村田沙耶香のレビュー一覧
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引っ込み思案で友達ともうまく行かない有里。中学では友達のリーダー格に嫌われ、一人でいるところに、空回りする教師に目をつけられ、毎日スピーチをさせられることに。そんなとき、自分を持てるのが、幼稚園のときにいとこに買ってもらった銀色の携帯指し棒と、押し入れの中に貼り付けた男の目玉の写真…。
『コンビニ人間』の印象で読んでしまう村田沙耶香だが、本作に含まれる2本とも漠然とした恐怖と性をテーマにした作品だ。
1本目の『ひかりのあしおと』は光が怖い少女が恐怖から逃げるために性に逃げ込む。話はわかるがちょっと収束点がわからないところが有ったが、やはり表題作の閉塞感から、銀色の扉を探すために話が危ない方 -
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あぁ〜めっちゃ分かるわぁ。と、
それは無いわ〜笑。と、
それ、また年重ねると変わるで〜の繰り返し。
ひたすら女友達と尽きない話をしているようなリラックスして読めるエッセイだった。
それもそのはず!
村田沙耶香さん、ほぼ同い年だった笑笑
いやぁ〜是非お近づきになりたい。
そして美味しいお酒をのみながら、色々なお話をしたいなぁと思った。
本作は、作者が35歳の頃のエッセイ
ふふふっ淑女の思春期病とは上手い事言うなぁ。
この微妙なお年頃?の女心?乙女心?違うか笑
がギュッと詰まった一冊。
特に「大人の習いごと」「電車と膝枕」は爆笑!
この2作が続けて来たので危なかったぁ〜
人前で読んでなくてよ -
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人は信じたいことを信じる。
・変半身・
人間を辞める、概念を全て忘れる。
人は役職や役割、立場を時に演じることがあるけど、この本は人間はニンゲンの役をしているという少し突飛な内容。それを受け入れた時、主人公の戸惑、混乱、葛藤、需要、そして行動までが最後のニンゲンらしさを感じた。
大きな流れに乗った方が幸せで楽という考え方は私の中にもある気がする。
・満潮・
性をテーマにある事にチャレンジするお話。
自分の性がいつしか相手を喜ばせる誰かのための性になったり、商品や価値、笑いの対象になる気持ち悪さや不快さ、とても分かる。私も、自分だけの性なのに、誰かの性になるのがとても気持ちが悪いの。この表現し -
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性別に違和感を抱く女性を描いた作品。
著者の村田紗耶香さんがデビュー作から女性の性に関して、
様々書いてきていますが、今作は、発表当時(2010年)よりも
今(2023年)のほうが議論されることが多い、LGBTQを取り上げている
作品である。
主だった女性は3人だが、視点としては、2人の視点から交互に
物語は進んでいくのだが、最後はどうも読解力がかなり必要な感じがして、
理解するのは難しかった。
1人目の視点は、19歳のフリーターの里帆。
里帆は、セックスをした際の嫌悪感によって、自分は男性なのか、
それとも・・・と言う葛藤が始まる。
2人目の視点は、31歳の社会人の知佳子。
知佳子は、何 -
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ネタバレ家族愛に嫌悪感を抱く一方で家族愛に飢えてる、なんかそういう簡単に分類できないことや矛盾てあるよなあ
ニナオとのカゾクヨナニーの時間はずっともう自分の一部で、自分の中だけの自分にだけ都合のよい理想のかたちだから絶対的に特別なもので
家族欲を欲したときにしてたカゾクヨナニーを、恋人が自分に!ってときのあの領域侵食された汚されたような侮辱感、なんかすごいわかる気がした
特に母へのモノ観察するような言い回し、この感じ安定してすき
メモ
「それは本当に食べたくて食べているのではなくて、これしきのトラブルをまったく意に介せず呑気に大学芋を食べるサバサバとした自分でいたいのだった」
「唇を舐めるとま