村田沙耶香のレビュー一覧

  • 変愛小説集 日本作家編

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    川上弘美さんの、愛した人の骨の話が、秀逸だった。自分には、強烈な作品もあったが、面白い企画だと思う。

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    2021年11月18日
  • しろいろの街の、その骨の体温の

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    スクールカーストというテーマを描かせたなら、村田沙耶香さんの右に出る人はいないのではないでしょうか。その着眼点や切り込み方は、やはり特異で鋭く、読み終えた後も強い印象が残ります。
    しかし、個人的な好みで言えば、この作品は好きな作品ではありませんでした。私は村田沙耶香さんの作品の中では、もう少しユーモアの成分が多い作品の方が好みです。

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    2025年12月16日
  • 星が吸う水

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    村田沙耶香の作品を読んだのはこれで3作目
    前作は性を知らない女性たちが性を知ると言った感じの
    「授乳」という短編集だった
    今作は性に関しては理解があると言えるのだけれど
    その性に対して複数の考え方があると言った感じの2話構成

    官能小説と勘違いされそうだけど
    女性が性に対して上手くいっていない
    というよりは性的嗜好といったところが強く
    絡んでくる話で
    性に迷走している女性を描いている

    読んでいてリアルな表現とかが
    寛容じゃない人にとっては不快なところが
    あると思うし
    人によっては官能小説というかエロ小説を
    読んでなんていやらしい!!
    なんてことを言われかねない作品ではありました
    ですがよく理

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    2021年10月31日
  • 掌篇歳時記 春夏

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    ネタバレ

    二十四節気をさらに三等分した七十二候をもとに、年末から夏にかけて、それぞれ人気作家がつづる短編集。
    季節がテーマで、純文学系の作家が中心ということで、その表現を楽しむ小説であることは間違いない。
    でも、その反面、連想で思考があちこちに飛んでしまうので、集中できないのも確か。
    寂聴氏の作品を初めて読んだが、住職っぽくなく驚いた。もうすぐ100才。

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    2021年10月23日
  • 星が吸う水

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    著者が提示する性の世界。男性読者は打ちのめされ、女性読者でもドン引きするかもしれない。それぐらいなインパクト! 自身の固定概念を覆される。でもこういう感覚、考え方をする方も一定層いるんだろうな。沙耶香ワールドに包まれよう!

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    2021年09月15日
  • 星が吸う水

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    ネタバレ

    今回はとくに性に対して強くかかれていました。
    主人公の考え方は中々共感することが少ないですが、それでも読むことをやめれないから中毒性が強いです。

    2つの話とも愛があってする行為ではなく
    ただ単に自分のものを抜きたいからする行為。それが辞められない、だけどそれが自分の普通だから他の人に理解できなくても別に構わないんだと思った。

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    2021年03月26日
  • きれいなシワの作り方~淑女の思春期病

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    ネタバレ

    引用
    女は楽しい。女はしんどい。どちらも本当で、だから私は私のために「女」になる。

    「ちゃんと女を頑張っているか?」と詰め寄ってくる化け物は、自分の中にいる。わかっているのにいつまでも苦しみ続ける自分にうんざりしながら、けれどそうやって足掻いている自分もまた「女」で、苦しみも大切な人生の一部なのだと、自分を励まし続けている。

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    2020年11月26日
  • 星が吸う水

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    ◯星が吸う水

     ラストの砂利でのシーンに関する友人の感想が、悲しくなりました。どうしても理解の範囲外にある意見に対して歩み寄るのは難しいと痛感しました。鶴子の、自分が人と違う考えを持つからこそなのか、相手の考えをいつも尊重しようとしている姿勢を私ももっと持ちたいと思います。


    ◯ガマズミ航海

     文庫本でいくつか話が収録している場合、似たテーマを合わせることがほとんどだと思います。ガマズミ航海を読み始めたとき、ああまた性についてかあと多少のまんねりを感じました。何となく、ほかの(まだ読んでいないものも多くあるので偉そうな考えだとは思うのですが)村田沙耶香作品でも性に関する描写が似ている気が

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    2020年11月12日
  • 星が吸う水

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    「星が吸う水」
    性や恋愛への考え方の違う3人が、お互いがお互いをそれぞれの方法で思いやりながら、分かって欲しくてすれ違う。30代女性3人の友情物語のような。分かってもらいたくて、近づこうとすればする程、分からない相手は遠ざかっていく。それぐらい違うなら、多少ムキになってでもぶち壊すなにかが必要なんだろうなぁ、なんて思う友情的な?ラストが村田さんの作品の中では新鮮にも感じた。わざわざ作ったオーダーメイドの性の形を隠さなくてはならないのには、私も納得できない。

    「ガマズミ航海」
    性行為じゃない肉体関係をしたい。それってなんなの?と思う反面、気持ちは分からんでもないとも思う。セックスをすれば深い

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    2020年10月26日
  • 星が吸う水

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     私たちは性欲=性行為(セックス)と愛(親密性)を否応なく結びつけてしまう。愛がなければ性行為をしてはいけないし,性行為をするならば愛がなければいけない,と。それこそが「本物」であり,それ以外は存在しないと考えてしまう。

     でも,果たして,そうなのであろうか。「本物」とは「偽物」があるから存在しうる。いや,「偽物」を「本物」だとみなすから「偽物」が存在するし,その意味で「本物」も存在する。たとえば,グッチの鞄の模造品を「グッチの鞄」とみなすから,「偽物」と「本物」があるように,性行為without愛を性行為with愛とみなすから,性行為without愛が偽物,性行為with愛が本物になる

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    2020年07月25日
  • 星が吸う水

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    表題作含む2作品
    いずれも性のお話
    著者の独特な世界の性を堪能できます
    この著者は性に関係する作品が多いですね

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    2020年06月08日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    恋愛でも偏愛でもなく、変愛。変な愛の短編集。変だけど当人たちにとっては大真面目。
    幻想小説を読んでいるときみたいな、いつの間にか背後にこことは違う世界の気配がぶわっと広がって迷い込んでいくような没頭感を覚える作品が多め。
    一部文章が合わなくて読みづらい作品もあったけれど、そこを乗り越えたらすいすい読めた。
    形見…川上弘美さん
    梯子の上から世界は何度だって生まれ変わる…吉田篤弘さん
    クエルボ…星野智幸さん
    あたりが好み。

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    2020年04月06日
  • コンビニ人間

    購入済み

    主人公がアスペルガー だとは書いていませんが、読み手によってはアスペルガーであるだろうと想像させて読ませてしまうところが、実際アスペルガーの人がいる中で生活している、もしくは家族や自分自身がアスペルガーである場合、評価というか読んだ感想や気持ちが大きく変わってくる作品だと思います。

    小説というのはあくまで一人の人間、個人の思想を文字にするというものであるからこそ、それが全てではないということも含めて読むのでしょうが。

    ここで描かれる普通や、主人公が紛れようとする普通や、登場する全ての人が目指す普通は日本独特の普通である部分も多く、人間世界に共通していえる普通もあり、日本の普通はどこ

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    2019年12月31日
  • 掌篇歳時記 春夏

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    季節の生江を表す二十四節気七十二候のうち春から夏の十二の候を題にして、十二人の作家の掌編集。
    七十二候のとらえかたが様々で、面白い。

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    2019年10月02日
  • 掌篇歳時記 春夏

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    村田沙耶香さんがやっぱ面白かった。どうやったらこんな不思議で面白いこと思いつくんだろう。
    私は野生に返るといって家を出た姉と、女3人で暮らし人工授精で子どもを持とうとしている妹の話。ぽうという声。
    村田さんの作品が読めたので大満足です。

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    2019年05月29日
  • 掌篇歳時記 春夏

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    二十四節気、七十二候テーマの12作。
    日々の変化や季節の移ろいを表す、その言葉の意味の楽しさにはっとする瞬間。
    流されるままの同じ日々だと見誤っているわたしへの気づきになればいいな。

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    2019年05月21日
  • 掌篇歳時記 春夏

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    12人の作家さんが旧暦の七十二候をテーマに執筆した小説集。春夏編。
    気になる作家さんが書いているので読んでみたかったのです。それに12人! 豪華執筆陣。装丁も綺麗ね。季節を表す言葉、日々の生活で変化を感じたこと、素敵で、自分の生活も日々に流されるだけでなく、自然の声に目を向けたくなりました。それぞれ短いですが、作家さんの色が出ていて楽しめました…際立っていたのは村田沙耶香さん、好み的には前半の方。

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    2019年05月17日
  • きれいなシワの作り方~淑女の思春期病

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    ネタバレ

    前半は“クレイジー沙耶香”っぷりがちょっと抑えめなのが肩すかし。
    『an・an』という媒体のせいなのか、アラサー女子の共感を呼びそうなエッセイが続く。(いろいろ過剰なところがあるが)
    後半は自分が出せるようになったのか(偉そうな物言い)『ご本、だしときますね』で読ませていただいたようなキレっぷりが出てくる。
    『となりの脳世界』の方が村田節全開っぽいのでそちらも読んでみたい。

    あと「オタク女子は洋服を自分に似合うかどうかよりもそのアイテムに萌えるかどうかで選んでしまう、とネットに書いてあった」と書かれていたけど本当にそうだよなーと苦笑い。

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    2019年03月15日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    恋愛ではなく「変」愛を集めたアンソロジー。 
    どこへゆくやら全くわからない。
    予想も付かない展開、意味さえわからなくなるけれど、なぜか読むのを止められない引力。
    奇妙な、強烈な印象を残す読後感です。
    面白かった。

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    2018年08月16日
  • きれいなシワの作り方~淑女の思春期病

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    ネタバレ

     30〜40代に訪れるホルモンバランスの変化、体の変化は“第二の思春期”だと村田沙耶香は語る。結婚を20代でして、まだ気持ちが20代から成長していない私には(もうどっぷり30代なのにね)、共感できる部分もありできない部分もあり。でもお酒飲みながらあーだこーだ言ってる気分になれて何だか楽しかったよ。

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    2018年07月13日