村田沙耶香のレビュー一覧

  • 地球星人(新潮文庫)

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    すごい世界が…!

    社会という工場の中で主人公たちは道具として生きることに疑問を感じているのだけど、
    それは今を生きる私たちにも通じる部分があり、
    理解したくないという思いとその一方で納得できる自分もそこにいて、
    いっそ道具として生きるということを消化してしまった方が楽に生きていけるだろう。

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    2021年04月19日
  • 地球星人(新潮文庫)

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    不思議な感覚

    社会などの物事の捉え方、それを表現する言葉・文章などかなり独特
    オーウェルの1984的なフレーバーも感じさせます
    確かにちょっと踏み込み過ぎの部分はあるけれど総合では◎!
    次は「コンビニ人間」を読んでみます!😊

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    2021年04月11日
  • コンビニ人間

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    普通という脅迫

    知らずのうちに普通を演じ普通を強要している社会で主人公はコンビニというパッケージされた社会の歯車の中で生きていて、
    主人公は結局、普通を消化してしまったのかしら。
    それとも選び取った選択だったのかしら。
    最後に賛否が分かれるけども、その意味を考えてしまうわねー。

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    2021年04月09日
  • マウス

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    ざわざわ

    村田沙耶香さんの書く小説は,相変わらず胸がざわざわする。
    けっして言葉にしたくないことを,正確に言葉にされて突き付けられた感じ。
    『コンビニ人間』ほど強烈ではないものの,やはり登場人物にサイコパスみがある。
    少しだけ羨ましくもあるけれど。

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    2020年11月10日
  • きれいなシワの作り方~淑女の思春期病

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    あんなおどろおどろしい本を書く人が、めっちゃ普通のアラサー女子だった、ということが驚き。
    共感できることが多いエッセイでした。
    共感できない方が、女として幸せなのかもしれないけど。安心しない方がいいのかもしれないけど。
    一気読み。ごちそうさまでした。

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    2020年09月22日
  • 殺人出産

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    世界観に引き込まれた。今の世界で生きている自分から見たらこの世界は異常と思うけれど、時間が経つにつれて適応していくのだろうか...。こうなることは有り得ないと言いきれない、絶妙に筋が通った世界だと思う。何度も読み返しています。

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    2020年09月18日
  • コンビニエンスストア様【文春e-Books】

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    異様さ

    常軌を逸している。
    「コンビニエンスストア」は,比喩なのではないか。
    比喩であってほしい。
    でも残念なことに,彼女が恋をしているのは,正真正銘の建造物「コンビニエンスストア」なのだ。
    苦笑の連続。
    非現実世界ならではの異常さに圧倒され続ける。

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    2020年07月10日
  • 星が吸う水

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    面白かったです。
    村田さんの本を読んでると、いつもぐるぐると考え始めてしまいます。今回は「性」について、というより「性行為」について。
    鶴子、梓、志保、結真、美紀子…どの人物の考え方に近いかと言われれば、わたしは鶴子です。女性だからといつでも被害者にはならないだろうし……と。でも、説教してしまいがちの鶴子が、それでも友人の恋愛観は尊重しようと言わないでいいことは言わないでおく、というのはとても良いなと思いました。
    梓が一番分からないし、苦手。女の幸せは「結婚、出産」の人なんだろうな。
    結真の瞬いた「ガマズミ」。「自分も皮膚に区切られた漆黒の空間だ」というのはとても素敵。自分の中に暗闇が、という

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    2020年05月15日
  • 星が吸う水

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    村田さんが描く性的描写(この作品に関しては性的だけど、性的じゃない描写も含め)は、嫌悪感がなく、綺麗だ。
    セックスを題材にする作品は、性的描写が付き物。その性的描写は綺麗なものと汚いものがあると思っている。綺麗な描写は、登場人物が綺麗。人として変わっていたり、クソみたいな人間だとしても、どこか感情移入できるんだと思う。

    この作品は2つのストーリがあり、どちらもアラサーの女性が主人公。自分は男だが、年代は重なる。
    独身のアラサー。この作品を読むと、もっと自由に開放的になりたいなと思う。

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    2020年04月25日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    タイトル通り変愛を集めた短編集。

    「お、おう、そんなところに」「そんなのと」「え、何この設定」とか本当にそれぞれ変な愛ばっかり笑

    吉田篤弘目当てだけど、電球交換士が出てきていたとは。

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    2020年04月16日
  • コンビニ人間

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    コンビニ人間

    何だか知らぬうちにハマってしまう作品でした

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    2019年11月25日
  • 星が吸う水

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    この作家は、はじめて読んだが、なかなかに面白い。女性がこんな風に思うのだな、と言うより性別を超えている、ザ・村田沙耶香という感じ。クセがつよいんじゃ、か。

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    2019年11月16日
  • 掌篇歳時記 春夏

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    24節気を3等分した72候があることを知って、日本には季節を細かく愛でる文化があったのだと再認識した.その季節感を念頭に置いて、著名な作家が短編を綴るという贅沢な本だが今回は春夏を読んだ.村田喜代子の雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)が面白かった.戦前の裕福な家庭に育った姉妹だが、それぞれにねえやがいて、様々な世話をするという、今では考えられない家庭内のやり取りが出てくる.あんな時代があったことは、映画や小説の中でしか接することはできないが、この姉妹の会話からその情景が想像できることが新しい発見をしたような感じだった.

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    2019年11月06日
  • 星が吸う水

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    村田沙耶香の中長編の第4作目の作品。
    『コンビニ人間』『消滅世界』、そして処女作の『授乳』から上梓順に『マウス』『ギンイロノウタ』と読みすすめて本作は僕にとっては6作目となる村田沙耶香作品。

    本作は表題作の『星が吸う水』と『ガマズミ航海』の2篇が収録されている。
    この2作とも通常の『セックス』に疑問、あるいは違和感を持っているアラサー女性が主人公である。

    『星が吸う水』の主人公・鶴子は、セックスを『狩り』として楽しんでおり、飲み会で年下の男性を「お持ち帰り」し、自分の欲求を満たすような女性であり、そこには恋愛感情は全くない。それに反して鶴子の友人で同い年の梓は非常に保守的で「女性」として価

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    2019年10月31日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    「恋愛」ではなく「変愛」…変わった形の愛が描かれたアンソロジーです。
    面白かったです。
    ディストピア文学が大好きなので、「形見」が好きでした。工場で作られる動物由来の子ども、も気になりますが、主人公の子どもがもう50人くらいいるのも気になりました。色々と考えてしまいます。
    「藁の夫」「逆毛のトメ」「クエルボ」も良かったです。藁の夫を燃やす妄想をしたり。クエルボはラストは本当に名の通りにカラスになったのだろうか。。
    多和田葉子、村田沙耶香、吉田篤弘は再読でしたがやっぱり良いです。
    岸本佐知子さんのセンス好きです。単行本から、木下古栗さんの作品だけ再録されなかったようですが。
    表紙の感じに既視感が

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    2019年08月30日
  • 掌篇歳時記 春夏

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    トップバッターの 瀬戸内先生のが 一番俗っぽかったな と思うほど 瀬戸内先生 相変わらず かわいらしい人を書くんですね ほぼほぼ 幻想的で不思議な短編 ちょっと読むには 分かりにくいものもある 芥川賞作家が多いからでしょうか

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    2019年08月22日
  • コンビニ人間

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    せつない

    コンビニ人間って何?
    と思い興味本意で読んでみました。
    現代の若者の象徴である就職難民からのコンビニバイト。
    自分の娘や孫もそうなる可能性はゼロではないと思うと切なく、この様な社会にしてしまった大人達に是非読んで欲しいと思いました。

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    2019年01月24日
  • きれいなシワの作り方~淑女の思春期病

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    村田さんの世界観がすき!つい声を出して笑ってしまう。アラサー特有の悩みも、感じ方も共感できて心強くなる。
    年を重ねて、白くなった髪の毛に赤いかんざし…私も憧れます!

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    2019年01月16日
  • きれいなシワの作り方~淑女の思春期病

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    ネタバレ

    同世代として共感することが多く、30代は思春期の再来という視点は近頃のモヤモヤを一気に引き受けてくれた。

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    2018年10月10日
  • きれいなシワの作り方~淑女の思春期病

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    今年前半(2018年)日経新聞に連載していたエッセイを読んでいてあまりにも面白かったので、以前出版されていたこちらの本も読んでみました。

    新聞の連載と重なるような関連ネタもあり、クスッと笑えるエピソードが多かったです。

    普通の人が感じている事をかなりデフォルメして感じる方なのかなぁと思いました。

    だからこそ、なにか共感出来て、面白く読めるのだと気付きました。

    面白いです。

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    2018年09月25日