村田沙耶香のレビュー一覧

  • 変半身(かわりみ)

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    なんか、すごい作品でした笑
    人間は信仰なしでは生きられず、歴史や伝統、世の中のルールなどもすべて誰かに創作された宗教のようなもので、途中でそれがごっそり変わったとしても、人間は何の疑問も持たず受け入れて生きてく皮肉な生き物である、そんなメッセージ性を感じました。
    ただ、作品の設定、展開が村田沙耶香ワールド全開で、特に後半の『満潮』は世界観が全力ダッシュすぎて追いつけず、ぶっ飛び具合に笑ってしまいました。
    でも読んでる間は独特な世界感に浸ることもでき、読後感もあり良い読書体験でした!

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    2024年03月06日
  • しろいろの街の、その骨の体温の

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    NHK「理想的本棚」で紹介された1冊

    本当に村田沙耶香さんは無機物を有機物として捉える表現が素晴らしい。あるあるの話をしているようで村田世界の人物であるからこその不気味感が醍醐味。

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    2024年03月04日
  • 変半身

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    独特。
    変半身は、教団Xを読んだ後だったので、軽い気持ちで読めた。急にオチがきて驚いた。
    満潮は、ほっこりと温かい気持ちになった。
    人に勧めたくなる本かと言えば、そうではない。

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    2024年02月28日
  • 星が吸う水

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    著者の描く性は生々しくも淡々と機械的で変な官能さを感じないところが個人的に好きだ。

    理解するには圧倒的に経験が足りないが、自分の理想とする性の姿を追い求める主人公たちは素敵だと思った。

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    2024年02月19日
  • 授乳

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    不気味で官能的なところが、なんとなく谷崎潤一郎を想起させる気がする。表紙も相まって。
    御伽の部屋は???ってなりながら読んだ。まだ彼女の世界に私の理解が追いついてない。

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    2025年03月06日
  • ギンイロノウタ(新潮文庫)

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    引っ込み思案で友達ともうまく行かない有里。中学では友達のリーダー格に嫌われ、一人でいるところに、空回りする教師に目をつけられ、毎日スピーチをさせられることに。そんなとき、自分を持てるのが、幼稚園のときにいとこに買ってもらった銀色の携帯指し棒と、押し入れの中に貼り付けた男の目玉の写真…。

    『コンビニ人間』の印象で読んでしまう村田沙耶香だが、本作に含まれる2本とも漠然とした恐怖と性をテーマにした作品だ。

    1本目の『ひかりのあしおと』は光が怖い少女が恐怖から逃げるために性に逃げ込む。話はわかるがちょっと収束点がわからないところが有ったが、やはり表題作の閉塞感から、銀色の扉を探すために話が危ない方

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    2024年01月30日
  • ハコブネ

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    ネタバレ

    雨の中の公園のベンチで傘をさしたまま飲むお酒、あてのない電車の旅、夜の屋上で食べる夕食、忍び込んだ自習室で過ごす夜。こうして並べてみるとなんだか青春っぽくて、生々しい描写も多いのに全てが水のようでサラッとしていて、不思議なアンバランスが面白い。

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    2024年01月26日
  • 星が吸う水

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    【2024年5冊目】
    性に纏わる2つの話。性の話というと、どうしてもどこかいやらしい感じになりそうなものですが、村田沙耶香さんの書かれる話は「生き物としての本能的な性」という感じがして、結構生々しい表現が多くても、なんだか淡々としているのが不思議です。

    主人公はそれぞれ性について、人とはちょっと違う感覚を持った女性。二人が友達になったら仲良くなれそう。性を軸にして新たな価値観を探るのというのが、両話に通じることかもなと思いました。

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    2024年01月08日
  • きれいなシワの作り方~淑女の思春期病

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    あぁ〜めっちゃ分かるわぁ。と、
    それは無いわ〜笑。と、
    それ、また年重ねると変わるで〜の繰り返し。
    ひたすら女友達と尽きない話をしているようなリラックスして読めるエッセイだった。

    それもそのはず!
    村田沙耶香さん、ほぼ同い年だった笑笑
    いやぁ〜是非お近づきになりたい。
    そして美味しいお酒をのみながら、色々なお話をしたいなぁと思った。

    本作は、作者が35歳の頃のエッセイ
    ふふふっ淑女の思春期病とは上手い事言うなぁ。
    この微妙なお年頃?の女心?乙女心?違うか笑
    がギュッと詰まった一冊。

    特に「大人の習いごと」「電車と膝枕」は爆笑!
    この2作が続けて来たので危なかったぁ〜
    人前で読んでなくてよ

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    2023年12月31日
  • タダイマトビラ

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    ネタバレ

    かわいいかわいい人類。
    とあるツイートのこの言葉を思い出した。主人公の私が最終的にホモ・サピエンスを「愛おしい」「かわいい」と捉える心理がとても興味深い。「終わりをもっとかわいく捉えたい」。女の子にとって「かわいい」とは何なのだろう。そのヒントのようなものが、この小説にはあった気がする。
    物語が進むにつれて「壊れて」いっているのは明白で、それにしたって最終的には言葉が鳴き声みたいに細切れになっていくのはとても真理な気がして震えた。この圧倒的な飛躍。どこか早見純っぽくもあって、不思議と読後感は悪くない。

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    2024年02月02日
  • 変半身(かわりみ)

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    満潮
    やばい話だった。普通ではない事が、普通のように書かれてて読んでて違和感を感じる文章。これが刺さる人には刺さると思うがこれを、共感できる人いるのか?老婆らへんよくわからなすぎて逆に面白かった。夢みたいにおかしなことがおかしいことと扱われない違和感がすごい

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    2023年12月20日
  • 変半身(かわりみ)

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    人は信じたいことを信じる。
    ・変半身・
    人間を辞める、概念を全て忘れる。
    人は役職や役割、立場を時に演じることがあるけど、この本は人間はニンゲンの役をしているという少し突飛な内容。それを受け入れた時、主人公の戸惑、混乱、葛藤、需要、そして行動までが最後のニンゲンらしさを感じた。
    大きな流れに乗った方が幸せで楽という考え方は私の中にもある気がする。

    ・満潮・
    性をテーマにある事にチャレンジするお話。
    自分の性がいつしか相手を喜ばせる誰かのための性になったり、商品や価値、笑いの対象になる気持ち悪さや不快さ、とても分かる。私も、自分だけの性なのに、誰かの性になるのがとても気持ちが悪いの。この表現し

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    2023年12月17日
  • となりの脳世界

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    1メートルのクリオネ模型を本物だと疑わずにいたことや他人がどう思うか感じるかを異常に気にしたりすることは筆者が情報を確かめ合うという行動を幼い頃からとっていなかったからではないだろうか?

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    2023年12月13日
  • タダイマトビラ

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    文庫本解説の樋口毅宏さんが、感想を代弁してくれている為引用させてもらう。
    村田沙耶香さんの小説は、
    「あたまがおかしい。最高。」これにつきる。

    常識、意識をぶち壊し全く違うものを見せてくれる。
    ラストは気分が悪くなるような描写、それでも光がさしているような終わり方。
    家族や常識とはナニだろうか。

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    2023年11月23日
  • 変半身

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    ネタバレ

    「変半身」はすごく良かった。そもそも自身がこういう秘祭モノが好きだったりする。
    満潮に出てきた六足の老婆はなんのメッセージだったんだろ。潮を見たことない2人が想像した怪物だったのか主人公の友人が言っていた怪物があれだったのか、そもそもあれにメッセージがあったのか分からなかった。

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    2023年11月12日
  • 変半身(かわりみ)

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    自身が田舎の過疎地域出身なので、
    他人事としては聞けない気持ち悪さがあった。
    ただ、その気持ち悪さを求めてしまっている自分もあり、その感情が何なのか自分でもわからない。

    全体を通して消化不良の部分もあり、自分以外の人の解釈を聞きたいと感じた。

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    2023年10月13日
  • ハコブネ

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    性別に違和感を抱く女性を描いた作品。
    著者の村田紗耶香さんがデビュー作から女性の性に関して、
    様々書いてきていますが、今作は、発表当時(2010年)よりも
    今(2023年)のほうが議論されることが多い、LGBTQを取り上げている
    作品である。

    主だった女性は3人だが、視点としては、2人の視点から交互に
    物語は進んでいくのだが、最後はどうも読解力がかなり必要な感じがして、
    理解するのは難しかった。

    1人目の視点は、19歳のフリーターの里帆。
    里帆は、セックスをした際の嫌悪感によって、自分は男性なのか、
    それとも・・・と言う葛藤が始まる。
    2人目の視点は、31歳の社会人の知佳子。
    知佳子は、何

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    2023年10月08日
  • タダイマトビラ

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    ネタバレ

    家族愛に嫌悪感を抱く一方で家族愛に飢えてる、なんかそういう簡単に分類できないことや矛盾てあるよなあ

    ニナオとのカゾクヨナニーの時間はずっともう自分の一部で、自分の中だけの自分にだけ都合のよい理想のかたちだから絶対的に特別なもので
    家族欲を欲したときにしてたカゾクヨナニーを、恋人が自分に!ってときのあの領域侵食された汚されたような侮辱感、なんかすごいわかる気がした

    特に母へのモノ観察するような言い回し、この感じ安定してすき

    メモ
    「それは本当に食べたくて食べているのではなくて、これしきのトラブルをまったく意に介せず呑気に大学芋を食べるサバサバとした自分でいたいのだった」

    「唇を舐めるとま

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    2023年10月05日
  • 変半身

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    他人に嘘を信じさせるには、事実8割・嘘2割の割合がちょうどいいらしい。本作はその割合がだいぶと変わってしまったなと感じた。刺激強め。

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    2023年10月02日
  • しろいろの街の、その骨の体温の

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    思春期の女子が主人公になっての異性に対する屈折した複雑な感情を赤裸々に描いている。とても珍しい小説と思った。

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    2023年09月27日