村田沙耶香のレビュー一覧

  • ハコブネ

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    世界は点と線で出来ていてそこに「意味」という絵の具が幾層にも塗り重ねられているという認識は非常にうつ病的認識で、そんな世界に生きながらも「おままごと」を追い求める人間というのは大きな嘘だなと感じた。 物質の世界には何一つ意味がなく、だからおままごとに対する欲求も生じえないはずだ。 知佳子、里帆、椿は一見して対照的な人物に見えるけれど、本質的には、みな物質であるという本質から目をそらしおままごとに救いを求めようとしている同じ穴の狢なのだと思う。 人間が本当に地球の欠片になれるのは、きっと死んでからだろう。

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    2022年12月20日
  • きれいなシワの作り方~淑女の思春期病

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    30代あるある、ということだったが、私にとってはあるあるではなかったが、面白い考えや行動と捉えるものも多かった。
    合わない考えを苦手や嫌いという感性で弾くのではない作者の考え方に好感が持てた。
    それぞれ短いため読みやすく、さくさく読めてしまった。

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    2022年11月08日
  • ハコブネ

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    ネタバレ

    普通ってなんだろう、とつくづく思う村田さんの本です。
    主要な登場人物のなかでは、椿が「普通」で、知佳子が対極の「普通でない」のだろうけど、だんだん知佳子でなく椿のことがわからなくなっていきました。
    里帆が枠に囚われてしまっているのはそう思います。自分で自分を苦しめてるんだろうな…だけどそれも若気の至りのような気がします。真面目なんだろうな。
    知佳子のおままごとも、「灰色の突起」も良かったです。知佳子さんの目で世界を見てみたい。村田さんの感覚なんだろうか…。。

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    2022年11月01日
  • ハコブネ

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    主に3人のどこにでもいる普通の人間の心情が、2人の視点から描かれている。
    村田沙耶香さんは、奇妙だ奇妙だと言われがちですが、皆の"普通"を論理的にかつ感情的に言語化がものすごく上手いなと思います。
    今作品もそのような作品の一つです。
    3人のセンシティブでかつ普通な感情の揺れ動きには、とても親近感が湧きました。

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    2022年10月26日
  • 変半身

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    読み終わってまず思うのが「何これ!?」でした。
    自分たちが信じて疑わないこと、当たり前にあることって、本当にそうなのかなって考え出すと怖くなりますね。
    いかに自分が狭い世界で生きているのか。何となく流されているのか。思い知らされる気がします。

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    2022年10月15日
  • ご本、出しときますね?

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    西加奈子、朝井リョウ、長嶋有…。小説家は普段何を考え、どうやって作品を生み出しているのか。無類の本好き芸人・オードリー若林正恭と作家たちが“自分のルール”を語りつくす。BSジャパンの同名番組を書籍化。

    作家が何を考えているかがうかがえて面白い。

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    2022年10月14日
  • ご本、出しときますね?

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    これ、とても良かったです。
    私がまた読書にはまるきっかけになりました。
    いろいろな作家さんの人柄がわかり、作品に興味を持てます。

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    2022年10月13日
  • ハコブネ

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    最初、里帆に感情移入して読んでたけれど、だんだんアレ?違うぞ?ってなった。
    逆に知佳子になんだこの人は?って読んでたけれど、なんだかわかるになった。

    第二次性徴のやり直し、なんだか響きが良いというか、誇らしい何かに思えたけれど、そんなもんじゃなかった。
    もっとぐちゃぐちゃでわけのわからない感情。
    でも、よくある感情。
    若い頃の何かになりたくて、その何かがわからないあの感情を思い出した。

    ソルという言葉に驚いたけれど、その生き方の美しさが素敵だった。
    私がよく通る道やよく行く建物と重ねながら読み進めていたけれど、その見方が一気に変わって、なんだかつやつやしたものに見えた。
    不思議な感覚。

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    2022年09月11日
  • 私が食べた本

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    書評、あんまり好きじゃないのに、村田さんの文章だとついつい読み込んでしまうし、文の勢いがすごい。
    脳に語りかけるみたいな、映画みたいな文章だなってよく思う。気になった本はぜひ読んでみようと思う。

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    2022年08月20日
  • 変半身

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    ネタバレ

    千久世島では、ポピ原人と人間が仲良く暮らしていることをポーポー様に知らせるために、秘祭モドリが行われる。それを信じきっていた陸だが、その秘祭は数年前に島の若者たちがエロ目的で考え出したものだと知る。
    後に陸が結婚した夫は詐欺師。里帰りした千久世島は今度は別の神話をかたって変な観光地にプロデュースされている。この世のものは何かにプロデュースされて、意味づけられているに過ぎない。最後に秘祭ニンゲンの終幕が宣言されると、戸惑う人もいつつも人々は皆ニンゲンをやめてポーポーになっていく…
    『信仰』とテーマが重なる。ニンゲンとして振る舞うのは皆仮面。

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    2022年08月10日
  • となりの脳世界

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    宮藤官九郎とか津村記久子とか土屋賢二とか比較的「ゆるい」系列のエッセイを読んだ後に手をつけたのもあって、全体的にカッチリした生真面目な文章と内容だなあ、というのが数ページ読んで伝わる。なんていうか小学校中学校で生徒会とか風紀委員とかそういうのやってる女子が学校誌に投稿(もしくは依頼を受けて書く)した文章ってこんな空気感かも、な。

    この人の小説はまだ未読で「発想がエキセントリック」とは評判を聞いているので、その片鱗になりそうな、独特のこだわりが幼少期からある人なんだなというのを所々に感じた。

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    2022年08月08日
  • 私が食べた本

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    村田さんの文体はいい意味で庶民的な純文学で素敵◎
    そんな村田さんを形作ってきた本たちへの愛が伝わってきてドキドキする一冊

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    2022年08月07日
  • 星が吸う水

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    表題作の「星が吸う水」も収録作の「ガマズミ航海」も、生殖行為では無いセックスのことを哲学する女性の話だった。生殖行為を抜きにすると自ずと表象されるのがセクシャリティで。そこの考察もなかなか面白かった。どちらも夏にピッタリだった!

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    2022年07月25日
  • ギンイロノウタ(新潮文庫)

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    2作品はどちらも未完成感はあるものの、やはり村田沙耶香は面白い。

    ギンイロノウタは最後はちょっとついていけなくなったが、性欲の描き方がリアルに感じた。

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    2022年06月19日
  • 変半身

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    ネタバレ

    狂気そのもの。読んでいて圧倒されたしおいて行かれた。
    訳が分からなかったが、それであってこその村田さんの作品なので、今回も楽しく読めた。前半の「ポーポー」という単語だけが書かれたページはさすがに気持ち悪くて笑いながら読んだ。結末が全く予想できなかったが、逆に予想できた人はいるのだろうか。モドリやポーポー様が偽りだったのではなく、「世界」事態が偽物だった。今こうやって話している言語も立っている場所もすべて偽り。書いていてよくわからなくなってきた。モドリで高木君が卵を産んでいるシーンは最高に気持ちが悪くて想像するだけで嫌になった。
    「満潮」はモドリの話よりさらに訳が分からなかった。旦那はなぜ潮を吹

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    2022年05月20日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    ネタバレ

    12編のアンソロジー。
    どの作品も変愛の名に相応しかった。この一冊に密度濃く詰め込まれたそれぞれの変愛。愛と一口に言っても当たり前ながら1つも同じものはない。
    その中でも特に好みだった2つについて書きたい。

    『藁の夫』
    2人の間に嫌な空気が流れる、その始まりはいつも些細なことなのだと思い出させる自然な流れだった。あんなに幸福そうだったのに、藁に火をつけることを想像させる経緯、鮮やかな紅葉にその火を連想させるところがたまらなく良かった。

    『逆毛のトメ』
    シニカルでリズムのいい言葉選びが癖になる。小説ってこんなに自由でいいんだと解放して楽しませてくれた。躊躇なく脳天にぶっ刺す様が爽快だし、愚か

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    2022年04月21日
  • ご本、出しときますね?

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    ネタバレ

    作家さんの生の声というか、フィクションではない部分を知る機会ってあまりないので、こういう対談集で人となりを知るのはとても興味深い。ますます好きになったり、まだ読んだことのない作品を読みたくなったり。
    知らなかった作家さんも、まずこんな人なんだということがわかってから読んでみたい!と思うのも新鮮。

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    2022年04月06日
  • ギンイロノウタ(新潮文庫)

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    ここまで怖いと思った作品はありませんでした。
    ホラー的な怖さではなくて、人間の狂気の部分が
    ここまで、生々しく描かれていることに恐怖を感じる自分もいれば、どこか、自分と重なる所もあるなと感じました。「コンビニ人間」にも通ずる部分も
    あると感じました。藤田香織さんの解説も素晴らしかったです。

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    2022年04月02日
  • きれいなシワの作り方~淑女の思春期病

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    村田さんの本を何冊か読んでいてとても読みやすい筆致といわゆる曲がり角の年頃女子のあるある、わかるーな話で女子会をしている感覚で読めました。
    30歳、40歳、50歳…いくつになっても気になる乙女心を代弁してくれた感じです。

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    2022年02月21日
  • コンビニ人間

    購入済み

    普通って何?

    個性が強すぎると敬遠され普通じゃないと言われ淘汰されていく。主人公は妹に助言を求め普通の人間に近づこうと外見や話し方を変えていく。そうしないと生きていけない。ただただコンビニの仕事に24時間精神も縛られてないと崩れてしまう。
    毎回縄文時代を語る白羽さんとの出合いは彼女にとって普通になれる事だったのか?社会不適合者だったかも知れない彼女がコンビニ店員に身を置くことで社会の歯車に成れたと感じられればこれからも頑張れるのだろう。普通とは?と考えさせる一冊でした。

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    2022年02月20日