村田沙耶香のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
秘密の花園から後半の物語は性に関する具体的な描写を含むので、年齢制限は必要かなと思いました。
最後の変容の物語を読むまでは、男性性と女性性であったり、今までの経験で感じたことや思ったことを少し飛躍して考えてみた物語というふうに受け取りました。性という、分かりやすく分かれているけれども不確かな境界線とそれを超える友情なのか愛なのか。可愛らしい表紙とタイトルに惹かれましたが、しがらみだらけで読んでいて少し辛かったです。
最後の変容のみ少し性格が違うように思い、流行語大賞を狙っているかのような感じがしました。
今までのネトネトした感じから脱却したいかのように、怒りを忘れた現代や流行になぞり、発散してエンディングを迎えましたが、結局その流行りに飲み込まれるというラストで、私の感想としては、個々人が好きなように生きたらいいと思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ村田沙耶香のデビュー作ということで呼んだ。
むずすぎる。凡人にもわかるように書いてくれ、、
解説では、女性性と身体性への激しい嫌悪を描いている、自分の内面に存在する王国を作っている、とのことで一応なるほどと。
世間一般には理解されないであろう精神世界を、ゆがんだ境界条件の下で周囲に投影していると考えることはできそう。
登場した家庭教師や、「コイビト」のぬいぐるみなど。
「御伽の部屋」では他人へ自己の内面を投影する過程を通して、ラストは媒体であった要二すら不要になり、現実世界に自己の内面を投影することを成功させる。
自分らしさを表出することは一般的に良いこととされるが、ここまでグロテスクに描かれては何も言えなくなる。短編集ではあったが、かなり高カロリーな小説であった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ全体的によく分からなかった。
女なら嫌な思いをすることも仕方ない、
嫌な思いをすることがあっても、
容姿が良ければいいことだってあるんだから
わたしは綺麗でいる努力をやめない!!
っていう椿が多少闇を感じるが、1番まともに思える。
里帆、知佳子については、どうしてそんなにセックスができる相手にこだわるのか分からなかった。
(わたしが性欲旺盛な方ではないからかも)
相手から「あなたとはセックスできないから付き合えない」
とは言われていない(むしろ好意を寄せられて歩み寄ってくれている)のに、自分が気持ちよくなれないから、この人と恋愛できないと言って関係を切ってしまうのは傲慢なように感じた。
セックスをしなくても居心地がいいとか、
人として好きだとか、惹かれる部分があるなら、
付き合ってみればいいのにと思う。
なぜセックスで気持ちよくなれなければダメなのか?
自慰ではダメなのか?
セックスありきでお付き合いをするものなのか?
あまり納得できなかった。
きちんとした描写はなかったけど、
里帆は椿のことが性的にも人としても好きなのかな?
誰か解説して欲しい。 -
Posted by ブクログ
村田沙耶香さんの作品は何冊か読んでいるが、毎回感想を書くのが難しい。それでも、読後に強く印象が残る作家さんだと思う。
『授乳』に収録されている3編は、どれも若い女性たちの少し屈折した視点で描かれていた。
「授乳」は、中学生の少女が家庭教師の男子大学生を“餌”で支配していく物語。母親への複雑な感情も絡み、不穏さがじわじわ広がっていく。
「コイビト」は、ぬいぐるみを恋人のように扱う少女と女子大生が、不思議な共通点で繋がっていく話。どこか可愛らしさもあるのに、次第にホラーのような空気を感じた。
「釈迦の部屋」は、理想の聖域を求める女子大生が、現実の男を捨て、自身の脳内に「完璧な男」を構築し精神世界を完成させる物語。
3人の主人公たちは皆、自分だけの小さな“王国”を心の中に築いている。閉じた世界に生きる姿は少し不気味なのに、どこか幼く無垢にも見えた。
そして、内側だけを見ていた彼女たちが外の世界と関わった瞬間、物語は大きく歪み始める。その異常さにぞっとしながらも、本人たちはきっと真剣で、彼女たちなりの「普通」を生きているのだろうとも感じた。