村田沙耶香のレビュー一覧

  • 私が食べた本

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    この著者の小説は好きではないのだが、新聞で目にする書評にうっとりしてスクラップするほど、なので書評集読んでみた。こんなにまとめて読むと息苦しさを感じる。恐ろしく激しく読むという行為に挑みかかっているようで。そして評されている作品自体は決して読みたくならない不思議。

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    2022年11月04日
  • しろいろの街の、その骨の体温の

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    結佳は新興住宅街で暮らし、周囲とのつながりと友達関係を差しさわりないように取り繕いながら過ごしている…小学4年の時に同級生の伊吹と会話を交わすようになり、2人の関係が変化していく。中学2年生になったとき、また小学生の時とは違う環境に身を置くことになる…結佳は変わらず自身を取り繕いながら過ごしていたが、伊吹への想いが抑えきれなくなっていた…。
    激しく共感できることもあれば、反感を覚えてしまうようなこともあったりと読んでいてほっとできる時間を持てなかった印象で残念かなって感じました。村田沙耶香さんの他の作品は何冊か読んでいて、この作品を絶賛する読書家さんも多いので手に取りましたが…私にはあわなかっ

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    2022年10月13日
  • ギンイロノウタ(新潮文庫)

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    表題作+1の2編。2007年発表の「ひかりのあしおと」は、「地球星人」へ繋がるプロトタイプに感じた。野間文芸新人賞受賞の「ギンイロノウタ」も「コンビニ人間」とそれ以降へ続いていく重要なステップだったと思う。発表順に作品を読まなかったことを後悔してしまうほど、作家の遂げた進化が凄まじい。

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    2022年10月14日
  • ハコブネ

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    たぶん椿がいちばん「普通」の女性
    だけど、椿がいちばん自分には理解できない存在だった不思議

    村田先生の作品は4冊目くらいですがどれも「普通」の枠を考えさせられる
    「普通」の枠の飛び出し方がすごい
    惑星を相手にする知佳子の見ているものはすごい

    自分にも人と違う、変わってる、みんなが普通にすることができないとか不自由なところを持ってて、マイナスに感じることもあるのだけど、村田先生の作品を読むと、殻のぶち破り方のレベルがとんでもなく、なんだか漠然と元気が出てしまってすきです

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    2022年10月07日
  • ギンイロノウタ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    「ひかりのあしおと」「ギンイロノウタ」の2作品とも、主人公視点での淡々とした語り口が特徴的で、何が正常で何が異常・狂気なのかと不思議な気持ちになった。
    「ギンイロノウタ」後半は物語がどんどん救いようのない方向に進んでいくが、つらいと思いながらも引き込まれて一気に読んでしまった。
    巻末の藤田香織さんの解説に
    "怖い。でも知りたい。怖い。だけど見たい。抗いきれないのは作者の中に住む「狂気」が、ともすれば自分のなかにあるかもしれない、と思わされるからです。"
    とあるが、私の覚えた感想もまさにその通りだった。
    「ギンイロノウタ」について言えば、「家族や教師との不和などの問題が主人公

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    2022年09月24日
  • となりの脳世界

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    村田さん、いっつも思うけどとてもかわいい。
    コンソソスープとかわけわからんけど、こうやって世界を見ているからあんな小説が書けるのだと思うし、こうやってどんな発想であんな小説が生み出されるのかわからないと思っていた作家さんのあたま=脳世界を覗けたようで楽しい

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    2022年09月16日
  • ご本、出しときますね?

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    若林さんと人気作家さんとの対談形式の本です

    作家さんって孤高な存在のような気がしていたけど、
    みんなそれぞれ(いい意味で)普通に人間なんだなって思いました。

    創作活動の話も聞いてみたかったですが、
    ゆるい内容だったので1日で読めました。

    ここから興味を持った方の
    著書を読んでいこうと思います!

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    2022年09月16日
  • ギンイロノウタ(新潮文庫)

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    「ひかりのあしおと」の娘に嫉妬する母親の醜態が印象的だった。
    娘の成長を無邪気さを装って阻む様子がとても陰湿で不気味だった。

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    2022年09月09日
  • コンビニ人間

    ネタバレ

    まず読み始めて、主人公は発達障害の傾向が強いなと思いました。
    私自身ASDの診断を受けており、主人公には共感する部分が多い、というよりも、私が書いた日記を読んでいるかのような感覚でした。

    作中で、主人公が妹に「いつになったら治るのか」「どうすれば普通になるのか」というように責められる場面があります。それに対する「指示をくれれば私はどうだっていい。ちゃんと的確に教えてよ」という主人公の言葉は、まさに私の主張そのものでした。主人公や私のような人間は、周りの要望に応えるためにわざわざ行動しようとしているというのに、一体どうして具体的な改善案を出してくれないのでしょうか。こちらが歩み寄ろうとし

    #ほのぼの

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    2022年07月16日
  • 変半身

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    友人・知人に「この本どう?」って聞かれたら…
    「トラウマになりそう・・でもきっとあなたも一気に読み切ってしまうと思う」
    って、言います。

    「変半身(かわりみ)」と「満潮」の2編が収録されています。「満潮」も痛そうな描写があったりしますが、「変半身」の奇祭が、それも後半の卵のあたりがうわぁぁとなりました。忘れたくても忘れられなさそうです・・。

    「コンビニ人間」がおもしろかったので続けて読みましたが、なかなか衝撃でした。でも考えてみたら残酷さとかはコンビニ人間にも共通するような。村田沙耶香さんの本おもしろいよ!と誰にでもおすすめするのはちょっと躊躇するなぁという感じでした。これだけ強いインパク

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    2022年07月15日
  • 私が食べた本

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    人の書評は基本的に、まだ知らない面白そうな本に出会うためのきっかけとして読むんだけど、この本に関してはそれ以上に書評自体が作品として面白い。
    読み方の密度というか濃度というか、本気具合がすごくて、本当に小説が好き、というのはこういうレベルなのか…と。
    どれも読みたい気持ちになる反面、どれもあまりにも面白そうなので『次はこれ読む』、が決めきれなくて困った。

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    2022年06月02日
  • ギンイロノウタ(新潮文庫)

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    ひかりのあしあと
    この作品を読んで思った言葉、それは「気持ち悪い」。
    母親と娘を批判しかしない父親と、娘に「愛菜ちゃん」と呼ばれる母親の関係性が誉の人間性に影響を及ぼしていることは間違いないが、本人はそれを小学生の頃の事件のせいだと思っている。
    気付いたら斧を持って好きな男の子を脅迫しているあたりもサイコパスだと感じた。


    ギンイロノウタ
    ひかりのあしあと同様、この小説にもサイコパスを感じた。「このまま土屋先生を殺してしまうんだろうな」と思っていたがそのような展開でなかったあたりも物語に引き寄せられた。

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    2022年05月31日
  • 星が吸う水

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    女性の性が難しく、鋭く、そして奇妙に描かれている。
    村田沙耶香さんの世界の見え方に感嘆する。

    描かれているシーンを想像すると、ただ女性同士で性的な関係になっているだけなのだが、その内部には二人だけの秘密があり、二人だけの世界が広がっている。

    感性。

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    2022年05月29日
  • ギンイロノウタ(新潮文庫)

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    二つの作品とも生きづらい環境、世界の中でどうにかしてもがいている様子が描かれている。
    人間の内側の狂気的な部分がありありと描かれていて、恐ろしい。

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    2022年05月18日
  • 私が食べた本

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    ネタバレ

    書評から出会える本も新たな出会い。受け止め方、感じ方は当然それぞれ。一方で言葉に出来なかった感覚を掬い取って文字に表現してくれる出会いもある。

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    2022年05月01日
  • きれいなシワの作り方~淑女の思春期病

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    30歳を越えると、いろいろと体と心の変化が激しく
    それを絶妙にとらえたエッセイだと思ったよー。
    でも、村田沙耶香節も感じて笑えたー。

    個人的には、「大人のパンチラ考」が笑えたー!!
    見てしまった人が、おばさんのパンツを見てしまった…。
    パンツを見せながら、軽やかに歩きたい…。
    いやいや、そんなこと考えたことなかったーー笑
    これから、そんな風に考えちゃうよー笑

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    2022年03月31日
  • 私が食べた本

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    本を食べた? 面白い表現だなぁと思って読み始めました。 やはり作家になる人って本の読み方も深い、と感服。自分の読み方はまだまだ浅いと思いました。でも、夢中になろうと思って読むのではなく、読みながら無意識にいろんな気持ちになっていくんですよね。 人それぞれ感じる事が違っていて、読んだ後心の中に何かしら残っているんだと思います。 それにしても村田さんの感受性って個性的。

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    2022年03月13日
  • 地球星人(新潮文庫)

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    怖かった

    夜寝る前に30分だけ読もうと思っていたら1時間半かけて読み切ってしまった

    読後は怖くて怖くて何が怖いのかわからなくて怖くて寝れなかった

    しんどいけど読むと村田沙耶香は越えてきた、というのを実感できるはず

    ああ怖かった怖い

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    2025年12月08日
  • 私が食べた本

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    2018年刊行の単行本に、30ページほど追加された文庫化。
    他人の本への書評や解説をまとめたものだが、ほとんど導入が自身のエッセイになっているので、見過ごせない記述が多い。
    個人的には、
    ・吉村萬壱「ヤイトスエッド」
    ・宮沢賢治の「土神ときつね」がモストフェイバリットだということ。
    ・西村賢太
    ・高尾長良「肉骨茶」
    ・自身の作品へのコメント
    ・「西加奈子と仲良くするのをやめろ」から始める一文
    あたりが気になった。

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    2022年02月12日
  • となりの脳世界

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    いつも常識を覆してくる村田紗耶香の脳世界、想像よりも愛らしくて共感する部分なんかもあったりして読んでいてすごく楽しかった〜

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    2021年12月25日