村田沙耶香のレビュー一覧

  • マウス

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    スクールカースト中間あたりを慎重にキープして「正しい役割を演じること」を第一にする少女と、童話の世界に居場所を見つけなんとか自分を保つ少女のお話。 

    みんな何かしら自分を演じている。演じることなく過ごせたら、幸せなんだろうか。それとも物語の主人公になりきらなければ普通の学校生活を送れない瀬里奈のように、演じている方が幸せなんだろうか。
    100%素の自分でいるなんて、可能なんだろうか。そもそも素の自分なんて存在するんだろうか。平野啓一郎さんの分人主義にも想いを巡らせた。

    村田沙耶香作品にしては、倒錯感はかなり控えめです。



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    2025年08月30日
  • 殺人出産

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    ずばり「世にも奇妙な物語」あたりに出てきそうなお話。
    読み進めるうちに、あのテーマソングとタモリが浮かんでくる。
    10人出産すれば1人殺しても良いとされる世界。
    主人公は有村架純、その姉は美村里江(ミムラ)で想像しながら読んだ。
    我ながら良い配役ではないかと思うんだけど…どうだろう。

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    2025年11月24日
  • 星が吸う水

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    自分は特別な人間だと思っている(思い込んでいる)表現がうまい。周りから見たら滑稽。

    性とはそんなに特別なものなのだろうか。
    見たくないもの、見ないようにしているものを見せつけられる不快感。

    梓に対してものすごい嫌悪感があったのは、おそらく自身のコンプレックスを刺激するから。

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    2025年08月17日
  • 授乳

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    デビュー作ではまだテーマが表に出てこない。固まっていなかったのか,意図的に伏せているのか。最新作から読んだので,文章の生硬さが目につく。それが成長の幅でもある。これを見出した選考委員は先見の明があったと思う。

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    2025年08月15日
  • 私の身体を生きる

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    西加奈子さん、村田紗耶香さん、千早茜さん、、他にも豪華な方々のお名前が、、
    もうこれ買うしかないやんと思って購入して即読みました。
    それぞれの女性作家さんたちがご自身の身体をテーマにリレー形式でエッセイをつづられていて、どのエッセイもすごく赤裸々に描かれていて同じ女性として共感するところもあれば、驚かされることもあり、、それこそ、読んでからは「私の身体は私のもの」を強く感じた。
    それぞれの身体に色々な経験や傷が合ったり、コンプレックスが合ったり。
    それでも一つしかない自分の身体。
    こんな私でももっと堂々と生きていていいんだと思わせてくれる作品でした。

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    2025年08月15日
  • 殺人出産

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    殺人出産、他3つの短篇から成る。
    全て着眼点が面白いなと思った。
    これが11年前に書かれた小説だというのも衝撃。
    11年前の時点で既に未来の可能性としてこんな小説を書いてるんだこの人…という感じ。

    ①殺人出産
    現代では男女が恋愛▶︎結婚▶︎妊娠・出産
    の順序で(例外あり)進むことがメジャーだが
    100年後の世界では人工授精が主流となり
    男性も人口子宮を付けることによって
    妊娠・出産が可能になっている。
    更に現代日本での極刑「死刑」が100年後には
    「産刑」、つまり人を殺した人間は命を産み出すべきだという考えが浸透している。
    10人産んだら1人殺せる「殺人出産システム」、
    これにより日本の人口

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    2025年12月23日
  • マウス

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    学校ってこういう感じだったなぁ。
    グループが出来るし、大人しい子を虐めの対象にしたり。そういうの大嫌いだった。嫌いな人は関わらなければいいだけなのに何故虐めるのか、胸糞悪い。女だけじゃなく見てたら男も似たような感じだったなぁ。
    私は自分が好きな人にだけ好かれていたいと思うからあまり律の考えには同意出来ないけど、大人になって職場家庭友人等の相手が変わればそれぞれに見せる私も違って。
    でもそれでいいと思うのです。
    律と瀬里奈がお互い本当の素の自分を見せられてるのは、私で言えばもう友人以上の家族のような関係性なんだろうなと。
    この本は、大人になって読むと忘れていた思春期のなんか胸が切ないようなザワザ

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    2025年08月14日
  • 私の身体を生きる

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    生というより性に関するアンソロジーだったが、千早茜さんの「私は小さくない」が切り口も異なり胸に迫った。性別による不利益や舐められることを、コンプレックスである小柄にあえて責任を負わせてきた自分に気付かされた。

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    2025年08月09日
  • 私の身体を生きる

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    村田沙耶香 誰しもが、心の中に王国を持っている/西加奈子 私は変わる。変わりながら、「アップデートする自分」を疑い続ける

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    2025年08月09日
  • 私の身体を生きる

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    他の方も書いていたが、生にまつわるエッセイだと思っていたら、性にまつわるものだった。
    性に関するネガティヴなことは、思っているよりもかなりありふれていて、忘れていたけどネガティヴな体験を思い出した。きっと、書きようによっては、深め方によっては、同等のものもあるのだと思う。

    そして…この世の中のことは、性に纏わって起きていることが多いこともまた認識できた。小説も映画もファッションも、モテたいという願望そのものが。

    今年の始めからあらわになったフジテレビ問題も何度も色んな角度で思い起こし、考えさせられた。

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    2025年08月05日
  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ

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    芥川賞受賞作家の方の作品には昔から苦手意識があり、『あー合わなかった…』となることが多いのですが、今回も懲りずにチャレンジ。
    短編集ということもあってか、比較的読みやすく、また他の作品も読んでみたいなと思いました!
    四作品の中でも、性別禁止の高校の話しである『無性教室』と世の中から怒りという感情がなくなってきている世界について書かれた『変容』は特に面白かったです。

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    2025年08月04日
  • 星が吸う水

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    さすが村田沙耶香ワールドだなぁ
    表題作を含む2篇からなる作品
    いずれも「性行為」を扱ってます

    ただ、この性行為ということを含めて、自分とはどんな人間なんだろうと
    自分のアイデンティティって?
    自分が「こうありたい私」と本来の自然で自分らしさが出せることってズレがあって、そのズレが息苦しさを生むんだろうと作品を通して感じました

    もっと自由になれたらいい、もっと自由にしたらいい
    性表現は多かったですが、そんなことを考えさせてくれる一冊でした

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    2025年08月02日
  • 信仰

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    短編小説が続くけど、刺さる話と刺さらない話の差が激しかった。
    村田沙耶香さんの描く物語は好きだけど、自分のことをテーマに書いた文章は、ちょっとネガティブすぎて苦手な印象をうけた。

    でも、この本を読んでから言葉を使ってこんなに複雑でぶっ飛んだ世界観が作れるんだな、と表現の自由さを知れた。読みやすい文章なんてわざわざ作る必要ないんだなと思えて良かった。

    私がこの中で好きな世界観TOP3
    ①無害な生き物
    ②最後の展覧会
    ③土脉潤起(どみやくうるおいおこる)

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    2025年12月01日
  • 私の身体を生きる

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    思ってたんと違った‥
    というのがまず第一印象。

    タイトルから「生」の話だと思っていた。
    それぞれ病気や障害、特性などを抱えながら「私の身体を生きる」というような内容だと思っていたし、そういう内容が読みたかった。

    ‥それはそれとして、読み進めると
    こんなに明け透けに自分の体験や性被害や性癖や生き方を世間に曝け出して大丈夫なのか?と心配になるような内容が多くて驚いた。

    そして、みんな色々な事を抱え、考え生きているんだな‥と改めて考えさせられた。
    普通に見えるあの人も、幸せそうだと感じるあの人も本当は色々な事情を抱えているのかもしれないと。

    「性」に対する考え方・感じ方・捉え方も本当に様々で

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    2025年08月01日
  • 変半身

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    生きる上では真実らしい信念で脳が薄く飽和しているくらいがちょうどよいのでは。
    自分たちが真実だと確信できるもっともらしいストーリーを吸収し続けている人間教。その外に出て無になろうとしても、余計に存在の不確かさに怯えて、その不安から、それらしい物語の吸収率が高くなるだけな気がする。もしくは、その反動で無になる宗教、つまり全て騙されている、洗脳されているという真実に辿り着こうとする宗教にのめり込んでしまいそう。
    何か真実らしいものを信じ込んでいるという究極の真実を見つけた気になるが、その確実な真理のように思えるものも、信じ込んでいるだけかもしれない、というマトリョーシカ構造。
    真実の乗り換え、新し

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    2025年07月26日
  • マウス

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    幾つになっても
    「くるみ割り人形」のような本が心にあれば
    どんな時にも堂々としていられるのに。
    探してみよう!

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    2025年07月23日
  • ハコブネ

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    コンビニ人間に続き2つ目の村田沙耶香さん作品。大多数の当たり前の中で外れて漏れて苦しくなってしまう人の心を書かせたらピカイチだなぁと毎回思う。

    知佳子の悩みのどうしようもなさよ。
    相手が地球じゃ伊勢崎さんもどうしようもない!むしろ相手が地球である事を言ってあげて欲しかった!!理解されないだろうけど、伊勢崎さんとなら一緒にいれたんじゃないかな?と思わせる包容力だったのに…知佳子には、それが生きてる人間にとっては失礼なことになってしまうのを感じたんだろうな

    「ハコブネ」は救われたいと思う人が勝手に期待を持って次々と乗ってくるだけで、どこにもいかずにそこに佇んでいるものだった。ハコブネ自体に何者

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    2025年07月19日
  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ

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    「変容」のような話に安心感がある
    何篇でも似た話を読みたい
    名前を新たに生成する作業の逆も、それが導く結果は、やはり、存在と名付けの強固な関係性を下地にしている。言葉を消滅させられるというのは、何らかの存在に向いていた「言葉」という明るいライトのスイッチを切られるということなので、もともと当たり前のように見えていたものがどんどん暗がりに溶け込んで、存在しないも同然になってしまう(意識に上らなくなる)。サピアウォーフ仮説のような。
    言葉ををあてがう作業は、もともと存在していたものをライトで照らして浮かび上がらせているのか。それともそれは単にライト自体からプロジェクションされていて、元から存在して

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    2025年07月17日
  • マウス

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    可愛らしい話だった。と思えるのは私がその時から遠く離れた所に来てしまっているからだろうか…

    小学校五年生のクラス替え。いつも一緒にいた女の子達と離れてしまった律は あぶれてしまわないうちに急いで自分と同じような大人しそうな風貌の女の子を探さなくてはならなかった。
    同じクラスにひときわ背の高い独特な雰囲気をもつ女の子がいた。それが瀬里奈だった。彼女は全く喋らないかわりによく泣いた。とても繊細であるのに周りに対してひどく無神経な瀬里奈は皆に疎まれて敬遠されていた。
    しかしあるキッカケを境に瀬里奈は変わっていきクラスでのヒエラルキーも上がっていった。
    そしてそのキッカケをつくったのは律だった。

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    2025年07月15日
  • 星が吸う水

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    ここに出てくる大半の肉体関係は紛れもなく「男女」の異性間のものなのに、どうもその枠内に収まらないというか、枠からはみ出そうとする意思をずっと感じていた、セックスの脱構築。この真剣で切実な模索に救われる部分は確かにあった、私以外にも楽になる感覚をおぼえた人はいるはず。

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    2025年07月13日