょっと話聞こか?』という気持ちになった笑 -
Posted by ブクログ
ネタバレ中盤あたりの男(白羽)を家に招き入れるあたりから、主人公の感覚についていけなくなり、白羽の言動も読むのが辛くなるほど終始不快でした。主人公の考え方や行動にも次第に違和感を覚え、気持ち悪い白羽を受け入れてしまう主人公自体が不気味だとも思い始めました。
しかし、結末で主人公が白羽と決別し「自分はコンビニ人間なのだ」と悟るところまで読むと、それまで感じていた違和感が妙に腑に落ち、こちらの価値観で主人公を不快に思っていた自分が間違っていたのだとハッとさせられました。自分が主人公に感じていた違和感も、結局は自分の”普通”と決めつけた価値観から主人公を見ていたからなのだと思います。
"皆、変なものには土足で踏み入ってその原因を解明する権利があると思っている。私にはそれが迷惑だったし、傲慢で鬱陶しかった。"
"また店の細胞が入れ替わっていく"