村田沙耶香のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
村田沙耶香さんの作品は気持ち悪いと評価されがちだけど、
私は気持ち悪さを感じるのではなくて、こういう世界もあるのかもしれないと心がゆるむ
世間は、社会に迎合できない考えに対して、今のままでいいとは言ってくれない
相談には結論が必要であるという一般認識のせいなのか、妥協していく未来の話、時間に全てを委ねた解決がどれほど素晴らしいかを説明される
私はその有難い話に救われたことになり、
相手が気持ち良くなって終わるのが関の山
私の心は素手で掻き乱され、ぐちゃぐちゃに黒くなり、ネトネトと溜まっていく
村田沙耶香さんの作品は、周りの言う通りにすることが正しいのだと思い込んで自分を殺して楽になろうとする私を引き止めてくれる
だから安堵する
私はこのままでいていいんだと肯定してもらった気分になる
村田沙耶香さんの書く世界は真実で、この世界が存在しないと私はきっと殺されてしまう
毎回読み終わったあと、よくこんな世界が思いつくな……とは感じるけど、実際あるのではないか、彼女が見た世界を実際に記録しているのではないかと信じて救われたい
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Posted by ブクログ
ネタバレ千久世島では、ポピ原人と人間が仲良く暮らしていることをポーポー様に知らせるために、秘祭モドリが行われる。それを信じきっていた陸だが、その秘祭は数年前に島の若者たちがエロ目的で考え出したものだと知る。
後に陸が結婚した夫は詐欺師。里帰りした千久世島は今度は別の神話をかたって変な観光地にプロデュースされている。この世のものは何かにプロデュースされて、意味づけられているに過ぎない。最後に秘祭ニンゲンの終幕が宣言されると、戸惑う人もいつつも人々は皆ニンゲンをやめてポーポーになっていく…
『信仰』とテーマが重なる。ニンゲンとして振る舞うのは皆仮面。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ12編のアンソロジー。
どの作品も変愛の名に相応しかった。この一冊に密度濃く詰め込まれたそれぞれの変愛。愛と一口に言っても当たり前ながら1つも同じものはない。
その中でも特に好みだった2つについて書きたい。
『藁の夫』
2人の間に嫌な空気が流れる、その始まりはいつも些細なことなのだと思い出させる自然な流れだった。あんなに幸福そうだったのに、藁に火をつけることを想像させる経緯、鮮やかな紅葉にその火を連想させるところがたまらなく良かった。
『逆毛のトメ』
シニカルでリズムのいい言葉選びが癖になる。小説ってこんなに自由でいいんだと解放して楽しませてくれた。躊躇なく脳天にぶっ刺す様が爽快だし、愚かな人間の頭に邪鬼の形相のトメがいることを想像してそのコミカルさに取り憑かれる。気づけばトメのことが好きになっていた。 -
購入済み
普通って何?
個性が強すぎると敬遠され普通じゃないと言われ淘汰されていく。主人公は妹に助言を求め普通の人間に近づこうと外見や話し方を変えていく。そうしないと生きていけない。ただただコンビニの仕事に24時間精神も縛られてないと崩れてしまう。
毎回縄文時代を語る白羽さんとの出合いは彼女にとって普通になれる事だったのか?社会不適合者だったかも知れない彼女がコンビニ店員に身を置くことで社会の歯車に成れたと感じられればこれからも頑張れるのだろう。普通とは?と考えさせる一冊でした。 -
購入済み
まさか、こんな内容とは
芥川賞を受賞した作品として知ってはいましたが、題名からライトな内容だと思い込んでいました。
誰かの普通は誰かの普通じゃない、そんなの当たり前だと思っていたけど、それこそ普通じゃないのだと思い知らされた感じです。
2人以上人が群れると、時として怖くなる。
普通圧力か…
深呼吸ができる場所で暮らしたいし、一緒にいる人には深呼吸させてあげられる人になりたいです。 -
購入済み
すごい世界が…!
社会という工場の中で主人公たちは道具として生きることに疑問を感じているのだけど、
それは今を生きる私たちにも通じる部分があり、
理解したくないという思いとその一方で納得できる自分もそこにいて、
いっそ道具として生きるということを消化してしまった方が楽に生きていけるだろう。 -
購入済み
不思議な感覚
社会などの物事の捉え方、それを表現する言葉・文章などかなり独特
オーウェルの1984的なフレーバーも感じさせます
確かにちょっと踏み込み過ぎの部分はあるけれど総合では◎!
次は「コンビニ人間」を読んでみます!😊 -
購入済み
普通という脅迫
知らずのうちに普通を演じ普通を強要している社会で主人公はコンビニというパッケージされた社会の歯車の中で生きていて、
主人公は結局、普通を消化してしまったのかしら。
それとも選び取った選択だったのかしら。
最後に賛否が分かれるけども、その意味を考えてしまうわねー。