歴史・時代作品一覧

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  • 蒙古襲来(上)
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    周辺国家を圧倒的な軍事力で蹂躙する元の襲来を予感した日蓮は、実情探索のため、宋の武芸と言葉に秀でた対馬幻次郎を、大陸に送り出す。しかし、嵐で難破した幻次郎は記憶を失ない、漂着した高麗で暮らし始める。同じころ、執権・北条時頼も、配下の密偵・相良通永と忍びの十六郎を、蒙古に向かわせていた! 幻次郎らの大陸探査は成功するのか? <上下巻>
  • 蒙古襲来
    -
    13世紀後半、日本はかつてない国難に直面しようとしていた。高麗を支配下に置いた元帝国が、ついに野望の矛先を日本へと向けたのだ。服属を求める元からの度重なる使者に対し、鎌倉幕府の若き指導者・北条時宗は、ついに対決の道を選択する。二度にわたって元の大軍が来攻する「元寇」の始まりである。そうしたなか、戦場となった北九州には、おのが夢をこの戦いに賭けた二人の男があった。肥後の御家人、竹崎季光・季長の兄弟である。ともに長兄から疎まれ、所領のない無足の身に甘んじていた彼らは、やがて数奇な運命から、季光は海を越えて高麗の反乱軍に投じ、季長は元との合戦で手柄を立てる道を突き進む。二人の活躍を軸としつつ、物語は元の皇帝フビライ、執権・北条時宗といった時代の主人公から、日蓮、マルコ・ポーロらまでも巻き込んで、壮大な人間絵巻を展開していく。中国・朝鮮半島・日本をまたにかけた長編歴史ロマン。

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  • 蒙古襲来 海から見た歴史
    -
    13世紀の日本に迫る世界帝国の嵐――元の大軍勢はなぜ敗れ去ったのか?  海洋歴史小説の第一人者にして、戦いの舞台・福岡在住の著者が、クビライの海洋帝国構想、玄界灘の北西季節風の影響、軍船の構造と建造日程など、海からの視点と大胆な推論で、「蒙古襲来」の真相を解明する。13世紀の「日本」と「世界」の激突を、臨場感豊かに描く、歴史読物。
  • 孟嘗君(1)
    4.1
    斉の君主の子・田嬰(でんえい)の美妾・青欄(せいらん)は、健やかな男児・田文(でんぶん)を出産した。しかし、5月5日生まれは不吉、殺すようにと田嬰は命じる。必死の母・青欄が秘かに逃がした赤子は、奇しき縁で好漢風洪(ふうこう)に育てられる。血風吹きすさぶ戦国時代、人として見事に生きた田文こと孟嘗君とその養父の、颯爽たる人生の幕開け。全5巻。(講談社文庫)
  • 孟嘗君の客 鶏鳴狗盗、無名の食客たち
    4.0
    孟嘗君は斉の王族、有為の士三千余人を食客とし名声は全国に高かった。秦に召還されたが色地におち、鶏鳴狗盗をよくする食客たちに助けられた。孟嘗君ははたして任侠の士であったか。命も惜しまないが、無名も惜しまないのが任侠の極致とすると。

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  • 孟徳と本初 三國志官渡決戦録
    4.0
    「友よ、お前は強い。だが、俺はどうしても勝たねばならぬ」帝を擁する奸雄・曹操孟徳と名門袁家の王者・袁紹本初。中原の覇者となり天下を望むには、かつての友が最大の障壁となった。劉備、関羽、筍イク、筍攸、許緒、田豊、郭図、文醜、顔良、英雄たちが、荒ぶり謀る三國志前半の大決戦「官渡の戦い」を描いた長編歴史小説。
  • もうひとつの沖縄戦―戦争マラリアの波照間島―
    -
    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第3弾。 2012年5月15日は沖縄県本土復帰40年の節目の年である。 沖縄をめぐるテーマにこだわり、多彩な執筆者を得て沖縄本としては最も大きな森を形成してきたおきなわ文庫シリーズ。 もうひとつの沖縄戦とは砲煙弾雨の沖縄戦の延長線上における戦争体験を表現したものである。本書は沖縄国際大学・石原昌家名誉教授が当時指導員を務めた「石原ゼミナール」と「戦争体験記録研究会」の共同編集作品。戦争体験を時代の証言として記録したものである。本書があらゆる戦争を拒む平和なこころを持続させる一助となるよう期待したい。29年の時を経て監修者である石原昌家名誉教授による電子版あとがきを追記した電子復刻版。 「『戦争体験の継承』が言われて久しい。本書に携わったひとは、1960年前後生まれの若者たちである。したがって、本書は、戦争体験が次代へ正しく継承された先駆的な書として評価を受けることになろう。しかも、戦争体験がこれまでの単なる聞き書きだけではなく、戦争被災の実態を数量的にも把握して、被害の全体像を解明していったことは、初の試みである。また、このような調査は、ヤングパワーと集団のパワーでしかできないものである。ここに、戦争体験の記録運動が、ひとつのハードルを超えたことを示している。(1983年初版発行時の作品紹介文より)」
  • もうひとつの忠臣蔵
    -
    元禄十三年歳末、佐賀鍋島藩で葉隠(はがくれ)武士の恥辱を晴らす「ふつうでない」仇討ち事件が起こる。討ち取られたのは長崎を実質的に支配していた商人。討ったのは、深堀家の老武士。その顛末はのちの赤穂浪士の吉良邸への討ち入りに活(い)かされたという(「長崎の忠臣蔵」)。おのれの大事なものを捨てきれずに不器用に生きる人々を見つめた、珠玉の傑作時代小説集。
  • 盲目物語
    -
    四歳のときに盲目になった按摩師の弥市が語る、お市の方の生涯。織田信長の妹で戦国時代一の美女。浅井長政に嫁いで三女を儲けたが、信長との戦いに破れ長政は自害。信長に引き取られるも明智光秀の謀反により信長は殺される。その後柴田勝家と再婚するも、今度は羽柴秀吉に破れ、勝家と供に自害する。悲劇の美女の運命と彼女をとりまく人々。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • <毛利氏と戦国時代>秀吉の大返しと毛利氏の思惑
    -
    信長本能寺に没す! 毛利氏との対陣中に変法に接した秀吉は、和議締結後即座に京へと引き返した、秀吉の大返しと呼ばれる大移動である。大返しはなぜ成功したのか? どうして毛利勢は追撃しなかったのか? 歴史の変わり目に交錯した思惑を分析する!
  • <毛利氏と戦国時代>毛利氏の宿敵 大友義鎮と山中鹿介
    -
    中国地方を中心に勢力拡大を続ける毛利氏に抗ったのが、大友義鎮と山中鹿介である。義鎮はその策謀で、司城攻防戦や毛利氏包囲網を画策。鹿介は尼子氏再興を誓い、生涯毛利氏への反抗を貫いた! 毛利氏と宿敵たちの死闘を活写する!
  • 毛利水軍のすごさ
    -
    河ノ内、小早川、三島村上。安芸山間部の地頭に過ぎなかった毛利元就の覇業を支え、豊臣秀吉の「中国大返し」をも揺るがしかねない力を示した、海の精鋭部隊、毛利水軍。その成立・組織過程や合戦模様、そして凋落までを粒さに追い、検証する。
  • <毛利輝元と戦国時代>三回あった天下取りの機会
    -
    領国支配を第一に考えた毛利元就には、上洛して天下を取る意志はなかった。しかし、元就の遺訓に背いて孫の輝元の時代になると、毛利氏は膨張政策をとりはじめる。輝元の時代にあった三度の天下取りの機会の結末やいかに。
  • <毛利輝元と戦国時代>歴史シミュレーション中国大返し 毛利の追撃
    -
    本能寺の急報を受け、中国地方から大返し中の豊臣秀吉を毛利軍が襲ったら――歴史の「もしも」をシミュレーション! 秀吉との対決から中央への進出、そして日本を東西に割る決戦まで、毛利輝元の天下取りを大胆予測する。
  • <毛利と戦国時代>生き残りをかけ信長・秀吉と対峙
    -
    宿敵尼子氏勢力を追い込み、備前・播磨・美作方面までその版図を広げた毛利氏は、ついに織田信長、そしてその先兵たる羽柴秀吉と対峙した。「三道併進策」「鳥取城渇殺し」「高松城水攻め」。毛利氏と信長・秀吉勢との壮絶な戦いの軌跡を追う。
  • <毛利と戦国時代>大内氏乗っ取りのシナリオ
    -
    毛利元就の生涯は、数々の調略で埋め尽くされている。とりわけ強かだったのが、“大寧寺の変”である。陶隆房のクーデターを利用し主筋の大内義隆殺しに加担したこの変は、毛利氏にとって一挙両得の戦略・戦術となった。“大寧寺の変”にみる毛利氏の調略術の神髄とは。
  • <毛利と戦国時代>月山富田城包囲戦/上月城の戦い
    -
    毛利元就にとって嫡子隆元の弔い合戦であり、西国完全制覇の総仕上げとして宿敵尼子氏を打ち破った第二次月山富田城包囲戦。用意周到な兵糧攻めを、仔細にみると共に、尼子氏の残党を包囲し、織田信長との対立が鮮明となった上月城の戦いにせまる。
  • <毛利と戦国時代>軍事編成の特色と銀山経営
    -
    安芸の一国人であった毛利氏は、瞬く間に戦国大名へと飛躍した。“毛利両川体制”はむろんの事、独創的な五奉行制度の創設、銀と鉄が生み出す経済力。毛利氏は、広大な領国をいかにして統治したのか。その治政と経済、毛利氏の強さの秘密を探る。
  • <毛利と戦国時代>毛利氏の盛衰を居城で辿る
    -
    毛利元就の時代になって中国制覇の策源地として、城郭を拡張した「吉田郡山城」。毛利輝元の時代、豊臣秀吉の勧めに従い太田川河口のデルタ地帯を干拓して築城された「安芸広島城」。関ヶ原合戦により削封され選ばれた「萩城」。毛利氏の盛衰を居城で辿る。
  • 毛利は残った
    4.0
    関ヶ原の戦いで、西軍の総大将に祭り上げられた毛利輝元。だが敗戦後は、石高を減らされ、財政は破綻寸前の窮地に。そして徳川幕府からの圧力も増すばかり。絶望的な状況から輝元はどう藩を立て直すのか?
  • 毛利元就
    3.0
    強大な大内、尼子、両氏の間に挟まれた弱小な毛利家当主となった27歳の元就。武力と冷酷な策謀で敵を屠(ほふ)り、『3本の矢』のごとく3人の子らも協力して、中国地方の大半を制覇。長州藩の基礎を築いた半生を描く大作。
  • 毛利元就 鬼神をも欺く智謀をもった中国の覇者
    3.0
    地侍が跋扈する中国地方を、他を圧倒する智謀と戦略で統一した毛利元就。しかし、覇者にはつねに暗い孤独の影がつきまとっていた。幼いころに両親と死別。唯一の肉親である兄とも遠く離れ、残された居城は家臣にのっとられるという過酷な運命に見舞われる。「わたしはこの世から見捨てられた人間です」という少年元就を支え続けたのは、血のつながらない聡明な母だった……。当主となってからの元就は毛利家を中心とした地侍の連合をめざし、様々な手段を用いた。元就が重んじたのは「武略」「調略」「計略」。慎重に相手を探り、罠を張り巡らせ、行動を起こすときは迅速に。ときには家臣をも血の粛清にかけ……。そのたびに元就のこころは暗く、冷たいしずくで満ちていく――。三人の息子に「三本の矢」の教訓を遺した元就の胸中には、家族に対し、いったいどんな思いがあったのか。中国地方の覇者・毛利元就のこころの葛藤と人間像を鋭く描いた歴史巨篇!

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  • 毛利元就(1)
    3.8
    応仁の乱から30年。世はまさに乱世。中国地方もまた、山口に大内義興が前将軍足利義尹を擁して上洛をねらい、出雲には老虎尼子経久が牙を光らせていた。その二大勢力の間に揺れる小国安芸の毛利家に生まれた元就。かりそめの平和は父弘元の死で終止符を打たれた。10歳のみなし児城主の運命は……。
  • <毛利元就と戦国時代>初陣「西国の桶狭間」 /大敗「出雲遠征」/「厳島合戦」渡海はいつか?
    -
    分郡守護・武田元繁を撃破した「西国の桶狭間」有田中井手合戦。この初陣に勝利し、毛利元就は武名をあげた。宿敵尼子軍に敗走を強いられた第一次月山富田城の戦い。二つの合戦をみると共に「戦国三代奇襲戦」の一つ厳島合戦、毛利軍渡海の日付を推定する。
  • <毛利元就と戦国時代>小領主から覇者への道のり
    -
    毛利元就は、天穂日命にはじまる大江家の末裔である。幼い頃に、父と母を亡くし孤児となった元就の生涯は、逆境の中ではじまった。宿敵尼子氏との戦いなど、厳正な軍規によって民心を掌握し、人知れず努力した元就の生涯をおう。
  • <毛利元就と戦国時代>知将・元就 版図拡大の軌跡を追う
    4.0
    安芸の国人衆に過ぎなかった毛利元就は、出雲の尼子氏と安芸の大内氏、両氏の争いの中で、しだいにその存在を大きくしていく。元就の初陣有田中井手合戦から、宿敵尼子氏を滅亡させ、中国制覇を成し遂げるまで。元就が、智謀を巡らせた数々の合戦の軌跡を追う。
  • <毛利元就と戦国時代>調略の神髄にせまる
    -
    毛利元就は、百戦錬磨の勇将とされるが、「猛将」というよりも「知将」というイメージの方が強い。郡山籠城戦、厳島合戦、そして家臣団への調略であった吉川興経の暗殺事件を追うことで見えてきた元就の調略の神髄と、さらにそれを支える「人道主義」にせまる。
  • 萌がさね 藤原道長室明子相聞
    4.0
    「己が時を汚すことなく生きていきたい」……左大臣家に生まれながら、心ならずも政敵・藤原道長へ嫁いだ、美貌の女・明子(めいし)。優しく儚(はかな)げながら、凛乎(りんこ)たる心を持つ彼女こそ、権勢を恣(ほしいまま)にした道長が、愛を得ることに苦悩した唯一の女だった。正妻・倫子(りんし)とともに「二人妻」として記憶される、明子の生涯を綴る、絢爛たる歴史絵巻。道長を懊悩(おうのう)させた美貌の女!
  • 燃えたぎる石
    3.0
    貧しい開拓農民の家に生まれ、幕府に巨木を納入するまでになった磐城の材木商・片寄平蔵は、阿片戦争の現実に衝撃を受ける。アジアが欧米列強の植民地として狙われていること、清国に勝利したイギリスは小国ながら産業革命を成し遂げ、目覚ましい進歩を遂げていること。やがて西洋の先端技術を支えているのが石炭であることを知った平蔵は、国産の石炭を求めて炭鉱開発に情熱を注ぐ。歴史小説界の気鋭が日本人の底力に迫る長編。
  • 燃える砂漠(1)
    -
    2015年、急死した国王の後継者指名をめぐって、サウジアラビアで騒乱が起こった。イスラム原理主義者が実権を握る、アラビア神聖共和国が新たに建国。再び中東情勢が緊迫する。イラクに駐留していたアメリカ軍と自衛隊が鎮圧に乗り出したが、各国を巻き込んで戦火は広がってゆく……。  衝撃と興奮の国際政治サスペンス「燃える砂漠」シリーズ、第1弾。 ●高貫布士(たかぬき・のぶひと) 1956年生まれ。神奈川県出身。和光大学人文学部芸術学科卒業。学生時代より軍事評論家・小山内宏氏、航空評論家・青木日出雄氏らが創設した「軍事学セミナー」で軍事学を修得。出版社勤務を経て、軍事アナリスト兼作家として活躍。『図解・ドイツ装甲師団』『大日本帝国海兵隊戦記』シリーズなど、ノンフィクション、小説の著書多数。
  • 燃える山脈
    -
    日本は自然災害列島です。天候異変の大飢饉に襲われた天明・天保時代はとても悲惨でした。 信濃のあづみ野は荒れ果てた山野でした。 資金も土木技術もない農民たちが手を取り、巨大な農水路「拾ヶ堰」などを開削し、日本随一の緑豊かな田園地帯に変えました。 そのうえ、米不足で苦しむ飛騨国へ、あづみ野から常念山脈、上高地を経由し、飛騨山脈の2座を越えた「米の道」をつくりました。 幕藩体制の枠組みが敵になり味方になり、数十年の歳月を要しました。 若い男女、夫婦愛、郷土愛、山岳信仰など人間愛に満ちた、こころに響く作品です。 上高地はウエストンの時代に拓かれたものと思われている方が多いなか、天保時代に「米の道」の飛州新道の中継地、槍ヶ岳登拝基地として開かれたことも知っていただきつつ、播隆上人による槍ヶ岳開山にかかわるエピソードなども絡め、天明大飢饉から続く歴史的事実を、ぜひ小説で味わっていただきたい。 時代の流れに翻弄される安曇野の農民たち、徳川幕府の思惑、そして上高地の開拓の歴史を描いた長編歴史小説。 <あらすじ> 天明3(1783)年、浅間山の噴火が引き金となって天明大飢饉が起きた。 常念山脈の山麓・安曇平の農民たちは水不足で飢餓状態に陥るが、大庄屋、等々力孫一郎は奈良井川から15キロに及ぶ巨大な「拾ケ堰」の開削を計画、多々の悪条件を乗り越えて農水路を完成させる。 新田開発が進み豊かな安曇平になったが、一方では過剰生産による米価の暴落が起きる。 そこで米の販路を飛騨国へもとめるために、常念山脈(大滝山・蝶ヶ岳)、上高地、飛騨山脈(焼岳)を越える「米の道」の開削が進められる。 安曇平の庄屋・岩岡伴次郎は私財を投げ打ち、上高地までの「伴次郎新道」を開削。 上高地の湯屋(宿屋)の経営に乗り出し、娘の志由(13歳)に宿をまかせる。 このころ播隆上人による槍ヶ岳の開山が行なわれ、上高地は飛州新道の中継地、槍ヶ岳登拝基地として期待されるようになるが、天保の大飢饉が発生。 松本平から飛騨国へ米を運びたくても幕府直轄領の飛騨国は街道の開通を認めようとせず、湯屋は経営の危機に陥る。 飛州新道が開通し、上高地が栄える日は果たして来るのか…。 ※長野県中信地方(松本市、塩尻市、大町市など)の地方紙「市民タイムス」に連載中の人気小説「燃える山脈」を単行本化。
  • 燃える怒濤 真珠湾 1941・12・8
    -
    日本の興廃をかけたこの一戦──旗艦・赤城に上がるZ旗。必中の信念を胸に、荒波をけって進む空母から、零戦、艦爆、雷撃機など第一次攻撃隊183機がハワイへ向けて飛び立ってゆく。だが、アメリカは奇襲を知っていた。歴史の壮大なドラマの幕開けとなった真珠湾奇襲作戦の前夜から、運命の一日の全貌を、実在した日本人スパイを主人公に、日米両国の膨大な資料を駆使して活写する一大ドキュメンタリー傑作長編。
  • 燃える波濤【1】
    -
    1980年代、イランのホメイニ師が急死した。その直後、権力抗争による内乱が発生する。米ソ二大国はすぐさま軍事介入を試み、首都テヘランを目指すのだった。 一方、中国では労働者による大規模なストライキが各地で続発。政権打倒を目指す不穏な動きが垣間見られた。 激動する世界情勢に対応するため、日本は米国の核の傘からの脱出を企図した「新武装中立国家」という新たな道を歩き始めようとする。 そんな中、原因不明の爆発によって一機の民間輸送機が志布志湾に墜落する。パイロットは奇跡的に一命を取り留めるも、記憶が無くなっただけでなく、何者かに命を狙われているのだった。 第1回日本冒険小説協会大賞受賞のベストセラー、ついに復刊! この作品は1989年11月に徳間書店より刊行された『燃える波濤(1)』を改装したものです。
  • 最上義光
    -
    「もはや、信じられるのは自分だけだ。おれは鬼になる。鬼になって最上の家を興してみせるぞ!」戦国出羽(現在の山形県)の小大名最上家に生まれた義光は、最上家興隆を願い、近隣の伊達家、上杉家に果敢に対抗する。周辺の一族や実の父からさえも家督を狙われる苛烈な戦国の掟の中、武略と権謀を駆使し、遂には五十七万石の大大名に伸し上がった出羽の英雄・最上義光の生涯を描く長編小説。
  • 木阿弥探偵帖 川明かり
    -
    天保の改革が断行される中、大奥で出火があり、焼け跡から男の死体が出たとの噂。それが人気歌舞伎役者の京之助では、と幼なじみの墨弥に相談された狂言作者の新八は岡っ引きの文蔵を訪ねる。二人が芝居町の周辺を調べ始めると、不審な影が付き纏いだした…。
  • 木曜島の夜会
    3.7
    オーストラリアとニューギニアの間にあるトレス諸島。その中のひとつ、木曜島では、明治時代から太平洋戦争前まで、海底にいる白蝶貝を採るために日本人ダイヴァーが活躍していた。サメの恐怖、潜水病との戦いに耐えつつ、異国の海に潜り続けた男たちの哀歓と軌跡から日本人を描き出した表題作他、吉田松陰と奇縁を持ちながらついに立身出世を果たしえなかった富永有隣を描いた「有隣は悪形にて」など歴史短篇三篇を収録。
  • 土龍
    3.0
    口入れ屋の紹介で御台場普請に雇われた国太郎と百蔵。2人がそこで見たものは、死人続出の怪しい穴掘り作業だった。一体、誰が何の目的で穴を掘らせるのか? 不審な男たちが跋扈(ばっこ)する中、真相をつきとめようとする国太郎たちの身に数々の危機が。黒船と地震に江戸の町が揺れるとき、城内までも揺れだした! (講談社文庫)
  • 刺客の海 もぐら弦斎手控帳3
    3.0
    長屋の手習い師匠・弦斎の養女・お春が消えた。まだ這い這いしかできぬ赤ん坊だ。騒ぎのなか、脅迫状が届く。人足寄場から一人の無宿人を逃がせばお春を返すという。差出人には、覚えがあった。かつて縁のあった悪党にちがいない。弦斎は単身、人足寄場に潜り込んだ。そこは脛に傷もつ荒くれ男たちの巣窟だった。
  • もぐら少女のダンジョン攻略記 【電子特典付き】
    3.3
    冒険者である14歳の少女エミカ・キングモールは、二人の妹を養うため、ダンジョンで採掘される「魔石クズ」を集めて生計を立てている。  エミカはかつて、ダンジョン最弱と言われているモンスターのミニゴブリンに襲われてけちょんけちょんにされたことがあるため、モンスターを避けて、ダンジョンの安全な区画だけで細々と採掘を続けていたが、ダンジョン探索のさ中に、伝説の「暗黒土竜」のスキル(と「モグラの手」)を手に入れてしまう。掘るだけでなく、戦闘でも強大な必殺技を繰り出す「暗黒土竜」のスキル。このスキルがあれば、これまでよりもたくさん稼いで妹たちに満足な暮らしを与えることが出来るかもしれない! 最強のスキルを手に入れたエミカの冒険が、幕を開ける! ◆電子書籍には特典として書き下ろしSSを収録。
  • もしも、きみのクラスに織田信長がいたら マンガとエピソードで学ぶ日本の歴史人物伝
    5.0
    「偉人小学校」へようこそ! 校長・卑弥呼、担任・福澤諭吉、児童会会長・坂本龍馬、クラスメート・聖徳太子/清少納言/渋沢栄一、問題児・織田信長…、周りは偉人ばかり。彼らの知恵を体験できる歴史学習書。 「もしも、偉人が同じ小学校にいたら…」。そんな「もしも」をマンガ上で実現した一冊。主人公が転校した学校はなんと、偉人小学校。周りは偉人ばかり。隣の席は、問題児・信長だった! 偉人たちが、その個性を発揮して学校内で起こるハプニングを見事に解決。主人公と同じ気持ちになって、彼らの知恵を体験できる歴史学習書です。マンガのもとになったエピソードや偉人たちに関する重要な出来事も解説しています。登場人物は、織田信長、卑弥呼、聖徳太子、持統天皇、聖武天皇、空海、清少納言、紫式部、源頼朝、北条政子、足利尊氏、武田信玄、徳川家康、伊能忠敬、坂本龍馬、土方歳三、福澤諭吉、津田梅子、渋沢栄一など。小学校中学年より。
  • もしも諸葛亮孔明の“妖精”が太平洋戦争を指揮したら?
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 1941年、日本は大国アメリカとの開戦を考えていた。「こんな時に天才軍師がいれば……」そんな米内光政の呟きが届いたのか、会議室の引き出しから突然、諸葛亮孔明の“妖精”を名乗る子どもが現れる。米内の家に居候することになった「亮ちゃん」は王手法や読意法、リーダー論をつぎつぎと駆使して太平洋戦争を導いていく。果たして日本はアメリカに勝つことが出来るのか?当時の情勢も丸わかりの一冊。

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  • 持たざる国への道 - あの戦争と大日本帝国の破綻
    3.8
    なぜ日本は世界を敵に回す戦争を起こしたのか? 今の日本人は、その意味を正しく捉えられているか? わかりやすい「欺瞞的な説明」を排し、軍事面や外交面にとどまらず、政府や日銀の政策を軸に「あの戦争」を再考。財務出身官僚が、新たな視点で描く戦前日本の「失敗の本質」。
  • 牧谿の猿―善人長屋―
    3.5
    表向きは善人ばかり、実は悪党揃いの善人長屋に、大事な根付を失くして憔悴するお内儀が訪ねてきた。加助の人助け癖がまた出たと嘆息する一同だったが、その根付がかつて江戸を騒がせた盗賊・白狐の持ち物とわかり――。「白狐」「三枚の絵文」など六話を収録。粋な情けと謎解きで大向こうを唸らせる大人気シリーズ最新刊!
  • もっこすの城 熊本築城始末【電子特典付】
    4.0
    熊本城に生涯を賭した築城家の一代記、感涙必至の戦国ロマン! 藤九郎、わしと一緒に日本一の城を築いてみないか――。 織田信長の家臣・木村忠範は本能寺の変後の戦いで、自らが造った安土城を枕に壮絶な討ち死にを遂げた。遺された嫡男の藤九郎は家族を養うため、肥後半国の領主となった加藤清正のもとに仕官を願い出る。父が残した城取りの秘伝書と己の才知を駆使し、清正の無理な命令に応え続ける藤九郎――。戦乱の世に翻弄されながらも、次から次に持ちあがる難題に立ち向かう藤九郎は、日本一の城を築くことができるのか。 【電子書籍特典】 過去500以上の城跡を訪れた歴史作家・伊東潤による ラジオ番組の人気コーナー「城歩きのすすめ」の原稿を電子書籍化した 『歴史作家の城めぐり 2』(熊本城 / 名古屋城 / 江戸城)を同時収録。 (マイクロコンテンツとしても別途好評発売中です)
  • もっこすの城 熊本築城始末【文庫版】
    4.3
    天下無双の名城・熊本城はこうして築かれたーー。極上の築城ロマン! 天正10年、京都本能寺で織田信長が弑された。家臣の木村忠範は、自らが作り上げた安土城を守るため、城を枕に討ち死にを遂げる。残された嫡男の藤九郎は、一家を守るために猛将・加藤清正に仕官した。荒れ狂う菊池川の治水工事、死と隣り合わせの朝鮮出兵……。父の遺した秘伝書を武器に数々の困難をくぐり抜けてきた藤九郎は、ついに築城家としての檜舞台、熊本城築城に挑む。威風堂々、熱涙必至の長編戦国ロマン!
  • もどりびと 桜村人情歳時記
    -
    浅草の路地にひっそり店を構える鰻屋、今日を限りに店をたたもうという蕎麦屋……。俳諧師・三春桜村が四季折々に見かけた人々はみな、哀しい過去を持っている。しかし、生きることに絶望しかけた彼らに奇跡が起きる。冷えた心に温かさをもたらしてくれる“愛しき人”が「もどる」のだ。そして桜村自身にもそのときがくる……。連作短篇時代小説。 第一話 香り路地 第二話 藍染川慕情 第三話 廻り橋 第四話 もどりびと ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。
  • 戻り舟同心
    4.0
    多忙を極める南町奉行所は、増え続ける未解決事件に対処するため、元定町廻りの二ツ森伝次郎に再出仕を要請した。御年六十八、隠居暮らしは御免と市中の揉め事に首を突っ込む毎日を送っていた伝次郎、早速、往年の腕利き連中を集める。一癖も二癖もある伝次郎たちについた仇名が“戻り舟”。そんな折、九年前に商家の娘殺しを疑われた男の探索を依頼されたが…。元同心・腕利き爺の事件帖。
  • 戻り舟同心【合冊版/全4巻】
    -
    多忙を極める南町奉行所は、増え続ける未解決事件に対処するため、元定町廻りの二ツ森伝次郎に再出仕を要請した。 御年六十八、隠居暮らしは御免と市中の揉め事に首を突っ込む毎日を送っていた伝次郎、早速、往年の腕利き連中を集める。 一癖も二癖もある伝次郎たちについた仇名が“戻り舟”。 体は動かねえ、口も悪い。だが、熱い気持ちは錆びついてねえ! 悪い奴らは許さねえ! 時代小説の名手が描く腕利き爺の事件帖、1~4巻を収録した合冊版。
  • 蛻

    3.5
    尾張藩の江戸下屋敷内に実在した、「御町屋(おまちや)」と呼ばれる宿場町。この町では、赤の他人が見せかけの夫婦(めおと)として割り振られた家に住まわされ、仮の商いを営み、藩主が遊覧する時だけ立ち退かねばならなかった。ところが、御町屋で連続殺人が発生し、偽の住人たちは疑心暗鬼に陥る。人心の謎と闇を射貫く、時代小説の決定版。江戸に実在した「偽の宿場町(テーマパーク)」で連続殺人発生。すべてが偽で、すべてが嘘? 気鋭の作家が虚実を重ねて仕掛けた渾身の時代小説!
  • 物書き同心裏稼業 未解決事件始末
    3.0
    南町奉行所で書物整理を担当する物書き同心・大貫貴十郎は、風采の上がらなさから”寝ぼけ提灯”とあだ名される始末。だがこの男、未解決の事件を探索することを趣味とし、密かに難事件を追っていた……!
  • もののけ解題 陰陽師 安倍晴明を紐解く
    -
    日本史上最も著名な『陰陽師 安倍晴明』 安倍晴明と聞くと、どんなイメージを抱くだろうか? 映画のイメージからか「超能力を駆使するイケメン術師」というイメージがあるのではないでしょうか・・・ 「安倍晴明」は歴史的に活躍当時の史料に乏しい謎の人物。 実はその伝承の多くは後世につくられたものであり、 また各時代における晴明像には、微妙な温度差があるのです。 つまり「晴明伝承」は、 各々の時代の「必要」に応じて作られたもの、といえる・・・ 『もののけ解題』は、現在「妖怪」や「あやかしの存在」として名を持ち、 認識されているものを、一旦「もののけ」の段階まで遡り、 その存在理由を鑑み、名付けられた背景としての歴史を繙いた論考の連作である。 今回は日本史上最も著名な『陰陽師 安倍晴明』を取り上げた。 「伝承」を精査し、時代ごとの晴明像をプロファイリング。 するとその当時に求められていた晴明像が屹立し、それらを総覧することによって、 日本史上における幻想の系譜を窺える……かもしれない。 新しい切り口で「安倍晴明」を紐解く! NHKのラジオ高校講座「現代文」にて、 5月25日、26日に著者作品を題材に使用していただきました。 ■目次 ●一之巻 陰陽道とは? ・異常誕生と異能者 ・陰陽説と陰陽道 ・律令の中の「方技」 ・陰陽寮の成立 ・かぐや姫を名付けた術師 ・陰陽師の変遷 ・藤原道長と晴明 ●二之巻 陰陽師とは? ・賀茂氏と安倍氏 ・陰陽師に求められたもの ・「カモ」氏の素性 ・「アベ」氏の素性 ・アベ氏の中の晴明 ●三之巻 安倍晴明とは? ・「言葉の壁」を超えた晴明 ・時空を超えた力 ・晴明の「虚」と「実」 ・「晴明」と「セイメイ」と「清明」 ・文芸の中の「セイメイ」 ・プロファイリングから浮かぶ「安倍晴明」 ■著者 高山宗東 1971年群馬県生まれ。近世史研究家、著述家、ワインコラムニスト。 東京大学先端科学技術研究センター協力研究員、大阪市立ワインミュージアム顧問などを務める。 國學院大學文学部卒業。同大学院文学研究科博士課程前期修了。専門は、近世における戦国大名家関係者の事跡研究歴史考証、文芸評論、美術解説、葡萄酒解説、イラストなどを雑誌中心に寄稿。併せて歴史、日本国語学(言語変遷史)などの講演も行う。
  • もののけ侍伝々 京嵐寺平太郎
    3.0
    江戸で相次ぐ怪事件。広島藩の京嵐寺平太郎は、幕府の命を受け解決に乗り出す羽目に。だが事件の裏には、幕府に怨念を抱く僧の影が……。三つ目入道ら仲間の妖怪と立ち向かう、妖怪痛快時代小説、第1弾!
  • もののけ侍伝々【全6冊 合本版】
    3.5
    宝暦2年。江戸では怪事件が相次いでいた。 つむじ風とともに大名家の姫を攫いに現れたのは――鬼だった。 広島藩の下屋敷でのんびり暮らしていた京嵐寺平太郎は、突然幕府の命を受け、怪事件解決に乗り出す羽目に。 だが事件の裏には、徳川家に怨念を抱く僧侶の影があった。 幼馴染の三つ目入道や妖艶な白狐のおきん、気まぐれな日本刀“妖刀茶丸”など、仲間の妖怪たちと力を合わせて妖しい敵に立ち向かう! 妖怪痛快時代小説、合本版で登場! ※本電子書籍は「もののけ侍伝々1」~「もののけ侍伝々6」の全6冊を1冊にまとめた合本版です。
  • もののけ、ぞろり
    3.5
    宮本武蔵の弟子・伊織は亡き母を蘇らせる外法に失敗、弟が白狐と化してしまう。人間の姿に戻るべく、本物の外法使いを探す兄弟が辿り着いたのは、夏の陣に揺れる大坂城だった。妖術で徳川家康に応戦していた淀殿は、豊臣秀吉や織田信長を復活させ大騒動に。襲いかかる物の怪から弟を守るため、伊織は妖刀村雨でもののけたちをメッタ斬り! 愉快痛快、新感覚時代小説。
  • もののけ長屋浮世始末 惚れさせ若様
    値引きあり
    -
    京の極貧貴族、安倍川空太郎は化け物が見えるという不思議な力を持っていた。江戸にあがった空太郎を待っていたのは、怪しげな三人組。その内、奇妙な傷を持つ死体があがり、可愛がっていた猫を亡くしたばかりの女の子が消えるという不思議な事件が起こる。
  • もののけ犯科帳 雷獣びりびり
    3.0
    「にゃん」となくのは黒猫ではなく、城を吹き飛ばすほどの雷を操る雷獣!? けれどもあまり怖くはないが──「クロスケさんはまだ小さいだけなのです!」……。あやかしを取り締まる“妖怪改方(あらためかた)”の刀弥(とうや)は、まだまだ未熟な雷獣クロスケと、雷獣が懐いて離れない許嫁(いいなずけ)の統子(とうこ)とともに不可解な事件を一刀両断! 天狗が山から下りてきたり、幽霊と天ぷら対決をしたり、お江戸は毎日大騒ぎ! (「大江戸あやかし犯科帳 雷獣びりびり」を改題)
  • もののけ本所深川事件帖 オサキ江戸へ
    3.3
    第8回『このミステリーがすごい!』大賞隠し玉! 本所深川で献上品の売買を行なう、献残屋の手代として働く周吉は、狐の姿をした魔物・オサキに憑かれたオサキモチ。懐にいるオサキに、油揚げをねだられる日々を過ごしていた。ある日、店の一人娘・お琴が行方知らずに。周吉とオサキは、彼女を捜しに江戸の闇に出て行く――。江戸を舞台に周吉とオサキが活躍する大人気シリーズ第1弾。
  • もののふの国
    3.6
    武士とは、何だったのか? 千年に亘る戦いの系譜を一冊に刻みつけた、驚愕の傑作歴史小説。 〈螺旋プロジェクト〉中世・近世篇。 負け戦の果てに山中の洞窟にたどり着いた一人の武士。死を目前にした男の耳に不思議な声が響く。「そなたの『役割』はじきに終わる」。そして声は語り始める。かつてこの国を支配した誇り高きもののふたちの真実を。源平、南北朝、戦国、幕末。すべての戦は、起こるべくして起こったものだった――。〈巻末付録〉特別書き下ろし短篇 【電子版巻末に特典QRコード付き。〈螺旋プロジェクト〉全8作品の試し読みができます】 ※〈螺旋プロジェクト〉とは―― 「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画 〈螺旋〉作品一覧 朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』(本作) 天野純希『もののふの国』 伊坂幸太郎『シーソーモンスター』 乾ルカ『コイコワレ』 大森兄弟『ウナノハテノガタ』 澤田瞳子『月人壮士』 薬丸岳『蒼色の大地』 吉田篤弘『天使も怪物も眠る夜』
  • もののふ莫迦
    3.8
    時は豊臣秀吉の天下統一前夜。肥後国田中城では村同士の諍いの末、岡本越後守と名乗る男の命が奪われんとしていた。だが、そこに突如秀吉軍が来襲。混乱に乗じた男は武器を取り応戦、九死に一生を得る。その戦いぶりを見込んだ敵将・加藤清正は、最愛の女性を人質に軍門に降らせ、越後守を朝鮮の陣に従軍させるが―。
  • 紅葉山御文庫推理秘録 江戸城の御厄介様
    -
    旗本・木島新太郎は、若年寄から極秘任務を命じられた。江戸城の書物庫奥の座敷牢に閉じ込められた謎の奇人(貴人?)、『御厄介様』の警護である。楽なお役目だと油断する新太郎に、御厄介様が命じたのは……。
  • 樅の木は残った 第一部
    -
    江戸時代。仙台藩伊達家のお家騒動を基にした歴史小説。何も語らない孤高の樅の木と、藩を守るため尽力した原田甲斐の人生を描く。藩内の権力闘争。伊達家の乗っ取りを企む伊達兵部。大名の弱体化を狙う幕府の重鎮酒井雅楽頭(酒井忠清)。暗殺された畑与右衛門夫婦の幼い姉弟との関わり。困難な状況のなか活路を見いだそうとする原田甲斐。何度も映像化、ドラマ化された作品。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 樅ノ木は残った(上)
    4.0
    仙台藩主・伊達綱宗、幕府から不作法の儀により逼塞を申しつけられる。明くる夜、藩士四名が「上意討ち」を口にする者たちによって斬殺される。いわゆる「伊達騒動」の始まりである。その背後に存在する幕府老中・酒井雅楽頭と仙台藩主一族・伊達兵部とのあいだの六十二万石分与の密約。この密約にこめられた幕府の意図を見抜いた宿老・原田甲斐は、ただひとり、いかに闘い抜いたのか。

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  • 樅ノ木は残った(上中下) 合本版
    5.0
    仙台藩主・伊達綱宗、幕府から不作法の儀により逼塞を申しつけられる。明くる夜、藩士四名が「上意討ち」を口にする者たちによって斬殺される。いわゆる「伊達騒動」の始まりである。その背後に存在する幕府老中・酒井雅楽頭と仙台藩主一族・伊達兵部とのあいだの六十二万石分与の密約。この密約にこめられた幕府の意図を見抜いた宿老・原田甲斐は、ただひとり、いかに闘い抜いたのか。 ※当電子版は『樅ノ木は残った』(上)(中)(下)の全三巻をまとめた合本版です。
  • 樅ノ木は残った 全巻セット
    -
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第2巻は「樅ノ木は残った」。仙台藩伊達家に起こったお家騒動「伊達騒動」を基にした長編歴史傑作を全巻セットで。
  • 樅の木は残った 全巻セット
    4.0
    山本周五郎の長編の歴史小説。全巻セットで一気に読める。江戸時代。仙台藩伊達家のお家騒動を基にした歴史小説。何も語らない孤高の樅の木と、藩を守るため尽力した原田甲斐の人生を描く。藩内の権力闘争。伊達家の乗っ取りを企む伊達兵部。大名の弱体化を狙う幕府の重鎮酒井雅楽頭(酒井忠清)。張り巡らされた罠をかいくぐり、困難な状況のなか活路を見いだそうとする原田甲斐。何度も映像化、ドラマ化された作品。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 桃太郎侍
    4.5
    親に捨てられて、江戸の片隅で育った自分に、今さら若木家の御家騒動など知ったことか、と一時はそっぽを向いたものの、実の父兄の苦難に、若くて強い桃太郎侍は、もうたまらない。いざ鬼征伐! 家来は泥棒あがりの伊之助と美少女お百合。奸悪な大敵一味との道中大接戦は、恋に狂う踊りの師匠を加えて息もつがせぬ展開。昭和十四―五年、地方新聞に連載され、評判をとった代表作。
  • 桃太郎のユーウツ
    3.0
    福島在住の僧侶作家が震災、コロナ禍のもとで、大きなユーウツと見え隠れする希望を描く六つの作品集。復興住宅に住む老人がこだわる「火男おどり」、近未来〈独り暮らし基本法〉施行下で命の交流を問う「繭の家」、除染作業員・桃太郎の鬱憤の行方をコミカルに追う表題作。
  • 桃太郎姫暴れ大奥
    4.0
    讃岐綾歌藩の若君・桃太郎の正体は、跡継ぎに恵まれなかったため、男として育てられた姫君である。時折「町娘の桃香」として、江戸の待ち歩きを楽しんでいる。 桃香の立場で交流のある、深川の薬種問屋若主人・善右衛門の婚礼に参列中、善右衛門が突然、火付盗賊改方に捕縛された。幕府禁制の朝鮮人参を不正に売買した咎という。彼は無実を訴えるが、厳しい拷問を受けているらしい。 桃太郎君と親しい岡っ引き・猿吉と家臣・城之内らの調べによると、将軍暗殺を企てる不穏な動きとかかわりがあるらしい。陰謀を未然に防ぐべく、桃太郎君は「部屋子」の姿で単身大奥に潜入するが……。 「夢一輪」「大奥繚乱」「路上の露」「こんぴら奉行」の四編を収録。「若君」がお転婆な町娘に変身して、江戸に巣食う巨悪に挑むシリーズ新章、待望のスタート!
  • 桃太郎姫 百万石の陰謀
    5.0
    あの道楽息子が御落胤!? 驚愕の事実に若君は…… 町娘・桃香の姿で過ごす讃岐綾歌藩の桃太郎君は、加賀藩の忍びに拉致された。〈女装〉して材木問屋の若旦那・菊之助に近づく理由を問われる。江戸留守居役が、先代藩主・前田綱紀の落胤だという菊之助を利用して、藩の乗っ取りを画策しているというのだ。 幕府の重職として、加賀百万石の存亡に関わる“陰謀”を暴いてほしいと懇願された桃太郎君は……。 大人気シリーズ、最高潮! 読み逃せない書き下ろし長編!
  • 百地丹波の標的
    -
    1巻1,386円 (税込)
    時に賢く時に泥臭く、運命に抗い、一時代を駆け抜けた忍者達の盛衰記。クールジャパンの強力なコンテンツとして老若男女から注目を浴びる忍者たちの日常生活や恋愛、親子の情などを描いた本作品は、従来の“忍者もの”とは違った魅力が感取される。生き残りを賭けながらも、歴史の影に埋もれ、語られることのなかった忍びの者たちの慟哭と希望。その魂に向けての鎮魂歌。
  • 桃華姫と浪人剣客
    -
    犬養辰之進は幕閣の汚職を暴こうとして徒目付の役目を解かれ、禄を失った浪々の身。ある日、お忍びで市中に出ていて、騒動に巻きこまれた桃井藩主の娘・華姫を助けたことから、辰之進は姫の警護役を務めることになる。折りしも、巷で旗本や大店の娘の失踪事件が続く中、大川で女の水死体があがった。亡骸は、華姫の知己である玉造藩のいちこ姫。どうやら、いちこ姫は一連の失踪事件に関わって凌辱され、自害したものと思われた。知友の仇討ちを誓う華姫と辰之進がたどりついたのは、拐かした娘たちを競りにかける一味の存在。だが、その競り場に潜入したふたりは囚われの身に…。しかも、一味の背後には、辰之進の失職の原因となった大物の幕閣の存在が…。
  • 桃山ビート・トライブ
    4.0
    時は安土桃山。運命的に出会った四人の若者が一座を結成した。驚くべき速さで三味線を弾きこなす藤次郎。出雲のお国一座の笛役者・小平太。信長の従者だった黒人の太鼓叩き・弥介。べらぼうに喧嘩の強い天性の舞姫・ちほ。型破りな芸で熱狂的に民衆に迎えられた彼らは、やがて、庶民への支配を強める秀吉に立ち向かうことに――。エネルギッシュで爽快な、第20回小説すばる新人賞受賞作。
  • 桃山乱戦奇譚 天下人の血
    -
    「天皇を助けて秀吉を討ち取った者が次の天下人である!」混迷する太閤・秀吉の天下にくだされたひとつの命。伊達、徳川、蒲生、細川、そして豊臣秀次・秀勝兄弟……。己の天下を目指して、皆が一斉に「秀吉の首」を狙う! 果たして次の天下人は誰か?

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  • 桃わずらい
    -
    「しからば、特別料金の荒療治に入ります」光庵は老舗の内儀の両脚に手をかけると、避妊のための魚皮をかぶせた鎌首をずぶずぶりと挿しこんでいった……女性の病は光庵にお任せあれ。秘処にはれもの作った娘が来れば覗きこんで治し、気の足りぬ内儀あれば砲身握りしめ駆けつける。そんな江戸の若き町医者には、ひとつの夢があった……。

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  • ももんじや 御助宿控帳
    3.5
    さまざまな肉を食べさせる店「百獣屋」は肉同様、多士済々の御助人が集う「御助宿」。ある日、剣の遣い手である十四郎が若い兄弟を助ける。彼らは内紛に巻き込まれた父親を同じ藩の者に殺され、敵討ちに上京したのだった……。

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  • 百獣屋の猛者たち 御助宿控帳
    3.0
    さまざまな肉を食べさせる店「百獣屋」は肉同様、多士済々の御助人が集う「御助宿」だ。書き下ろし時代小説。

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  • 舫鬼九郎
    4.0
    吉原近くの親父橋のたもとで見つかった女の死体は首を切り落とされ、背中の皮が剥ぎ取られていた。事件をさぐる幡随院長兵衛の前に現れる恐るべき男たち。天竺徳兵衛、柳生十兵衛、そして十兵衛と互角の勝負を演じる若き美剣士・舫鬼九郎。謎が謎を呼ぶ展開と壮絶な剣技描写で読者を魅了する、極め付きの長篇時代活劇がここに開幕!
  • 燃ゆる海鷲(1)
    -
    昭和16年12月8日、日本海軍第11航空艦隊高尾基地に所属する国友少尉は、フィリピン・ルソン島中部に位置するクラーク基地に向けて勇躍出撃する。そこでは、待ち受けているはずの米軍戦闘機隊の姿はなく、拍子抜けするような攻撃となったが、そんな中、たった1機で日本軍に立ち向かってきたP-40がいた。それが国友少尉と宿敵・ヘンリー中尉との初めての邂逅だった……。若い戦闘機乗りたちの壮烈な戦いとその成長を描く。 ●菅谷 充(すがや・みつる) 1950年静岡県富士市生まれ。1971年『仮面ライダー』(原作・石ノ森章太郎)でマンガ家デビュー。代表作に第28回小学館漫画賞受賞作となった『ゲームセンターあらし』『こんにちはマイコン』など。1985年からパソコン通信を始め、87年よりNIFTY-Serveでモータースポーツ情報を発信するオートレーシング・フォーラムを主宰。1987年、パソコン通信発展に寄与したことが認められ第1回ネットワーカー大賞(株式会社アスキー)を受賞。2004年にはネットワークで通じてモータースポーツの発展に貢献したことが認められ第1回モータースポーツ大賞(社団法人日本自動車工業会)を受賞。1996~2008年まで、米国のインディカーシリーズとインディ500のテレビ解説も担当した。1994年、菅谷充名義で小説の執筆活動を開始し、『漆黒の独立航空隊』(有楽出版社)で小説家デビュー。以後、モータースポーツ小説、架空戦記小説を中心に60作以上を発表。2011年、60歳で早稲田大学大学院人間科学研究科修士課程を修了し、2013年より2021年まで京都精華大学マンガ学部教授。近著に『ゲームセンターあらしと学ぶマンガ版「こんにちはPython」』(日経BP)、『コミカライズ魂』(河出新書)など。
  • 森からの使者
    -
    目を開くと、桟敷を埋め尽くした人々がササの藪に見えた。立っているものはブナやミズナラの木に見えた。人々の頭が動けば、それは風に揺れるササのように見えた。人いきれと蒸し暑さも気にならなくなった。「さあて、イタズはどこに潜んでいるかな」伊一は余裕のある呟きを洩らした。イタズとはツキノワグマのことだ。(本文より)  風雲急を告げる政治情勢の中で、平民宰相・原敬の手足として動いた影の男。最後のニホンオオカミとの交情を通じて、自然の掟に従い、激動の時代を駆け抜けた少年の成長物語。 ●斎藤純(さいとう・じゅん) 小説家。1957年、盛岡市生まれ。FM岩手在職中の1988年『テニス、そして殺人者のタンゴ』でデビュー。1994年『ル・ジタン』で第47回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。2005年『銀輪の覇者』(早川ミステリ文庫)が「このミステリーがすごい!」のベスト5に選出される。岩手町立石神の丘美術館芸術監督、岩手県立図書館運営協議委員などをつとめている。
  • 森長可 信長も一目置いた若き猛将「鬼武蔵」
    3.5
    織田信長にその剛毅な質を認められ、「鬼武蔵」の異名をとった猛将・森長可。初陣以来の功、さらには天正十年(1582)の武田攻めの活躍により、長可は信濃四郡を与えられて川中島に入り、上杉勢への備えの任を負った。しかし、本能寺の変が起こったことで、前途洋々だった人生に転機が訪れる。信長の死を知った敵対勢力が勢いを増し、窮地に陥った長可は、弟の森蘭丸らの死を悼む暇もなく、手勢三千を率いて川中島を発つと、一揆勢の包囲を突破して信濃を縦断、旧領の美濃金山への帰還を果たした。その後、織田家支配が崩れはじめた東美濃を、金山城に拠って瞬く間に平定した長可だったが、このことが天下人をめざす羽柴秀吉に与することにつながり、さらには徳川家康と秀吉との決戦――運命の小牧・長久手の戦い――へと引きずり込まれてゆく……。歴史の表舞台に立った期間はわずかながらも、鮮烈な光芒を放った若き武辺者の人生を力強く描いた長編小説。
  • もろびとの空 三木城合戦記
    4.0
    東播磨の大名、別所家の本城である三木城。当主の長治は織田信長に反旗を翻すも、織田勢を率いる羽柴秀吉に攻められ、村人を巻き込んだ過酷な籠城戦が始まる。飢えに苦しむ領民は、究極の選択へと追い込まれ……。米十俵のために握った薙刀で、家族を守るため、戦う覚悟を決める娘。「死に損ない」と罵られ、次こそ死のうと敵を斬り続ける武士。「女らしさ」の呪縛に悩みながら、女武者組の先頭に立って陣頭指揮を執る別所家の妻。華々しい合戦絵巻の裏側に存在した、名もなき人びとのひたむきな生の物語。
  • モンゴルの残光
    5.0
    あの強大をほこったモンゴル帝国。もし、日本や西欧への進出が成功裡に終わっていたなら……。物語は、元が世界を支配する、ジンギスカン紀元811年に始まる。虐げられた白人の怒りは、激しい抵抗運動となり、主人公・シグルトは、白人支配の世界を創るべく、タイムマシンで時を駆ける。彼の眼前を滔々と流れる巨大な歴史の姿を、若々しい筆致で描く、著者の処女長篇。
  • 紋ちらしのお玉
    4.0
    花魁と違い、芸は売っても体は売らない。それが芸者。が、江戸・柳橋の売れっ子芸者、お玉には秘密がある。お座敷に出る裏で、ひそかに男に抱かれている。身分ある武家や、時には大名の相手もする。そして相手の家紋を、気心の知れた女刺青師の多緒に、体のいちばん奥に彫ってもらうのだ。紋を千個集める「千人信心」のため…。男たちの思いがすれ違う世相騒がしい幕末を、「紋ちらしのお玉」が行く。携帯小説の人気連載が文庫デビュー!
  • 時雨ごこち 紋ちらしのお玉
    4.0
    柳橋の売れっ子芸者・玉勇は、千人の男に抱かれる〈千人信心〉の願をかけている。男たちの家紋を刺青にして体に入れるのが、その証だ。いつか、惚れた男の「桔梗紋」を刻み込みたいと願いながら、今は「四つ目紋」の男を情人にしている。その体を、幕末を彩る男たちが通り過ぎてゆく。最愛の男が命を落とし、別れと再会が錯綜する中、お玉は芸者の意地にかけ、江戸の粋と共に生きようとするが。シリーズ完結。第3弾、書き下ろし。
  • ひとり夜風 紋ちらしのお玉
    4.0
    柳橋芸者のお玉は、山内容堂や松平春嶽など、名だたる大名たちから贔屓にされる売れっ子だが、裏の稼業があった。男に抱かれては、その相手の家紋を刺青にして体に彫る。忘れられない男たちの思い出を体に刻み、それを千個集める〈千人信心〉の願をかけて。だから、二つ名は「紋ちらしのお玉」。幕末を騒がす事件とともに、変わりゆく時代の波が、お玉と男たちを呑み込んでゆく。好評シリーズ第2弾は、書き下ろしで登場!
  • 問答無用 〈新装版〉
    5.0
    御徒衆の佐久間音次郎は、妻と子を惨殺され、下手人と思われる同僚を襲撃した。見事敵討ちを果たしたはずが、その同僚は無実だった。獄に繋がれた音次郎は死罪が執り行われるその日、囚獄・石出帯刀のもとへ引き立てられ、驚くべきことを申し渡された。「これより一度死んでしまったと思い、この帯刀に仕えよ」。下された密命とは、極悪非道の輩(やから)の成敗だった。音次郎の修羅の日々が始まった。
  • 主水血笑録
    -
    処女の白い脛を見た。その刹那、主水の心身は一変した。ダラリと萎えた右腕は、意志に反し、獣性を帯び、阿修羅のごとくに、無敵な神技をみせた――。田沼意次の治世、麗しい旗本小普請・鈴木主水の右腕にかけられた先祖の怨讐、この「宿命」に果して克つことができるか。エロティシズム横溢する伝奇時代ロマン。
  • 桃太郎姫七変化
    4.0
    桃太郎が女岡っ引に!? 快刀乱麻を断つ捕物帳界の新ヒロイン誕生!大好評!もんなか紋三捕物帳シリーズ! 〈若君〉が町娘に姿を変えて江戸に巣食う鬼を成敗! 讃岐(さぬき)綾歌(あやうた)藩の若君・桃太郎、実は女である。役目の合間を縫って深川の呉服問屋のご隠居の姪っ子・桃(もも)香(か)に早変わり、十手持ちの紋三親分のもとで、事件に足を突っ込んでいる。仇討、島抜け、連続殺人……次々起こる事件の背後に隠れた鬼を成敗せんと、南町奉行・大岡越前や謎の老女〈花咲か婆さん〉も巻き込んでの大立ち回り!? 大好評痛快捕物帳。
  • もんなか紋三捕物帳
    3.0
    湯島天神下に住む桶師の鬼三郎には、法で裁けない奴らを懲らしめている裏の顔がある。ある日、訪ねてきた旗本から、素行の悪い男を葬ってほしいと頼まれた。しかし相手は、南町奉行の大岡越前守に朱房の十手を与えられた岡っ引の紋三(もんぞう)。十八人の子分を持ち、大江戸八百八町のあちこちで、悪い奴らをとっ捕まえようと目を光らせている。総じて評判の良い男だった。大江戸痛快捕物帳、出版各社合同企画でスタート!
  • もんなか紋三捕物帳 : 1 ちゃんちき奉行
    3.0
    江戸城中の警備を担う城中奉行の大久保丹後は、城内で起きる不可解な事件の解決に心血をそそぐが、真相究明には程遠い日々。業を煮やした丹後は、江戸中の岡っ引きの大親分、門前仲町の紋三に助力を求めるが……。徳間書店、廣済堂出版、双葉社の三社共同書き下ろしシリーズ。
  • もんなか紋三捕物帳 桃太郎姫
    3.7
    眉目秀麗で学問にも優れた若君・桃太郎は、実は跡取りがいないゆえに男として育てられた姫君だった!ときに町場に出ては町娘に変装し、娘気分を楽しんでいたが、次々と不可解な事件に出くわして…。正義の名のもと、十手持ちの紋三親分とともに桃太郎が江戸の町で鬼退治!脇を固める相棒は“犬”“猿”“雉”?大人気・痛快捕物帳シリーズ!
  • 紋之介艶姿事件帖
    -
    浅草の芝居小屋・島村座の座頭・島村紋之介は、素晴らしい美貌と色香の持ち主。旗本の娘から大店の内儀まで、贔屓筋も多い。しかし、紋之介にはもう一つの顔がある。今日も同心・片倉仙蔵が紋之介を訪ねた。何かやっかいな事件が起こると、紋之介の知恵を借りに来る。仙蔵の話によると、日本橋の薬種問屋・雑賀屋の一人娘・八重が誘拐されたという。しかも主人の惣兵衛は表沙汰にしたくないらしい。「何か、やっかいな裏があるらしい。紋さん、一肌脱いでくれないか」翌日、若後家姿の紋之介が雑賀屋の門をくぐった……。長篇時代小説。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第27回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第83回直木賞を受賞。
  • 八重の桜 一
    4.3
    会津藩の砲術師範の山本家に生まれた八重の幼少期は、まさに少年そのものであった。広い見識をもつ兄・覚馬を師と仰ぎ、裁縫よりも鉄砲に興味を示し、会津藩の教育指針“什の掟(おきて)”「ならぬことはならぬ」という強い教えのもと、会津の女として育っていく。

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  • 八重山・島社会の風景
    -
    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第6弾。 著者は自らを地域プランナーと称した真栄城守定氏。エコノミストとしては、沖縄社会で最も露出度の高い知識人であったが、2005年10月11日心筋梗塞が高じて帰らぬひとになった。67歳という若さであった。 本書は地域プランナーとしての真栄城守定氏が、沖縄県下の将来計画を立案するために旅した地域での感懐や沖縄認識そのものを綴ったモノローグである。 著者の研究「島嶼社会の変化と生活圏編成に関する研究―八重山群島の事例研究―」をテーマに、島嶼社会がとりまく経済社会の変化の中で、いかに生活圏を編成すればよいかということを問題意識として、昭和52年から53年の八重山調査旅行の過程で眼と心にふれた印象について書きつらねた印象記でもある。昭和52年当時の八重山の夏の風景が記録され、波照間島、与那国島、小浜島、西表島、黒島、竹富島、石垣島、尖閣列島などについても記述されている。今回は復刻にあたり、亡き真栄城守定氏の友人でもあり本シリーズにもたくさんの作品を発表している高良倉吉氏(琉球大学教授・琉球史)による追悼文を新たに追記した電子復刻版。 「シマおこしというのは、気負いや言葉ではない。生の生活そのものである。そこでは恥部もさらけ出し、知恵をしぼり、力を合わせて生きるしかないのだ。島から離れたことのない人びとも、Uターンした人びとも、そして新規参入した人びとも、自らの生活の舞台である島そのものの振興に連帯と共感をともにすることからシマおこしははじまるのだ。その意味で、今八重山の島じまには、シマおこしの胎動が確かに感じられる。忘れられた島じまでもなく、忘れられた人々でもない。そういう息吹がしきりである(1982年当時の作品紹介文より)。」
  • 八重山戦後史
    -
    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第12弾。 「マラリア猖獗、食糧難、行政機能の停止と荒廃する戦後社会の中で、民衆決起によって誕生した"人民政府"。米軍政官を「お前はアメリカのサーバント(小使い)ではないか!」と面罵した支庁長。誕生する政党と百花繚乱の八重山文化。米軍の弾圧によって潰滅した幻のメーデー。"水と油"を受け入れた社大党。党派によって、全てが分断された"政争の島"八重山。本書は敗戦から群島政府の解消までの八重山戦後史を解明し、米軍統治下における沖縄戦後史の多様性を浮き彫りにする。-1985年紹介文-」 本書は米軍によって、琉球列島が分轄統治されていた1945年から52年までの八重山の戦後史を明らかにし、米軍支配下における沖縄戦後史の一側面を浮きぼりにしようと試みたものである。 著者は八重山の歴史や文化について独創的な発想と緻密な調査・研究を重ね、明らかにしてきた大田静男氏。新たに電子版あとがきを追記した電子復刻版!
  • 八重山の芸能
    -
    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第12弾。 「資料を渉猟する著者の執念は夙に知られている。本書は「詩の国・歌の国」と言われる八重山芸能の内実と向き合い、その歴史、とくに沖縄本島・大和芸能との関わりを厳密な資料考証と精緻な聞き取りにより究明していく。先に「八重山戦後史」を世に問うた著者は、三線をよくし美声の持ち主である笛の名手でもある。研究蓄積と芸能へのすぐれた感性が本書を生み出したといえ、書くべき人が書いた著者の面目がここにある。-1993年紹介文-」 著者は八重山の歴史や文化について独創的な発想と緻密な調査・研究を重ね、明らかにしてきた大田静男氏。本書は1993年度第14回沖縄タイムス出版文化賞正賞受賞作品。新たに電子版あとがきを追記した電子復刻版!
  • やがての螢 京都市井図絵
    4.0
    清華家の庶子でありながら、長屋に住まう猿投十四郎は京都・北車屋町の風呂屋〈梅乃湯〉の用心棒代わりを務めている。〈梅乃湯〉に出前を届けるそば屋のお志保は、大店である実家から勘当されながらも、所帯を持たず女手ひとつで息子を育てているという。何か事情があるに違いない…。表題作をはじめ、京の市井に生きる人々の哀歓七篇。

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  • 夫婦箸 やきもち坂情愛記
    値引きあり
    -
    四谷のぼろ長屋に住む吉六は火傷で手足が利かなくなった。けなげに面倒を見る女房のおゆうだが、窮乏を付け込まれ口利きの蛇ノ目に妾奉公を斡旋される。二人の手助けになろうと、隣り長屋に住む三州と円治が始めた読売が大当たりし事態は思わぬ方向へ…。

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  • 柳生陰陽剣
    -
    慶長十一年、死の床にあった柳生石舟斎が言い遺した言葉。それは、枕頭に侍っていた新陰流の達人にして、陰陽道の術客でもある柳生友景に、朝鮮妖術師との新たな死闘を覚悟させた。古代よりの怨讐をこえて魔界の王を味方にし、魑魅魍魎をも従えた友景は、後水尾帝の陰陽頭となり、この国を陰謀に陥れようとする者どもと対峙する。  痛快無比、奇想天外の歴史大活劇。 ●荒山徹(あらやま・とおる) 1961年富山県生まれ。上智大学卒。新聞社、出版社勤務を経て、朝鮮半島の歴史・文化を学ぶため韓国留学。延世大学校延世語学院韓国語学堂卒業。1999年『高麗秘帖』で小説家デビュー。『魔岩伝説』『十兵衛両断』『柳生薔薇剣』で三度、吉川英治文学賞新人賞候補となり、2008年『柳生大戦争』で第2回舟橋聖一文学賞を、2017年『白村江』で第6回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。日韓交流史を主題とする時代伝奇小説を発表して注目を集めた。他の作品に『竹島御免状』『長州シックス 夢をかなえた白熊』『シャクチ』『キャプテン・コリア』など多数。
  • 柳生剣法帖 ふたり十兵衛
    3.0
    剣を握ったのは遠い過去、今では書物を手放さず、暇さえあれば読書にふける柳生十兵衛は、一応、将軍家剣術指南役たる柳生家の御曹司。先日までは徳川家光の小姓も務めていた。だが家光の勘気を被り、目下、小田原にて謹慎の身。謹慎これ幸いと読書にうつつを抜かす十兵衛だったが、小田原城主阿部備中守から城下の不逞浪人の調査を依頼される。十兵衛は、筋骨隆々の従者一兵衛と探索を開始するが……。読書家・柳生十兵衛が、小田原に巣くう〈魔〉に挑む!

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