村田沙耶香のレビュー一覧

  • 信仰

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    短編集。村田沙耶香らしさが全開の一冊だった。
    彼女に期待している物語が、設定の意外性のあと、そのまま素直に現れてくる感覚がある。
    どの作品も面白く、読みやすい。そして教訓がわかりやすいのも、彼女の魅力だと思う。

    特に「気持ちの良い多様性」という言葉は強く印象に残った。キャラクター化してラベリングすることと、奇妙な人を奇妙なまま愛し、多様性として認めること。この二つは延長線上にあるものだと捉えていたが、前者には排除のニュアンスが含まれており、むしろ相反するものだという考えには驚かされた。視野が少し広がった気がする。

    私はこれまで、自らをキャラクター化し、ラベリングすることで「見やすい自分」を

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    2026年03月19日
  • 世界99 下

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    ここ数日狂わされた。。笑
    コミュニティによって世界が分裂していくのはわかるなあと思った。個人から分人へ、的。
    主体性のない主人公、自分で自分を養っていくのか、家畜となるのか、
    家畜となってくれるピョコルン。。
    均一な記憶のワクチン。。。

    全員が苦しい世の中。誰かを憎みたくてラロロリン人を迫害?
    自分がこの世界の男だったらパパみたいにちゃんと搾取するだろうし、女だったら上手く立場見つけてサバイブするかな。
    世界が変わってもマジョリティに紛れて記憶を改竄するだろうな。

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    2026年03月18日
  • コンビニ人間

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    普通の人間なんていないと思っていたし、自分も普通の人間ではないと思っていたが、社会人になっているということは普通の人間に見えているのかもしれない

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    2026年03月18日
  • ご本、出しときますね?

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    ネタバレ

    作家から入るのも良いものですなぁ。本を読んでみたくなった作家さんは村田沙耶香さん、海猫沢めろんさん、中村航さん、光浦靖子さんの4人。セクハラに寛容な村田さんは、だいぶん変な人ですね。角田さんは今までのエッセイからは分からなかった愛らしさで、見る目が変わりました。ズキュンときます。番組は終わってしまったようですが、一度くらい観てみたかった。若林さんの表紙につられましたが(そもそも若林さんが読書家だとは、初耳)予想外に良い本でした。

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    2026年03月18日
  • 授乳

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    ネタバレ

    村田沙耶香さんが気になって気になって『地球星人』が読みたくて、一先ず積読本を読むことにした次第。一見して理解し難い思考を持つ、ヒロインたちの視点で描かれる短編3話。誰一人として世間一般的な考え方を持たず、自らの道を進んでいるのに自信がなく、何かしらに依存しており、『コンビニ人間』のヒロイン同様に世間に馴染めないのです。読んでいて胸やお腹のあたりがモヤモヤするのは、痛々しさからなのか、共感するところがあるからなのか。これが初期の作品で、この頃からテーマが確立してたことがすっごい。違う作品も読みます。

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    2026年03月18日
  • マウス

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    ネタバレ

    爽やかな青春小説のような気もしなくもないけど、自分はマトモだと思う女がマトモじゃない女をマトモに矯正しようとする話、です。友情があるし、片方に悪意があるわけでもないから薄れてはいるけれど、関係だけ見ると『コンビニ人間』と変わらないと思います。律が弱虫な瀬里奈を強いマリーに変え、瀬里奈はマリーであることに依存する。律と瀬里奈の生きづらさは全然別種のもので、評価より自分を選んだ瀬里奈はかっこよ過ぎます。そして、小学生時代で描かれる3人グループの気まずさやカーストのえげつなさは覚えあって、苦しいです。人間怖い。

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    2026年03月18日
  • 星が吸う水

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    ネタバレ

    直接的な描写たくさんの村田沙耶香のご本。これ、感想が難しいなぁ。女性が自分の欲のためにお持ち帰りをしたとしても、男性にとっては武勇伝、女性は被害者。愛よりも欲が勝っている女性の異質さが描かれてはいるものの、別段、女性が愛愛愛と言わないのだって良いじゃん、と伝えたいのかしら。この作品で描かれる女性は恋愛崇拝していなくて、でも男性と関係持ちまくりで、村田さんがいわゆる普通の恋愛メインの作品を書いたらどういう感情を生み出すのだろうと、思いました。現実離れしてるのに、生々しい。これはこれでおもしろかったです。

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    2026年03月18日
  • ハコブネ

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    ネタバレ

    知佳子が、分かりません。3人の女がそれぞの悩みを抱えながらも関わりを持っていくお話。3人中、2人の視点が交互に描かれ、1人は2人視点の情報から「こんな人なんだろう」と察していく構成。その視点の1人、知佳子が初っ端から不思議ちゃんで、人生は役割の決められたおままごとみたいな考え方は分かるけれど、始終星と交わりたいみたいな、理解しがたい思考の持ち主で、彼女の視点を追うことに若干の苦労がありました。村田さん、前に読んだ短編でも星と交わりたいといったくだりがあったな。読むのにちょっと困った。

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    2026年03月18日
  • 世界99 下

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    ピョコルン。わたしは白いアルパカみたいなのを想像してるけどあってるのかな???
    全部で4章で構成されてるとこ…、
    あ、ここからが4章目なんだ…ってなりました。
    最終章なのに、序章みたいな、新しい生き方が始まったところで終わったなあ。

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    2026年03月18日
  • 消滅世界

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    ネタバレ

    読み終わって半年以上経つけどふと思い出すお話。夫婦は家族であり、家族でのセックスは近親相姦とされる世界。人工授精が主流であり、女も男も関係なく出産ができる。こんな世界はありえない、怖い、と思いつつも、あってもおかしくないと思わせてしまう村田さんの世界観構成力に読む度にはっとなります。男の妊娠には専用の人工子宮が付けられるってなんぞ。成功した事例が少ないという設定が現実味を感じさせられます。毎回ですけど、読む人が読んだらホラー。セックスを求め、無垢な物に手を出す、静かに狂っていく雨音の姿が印象的でした。

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    2026年03月17日
  • 世界99 下

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    ネタバレ

    上巻のほうが評価が良いのは知ってて、
    なーんかそれなら下巻読まなくてもいいかも?と思ったりもした。
    けど見届けた。
    けど下巻どうだった?と言われるとあんま覚えてない。
    上巻の「ピョコルンの中におじさんの頭入ってた」が衝撃すぎて、もうそれは超えない。

    白藤さんが自分の思想と現実のギャップに悩まされて、太った。そして赤ちゃん返り(?)してキサちゃん、とか呼んできたりする。もうちょっと大人の人だと思った。
    ていうかそう、下巻では40代、50代とか描かれてるけど、みーーーんな話し方が変わらなくてほんとに成長してるのか?と思った。時が止まってる。
    特に音ちゃん。空子さん変わらないですねー、実際そうです

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    2026年03月17日
  • コンビニ人間

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    世間的な普通から逸脱している人がいると、その人のことを理解しようと根掘り葉掘り聞きたくなる気持ちはすごくわかるなと思った

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    2026年03月17日
  • コンビニ人間

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    社会的テーマを考えさせる作品なんだと思うけれど、自分は主人公や登場人物のことを好きになれず、むしろ怖さや不快感さえ感じてしまった。

    ただ、この作品に対して同じ感情を持った人が自分以外にも絶対いるだろと思うくらいの自信はある。

    面白いシーンはあったし、ページ数少なくてとても読みやすかった

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    2026年03月17日
  • 殺人出産

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    殺人出産については現在の日本では考えられないような設定でおもしろかった。「殺人という光」という表現がとても刺さり、殺意によって救われている部分があることを言語化されてすっきりした気持ちになった。
    この本が短編集であることを読み進めて知ったが、他のものではトリプルが面白かった。多様性を推し進めている今の世界でもあり得そうな話だなと感じた。
    それ以外についてはあまり自分には刺さらなかった。
    いずれの短編もグロテスクな部分や性的な部分に関する表現が素晴らしいのだろうと思うが、一方でイメージとして想像できてしまい嫌悪感を感じた。自分はこのような描写が苦手であることが分かってよい機会だった。

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    2026年03月16日
  • 世界99 下

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    ネタバレ

    まっっっっじで気持ち悪かった。
    最後は気持ち悪すぎて目を細めながら読んだけど、圧倒的に強烈な読書体験をした。虚無。読後、しばらく何も出てこない。
    じんわり浮かんだ、はちゃめちゃにディストピア小説だな……という感想と一緒に、そういえば1984年を読んだ後もこんな読後感だったな、と。。
    人間が均質化することで利を得る人がいたとして、均質化することで楽になる人がいたとして、果たして損得勘定したときにそれぞれにそれで本当によかったとなるんだろうか。。。ぞっとする世界なのにどこか現実と地続きな世界観なのがまたぞっとさせられる。

    正直冒頭は、上巻から時代が飛びすぎて理解できなかった、というか置いてかれた

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    2026年03月15日
  • 世界99 下

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    そうなりたくない像を内面化している自分から逃げ、誰かを下に見ることで自分を正当化する。多かれ少なかれ表情を使い分けて生き延びる現代人を過剰なメタファーで描ききった感じ。クリーンさで誤魔化し続け自己を自覚できなくなる未来は他人事ではない。

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    2026年03月15日
  • 世界99 上

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    自分が直視しないようにしてきた世界への媚び、それぞれのコミュニティで使い分ける顔、その行動をとる自分への慢心と不安が詰め込まれたような上巻。タイトルにたどり着いた安心から一気に突き落とされるジェットコースターのような読み味。下巻すぐ読みます!

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    2026年03月15日
  • 地球星人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    なんだか上手く言えないけど、突然条件がそろってしまい化学反応が止まらなくなっていく感覚に近いものを感じました。

    読み進むと地球星人がすごく窮屈な存在に思えてくるから不思議ですね。

    最終的に奈月は地球星人として生きていくんだろうと思いきやそっちに行くんかい!(笑)
    不思議で怖いお話でした。

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    2026年03月13日
  • 世界99 下

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    なんと言っていいか正直わからなくなる。
    正しいことってなんだっけ???
    でも こんな世の中がくるかもしれないなぁ...
    と思ってしまった。

    ピョコルンが蔓延る
    クリーンな感情の人しかいない世界。

    いまの世界とどっちが幸せなんだろう?

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    2026年03月13日
  • 殺人出産

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    ネタバレ

    ◯殺人出産
    とんでもない世界観に衝撃的なラスト。
    眉をひそめた、こわばった表情で読み終わった。
    怖すぎる。あんなに柔らかい雰囲気の方からこんな話が出てくるなんて。
    怖すぎる。

    →印象に残った文章
    あなたが信じない世界を信じたいなら、あなたが信じない世界を信じてる人間を許すしかないわ。

    ◯トリプル
    トリプルのセックスが痛くて怖そうに思えた。

    ◯清潔な結婚
    →印象に残った文章
    そもそも、従来の、夫婦でセックスをして子供を作るという考えが、古いんです。

    ◯余命
    →印象に残った文章
    楽でいいなあ。今はわざわざ、人目を気にしてセンスのいい死に方を探しながら自分を葬らなくてはいけないのだから。

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    2026年03月12日