村田沙耶香のレビュー一覧

  • ハコブネ

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    『丸の内魔法少女ミラクリーナ』以来の村田沙耶香san。

    無性別を求める里帆、女であることに固執する椿、物体として生きることを選んだ知佳子。三人が乗った見えない「ハコブネ」とはー。

    自分のセクシャリティーに疑問を持つ里帆から始まる物語。正直、よくある展開かな と思っていたら、第2章では知佳子からの視点に変わり、世の中の皆が壮大な「おままごと」をしているみたい という捉え方がとても新鮮でした。私も少し解るから。

    また、随所に私の好きなフレーズが散りばめられていました。
    ・声の温度が低くなったような気がして
    ・痛みを慈しむように、服の上から心臓を撫でた などなど。

    誰かがいつか「やーめた」と言ったら、本当にいまの世界が消えてなくなり、皆、ただの星の欠片に戻っていくのかもしれません。それぞれのハコブネに乗って。

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    2023年01月22日
  • ハコブネ

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    里帆と千佳子、2人の視点から描かれる描写はすごく複雑で、その複雑さがそれぞれの悩みの大きさなのかと思った。

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    2022年12月29日
  • 星が吸う水

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    んーーーー
    あっけなかった。
    村田さんらしい表現は素敵だったけど、あっさりした終わり方でもっと後味を楽しみたかった作品だった。少し物足りない。

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    2022年11月22日
  • ハコブネ

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    千佳子と里帆の心情、一生懸命説明してくれてるけど結局よく分かってあげられなかった。
    人の気持ちを汲み取るのが上手いと自負してたけど
    こんだけ説明されて分からないのに少し知っただけでその人全部を分かった気になるなよと言われた気がした。

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    2022年11月06日
  • 私が食べた本

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    この著者の小説は好きではないのだが、新聞で目にする書評にうっとりしてスクラップするほど、なので書評集読んでみた。こんなにまとめて読むと息苦しさを感じる。恐ろしく激しく読むという行為に挑みかかっているようで。そして評されている作品自体は決して読みたくならない不思議。

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    2022年11月04日
  • ギンイロノウタ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    「ひかりのあしおと」「ギンイロノウタ」の2作品とも、主人公視点での淡々とした語り口が特徴的で、何が正常で何が異常・狂気なのかと不思議な気持ちになった。
    「ギンイロノウタ」後半は物語がどんどん救いようのない方向に進んでいくが、つらいと思いながらも引き込まれて一気に読んでしまった。
    巻末の藤田香織さんの解説に
    "怖い。でも知りたい。怖い。だけど見たい。抗いきれないのは作者の中に住む「狂気」が、ともすれば自分のなかにあるかもしれない、と思わされるからです。"
    とあるが、私の覚えた感想もまさにその通りだった。
    「ギンイロノウタ」について言えば、「家族や教師との不和などの問題が主人公の感性を歪ませた」というだけの話ではなく、子供向けアニメ、第二次性徴といった一般的に無害なものや誰にでもある経験が全て衝撃的な展開に繋がっていくところに引き込まれたのであった。

    正直なところ「ギンイロノウタ」のインパクトが強すぎて、先に読んだ「ひかりのあしおと」が平和な話だったかのように記憶が書き換えられているため、落ち着いたら単独で再読したい。

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    2022年09月24日
  • ギンイロノウタ(新潮文庫)

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    「ひかりのあしおと」の娘に嫉妬する母親の醜態が印象的だった。
    娘の成長を無邪気さを装って阻む様子がとても陰湿で不気味だった。

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    2022年09月09日
  • コンビニ人間

    繫

    ネタバレ

    まず読み始めて、主人公は発達障害の傾向が強いなと思いました。
    私自身ASDの診断を受けており、主人公には共感する部分が多い、というよりも、私が書いた日記を読んでいるかのような感覚でした。

    作中で、主人公が妹に「いつになったら治るのか」「どうすれば普通になるのか」というように責められる場面があります。それに対する「指示をくれれば私はどうだっていい。ちゃんと的確に教えてよ」という主人公の言葉は、まさに私の主張そのものでした。主人公や私のような人間は、周りの要望に応えるためにわざわざ行動しようとしているというのに、一体どうして具体的な改善案を出してくれないのでしょうか。こちらが歩み寄ろうとしているのに、一方的に糾弾してくるなんて、どう考えても非があるのはあちらではないのでしょうか。

    自分自身のモヤモヤが物語になった、というような作品で、共感は得られましたが、感動や新たな発見はありませんでした。

    #ほのぼの

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    2022年07月16日
  • 変半身

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    友人・知人に「この本どう?」って聞かれたら…
    「トラウマになりそう・・でもきっとあなたも一気に読み切ってしまうと思う」
    って、言います。

    「変半身(かわりみ)」と「満潮」の2編が収録されています。「満潮」も痛そうな描写があったりしますが、「変半身」の奇祭が、それも後半の卵のあたりがうわぁぁとなりました。忘れたくても忘れられなさそうです・・。

    「コンビニ人間」がおもしろかったので続けて読みましたが、なかなか衝撃でした。でも考えてみたら残酷さとかはコンビニ人間にも共通するような。村田沙耶香さんの本おもしろいよ!と誰にでもおすすめするのはちょっと躊躇するなぁという感じでした。これだけ強いインパクトを残す小説を書かれることについては純粋に尊敬します!

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    2022年07月15日
  • 私が食べた本

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    人の書評は基本的に、まだ知らない面白そうな本に出会うためのきっかけとして読むんだけど、この本に関してはそれ以上に書評自体が作品として面白い。
    読み方の密度というか濃度というか、本気具合がすごくて、本当に小説が好き、というのはこういうレベルなのか…と。
    どれも読みたい気持ちになる反面、どれもあまりにも面白そうなので『次はこれ読む』、が決めきれなくて困った。

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    2022年06月02日
  • 星が吸う水

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    女性の性が難しく、鋭く、そして奇妙に描かれている。
    村田沙耶香さんの世界の見え方に感嘆する。

    描かれているシーンを想像すると、ただ女性同士で性的な関係になっているだけなのだが、その内部には二人だけの秘密があり、二人だけの世界が広がっている。

    感性。

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    2022年05月29日
  • 私が食べた本

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    ネタバレ

    書評から出会える本も新たな出会い。受け止め方、感じ方は当然それぞれ。一方で言葉に出来なかった感覚を掬い取って文字に表現してくれる出会いもある。

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    2022年05月01日
  • きれいなシワの作り方~淑女の思春期病

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    30歳を越えると、いろいろと体と心の変化が激しく
    それを絶妙にとらえたエッセイだと思ったよー。
    でも、村田沙耶香節も感じて笑えたー。

    個人的には、「大人のパンチラ考」が笑えたー!!
    見てしまった人が、おばさんのパンツを見てしまった…。
    パンツを見せながら、軽やかに歩きたい…。
    いやいや、そんなこと考えたことなかったーー笑
    これから、そんな風に考えちゃうよー笑

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    2022年03月31日
  • 私が食べた本

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    本を食べた? 面白い表現だなぁと思って読み始めました。 やはり作家になる人って本の読み方も深い、と感服。自分の読み方はまだまだ浅いと思いました。でも、夢中になろうと思って読むのではなく、読みながら無意識にいろんな気持ちになっていくんですよね。 人それぞれ感じる事が違っていて、読んだ後心の中に何かしら残っているんだと思います。 それにしても村田さんの感受性って個性的。

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    2022年03月13日
  • 私が食べた本

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    2018年刊行の単行本に、30ページほど追加された文庫化。
    他人の本への書評や解説をまとめたものだが、ほとんど導入が自身のエッセイになっているので、見過ごせない記述が多い。
    個人的には、
    ・吉村萬壱「ヤイトスエッド」
    ・宮沢賢治の「土神ときつね」がモストフェイバリットだということ。
    ・西村賢太
    ・高尾長良「肉骨茶」
    ・自身の作品へのコメント
    ・「西加奈子と仲良くするのをやめろ」から始める一文
    あたりが気になった。

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    2022年02月12日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    川上弘美さんの、愛した人の骨の話が、秀逸だった。自分には、強烈な作品もあったが、面白い企画だと思う。

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    2021年11月18日
  • 星が吸う水

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    村田沙耶香の作品を読んだのはこれで3作目
    前作は性を知らない女性たちが性を知ると言った感じの
    「授乳」という短編集だった
    今作は性に関しては理解があると言えるのだけれど
    その性に対して複数の考え方があると言った感じの2話構成

    官能小説と勘違いされそうだけど
    女性が性に対して上手くいっていない
    というよりは性的嗜好といったところが強く
    絡んでくる話で
    性に迷走している女性を描いている

    読んでいてリアルな表現とかが
    寛容じゃない人にとっては不快なところが
    あると思うし
    人によっては官能小説というかエロ小説を
    読んでなんていやらしい!!
    なんてことを言われかねない作品ではありました
    ですがよく理解しようとすれば
    女性の性に対する葛藤があるのだと
    分かってきて
    最終的には純文学を読んでいたのだ
    と思い出させる終わり方になっていました

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    2021年10月31日
  • 掌篇歳時記 春夏

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    ネタバレ

    二十四節気をさらに三等分した七十二候をもとに、年末から夏にかけて、それぞれ人気作家がつづる短編集。
    季節がテーマで、純文学系の作家が中心ということで、その表現を楽しむ小説であることは間違いない。
    でも、その反面、連想で思考があちこちに飛んでしまうので、集中できないのも確か。
    寂聴氏の作品を初めて読んだが、住職っぽくなく驚いた。もうすぐ100才。

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    2021年10月23日
  • 星が吸う水

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    著者が提示する性の世界。男性読者は打ちのめされ、女性読者でもドン引きするかもしれない。それぐらいなインパクト! 自身の固定概念を覆される。でもこういう感覚、考え方をする方も一定層いるんだろうな。沙耶香ワールドに包まれよう!

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    2021年09月15日
  • 星が吸う水

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    ネタバレ

    今回はとくに性に対して強くかかれていました。
    主人公の考え方は中々共感することが少ないですが、それでも読むことをやめれないから中毒性が強いです。

    2つの話とも愛があってする行為ではなく
    ただ単に自分のものを抜きたいからする行為。それが辞められない、だけどそれが自分の普通だから他の人に理解できなくても別に構わないんだと思った。

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    2021年03月26日