村田沙耶香のレビュー一覧
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コンビニ人間に続き2つ目の村田沙耶香さん作品。大多数の当たり前の中で外れて漏れて苦しくなってしまう人の心を書かせたらピカイチだなぁと毎回思う。
知佳子の悩みのどうしようもなさよ。
相手が地球じゃ伊勢崎さんもどうしようもない!むしろ相手が地球である事を言ってあげて欲しかった!!理解されないだろうけど、伊勢崎さんとなら一緒にいれたんじゃないかな?と思わせる包容力だったのに…知佳子には、それが生きてる人間にとっては失礼なことになってしまうのを感じたんだろうな
「ハコブネ」は救われたいと思う人が勝手に期待を持って次々と乗ってくるだけで、どこにもいかずにそこに佇んでいるものだった。ハコブネ自体に何者かを救おうとする心がある訳じゃなくて、何かに縋りたい思いが作り上げたただの丘だったのだ。 -
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中編と短編。
とある離島の謎の秘祭から逃げ出す所から始まり、物語が反転に次ぐ反転をして最後には隕石でも落ちてきたかのような着地点の見えない大どんでん返し、天変地異。
カタストロフィー若しくはユートピア。
他の作品とは違った角度から飛んでくるクエスチョンに初めて感じるスッキリはしない読後感。
短編の方も他の作品とは何か違った。
テーマは女性の夢精と男の潮吹き。字面だけみたらエロ小説なんですが、エロい描与はほほなく、歪んだ性描写もほぼなく、海辺の3人の老婆のシーンはよく意味がわからなかったけど何故か妙に印象的で記憶にこびり付いてる。
何も解決していないようで何かスッキリした。そんな終わり方。クレイジーさとしては初級編かも。
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ネタバレ表題作「変半身」は、俗にいう因習村的なホラーチックな展開かと思いきや祭りの後から急ハンドルをきり、世界が足元から作り変えられるような感覚に陥った。
筑摩書房の特設サイトにあるように、「自由」って感じで、1つ1つのモチーフで作品にできそうなところを殻を破って破って外側にはみ出していく感じが面白かった。ポーポーポーポーで埋まったカオスなページから、自分たちが考えている「人間」の枠組みって案外脆いよなあと考えさせられる。たぶん江戸時代や平安時代にタイムスリップしたら、今の人間観ではいられないもんな~、と思ったりした。
個人的にはもうひとつの「満潮」の方が好みだった。
体液を出すように世界に追い立てられているというのは本当にその通りだと思う。世間が演出している恋愛や性の喜びにうまくフィットできない人間なので、すごく共感できた。とはいえ薄っすら感じていた違和感(自分の身体なのに他人に正常な反応を決められる・期待される)をここまで物語にされると圧倒される。
ラストの展開にはなんだか感動してしまった、泣き笑いみたいな感情。汚されていない、自由な友愛があった。 -
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ネタバレ村田沙耶香はコンビニ人間に続いて2冊目。
多分この人の作風めちゃくちゃ刺さるんだろうなと思ってたけど、案の定ドタイプ。好きだ~天才過ぎないですか。
この本は変半身・満潮の短編2部作。
変半身:すごく好きだった。
島に昔から伝わる伝統的な秘祭がモチーフ。
伝統ってなんなんだろう?って考えさせられて大変面白かった。
陰謀論に通ずる考え方でなかなか皮肉が効いていてよかったです。狂っていた。。。
満潮:正直変な話すぎて良く分からなかった…
どちらもコンビニ人間よりもかなりファンタジー要素が強め。
すっごい誇張してて狂っている話だったけれど、どれも現実にある問題で、皮肉を効かせつつ考えさせられる話でよくできてるなあと思った。好きです。天才! -
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由佳のおすすめ(変だから読んでという謎のおすすめ笑)
カオスで全然意味がわからないと聞いていたので、全く理解できない話かと思ったら、そんなことはなかった。でも変ではあった。
1つ目は、秘祭の秘祭の秘祭の秘祭の...という無限ループができそうな、何がホントで何がウソがわからないちょっと気持ち悪い話。本筋ではないけど、怪しいマルチの成功した男を演じる旦那の生活がなかなか面白くて良かった。ポーポーポー
2つ目は、潮の話。可哀想にね、消費されてる感とか、ムリに頑張らなきゃいけない感とか、気持ち悪いよね。せめて主人公に旦那という相棒がいてくれてよかったよ。
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まさか可愛いって思うことになるとは想像していなかった。「コンビニ人間」「消滅世界」に続いて三冊目。
変態小説…
変態観察をしている感覚… 変態を安全な場所から"覗き見"しているといった感じに近いかな。変態が変態として成長していく課程を垣間見るだけじゃなく、変態の脳の中まで覗くことができてしまい、観察をやめれなくなる中毒性… 何かしらの"毒"を含んでいるんですよね。
「勃起していた私の手のひらは、いつの間にか萎えていた。私は顔をしかめて母の乾いた皮膚を見つめた。裏に汗をびっしょりかいた、生臭い皮膚。宿っていた欲望はすっかりなくなり、母の表皮を蔑む気持ちに変わっていた。」
これが変態の生の表現だ!
#ギンイロノウタ
#村田沙耶香
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一つの島を舞台に陰謀論を嘲笑う、村田沙耶香流フィクション。いつも予期せぬ方向から槍が飛んでくるような奇抜な小説を書く彼女ですが、今回はオマージュにしたあれこれが見える。彼女の作品にしては読みやすい。置いていかれないというか、ああ そういう文脈の話ね、となる。
「新しい真実を知るとき、人間の頭はクラッシュする。その瞬間だけが、本当に「無」になれるときなのよ」。
「知る」から「信仰する」に至るまでに流れる「無」。この一瞬って超心地よい。目の前のすべてが煌めいて見える。自由が雪崩のように流れ込んでくる。そう、真実は存在しないのだから、信じたいものを信じればいい。信じていたものが消えたのなら、新しく信仰を始めればいい。前提に立ち返り、それまでの常識を自ら破壊して、再構築する。それがきっと、希望を見失わずに生きるということ。
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村田ワールド全開。
これは特に難しい、助けてくれ。笑
アースとセックス…?
朝井リョウの正欲じゃないけど、色んな性的志向やセクシャリティを持つ人がいるんだなということを改めて考えさせられる話
こんな進んだ(?)ジェンダーの考えを2011年時点で書いていることがまずすごい
超メタ思考というか神様的な視点を持ってる知佳子、現実にいたらめちゃめちゃ不思議ちゃんだと思うけど、こういう人は里帆みたいにだる絡みしたり追いかけちゃいそう
私は完全に性自認女、生物学上女だと思うけど、自分の性自認が分からないとアイデンティティが定まらず、里帆みたいに苦しむんだろうな。。
あと、普段私も女性らしく振る舞えないから、周りの環境とか扱われ方によって自分が女だと認識させられる瞬間に若干の抵抗あるのはめちゃくちゃ分かる〜!
トランスジェンダーの方の気持ちが分からないから、知佳子とは違う角度ではあるけど同意見で、わざわざ性別定める必要ある?って思っちゃった
昔大学の講義でセクシャリティは無限にあるということを習ったことがあるので、世の中にはまだまだ自分の知らない世界があるんだろうなと思う