村田沙耶香のレビュー一覧

  • ハコブネ

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    ネタバレ

    雨の中の公園のベンチで傘をさしたまま飲むお酒、あてのない電車の旅、夜の屋上で食べる夕食、忍び込んだ自習室で過ごす夜。こうして並べてみるとなんだか青春っぽくて、生々しい描写も多いのに全てが水のようでサラッとしていて、不思議なアンバランスが面白い。

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    2024年01月26日
  • 星が吸う水

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    【2024年5冊目】
    性に纏わる2つの話。性の話というと、どうしてもどこかいやらしい感じになりそうなものですが、村田沙耶香さんの書かれる話は「生き物としての本能的な性」という感じがして、結構生々しい表現が多くても、なんだか淡々としているのが不思議です。

    主人公はそれぞれ性について、人とはちょっと違う感覚を持った女性。二人が友達になったら仲良くなれそう。性を軸にして新たな価値観を探るのというのが、両話に通じることかもなと思いました。

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    2024年01月08日
  • きれいなシワの作り方~淑女の思春期病

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    あぁ〜めっちゃ分かるわぁ。と、
    それは無いわ〜笑。と、
    それ、また年重ねると変わるで〜の繰り返し。
    ひたすら女友達と尽きない話をしているようなリラックスして読めるエッセイだった。

    それもそのはず!
    村田沙耶香さん、ほぼ同い年だった笑笑
    いやぁ〜是非お近づきになりたい。
    そして美味しいお酒をのみながら、色々なお話をしたいなぁと思った。

    本作は、作者が35歳の頃のエッセイ
    ふふふっ淑女の思春期病とは上手い事言うなぁ。
    この微妙なお年頃?の女心?乙女心?違うか笑
    がギュッと詰まった一冊。

    特に「大人の習いごと」「電車と膝枕」は爆笑!
    この2作が続けて来たので危なかったぁ〜
    人前で読んでなくてよかった。

    ところで、また本作でも牛久保雅美さんの装画に会えた♪
    先日、垣谷美雨さんの『四十歳、未婚出産』でお目にかかったが、アンニュイでどこか憂いを含んだ女性を描くのがなんとも上手い。頼りない線と迷いのない線のバランスが絶妙なので、興味を持たれた方は是非注目して欲しいと思った。

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    2023年12月31日
  • となりの脳世界

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    1メートルのクリオネ模型を本物だと疑わずにいたことや他人がどう思うか感じるかを異常に気にしたりすることは筆者が情報を確かめ合うという行動を幼い頃からとっていなかったからではないだろうか?

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    2023年12月13日
  • 変半身

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    ネタバレ

    「変半身」はすごく良かった。そもそも自身がこういう秘祭モノが好きだったりする。
    満潮に出てきた六足の老婆はなんのメッセージだったんだろ。潮を見たことない2人が想像した怪物だったのか主人公の友人が言っていた怪物があれだったのか、そもそもあれにメッセージがあったのか分からなかった。

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    2023年11月12日
  • ハコブネ

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    性別に違和感を抱く女性を描いた作品。
    著者の村田紗耶香さんがデビュー作から女性の性に関して、
    様々書いてきていますが、今作は、発表当時(2010年)よりも
    今(2023年)のほうが議論されることが多い、LGBTQを取り上げている
    作品である。

    主だった女性は3人だが、視点としては、2人の視点から交互に
    物語は進んでいくのだが、最後はどうも読解力がかなり必要な感じがして、
    理解するのは難しかった。

    1人目の視点は、19歳のフリーターの里帆。
    里帆は、セックスをした際の嫌悪感によって、自分は男性なのか、
    それとも・・・と言う葛藤が始まる。
    2人目の視点は、31歳の社会人の知佳子。
    知佳子は、何とも理解が難しいので、読んで確認してほしい。

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    2023年10月08日
  • 変半身

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    他人に嘘を信じさせるには、事実8割・嘘2割の割合がちょうどいいらしい。本作はその割合がだいぶと変わってしまったなと感じた。刺激強め。

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    2023年10月02日
  • ご本、出しときますね?

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    最近オードリーの若林さんにハマっており、たどり着いた一冊です。
    この番組見たかったなー。対談相手の作家さんも好きな人達ばかり!

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    2023年08月26日
  • 絶縁

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    アジアの作家たちの共作ということで読んだ作家だけをメモ。
    村田沙耶香「無」
    アルフィアン・サアット「妻」
    韓麗珠「秘密警察」
    ラシャムジャ「穴の中には雪蓮花が咲いている」
    グエン・ゴック・トゥ「逃避」
    チョン・セラン「絶縁」

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    2023年08月23日
  • ご本、出しときますね?

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    ◆心に刺さったワード◆
    ⚫一日の中に締切があると、規則正しく進む
    ⚫中途半端な人こそ自分を天才に見せようとして横柄になる
    ⚫仕事してる間は、自分の内側のことで悩まなくていい。それに、金銭が発生すると「社会に必要とされてる」と思えて、自分のなかの欠落感が埋まった気になる。その「必要とされてる感」を失う怖さ。今仕事がなくなったときに、その欠落とうまく付き合う 技術や、人間 力への自信がない。そこから来る 強迫観念かもしれませんね。
    ⚫強い心は強い肉体に宿る
     

    ◆読んでみたい本◆
    ⚫変な恋愛の短編を集めたアンソロジー 岸本佐知子 『恋愛小説集』
    ⚫肩の力を抜きたい人 森鷗外 高瀬舟
    ⚫世界の実相をつかみたい人 古井由吉 辻
    ⚫次から次に変人が出てくる 村上龍 ライン

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    2023年08月18日
  • 絶縁

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    面白いのも、そうでないのもあったが、色々な国の色々な作家の作品が読めたのは楽しかった。
    文学は政治や社会の状況と密接に繋がっているのだと改めて感じた。

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    2023年08月07日
  • 生命式

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    ネタバレ

    初めての村田沙耶香作品で、どんな話なのか1ミリも知らずに読み始めてみたので、1話目で「…あっ、人食べんの?そういう感じか笑」と、新鮮な反応で読めて面白かった。

    「…だって、正常は発狂の一種でしょう?この世で唯一の、許される発狂を正常と呼ぶんだって、僕は思います」

    の台詞が1話目の生命式にあるというのはその後の話を読み進めていくうえでもいいリードになっていると思う。
    この本はいろんなところに載せているものを集めたようなので繋がりはないのかもしれないが、いろんな「正常な発狂」を集めたものであるという一貫性があると思った。

    何が普通なのか分からなくなる。
    私が思っている正常も発狂であることが分かる。
    非常に頭と自己を混乱させるおもしろい作品だった。

    コンビニ人間でもそうだったが、村田沙耶香は建物に代謝や内臓を見る。これは、建物を人間に寄せているというより、人間が建物的であるという目線である印象を受けた。
    デカルト的な考え方と言えるのだろうか。
    人間の機械的な部分を描くために、建物を人間的に描いているのだろうか…と思ったり。

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    2026年07月13日
  • 私が食べた本

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    作家というものは、程度の差こそあれ本書の著者のような感覚の持ち主なのか。それにしても、著者の感覚の鋭敏さは物凄い。だがしかし、本書の中の「本」を読みたいとは思えず、共読本も2冊のみ。その内の1冊『注文の多い料理店』の「文字が本の中を動き回る」という感想が驚きだ。書評の中に著者自らの幼少期や、性に関する思いが赤裸々に入り込む。これらの文章から、凡人と、作家のような超人の差が否応なく感じられた。西加奈子に関する文壇・編集者とのやり取りも読むほうが心配になる。そして、西加奈子作品の書評が1冊もない不思議。

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    2023年07月30日
  • 私が食べた本

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    あまり村田さんの世界に入り込まないように、用心して遠目から眺めるような感覚で読んだ。
    小学生の頃の様子がしばしば登場するが、どこにでもいるような多感な子供の一人だと思う。

    多くの人は「こういうことは考えない方がいいんだ」と妄想を少しづつ消しながら大人になっていくのだろうが、
    村田さんは沢山の妄想を消せないまま大人になったようだ。

    喫茶店で読書したり仕事(小説を書く)をするのが好きな村田さん。
    家だと仕事をする部屋に閉じ込められているようで苦しくなるらしい。
    自分以外の人が近くにいると安心し集中できることに気づいたので、喫茶店に足が向くらしい。
    コンビニで働くこともそうだが、他人がいる環境で定型パターンの作業をすることが心地よいみたいだ。

    村田さんは「西加奈子」さんのことが好きで尊敬していて、本書の最後に少し長めのエッセイを書いていた。
    西加奈子さんは、とても純粋で素直に本心を言葉にして投げかけてくるのだそうだ。
    「さやかはそんなんでよく今まで生きてこられたなあ」と言われ、そのまま西さんに投げ返したいと思ったとか。
    村田沙耶香さん曰く、彼女に比べれば私はずっと人間で「西加奈子」は「化け物」らしい。

    その西さんに言葉を投げかけられると、村田さんは人間らしく振る舞っている皮を剥がされ、自分も「化け物」化させられてしまう。
    自分が西さんに食べられているという感覚にもなるそうだ。

    「西加奈子」さんて何者?、どんな人なのか興味が湧いてきた。

    次は「生命式」に挑戦しようかとも思っていたのだが、しじみさんのレビューで怖気づいたので今は読むのをやめる。
    「村田沙耶香」さんとはしばらくの間離れ、「西加奈子」さんに接近してみようと思う。

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    2023年07月23日
  • きれいなシワの作り方~淑女の思春期病

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    時間かけて長々と入力した完成間近の感想が消えてしまったよ、全て・・・
    ああ、スマホの全消し、もう要らない・・
    せめて、設定で取り除けられればいいのにな。

    というわけで、簡単に書きます(^^;)


    本書は、しじみさんのレビューを読むまで知らなかった、村田さん初のエッセイ集で、以前読んだ、「となりの脳世界」は、デビューから15年、各紙誌に書いてきたエッセイを一冊に纏めた、バラエティに富んだものであったが、こちらは、雑誌「anan」(2013~15年)で連載されたものを纏めたもので、最初こそ、アラサー女子へ向けた統一性がある内容に思われたが、次第に、自らの嗜好(いつもの村田さん)へと、ごく自然に変わってゆき、正直ホッといたしました(友達からは「こんなことねえよ」と突っ込まれたそうだが、それが村田さんなので)。

    村田沙耶香さんといえば、小説で連想させるマイノリティさと、小説家のイメージとはちょっと違うような、一般人特有の素の可笑しみや駄目なところも併せ持った、稀に見る、面白くも可愛い方であり、それは、「村田さんのタイプの人は?」と聞かれて、『壁を殴らなくて、束縛が異常ではなくて、部屋の中で全裸を強制したりしてこない人かな?』と答えたり、見てる分にはときめくので捨てられない、赤ずきんのスカートと白雪姫のスカートに(更に、森の中に熊がいるスカート)、「なんか興奮した」という理由で購入した、地引網に大量のヒトデがかかっているデザインのストールからも感じられて、もしかしたら、「えっ?」と思われるかもしれないが、私は、これらのエピソードにとても愛しさを感じられる。

    そして、私が特に心を打たれた、村田さんの人柄に、友達への真摯な思いがあり、それは、友達が「ごめんね、愚痴だけど……」と前置きをして、話してくれる感情に美しさを感じることにも表れており(傷つきながら生きているから、傷から膿が出るのだ。その膿を、私はどうしても汚いとは思えない)、また、『綺麗なことしか起こらない人生なんてない。人生について本音で話せば話すほど、汚い感情だって出てくる』には、村田さん自身の眼差しで見た人生観も窺えるようで、心揺さぶられるものがあった。

    それから、村田さんといえば、コンビニでバイトをしていた事が頭に浮かぶが、それをしていた理由の一つに、『働いている同僚の姿を尊敬しているから』という思いがあり、その代わりがいくらでもいる仕事ながら、それぞれに真似する事の出来ない、唯一無二の存在感だった彼らへの思いに、自意識過剰で人見知りの村田さんではあるが、人間がとても好きなんだという、友達とはまた異なる真摯さを感じさせられて、そんな一面に、村田さんも彼女の作品も、より魅力が増してくるのだろうと思わせるものは、確かにあるし、もしかしたら、このエッセイがきっかけで、「コンビニ人間」が誕生したとか? なんて想像するのも楽しい。

    副題の『淑女の思春期病』は、村田さんが30歳を過ぎたころから、また様々な「身体の変化」を体験し、同世代の女友達とも、そんな話ばかりで、「大人である自分が、もっと大人に」なっていく不思議な体験に、「あ、なんだか今、私たち、思春期みたい」と思われたことに基づいており、大人の2年間なんてあっという間だというのに、その間にも、自分の心はどんどん変化し、身体はますます変化しており、それは、「老い」というものに対する新鮮な驚きで、一生に一度しかない大切な観察記録のような気がしたそうです。

    また、本書の連載のおかげで、「痛み」だと思っていたものを、笑ったり、見せ合ったりできるようになったことや、『皺は美しいと思う。でも、皺を作らないような努力をしてしまう。どちらも本当の私の気持ちなのだという気がする。二つの価値観の間を揺らいでいる』こと、それぞれには、友達と同じくらい、村田さん御自身の心と身体も大切にされているように思われて、そんな真摯さも、きっと彼女の魅力の一つなのだろうと感じられました。


    しじみさん、改めて、ありがとうございます。
    おかげさまで、村田さんの新たな一面を知ることが出来ました。

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    2023年07月16日
  • 星が吸う水

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    本当の肉体関係はどこにあるのか?自分の絶頂のためだけに男を漁る鶴子。

    あるいは、性行為ではない肉体関係を極めようとする結真と美紀子。彼女たちの行き着く先は。

    その自由すぎる発想に驚愕します。しかも作品は13年前。今ほどLGBTとか浸透してなかった頃。少しは彼女たちが生きやすい世の中になっただろうか。

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    2023年06月25日
  • ハコブネ

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    19歳の里帆はセックスが辛くなってきた。自分は女にのだろうか?一度、無の状態となって自問自答する日々。出会った31歳の椿と千佳子の三人は性の悩みを抱えながら生き方を模索しているのが大変であると思う。

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    2023年06月18日
  • ご本、出しときますね?

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    若さま一人のエッセイのほうがだんぜん面白い。
    暗くて、ネガティブで、面倒臭い部分がいいのだ。
    聞き役にまわると、気を使う感じが透けてみえるから

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    2023年06月07日
  • 変半身

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    【変半身】
    信じている物、正しいとされていた物がことごとく崩壊していく。信じていた物が無意味で無価値と知った後、それを嫌悪するか、受け入れていくのか?
    最初の4分の1くらいは、孤島の秘祭をぞくっと書き始めて、これはなんかいつもと違うのかと思うまもなく、突如いつもの村田ワールド。全てが無意味になってしまうようなラストに、信じられるものがなくなってしまう。
    とはいえ、今の社会の流行等を、シャープで自虐的で、コケティシュに風刺する表現は面白く読んだ。
    【満潮】
    10年後、ご縁があって再読したら、なんの話かな、やれやれ困ったなってなると思う。今も困っているけど。突き抜けているから、置いてかれた感じ。内容は、コメントできない。

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    2023年05月24日
  • となりの脳世界

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    中谷美紀の歌声は透明な呟きという感じで、声の表情は最低限に抑えられている。でも無表情とは違い、その透明な声の奥に、血が流れているのを感じる。内臓のある透明感なのだ。 目は物をみる器官で耳は音を聴く器官だという五感の役割分担が捻じ曲がってしまったとしか思えなかった とても安らかな爆弾だった 私は今でも、音楽というものの中に、異世界への入り口を探しているのかもしれない。 『もう一度アイ・ラブ・ユー』 手で掬って親指で口の中にそっと押し込む けれど、それを冗談にすることで、私はずっと英語を失っていた。 私は副鼻腔炎が脳に達していないか不安でしょうがなかったが 京都で村田さんと師匠の脳が小鼓で繋がった_あの瞬間のように

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    2023年05月24日