村田沙耶香のレビュー一覧

  • 生命式

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    「村田沙耶香」をつまみ食いできる感覚の短編でした。他の作品に通ずる世界観や設定が盛りだくさんだし、初めて村田さんの作品に挑戦する人にはコレかコンビニ人間をおすすめするかも。

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    2026年04月28日
  • マウス

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    共感できる。
    他人に評価されて、他人との関係性で立ち位置が変わるのは学校も会社も同じ。昔の自分と今の自分に、内面的な差異はあまりないんだなと気づきました。他人の顔色を伺ってビクビクして、いじめの対象にならないよう気を遣って。
    そうやって卑屈になってたのは自分に自信がないからですが、今の自分は少しはマシなんじゃないか、と思えます。
    この本は、辛い記憶を呼び起こしながらも、どこかでそんなに気にしなくても大丈夫だよ、と囁いてくれる、後味のいい物語。
    他人を気にせずにはいられない気にしいさんにオススメです。

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    2026年04月25日
  • 変半身(かわりみ)

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    ネタバレ

    『コンビニ人間』を入口に、村田沙耶香という作家に惹かれて片っ端から読んできたけど、その中でもかなり難解でエグ味が強かった。。

    表題作『変半身』そして『満潮』の2編を収録。
    自分の理解が及ばなかったのと、エグ味が強かったので星2。と思ったけど、『満潮』のメッセージがよかったので星3。

    『変半身』も前半までは理解できたけど、後半(というかラスト)は最早異世界。
    閉鎖的な千久世島で育った少年少女が、その島の信仰に従って秘祭「モドリ」に参加させられるも、それは伝統的な宗教催事ではなく、島の男たちによる性暴力から生まれた紛い物の儀式だと判明し、心身に深い傷を負って島を出るまでの前半。
    色々あってまた

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    2026年04月22日
  • 信仰

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    この作者は、割とメンタルがしんどい時に読むのに限る。元気な時に読むと、割とメンタルがやられるので。しんどい時読むと割とスッと入ってきたりする。

    コンビニ人間、地球星人、魔法少女ミラクリーナ、に続き読んだ。比較的軽そうな本を読むようにしてる。まだ全冊読む覚悟は私には、ない。

    のめり込む何かがあるっていいな、と思った。
    現実に向き合う必要はあるけど、必要以上に現実だけを見ていると疲れる。少しくらい騙されてるほうが幸せなのは確か。例えばお店や屋台のご飯の価格設定は比較的高めに設定されており、自分が作った方がそりゃあ安い。でも外食なら楽ができるし、少し高くても屋台で一緒に食べる友だちとのご飯はとて

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    2026年04月18日
  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ

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    村田紗耶香作品は『コンビニ人間』に続いて2作目。やはり独特の文体が印象的で、不気味さと薄気味悪さがじわじわと染み込んでくるような読後感だった。読み終えたあとも、言葉にしづらい感情がじっとりと残る。

    表題作「丸の内魔法少女ミラクリーナ」では、魔法少女ごっこという一見無邪気な設定を通して、現実の理不尽さと向き合う姿が描かれている。現実のままでは立ち向かえないものに対して、別人格をまとった“設定”の力を借りることでようやく対峙できる——その感覚には妙なリアリティがあった。

    どこか滑稽でありながら切実でもあり、「こうでもしないとやっていけない」という現代的な防衛手段のようにも感じられる。軽やかなは

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    2026年04月13日
  • 地球星人(新潮文庫)

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    現代で"当たり前"とされる価値観や生き方に対して、生きづらさを描く作品は沢山あるけれど村田さんのような描き方をする人は他にいないと思わされる。
    私は周りに変だとよく言われるし、生き方も少し人とズレていると感じることがある。
    そのため小説を読んで、生きづらい登場人物達を見て「こういう部分私にもあるなぁ、わかるなぁ」と共感をすることがある。
    しかし村田さんの作品を読んでいる時は、本来共感する側の生きづらい登場人物達に対して「やばい人達じゃん」と自然に思う。
    村田さんの描き方というのも勿論あるけれど、それほど私は現代の"常識"に染まっているんだなぁと思わされる

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    2026年04月28日
  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ

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    4編の短編から構成された小説で、内容は全体的に可愛らしい表紙とはギャップのある、奇妙で少しおかしな世界観のお話が多い印象でした。
    前情報もあまり入れずに読んだので思ったより性的表現が多かったのも驚きでした。
    非現実的な設定もあるけど、ほとんどが現代社会でも話題に上がっている問題について触れられているように感じて色々考えさせられる小説でした。

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    2026年04月11日
  • 生命式

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    だって、正常は発狂の一種でしょう?この世で唯一の、許される発狂を正常と呼ぶんだって、僕は思います」(p50)

    村田さんの本を読むと毎回自分の“正常”について考えさせられるなと思う。
    今回の本も、世界の常識や価値観の中では狂人とされるような人らがたくさん出てきて、シュールで笑ってしまうのだけれど、それを笑えるのは私自身自分が“正常”であると思っている、あるいは思い込んでいるからなのだと思うと、だんだんと怖くなってきてしまった。

    今の“正常”なんて、30年後は“異常”なのかもしれない。
    村田さんの描く世界では、変わりゆくものが人の生死を強く感じさせるテーマになっていることが多いから生々しい

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    2026年04月28日
  • 世界99 下

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    下巻、共感できることがほとんどなくて読んでて辛かった。

    家事、性欲、出産、育児、介護…これらは人間の時間を蝕むのかもしれない。だけど、一筋縄で行かない面倒くささこそが、生きる意味なのではないのかなと思った。
    それを雑務だとして、ピョコルンに任せられる社会は、果たして本当に幸福なのだろうか。本書の世界で人間が生きる意味、幸せとはなんだろう。

    世界は一部の優秀な人たちのおかげで、よりよい社会が作られる。それなのに、可哀想な人たちは、感謝もせず不満ばかり言う。これはたしかにそういう面もあるなと思った。

    いまの私には難しい作品だった。

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    2026年06月01日
  • 信仰

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    エッセイも含めた短編集。
    現実の延長線上のようでいて、それだけではない独特の世界観があり、アイデアは斬新で面白いと感じたけど、全てを理解しようとすると難しいと思う。いわゆるSF小説を読む難解さとは違う難解さがあるため、これは向き不向きがありそう。読みながら立ち止まり、思考したい人には向いてるのかも。
    自分はシンプルに物語の設定やストーリーを楽しみたい派なので、「無害ないきもの」等は設定含め分かりやすく、おもしろいと感じた。

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    2026年04月06日
  • 信仰

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    殺人出産が好きだったから読んでみたけど、今回はあまり私にはハマらなかった。前半の短編は好きなのがあった。

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    2026年03月29日
  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ

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    全体的にいつもの感じの村田作品よりはグロさはなくて読みやすかった。自分を貫くことや人は人から影響されやすいことなど、別次元で書かれているけど実世界でも,起きてることだなっておもう。

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    2026年03月26日
  • しろいろの街の、その骨の体温の

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    ネタバレ

    あまりにも生々しくて、途中何度も読むのをやめようと思った。常に緊張している人間関係の描写もその要因の一つだが、一番はやはり頻出する性的描写だろう。
    少年少女。心と体の発達が揺らぐなかで、持て余される性欲と恋愛感情はあまりにもその手に重い。
    最後には解決されたことに安心しつつも、どこまでもこれは創作であると思い知らされた気分でもある。

    「相手と同じ価値観を共有すること」を避け、特別を求めてまわりを見下していた主人公は、どこまでも人間らしく凡庸だ。その人間らしさこそが美しく、かわいげすらある。伊吹少年はきっとそこに惹かれたのだろうなと思った。

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    2026年03月23日
  • ご本、出しときますね?

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    あなたのマイルールは?っていう質問が出演者にたいして投げかけられるのだけど、これが面白い。とても一般的なことを答える方もいれば、え?それってどういうこと?と答えるような内容もある。ただ、どの回答も、よくよく話を聞くと、なるほどそうか。と思う内容で、上っ面でなくきちんと腹に落としたマイルールがあることがすごいなと。
    こうしたルールは最初からあるのではなくて、インタビューや内省の過程で形作られているんだろうけれど、きっと作家さんというのはそういう過程をごく自然なこととして普段からされているんだろうな感じたし、その過程と表出した事柄が、私の関心ごとなんだな。って気づけた。

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    2026年03月21日
  • 信仰

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    短編集。村田沙耶香らしさが全開の一冊だった。
    彼女に期待している物語が、設定の意外性のあと、そのまま素直に現れてくる感覚がある。
    どの作品も面白く、読みやすい。そして教訓がわかりやすいのも、彼女の魅力だと思う。

    特に「気持ちの良い多様性」という言葉は強く印象に残った。キャラクター化してラベリングすることと、奇妙な人を奇妙なまま愛し、多様性として認めること。この二つは延長線上にあるものだと捉えていたが、前者には排除のニュアンスが含まれており、むしろ相反するものだという考えには驚かされた。視野が少し広がった気がする。

    私はこれまで、自らをキャラクター化し、ラベリングすることで「見やすい自分」を

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    2026年03月19日
  • ご本、出しときますね?

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    ネタバレ

    作家から入るのも良いものですなぁ。本を読んでみたくなった作家さんは村田沙耶香さん、海猫沢めろんさん、中村航さん、光浦靖子さんの4人。セクハラに寛容な村田さんは、だいぶん変な人ですね。角田さんは今までのエッセイからは分からなかった愛らしさで、見る目が変わりました。ズキュンときます。番組は終わってしまったようですが、一度くらい観てみたかった。若林さんの表紙につられましたが(そもそも若林さんが読書家だとは、初耳)予想外に良い本でした。

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    2026年03月18日
  • 授乳

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    ネタバレ

    村田沙耶香さんが気になって気になって『地球星人』が読みたくて、一先ず積読本を読むことにした次第。一見して理解し難い思考を持つ、ヒロインたちの視点で描かれる短編3話。誰一人として世間一般的な考え方を持たず、自らの道を進んでいるのに自信がなく、何かしらに依存しており、『コンビニ人間』のヒロイン同様に世間に馴染めないのです。読んでいて胸やお腹のあたりがモヤモヤするのは、痛々しさからなのか、共感するところがあるからなのか。これが初期の作品で、この頃からテーマが確立してたことがすっごい。違う作品も読みます。

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    2026年03月18日
  • マウス

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    ネタバレ

    爽やかな青春小説のような気もしなくもないけど、自分はマトモだと思う女がマトモじゃない女をマトモに矯正しようとする話、です。友情があるし、片方に悪意があるわけでもないから薄れてはいるけれど、関係だけ見ると『コンビニ人間』と変わらないと思います。律が弱虫な瀬里奈を強いマリーに変え、瀬里奈はマリーであることに依存する。律と瀬里奈の生きづらさは全然別種のもので、評価より自分を選んだ瀬里奈はかっこよ過ぎます。そして、小学生時代で描かれる3人グループの気まずさやカーストのえげつなさは覚えあって、苦しいです。人間怖い。

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    2026年03月18日
  • 星が吸う水

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    ネタバレ

    直接的な描写たくさんの村田沙耶香のご本。これ、感想が難しいなぁ。女性が自分の欲のためにお持ち帰りをしたとしても、男性にとっては武勇伝、女性は被害者。愛よりも欲が勝っている女性の異質さが描かれてはいるものの、別段、女性が愛愛愛と言わないのだって良いじゃん、と伝えたいのかしら。この作品で描かれる女性は恋愛崇拝していなくて、でも男性と関係持ちまくりで、村田さんがいわゆる普通の恋愛メインの作品を書いたらどういう感情を生み出すのだろうと、思いました。現実離れしてるのに、生々しい。これはこれでおもしろかったです。

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    2026年03月18日
  • ハコブネ

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    ネタバレ

    知佳子が、分かりません。3人の女がそれぞの悩みを抱えながらも関わりを持っていくお話。3人中、2人の視点が交互に描かれ、1人は2人視点の情報から「こんな人なんだろう」と察していく構成。その視点の1人、知佳子が初っ端から不思議ちゃんで、人生は役割の決められたおままごとみたいな考え方は分かるけれど、始終星と交わりたいみたいな、理解しがたい思考の持ち主で、彼女の視点を追うことに若干の苦労がありました。村田さん、前に読んだ短編でも星と交わりたいといったくだりがあったな。読むのにちょっと困った。

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    2026年03月18日