村田沙耶香のレビュー一覧

  • 消滅世界

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    なかなか公共の場所で読みづらい作品でした。
    解説にあったように、女性側からすればユートピア、男性側からすればディストピアと言われるのは納得。
    Ⅲ章で千葉の実験都市からの話はまさにディストピア。世にも奇妙な物語とかホラー小説を読んでる気分になってシンプルに怖かったです。ラストの主人公も怖いし、あとグロく感じる表現が多いので、苦手な人は注意。

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    2026年03月25日
  • 世界99 下

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     読み(聞き)終わって、登場人物たちをひとりひとり思い浮かべてみる。誰の言い分も少しずつわかるし、誰の言動も、多少なりともそういうところ自分にもある、と思う。加害と被害、上と下、そういうものは遍在しているし、どちらにもなりうる。
     そう考えてみて、なかでもいちばんわかりみ(この言葉初めて使ったかも)が“低い”のは誰かなあと思いを巡らすと、おとちゃんかな?と思う。主人公のソラコとおとちゃんは、世界99的であるという意味では同じところにいるけど、なにかしら決定的な違いがあるということだろうか。この小説で語られたソラコから見える世界の中では、おとちゃんは終盤で物語を動かす側になっていくから、おとちゃ

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    2026年03月25日
  • 世界99 下

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    ネタバレ

    わくわくしながら読めた上巻と違って、下巻は読むのがかなりしんどかった
    早く読み終わってみんなの感想を見たいと思いながら読んでいた。
    白藤さんが、母が、主人公が、救われて欲しいと思った

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    2026年03月25日
  • しろいろの街の、その骨の体温の

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    ネタバレ

    あまりにも生々しくて、途中何度も読むのをやめようと思った。常に緊張している人間関係の描写もその要因の一つだが、一番はやはり頻出する性的描写だろう。
    少年少女。心と体の発達が揺らぐなかで、持て余される性欲と恋愛感情はあまりにもその手に重い。
    最後には解決されたことに安心しつつも、どこまでもこれは創作であると思い知らされた気分でもある。

    「相手と同じ価値観を共有すること」を避け、特別を求めてまわりを見下していた主人公は、どこまでも人間らしく凡庸だ。その人間らしさこそが美しく、かわいげすらある。伊吹少年はきっとそこに惹かれたのだろうなと思った。

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    2026年03月23日
  • 世界99 上

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    なんとも不思議な感覚に包まれる世界。
    それでいて強く引き込まれ、思わず続きが気になってしまう作品だった。

    人間の本質が、摩訶不思議な描写を通して浮かび上がり、
    読んでいるうちに自分の思考回路まで刺激されるような感覚になる。

    現実と非現実の境界が曖昧な中で、
    「人間とは何か」を問いかけられているような、不思議な読後感が残る物語だった。

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    2026年03月22日
  • 世界99 上

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    上巻の半分(第1章)を三連休の中日に一気に読んだ。
    ディストピア小説とか言われているけど、グロテスクなほどにリアルだなという感想。続きを読むべきか迷ってる。とりあえず連休に読む本ではない。
    子供には薦められない。

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    2026年03月22日
  • 世界99 下

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    上巻より抵抗感が薄れてきた感じがしたので⭐️3にした。ピョコルンが子供を産んだり、家事をしたりするのが当たり前。女性は子宮を取ったり、黒目だけにしたり鼻の穴を白くしたりする。友情婚により、同姓2人+子ども+ピョコルンの形が最も理想な世界。女子中学生同士の子どもをピョコルンが産むシーンや、空子がピョコルンになるシーンがグロテスクだった。
    〈登場人物〉
    空子・白藤さん・波ちゃん・ピョール・音ちゃん・匠くん・琴花ちゃん・アミちゃん・睦月さん・京介さん・奏さん・雨

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    2026年03月22日
  • 地球星人(新潮文庫)

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    地球星人と宇宙人。
    社会とは、倫理感とは、なんなのだろう。人間としての感覚を覆してくる。気持ち悪さでくらくらするような話だった。当然の顔して倫理感のずれたものを差し出してくる感じ。そっちが正解な世界かもしれない。どこかでそう思っている自分にぞっとする。本のその先を知るのはいけないことのように感じつつ、知りたくてどうしようもなく、隠れてページをめくっているような感覚で一気読みした。

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    2026年03月21日
  • 世界99 下

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    本書のキーとなるピョコリンという空想生物が上巻では性的処理と出産と作者の考える女性の忌避する行為を代行するペット?だったものが、下巻では更に進化して家事、育児、と代行可能範囲を広げる一方、能力の格差、美醜の格差と評価(価格など)が広がる世界が描かれる。
    その一方で主人公の母親が虐げられてきた奉仕と犠牲の世界は縮小されている。
    上巻で若かった主人公が環境や人間関係で変化(順応?)するキャラ(反面空虚な傍観者)の立場から傍観者としていた見ていた(と本人は意識している)大人の年齢(49~50歳)となりながらも空虚な心理状態は不変なまま、ピョコルンになる儀式に導かれる恐怖が描かれる。
    ただピョコルンに

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    2026年03月21日
  • ご本、出しときますね?

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    あなたのマイルールは?っていう質問が出演者にたいして投げかけられるのだけど、これが面白い。とても一般的なことを答える方もいれば、え?それってどういうこと?と答えるような内容もある。ただ、どの回答も、よくよく話を聞くと、なるほどそうか。と思う内容で、上っ面でなくきちんと腹に落としたマイルールがあることがすごいなと。
    こうしたルールは最初からあるのではなくて、インタビューや内省の過程で形作られているんだろうけれど、きっと作家さんというのはそういう過程をごく自然なこととして普段からされているんだろうな感じたし、その過程と表出した事柄が、私の関心ごとなんだな。って気づけた。

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    2026年03月21日
  • 世界99 下

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    下巻は上巻より、重みも気味の悪さが増して読み進めるのがしんどかった。(特にピョコルンがトラウマになりそう。。)

    「私たちはみんな人間ロボットで、自動的にできたペルソナに支配されているだけの空洞」とは表現される通り、一部の人を除いては、前半と後半で社会における立ち位置も人間関係も発する言葉もすべてが変わる。

    絶対おかしい世界なのに、大衆は考えることを放棄する(放棄させられる)ことでなんだかんだでうまく適応し、自分の意思を強く持つ一部の人たちは狂っていく。世界の基準は定期的にリセットされ、リセット前と後では180℃変わるが、表面的には何事もなかったかのように人々の生活は続いていく。

    著書はこ

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    2026年03月21日
  • 世界99 下

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    この本に生きる人にとってはハッピーエンドなんでしょう。

    読み終えた自分にはバッドでもハッピーでもなく、疲れた。頭の体操?つまらない訳じゃないから、自分にしては一気に読み終えたのだけれども。自分が物語の世界に浸食されていく感覚を覚えて、少し慄いた。

    これも一種の終末論的な物語。何となくエヴァの人類補完計画みたいな香りもする。

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    2026年03月20日
  • 世界99 上

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    世界観…。ピョコルン…。
    意識していないけど、環境に応じて自分のキャラを変えるのは私もあるなと思った。ただ、空子のそれぞれの世界は極端に違いすぎる。
    下巻が楽しみ。

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    2026年03月20日
  • 世界99 下

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    鬱of鬱。三宅香帆さんが「現代の若者を風刺している」って言ってたから読んでみて、まあそれはあってるんだけど、内容はひたすら絶望アンド失望。上下合わせて600ページ?くらいにわたって絶望なので、鬱ゲー(ブレスオブファイアとか?知らんけど)が好きな人にはめっちゃ刺さるかも。
    とにかく僕は後半は早く読み終えたくてサッと読み流してた

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    2026年03月19日
  • 殺人出産

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    あまり刺さらなかったな…たしかに100年後今は考えられないことが常識になっててもおかしくないなとは読み進める度に思った。

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    2026年03月19日
  • 信仰

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    短編集。村田沙耶香らしさが全開の一冊だった。
    彼女に期待している物語が、設定の意外性のあと、そのまま素直に現れてくる感覚がある。
    どの作品も面白く、読みやすい。そして教訓がわかりやすいのも、彼女の魅力だと思う。

    特に「気持ちの良い多様性」という言葉は強く印象に残った。キャラクター化してラベリングすることと、奇妙な人を奇妙なまま愛し、多様性として認めること。この二つは延長線上にあるものだと捉えていたが、前者には排除のニュアンスが含まれており、むしろ相反するものだという考えには驚かされた。視野が少し広がった気がする。

    私はこれまで、自らをキャラクター化し、ラベリングすることで「見やすい自分」を

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    2026年03月19日
  • 世界99 下

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    ここ数日狂わされた。。笑
    コミュニティによって世界が分裂していくのはわかるなあと思った。個人から分人へ、的。
    主体性のない主人公、自分で自分を養っていくのか、家畜となるのか、
    家畜となってくれるピョコルン。。
    均一な記憶のワクチン。。。

    全員が苦しい世の中。誰かを憎みたくてラロロリン人を迫害?
    自分がこの世界の男だったらパパみたいにちゃんと搾取するだろうし、女だったら上手く立場見つけてサバイブするかな。
    世界が変わってもマジョリティに紛れて記憶を改竄するだろうな。

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    2026年03月18日
  • ご本、出しときますね?

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    ネタバレ

    作家から入るのも良いものですなぁ。本を読んでみたくなった作家さんは村田沙耶香さん、海猫沢めろんさん、中村航さん、光浦靖子さんの4人。セクハラに寛容な村田さんは、だいぶん変な人ですね。角田さんは今までのエッセイからは分からなかった愛らしさで、見る目が変わりました。ズキュンときます。番組は終わってしまったようですが、一度くらい観てみたかった。若林さんの表紙につられましたが(そもそも若林さんが読書家だとは、初耳)予想外に良い本でした。

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    2026年03月18日
  • 授乳

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    ネタバレ

    村田沙耶香さんが気になって気になって『地球星人』が読みたくて、一先ず積読本を読むことにした次第。一見して理解し難い思考を持つ、ヒロインたちの視点で描かれる短編3話。誰一人として世間一般的な考え方を持たず、自らの道を進んでいるのに自信がなく、何かしらに依存しており、『コンビニ人間』のヒロイン同様に世間に馴染めないのです。読んでいて胸やお腹のあたりがモヤモヤするのは、痛々しさからなのか、共感するところがあるからなのか。これが初期の作品で、この頃からテーマが確立してたことがすっごい。違う作品も読みます。

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    2026年03月18日
  • マウス

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    ネタバレ

    爽やかな青春小説のような気もしなくもないけど、自分はマトモだと思う女がマトモじゃない女をマトモに矯正しようとする話、です。友情があるし、片方に悪意があるわけでもないから薄れてはいるけれど、関係だけ見ると『コンビニ人間』と変わらないと思います。律が弱虫な瀬里奈を強いマリーに変え、瀬里奈はマリーであることに依存する。律と瀬里奈の生きづらさは全然別種のもので、評価より自分を選んだ瀬里奈はかっこよ過ぎます。そして、小学生時代で描かれる3人グループの気まずさやカーストのえげつなさは覚えあって、苦しいです。人間怖い。

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    2026年03月18日