村田沙耶香のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
村田沙耶香さんの本は以前「コンビニ人間」を読んだきりで、初めて短編集を読みました。独特な世界観と、ディストピア的な絶望感だったり儚さだったりを感じる不思議な短編集で面白かった。SFのような、ホラーのような、中にはエッセイが入ってたりで(物語かと思って読んでたら巻末でエッセイと書いてあって初めてエッセイだったんだと気付いた作品もあった)カテゴリに迷ったのですが「物語」で登録しておく。
以下お気に入り作品
「生存」
人類はABCDにランク分けされ、それに紐づいた生存率(65歳の時に生きている可能性がどれくらいか数値で表したもの)で格付けされる未来の世界の話。
えぐすぎる世界。自分の価値が数値化さ -
Posted by ブクログ
あぁ村田ワールドだなぁと感じる作品でした
(村田沙耶香作品は中毒性があって気に入っています)
本作は、性別の自認と性行為の対象に焦点が当てられており、「救い、安らぎ」の場所である「自習室」を介して物語が展開します
自身が男性か女性か懐疑的な里帆(19歳)
人間でなく地球を性的指向対象とする知佳子(31歳)
女性であることに固執する椿(31歳)
彼女たち3人が性別という「しがらみ」について話していくだけなのに、色々と考えさせられました
(特に、知佳子パートは強烈です、覚悟しましょう笑)
本作もしかり、たとえ家族であっても村田さんの作品をおすすめできませんし、確実に1人の時に読みたい派ですね -
Posted by ブクログ
ネタバレ『コンビニ人間』を入口に、村田沙耶香という作家に惹かれて片っ端から読んできたけど、その中でもかなり難解でエグ味が強かった。。
表題作『変半身』そして『満潮』の2編を収録。
自分の理解が及ばなかったのと、エグ味が強かったので星2。と思ったけど、『満潮』のメッセージがよかったので星3。
『変半身』も前半までは理解できたけど、後半(というかラスト)は最早異世界。
閉鎖的な千久世島で育った少年少女が、その島の信仰に従って秘祭「モドリ」に参加させられるも、それは伝統的な宗教催事ではなく、島の男たちによる性暴力から生まれた紛い物の儀式だと判明し、心身に深い傷を負って島を出るまでの前半。
色々あってまた -
Posted by ブクログ
この作者は、割とメンタルがしんどい時に読むのに限る。元気な時に読むと、割とメンタルがやられるので。しんどい時読むと割とスッと入ってきたりする。
コンビニ人間、地球星人、魔法少女ミラクリーナ、に続き読んだ。比較的軽そうな本を読むようにしてる。まだ全冊読む覚悟は私には、ない。
のめり込む何かがあるっていいな、と思った。
現実に向き合う必要はあるけど、必要以上に現実だけを見ていると疲れる。少しくらい騙されてるほうが幸せなのは確か。例えばお店や屋台のご飯の価格設定は比較的高めに設定されており、自分が作った方がそりゃあ安い。でも外食なら楽ができるし、少し高くても屋台で一緒に食べる友だちとのご飯はとて -
Posted by ブクログ
村田紗耶香作品は『コンビニ人間』に続いて2作目。やはり独特の文体が印象的で、不気味さと薄気味悪さがじわじわと染み込んでくるような読後感だった。読み終えたあとも、言葉にしづらい感情がじっとりと残る。
表題作「丸の内魔法少女ミラクリーナ」では、魔法少女ごっこという一見無邪気な設定を通して、現実の理不尽さと向き合う姿が描かれている。現実のままでは立ち向かえないものに対して、別人格をまとった“設定”の力を借りることでようやく対峙できる——その感覚には妙なリアリティがあった。
どこか滑稽でありながら切実でもあり、「こうでもしないとやっていけない」という現代的な防衛手段のようにも感じられる。軽やかなは -
Posted by ブクログ
だって、正常は発狂の一種でしょう?この世で唯一の、許される発狂を正常と呼ぶんだって、僕は思います」(p50)
村田さんの本を読むと毎回自分の“正常”について考えさせられるなと思う。
今回の本も、世界の常識や価値観の中では狂人とされるような人らがたくさん出てきて、シュールで笑ってしまうのだけれど、それを笑えるのは私自身自分が“正常”であると思っている、あるいは思い込んでいるからなのだと思うと、だんだんと怖くなってきてしまった。
今の“正常”なんて、30年後は“異常”なのかもしれない。
村田さんの描く世界では、変わりゆくものが人の生死を強く感じさせるテーマになっていることが多いから生々しい -
Posted by ブクログ
ネタバレあまりにも生々しくて、途中何度も読むのをやめようと思った。常に緊張している人間関係の描写もその要因の一つだが、一番はやはり頻出する性的描写だろう。
少年少女。心と体の発達が揺らぐなかで、持て余される性欲と恋愛感情はあまりにもその手に重い。
最後には解決されたことに安心しつつも、どこまでもこれは創作であると思い知らされた気分でもある。
「相手と同じ価値観を共有すること」を避け、特別を求めてまわりを見下していた主人公は、どこまでも人間らしく凡庸だ。その人間らしさこそが美しく、かわいげすらある。伊吹少年はきっとそこに惹かれたのだろうなと思った。 -
Posted by ブクログ
あなたのマイルールは?っていう質問が出演者にたいして投げかけられるのだけど、これが面白い。とても一般的なことを答える方もいれば、え?それってどういうこと?と答えるような内容もある。ただ、どの回答も、よくよく話を聞くと、なるほどそうか。と思う内容で、上っ面でなくきちんと腹に落としたマイルールがあることがすごいなと。
こうしたルールは最初からあるのではなくて、インタビューや内省の過程で形作られているんだろうけれど、きっと作家さんというのはそういう過程をごく自然なこととして普段からされているんだろうな感じたし、その過程と表出した事柄が、私の関心ごとなんだな。って気づけた。