村田沙耶香のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
とりあえず、最初に書かれたエッセイがあったので読んでみた。村田沙耶香、この時点で35歳。
今から不惑に進もうとゆう年代だから女性としての機能もタイムリミットが近づいてるような緊迫感を感じる内容。
普通に考えれば子供を産むなら今後10年がラストチャンス。その後は更年期障害が待ってるぞっw
老後までの人生設計をいろいろ思い描く最終コーナーにかかってる背景。飲み友達と世間話にも黒歴史がちらほら出てきて、ため息もっw
自意識過剰な彼女、サービス精神旺盛なとこもあるけど友達にしたらちと面倒臭そう。
お婆ちゃんになった時、どんな皺ができてるのか。縛られることなく自分の価値観で人生楽しめたら無茶美しい皺だらけになってる気がする。ハダカデバネズミのシワクチャな肌のように。
鎌倉山に登るのに登山用具一式揃えちゃったとか。後に高尾山は登ったとかっw
私も70代でアルプスの稜線を颯爽と駆け回る女性ソロに会ったことあるんですが、稜線よりも、ほうれい線が気になって笑顔が無茶活き活きしてて素敵だなって思ったことありました。
「大人のパンチラ考」とか「美容院の浮気」とか笑えました。「アダルトショップの憂鬱」もっリアルなイメトレに腰抜かしそうでしたw
ささくれて擦れたようでも乙女な部分も残っていて可愛らしくも切なくってキュンとしちゃいましたw
自意識過剰でSNSとかてんで駄目な割に、エッセイ描くのは平気なんだって意外に図太いとこあるような、知らないおじさんの膝枕で爆睡してる沙耶香さんとかっw
このエッセイ書いたの2015年だから今は40超えてるのか
カットやパーマは何処でしてんだろう。
浮気相手の美容室には通ってるのか別れたのか、ちと気になりましたw -
Posted by ブクログ
東アジア~東南アジアの若手作家による『絶縁』という共通テーマのもとに書き下ろされたアンソロジー。
かなり読みごたえがある。
読み終えるのに結構な時間がかかった。
同じ時代を生きているのに、その国の政治・社会状況によりこんなにも違った世界が広がっているとは、想像もしなかった。そう、同じテーマのもとに書かれているにも関わらず。
作家の個人的な傾向もあるだろうが、それとてその国の社会情勢に影響されることは少なくないだろう。
村田沙耶香、チョン・セランの作品は、読みながら(村田沙耶香のはディストピアのようだったが)その状況や心理が掴みやすかったのは、やはり似通った社会構造の国の作家だからだろうか。
他の作品は、知識のなさゆえに想像力が追い付かないものもあったが、アジア文化圏の多様性と奥深さを感じ、もっと和訳されてほしいと思う。
2023.1 -
Posted by ブクログ
ネタバレ村田さんの作品は「生きづらさ」という日々のもやもやを的確に言語化してくれる気がします。結末は突飛に感じることもありますが、そこに至るまでの経緯や登場人物たちの感情・言動には共感できることも多いです。
「ギンイロノウタ」でうわぁ分かる…!となったのが、花いちもんめのシーン。
「私の体は強ばっていた。この遊びで私は、いつも最後の方まで残ってしまうからだ。人気のある女の子は何度も名前を呼ばれ、いったりきたりの取り合いになっていた。(略)私はいつまでも名前を呼ばれないまま、細い声で歌いながら前後に動いていた。」
何て緻密に文章化するんだろうと思いました。
他にも「失敗してはいけないと思えば思うほど失敗してしまう」描写がリアルでした。スプーン目玉焼き新聞のチラシ3連続は読んでいて辛かったです。その他、大人の名前尽くしで迫られるシーンや修学旅行の写真等、解像度が非常に高い。
幼少期や学生時代の苦い思い出の一方、学校の先輩との性行為のシーンはちょっと笑ってしまいましたが。
多分結構前の作品なのかな?魔法少女やコンビニでのアルバイト等、後々の作品にも繋がりそうなコンセプトも入っていて興味深かったです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ変半身、島で行われる変な伝統儀式の話かと思っていたら、そこで終わらせないのが村田沙耶香だった。人の信仰なんてこんな簡単に変わっちゃうでしょ、歴史なんてこんな簡単に改編できてしまうんだよ、というような嫌味をビシビシ感じた。現代の「普通」「常識」によくもこんな疑問を投げかけられるな……と毎度驚かされる。そんなところが大好き。そして最後は村田沙耶香らしい気持ち悪さで終わる。
満潮は潮を噴くために切磋琢磨する夫婦の話。膣の描写が丹念で、めちゃくちゃわかる〜それそれ!と思うようなリアリティだった。村田沙耶香の書く“性”、絶妙に生々しく気持ち悪いのが大好き。2篇とも面白かった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ歪な家庭環境で育てられた主人公がその呪縛から逃れるために、いろいろともがく話。短編が二編収められているが、状況設定はとてもよく似ていると感じた。ただ解釈が様々になるように描写されていることも多く、私の読み取り不足によるところもあるかもしれない。
似ている点としては、主人公は両方とも親から何かを押し付けられるというところが挙げられ、「ひかりのあしおと」では、大人っぽくあることを、「ギンイロノウタ」では臆病であることを押し付けられて、そのせいで孤独を強いられていた。
大きな違いとして「ひかりのあしおと」では、主人公は自分の家庭や自身についての異常性を認識しており、それ故に普通になることを目指していたり、敢えて親と同じような状況になるようにしたりと親が求めることに反抗しようとしていた。一方、「ギンイロノウタ」では、主人公はずっと自分を守ることに一生懸命で、主人公を守ってくれるものが成長とともにステッキ、ノート、扉、ナイフという風に変化していっているだけだった。その結果、結末や話の向かう先に変化があったのがとても興味深かった。
個人的には「ギンイロノウタ」の方が「ひかりのあしおと」より複雑でかつ表現も真に迫っていて好みだった。また、「ギンイロノウタ」でステッキをなくしてノートになった後、また自分の中に銀色の魔法を見付けるという流れも人は変わらないことを示しているようで好きだった。