村田沙耶香のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ正直自分は白羽か古倉側だと思うので、むしろ古倉が狂わず誰にも迷惑をかけず働き続けていることが真人間にさえ見えて苦しい
というか18年やってて何の役職もついてないどころかおかしいと思われてるんだろうなというところがグロい 労働にこれほど適した人もいないというのに
というか古倉にとっての職人気質を発揮できるのがコンビニで、コンビニバイトがたまたま古倉の天職だっただけだろうに何故そこまで社会から見下されなければいけないのか(といっても見下す人は多数いる事実は変えられないが)
例えば彼女がバンクシー的な行動に専念してそれがハマるのなら性格の特異さも芸術性に変換されるのだろうな
古倉は自分が社会的弱者で -
Posted by ブクログ
社会はいつからか男女が恋愛感情を持って恋人になることや働き方を変えてまで子どもを産むことにネガティブになり、それでも子を産んで欲しい国は金をばら撒き制度を良くして少子化対策を試みる…この本のエデンシステムは日本の成れの果てかもしれないと思ってしまう。
にしても人間たらしめるものすべてを奪うような薄ら寒さがあるお話し。
一番恐いのはこんなにも根底にあると思っていたはずのことまで、社会の波に飲まれて「いや、こんなもんだったかもしれない」と順応してしまう人間かも
けどハコブネやコンビニ人間と似てる部分が多くて、なんだか同じ本を読んでるような気持ちになってしまった。ので星3つ! -
Posted by ブクログ
すごかった…村田さんの頭の中はどうなってるんだろう
解説には女性からはユートピア、男性からはディストピアと評される…的なことが書いてあったけれど、私はディストピアに感じつつも、100%とは言い切れない部分を感じた。(100%と言えない読後感が、より怖い)
基本的に楽園システムはめちゃめちゃ怖いし、生理的に受け入れられない。
ただ、楽園に越てきてからの主人公の気持ちの変化には少しの希望(というのか、理想的なもの…?)感じた。
「一人で一生暮らすなんて孤独だろうと、水人は言ったし私も同意したが、いざ、すべての人間がそうして暮らす中で日常を送り始めると、元から自分たちはこういう習性の動物だったのだ -
Posted by ブクログ
今回も驚き設定の作品!でもパラレルワールドにないとも言えない微妙なライン!
私の初「村田沙那香」は『殺人出産』で、『消滅世界』は2作目
家族、結婚、愛、子ども…
それらは一体何なのか、どうして必要なのかを考えさせられる文章でした。
ルームシェアと性的関係のない家族の違いはあるんだろうか?
私たちの周りにはそれが当たり前になっていて、説明のつけられないこともあるよね
まさに家族っていう宗教を信じてる私たちと同じ、どうしてその形になるのかは説明できない
アダムとイヴは知恵の実を食べて楽園から追放された。イヴには産みの苦しみが与えられた。
でも『消滅世界』にはその苦しみがない。自分が子ども -
Posted by ブクログ
授乳
コイビト
御枷の部屋
の3作品が入っている。
どれも自分の世界観をもってそれが当たり前のように過ごしています。が、しかし何かの衝撃や自分を突き詰めた結果、世界が変わってしまった感じになる作品です。
なかなか味わうことのできない貴重なお話しでした。
受験を控えた私の元にやってきた家庭教師の「先生」。授業は週に2回。火曜に数学、金曜に英語。私を苛立たせる母と思春期の女の子を逆上させる要素を少しだけ持つ父。その家の中で私と先生は何かを共有し、この部屋だけの特別な空気を閉じ込めたはずだった。「――ねえ、ゲームしようよ」。表題作他2編。(講談社文庫) -
Posted by ブクログ
ネタバレ幼い頃から自分のことを魔法少女ないし宇宙人だと疑わなかった主人公が、なんとか地球で生き続ける方法を考える話。
と書くと、なんかファンタジーのように聞こえるが、実際そんな可愛い話ではない。
宇宙人だから、地球星人と分かり合えないし、肩身は狭いし、迫害されるし、「工場」に引き戻されそうになるしで、もう大変!
最終的には限界集落で、人目を離れて暮らすことになる。食べ物は、他の家から盗んで調達(「合理的」とのこと)。あと地球星人を◯しちゃったりして☆
面白かったのは、いとこの由宇も宇宙人になっちゃったこと。由宇めっちゃ地球星人だったのに。感染力恐るべし。
最後は男も女もみんな妊娠して終わり。どゆこ -
Posted by ブクログ
ちょっと身につまされるところがあった。こんなに極端ではないにせよ、特に繕えなかった幼い頃は、天然だよね、ズレてるよねと平気で言われ、周りに合わせるように行動を変えることがあった。規範があり、それに合わせればうまく行くのなら、それでいいとする主人公の気持ちは分からないではない。
ただ、今では思う、人に天然とか言う奴の方がよっぽど頭おかしいよね。自分がスタンダードで、自分の基準で他人を一方的に判じるなんて、本当傲慢。
怖かったのが、あんな不幸になることが分かりきった相手を選んだことに対して、皆祝福こそすれ、誰も止めようとしなかったこと。理解できる枠に入りさえすれば、後はどうでもいいんだと。 -
Posted by ブクログ
表題作他3篇からなる短編集
どれもこれもよくこんな設定思い付くな!と感心する
ありえない!と思いながらも受け入れながら読み進めてしまえるのはさすが村田さんだなと思う
自分の倫理観や価値観をぶっ壊されるような力のある作品
・
表題作『殺人出産』は100年後の設定
10人出産したら1人殺せる『殺人出産システム』により日本の人口は保たれている
育子の姉は『産み人』となり、10人目の出産を控えていた
・
10人も産み続ける…ということは最短でも10年は掛かるだろう
そこまでの恨みを持った相手がいたのか?というとそうではない
せめてそこは10年掛かってでも殺したいほど恨んでる相手がいてほしかった
そうじ