村田沙耶香のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレずっとぼんやり意味がわからないまま、淡々と進んでいった。神話みたい。とんでもなくグロテスクなのになんとなく表面上綺麗に見せてて、それを受け入れて慣れてしまうと、違和感すら感じられなくなる。そういう状況に閉じ込められる体験。
読み終わった後は人と話すときに自分の仮面を意識してしまう。
あ、いま、反応して、呼応して、あまり思ってもないことを言ってしまった。気持ち悪い。
普段は違和感を持たずにやっている、生きるためのずるさに自覚的になる。
ずるくなっているとき、自分はどこに行ってしまっているんだろう。それがずっと続いたら、自分は上書きされるんだろうか。
行き着く先は疲れと、ピョコルンなんだろうか。
-
Posted by ブクログ
こんな世界になってもいいと思う
こう思いました。人間の三大欲求が、最先端に排除されてもおかしくない。この物語は性欲だけだったけど、眠らなくても良くなる注射や、カプセルひとつ飲んだだけで腹が膨れる薬が開発されてもいいのではないか、と思いました。
村田沙耶香さんの世界観のある小説で最高でした!
今回も村田ワールド(私そう呼んでいます)全開で、少し変わった世界を描いている。
少しおぞましいようだけれど、これはこれでいいのかな、とも思いました。
私が感じたのは、地球を4等分にして、その一部に住んでいる人達の物語、というようなものを感じました。
地球だけど、地球ではない。そんな感覚でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ楽しく読ませて頂きました。砂の女や、カフカの変身を思い出させるのですが、私は昔から上記の作品は女性的な視線で理解ができず、男性に解説してもらうことで、「社会構造に飲み込まれること」「そこから外れることの恐怖と諦念」について男性の抱えるプレッシャーを理解できたことがあります。
同じような「社会構造に組み込まれる感覚」を女性が描くとこうなるのか、と同じ女性として興味深く読ませていただきました。
彼女の人の気持ちがわからない、真似をする、他人を傷つける独特の感性は理解が難しいのですが、 同時に彼女は普通の人と同じように、詮索されることをうっとおしく思い、排斥される恐怖、家族を泣かせたくない気持ちも -
Posted by ブクログ
ネタバレ目立たないことでクラスでの居場所を守っていた律が、クラス替えで一緒になった「浮いた」存在の瀬里奈と出会い、変わっていく話。
小学校の時の話と、大学生になったときの話がある。瀬里奈と出会ったことにより、結果的に律は少しだけ人の目を気にせずに振舞えるようになる。
村田沙耶香が書く小学校高学年社会、うわわかる……と感じる質感が随所にある。やんちゃというには悪性に無自覚すぎる男子や、おしゃれな一軍女子ですべての流行りが決まるところなど。
また、大学生になった律がバイトにめちゃくちゃハマっていて、その理由が「職場」では「駒」になればいいから、というものだったのが、コンビニ人間に通ずる価値観だなと思った。 -
Posted by ブクログ
人間社会の常識に一石を投じるような内容。主人公の奈月は人間社会を工場とたとえ自分を子宮を持ち生殖するための機械で工場の歯車と認識しているのが面白い。常識にとらわれない視点は作中では宇宙の目と表現されて奈月はなるべく工場に洗脳され考えることを無くしたいと考えているが自身が宇宙人であることを確信しているギャップが読み取れる。
秋級の山奥で宇宙人として生活する奈月、夫の智臣、いとこの由宇らが最終的に合理的と判断して人間を食べるが奈月はそこに少し疑問を持ち自分の中に人間の一部があるんじゃないかと考えるが意を決して食すシーンも常識とはと考えさせられる。
仮に近くにこんなとこを言ってる人がいたら統合失調症 -
Posted by ブクログ
ネタバレ内容が暗くて読むのに非常に時間がかかった
空子という主人公の幼少期から始まり、大人になっていく、淡々とした感じ
ピョコルンという、家事ロボットのその先のような生物が出てくる
若干のファンタジーかと思ったけどディストピア小説とのこと
世界や主人公の価値観の代わり様、女性軽視とか性暴力とかその辺りがストレートに書かれてて、全体的に鬱々として後味が悪く気持ち悪いけど考えさせられた
世界99の、コミュニティによってキャラを使い分けることやその分裂は誰しもが少なからず共感できるところはありそうだけれど、それがとんでもなく突き抜けているような感じ