歴史・時代小説作品一覧
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4.1「日経ヘルス」誌で、健康誌史上初の連載恋愛小説として話題騒然! 耕し、種を蒔き、慈しむ。野菜たちが教えてくれる恋の育て方とは?――同窓会に参加するため帰郷したまゆみは、別れた彼と再会する。プロポーズを退けて東京で働くことを選んだ彼女と、故郷で教師をしながら野菜畑を育てる彼。終わったはずの恋が10年の時を経てふたたび芽吹く……。恋愛小説の名手が描きだす、野菜のようにみずみずしく、栄養と幸せ満点の、3組の恋の物語。「空豆のコロッケ」「イタリアのおっかさん風、アラビアータ」「おばけかぼちゃパイ」など、おいしいレシピも満載!
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4.0「おれはやさぐれ者だ。惚れれば身をもち崩す」──深川の場末の居酒屋を切り盛りするお駒に頬を寄せられ、そう囁くのは黒羽二重を着流し、徳田宗之助と名乗る浪人者。ところがその正体たるや、御三家筆頭、尾張家九代藩主にして従二位大納言徳川宗睦、その人であった!宗睦は自由の利かない大名生活に我慢できず、影武者を置いて上屋敷を飛び出していた。だがそのお陰で、附家老や作事奉行が、木曽檜の値の吊り上げに加担している事実を知る。陰謀の黒幕は幕閣にも及び、これに危機感を募らせて町に現れた一橋治斉も宗睦に協力。次期将軍候補の若き二人が、江戸のため、国のため、正義の剣をふるう!尾張藩中興の名君が市井で悪事と闘う、期待の新シリーズ、開幕!!
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5.0南町奉行所同心、樋口忠次郎は、剣にすぐれ、頭も切れる若侍。上役や同僚からの期待を一身に受け、江戸の平和を守るべく奮闘していたが、公金横領の疑いをかけられた父の死をきっかけに、仕事に対する情熱を失い、やさぐれた日々を送っていた。ある日、忠次郎は、青春をともにした旧友、安兵衛と再会する。親友とはいえ、安兵衛は、深川を縄張りとする侠客集団・やぶれ組のやくざ。警戒心を捨てられない忠次郎であったが、なんと、安兵衛は忠次郎に、やぶれ組の親分になってほしい、と懇願してきたのだ……。ひょんなことから、同心とやくざの親分、ふたつの顔を持った忠次郎が、難事件の数々を、あざやかに解決していく!
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-「紅梅長屋」──いかにも風流な名前の長屋が、浅草は阿部川町にあった。だがその名は、建物が傾いていて、“勾配”があることに由来するという。 そんな古汚れた裏長屋に、とんでもない住人が住み着くことになった。紅三十郎、れっきとした南町奉行所与力である。 融通が利かず、杓子定規な三十郎はある日、「世の中の道理を分からせるべく、八丁堀の屋敷を出て、市中目付役を仰せつける」との命を受ける。 承服できぬまま長屋へ向かった三十郎であったが、そこには、様々な事情を抱えて暮らす住人の姿が。 日々彼らと触れ合い、興味を持ち始めた三十郎。そして遠山金四郎よろしく、町人の味方となり、守ることに生きがいを感じつつあったのだが……。 待望の新シリーズ、ここに開幕!
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-痩身長躯、目もと涼しく苦み走った二枚目。墨染めの着物の背中に描かれた髑髏は、人間いずれこうなるという覚悟の徴だという。船宿『茂登美』の居候・室賀竜之介は、人呼んで『一丁咬(いっちょかみ)の旦那』。一丁咬とは、何にでも首を突っ込まなければ気が済まない質のことだ。備前国佐神藩の世継ぎでありながら、ゆえあって浪人に身をやつしているが、その事情はわからない。腹を滅多刺しにされた屍体が大川に浮いた。事件の発見者になった竜之介は、このところ同様の殺しが続いていることを知り、北町奉行所定町廻り同心・香取榮之進の事件探索に首を突っ込むことに…。鞍馬撃心流の遣い手が迫る下手人どもの正体とは? 書下ろし時代活劇。
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4.0こんな美しい日に、私は息子を殺すのだ――。 建久10年(1199)、源頼朝と北条政子の間の息子・頼家が将軍職を継いだ。 だが頼家は酒色に興じ、その期に乗じ、 政子の弟・北条義時は頼家の側近の梶原氏の失脚を画策する。 さらに北条家の危機を避けたい義時と政子の父・時政は 頼家の排斥と実朝の将軍擁立を主張、政子は武士の府を守るため、 自ら頼家に毒を盛り、最終的に頼家は謀殺される。 頼朝亡き後、弟・義時とともに、多くの政敵を滅ぼしていく北条政子。 “夜叉のごとき”苛烈さで幕府を守り抜いた政子を描く迫力の歴史巨編。 解説=本郷和人
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4.0激動の時代が過ぎ、文明開化の音がそこかしこから聞こえても、未だ江戸時代は続いていた。 妖魔と戦うため幕府が組織した退魔衆の女剣士・桔梗。百人を斬ることで願いを叶える妖刀を手に旅を続ける侍・殿江静馬。幕府への復讐を誓う軍服の鬼。愛するものを奪われた神凪の巫女。 交錯する生き様が浮世の闇を走馬灯のように照らし出す。明治維新が起きなかった仮想の日本を舞台にした、新時代浪漫エンターテイメント小説、ここに開幕!
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3.8男は、生きるのがどこまでも下手だ。 二人の藩主を擁する橋倉藩。 割れて当たり前の藩を割れさせぬ――重すぎる命を課された近習目付たちの命運は。 名もなき武家と人々の生を鮮やかな筆致で映し出す。 橋倉藩の近習目付を勤める長沢圭史と団藤匠はともに齡六十七歳。本来一人の役職に二人いるのは、本家と分家から交代で藩主を出す――藩主が二人いる橋倉藩特有の事情によるものだった。 だが、次期藩主の急逝を機に、百十八年に亘りつづいた藩主交代が終わりを迎えることに。これを機に、長らく二つの派閥に割れていた藩がひとつになり、橋倉藩にもようやく平和が訪れようとしていた。 加齢による身体の衰えを感じていた圭史は「今なら、近習目付は一人でもなんとかなる」と、致仕願を出す。その矢先、藩の重鎮が暗殺される。いったいなぜ――隠居した身でありながらも、圭史は独自に探索をはじめるが……。
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3.3己が命、武士の矜持のみに賭す―― 大ヒット「風の市兵衛」の著者の新たなる代表作! 日当わずか八十文。関八州取締出役の艱難辛苦の旅の一年を、郷愁豊かに描く。 越後宇潟藩の竹本長吉は上役の罪に連座し失職、故郷に妻子を残して江戸に仕事を求めてきた。 様々な職の中、請人宿で選んだのは《雇足軽》だった。関八州取締出役の蕪木鉄之助の元、数名で一年をかけて関東の農村を巡回し治安を維持する、勘定所の臨時雇いである。 日当わずか八十文。二八蕎麦が十六文、鰻飯なら二百文が相場だった。討捨ても御免だが、刀を抜くことは珍しい。多くは無宿の改め、博奕や喧嘩、風俗の取り締まり、農間渡世の実情調査や指導などの地道なものだった。 巡る季節のなか、土地土地で老若男女の心の裡に触れる長吉は、妻子を想い己が運命と葛藤する。 そんな時、残忍非道な押し込み強盗一味の捕縛を命じられ―― ときに鬼神と化し、ときに仏の慈悲を施す八州廻りを、郷愁豊かに描く!
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-妻殺しの濡れ衣を着せられ、国を出奔した泉州岸山田藩勘定方・竹中信兵衛。真の下手人である城代家老の甥・富樫与三郎を討ち取り、追っ手から逃れるように江戸に流れて来た信兵衛が辿り着いたのは、奇しくも与三郎の落とし胤・竹太郎を預かる浅草の米問屋『佐野屋』だった。あるじの幸左衛門の厚意のもと、三津五郎と名を変え士分を捨てた信兵衛は、商人として生きようと模索をはじめる。だが、その矢先『佐野屋』を凶事が襲った。三津五郎の留守中に夜盗が佐野屋に押し込み、あるじ親子・奉公人たちの命と金を奪ったのだ。残されたのは竹太郎と妹の伊予の幼子ふたり。兄妹の仇を討つべく下手人の探索に挑む三津五郎だが、事件は町方同心も手に負えぬ混迷を深めて…。
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-徳川綱吉に仕え、その親政を支えた柳沢吉保。小身から城持ち大名への大出世、綱吉からの厚遇ぶりから、「君側の奸」の悪印象が強い吉保だが、実際はどのような人物だったのか? 幕臣、藩主としての実績を検証し、その実像に迫る!
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5.0知られざる もう一つの戊辰戦争! 東北・盛岡藩から見える維新の真実―― 高橋克彦氏(作家)絶賛の歴史巨編! 単行本から大幅加筆の大増補版 明治維新の裏側にこういう傑物がいた。そしてこれからは生まれない美しい魂だ。 最後の章でだれしもが号泣し、美しい生き様に羨ましささえ覚えるだろう――高橋克彦(作家) 真の維新とは何か――若き藩家老の決断は!? 幕末、盛岡藩内で貧困と重税に反発し、一揆を起こす百姓たち。そして、その要求を簡単に反故にする藩の重臣。若き藩士・楢山茂太(後の佐渡)は「百姓による世直し」を夢見、家老となってからも、新しい世の政の実現を志す。しかし、維新の混乱の中、奥羽越列藩同盟に属した盛岡藩は新政府軍と対決の時を迎える――。
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-涙あり、恋あり、活劇あり。佐伯泰英の時代小説シリーズ、全4巻合本版 吉原や向島などへ行き交う舟が集まる柳橋。神田川と大川が合流する一角に架けられたその橋の両側には船宿が並び、働く人、遊びに行く人で賑わっていた。 柳橋の船宿「さがみ」で働く船頭の広吉には一人娘がいた。名前は桜子。三歳で母親が出奔するが、父親から愛情を受けて育ち、母譲りの器量よしと、八歳から始めた棒術の腕前で、街の人気娘に育っていた。夢は父親のような船頭になること。 そんな桜子に目を付けた船宿の亭主による「大晦日の趣向」が思わぬ騒動を巻き起こし……。 4カ月連続刊行で話題を呼んだ、壮大なスケールで描かれる全4巻! ※この電子書籍は、以下の作品をひとつのコンテンツにまとめた合本です。 『猪牙の娘 柳橋の桜(一)』2023年6月配信 『あだ討ち 柳橋の桜(二)』2023年7月配信 『二枚の絵 柳橋の桜(三)』2023年8月配信 『夢よ、夢 柳橋の桜(四)』2023年9月配信
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3.3しっとりとした筆致で、江戸に生きる人の綾を時代推理の俊英が描く 訳あって武家の娘・綾は、江戸一番の花街の入り口に建つ船宿の住み込み女中に。 そこで遭遇した思いがけぬ六つの謎と事件の行方……。 船宿『篠屋』の勝手口から端正な侍が飛び込んで来て、追われていると言う。予約客の寺侍・梶原だ。女将のお廉は梶原を二階に急がせ、まだ目見え(試用)の女中・綾に、あんたも急いで二階に上がり、湯文字ひとつで梶原様の床に入るんだ、と叫ぶ。追手の足音も迫る。同衾を装うための芝居をしろというのだ。綾は床で丸くなって考えていた。この船宿は断ろうと。だが……。 6つの謎と事件の行方新シリーズ第1弾!
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3.3気丈で働き者のおせんは、おとなしく控えめな庄吉と、乱暴者だが闊達な幸太の2人から相次いで求愛を受ける。幼さゆえに同情と愛とを取り違え、上方に修行へ行く庄吉の「待っていてくれるか」という言葉を受け入れた彼女は、しきりに会いに来る幸太のことをすげなく突き放す。たいへんな大火事が起きたのはそんな時だった。おせんは病気の祖父をかばって逃げ遅れ、窮地を救ってくれた幸太は、火に追われ逃げ込んだ川の中で、濁流にのまれ命を落としてしまう。火事で一切の身寄りをなくしたおせんは、幸太と不義を働いたという根も葉もない噂で心身ともに追いつめられてゆく。追い打ちをかけるように、月日を経て再会した庄吉からも幸太との不義を疑われ、婚約破棄を言い渡されて――。火事から町が復興し、柳橋がかけられるまでの日々に起きた、おせんという一人の女性の哀しくもたくましい愛の物語。他「生きる」ことへの悩みに真正面から向き合った『しじみ河岸』を加えた中編2作による名作集。 ※本書は二〇一三年九月に新潮社より刊行された「山本周五郎長篇小説全集第五巻」、二〇〇五年十一月に小学館より刊行された「山本周五郎中短篇秀作選集2」を、文庫化したものが底本です。
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4.0破天荒な名医(?)が江戸で活躍する痛快時代劇! 文芸評論家 菊池 仁氏、絶賛! 「まさに脂が乗っている。楽しみなシリーズものがひとつ増えた」 名医を目指してはいるが、何をやっても続かない与之助は、枯田薄斎のもとに弟子入りして一年が過ぎた。患者に養生を勧めるだけで薬も出さず貧乏医を続ける薄斎に、与之助は溜息しか出ない。だが、薄斎はなぜか遠江の黒岩山藩からは御殿医として招聘され、藩主の病を治してしまった。直後、このことが発端で、二人は尾張と紀州の暗闘に巻き込まれ、公儀隠密に狙われてしまう。果たして薄斎は本当にやぶ医か、それとも……? 書き下ろし時代小説、新シリーズ第一弾!
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-深川不動尊裏手の松風長屋に住まう町娘の佳代が行方知れずになった。佳代は、父親をなくして母と妹三人暮らしの十二歳、薬研堀の医師・五十嵐祥庵の患者だった。祥庵はその評判と風貌から“藪髭先生”と綽名されるが、元は某藩の剣術指南役だった凄腕。体の弱い佳代の身を案じた藪髭は、その行方探しに乗り出すが、八丁堀同心・鎌谷厳重郎らの助けによって浮かび上がったのは、旗本の三男・馬場千士郎が佳代を拐かしたのではないかという疑惑だった。どうやら千士郎には女に対する異常な性癖があるらしい。町方も手が出せない旗本を相手に、藪髭はある策を弄して千士郎を誘き出した…。男と女の心の傷を、情けで癒し、剣で繕う長編官能時代小説。
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3.5八十歳超の剣客が連日、謎と戦慄の道場破り! 将軍の父の野望が蠢く。 将軍家斉の父=一橋大納言治済の大いなる企てを探れ。 元老中首座の松平定信から居眠り番源之助に影御用! 超法規『天罰組』の黒幕は? 八十歳を超える老剣客が連日、謎と恐怖の道場破り。老人の正体は?その目的は?その現場を北町奉行所筆頭同心で今は居眠り番の蔵間源之助も目撃。源之助の許に元老中首座の松平定信が訪れ、将軍家斉の実父=一橋大納言治済がなにやら蠢いている大いなる企てを探ってほしいと影御用。江戸の町は、法度を無視した『天罰組』が我がもの顔で動き回る。
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-山内一豊の出世街道に立ちはだかった二つの苦難について検証! 後見を務めていた豊臣秀次に下された切腹命令! ようやく手に入れた領国、土佐に残る旧領主・長宗我部氏の威光! 次々と襲いかかる試練に、一豊はどのように立ち向かったのか?
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-山内一豊――この男、特段智勇に優れたわけではない、だがこつこつと着実に功を重ねる辛抱強さを持っていた。そして幸運にも、利発な妻を娶ることができた。一豊と妻・千代は手を取り合い群雄割拠の乱世に挑む。天下人三代に仕えた“凡将”の出世物語!
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-戦国時代、もっとも地味な大名といえば、山内一豊しかいないだろう。のし上がるのではなく、押し上げられる。不思議と出世街道を進んでゆく一豊は、出世の過程で、どんな家臣リクルートをおこなったのか。こんなにも語られた山内一豊を、他には知らない。
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3.0平成18年度(2006)のNHK大河ドラマ「功名が辻」。一代で土佐二十四万石の大大名に出世した山内一豊と妻千代の物語だ。戦国時代の夫婦二人三脚による成功物語といえば、秀吉とおね、利家とまつなど数例があるばかり。とりわけ一豊と千代に関しては、武辺者の一豊よりも才知ある千代が高く評されてきた。嫁入りの持参金をはたいて夫に駿馬を購入させた逸話などが、広く世に知られるためだろう。しかし本書は、そうした固定的な見方に疑問を投げかけ、「生身の夫婦像」を紡ぎ出すことに挑戦している。ともに合戦による一族離散という悲劇を経て出会った二人は、夫の槍一筋の功名を妻が支え、四百石取りから長浜二万石の城主へ、さらに掛川城六万石へと着実な歩みを続けていく。しかし長く仕えた秀吉が没し、関ケ原の合戦が起こるや、思わぬ幸運と試練が二人を見舞うのだった……。女流作家ならではの視点がさえる会心の長編歴史小説。
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4.0戦国最強を誇った「赤備え」の騎馬軍団を率いて、常に武田信玄の先陣を任された山県昌景――。若年より晴信(のちの信玄)の近習として仕え、20歳の時には晴信直属の旗本隊創設に加わり、いきなり足軽150人の隊長に大抜擢された。その後も武勲を重ね「源四郎(昌景)の赴くところ敵なし」とまで謳われる。信玄の子・義信の謀反未遂に、父のような存在だった兄・虎昌が連座し切腹させられると、昌景は涙ながらに兄が率いた「赤備え」の部隊を引き継ぐこととなる。その後の昌景は、「風林火山」の旗印とともに武田の先鋒隊長として戦場を疾駆。“赤い大津波”の如き騎馬軍団の破壊力は、三方ヶ原の戦いで徳川軍を呑み込み、「さても恐ろしきは山県」と家康を畏怖させた。しかし信玄に重用された反面、息子の勝頼には疎んじられ不遇な晩年を迎える。長篠・設楽原合戦では己の誇りをかけて挑み、壮烈な最期を遂げた猛将の生涯を描く。
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3.9全七作からなる歴史小説短編集。 豊臣秀吉による朝鮮征伐の前半・文禄の頃、一通の文箱が博多の津に打ち上げられ、秀吉の許に届けられた。中の手紙は半島に渡った夫を思う妻のものであった。興味を持った秀吉はその女を名護屋に呼び寄せたが……(「汐の恋文」)。 関ヶ原の戦いの前に大坂方の人質になるのを拒み、火を放って果てた細川ガラシャ。その嫁である千代はガラシャと死を共にせず生き残った。細川忠興の嫡男・忠隆は、父の命に背き千代を離縁せずにいたため、遂には廃嫡されてしまう。しかしその後も忠敬は千代と共に暮らし続ける(「花の陰」)。 戦国時代や江戸時代の女性・夫婦の旧来の像に著者独自の新鮮な解釈を投げかける、珠玉の短編集。
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-【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 江戸時代の伝説的な鉱山師大久保長安が遺したという古文書が手がかりとなり、福島県の山中に大金脈が発見された。しかし、その金山開発中、金鉱発見の立て役者でもあった男が非業の死を遂げる。突然の死に不審を抱いた鉱山技師・橘は、事件を追ううち重大な事実に辿り着いた。果たして新鉱山発見・開発話は、殺された男とその仲間達による詐欺事件だったのである。鉱山技師と詐欺師、山師―鉱山業に取材したミステリー。
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-「憲法改正・天皇元首化」問題(自民党案)が急浮上。 本書は邪馬台国の首都は北九州という、『日本書紀』の記載を視野に、古代国家の成立は首都の考古学的確認という、新視点で戦前・戦後憲法第一条の、“国定”日本古代史の真偽を探求。 【著者プロフィール】 草野 善彦 1933年12月16日、神戸に生まれる。 1957年 武蔵野美術学校(大学)西洋画家卒 《著書》 『天皇制国家唯一史観を疑う』(光陽出版社) 『天皇制批判と日本古代・中世史』(本の泉社) 『放射性炭素年代測定と日本古代史学のコペルニクス的転回』(本の泉社) 『放射性炭素14C測定と日本古代史』(国際教育研究第24号収録、東京学芸大国際教育センター) 『二世紀の卑弥呼「前方後円墳」真の構築者──「日の丸」「君が代」と日本古代史学』(本の泉社) 『天皇制は日本の伝統ではない──墓より都 君が代──』(本の泉社) 『消された日本古代史を復原する──マルクス主義の古代国家形成論にたって──』(本の泉社) 『「邪馬台国論」の新視点およびマルクス主義と儒教』(本の泉社) 『墓より都──日本古代史学の深層と「日の丸、君が代」の真実』(本の泉社)
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-沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第4弾。 著者は東京出身であるが「イリオモテヤマネコ」をきっかけに西表島に住まいを移してしまった小野紀之氏。自然の写真を撮影しながら、子どもたちへの環境学習を行ってきた。現在は東京に拠点を移し特定非営利活動法人地域パートナーシップ支援センター理事長として全国で活躍中。 そんな著者が27年前、西表島の大自然を残したい、西表島を広く多くの人に知ってもらいたい・・・そんな熱い思いを胸に手掛けた作品が本書である。 「ヤマピカリャー」これは山で光るものを意味する。1965年にイリオモテヤマネコが発見される前、島の人々はヤマネコをヤマピカリャーと呼んでいた。本書にはヤマピカリャーをはじめ愛らしい西表島の動物たちがたくさん登場する。西表島を心ゆくまで堪能できる1冊が電子書籍として復刻した。 「イリオモテヤマネコの発見によって、一躍世界中にその名を知られるようになった秘境西表島。本書はヤマネコをはじめとする多くの珍しい生き物たちを、筆者の体験に基づくエピソードを交えながら楽しく紹介している。また最新の資料をもとにつくられた詳細な地図と解説によって、男性から女性まであらゆる読者に西表島と体験してもらえるように配慮がしてある。読むガイドブックから体験するガイドブックとして、多くの皆様に本書を利用していただきたい。(1985年初版発行時の作品紹介文より)」
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4.7維新のリーダーというと西郷隆盛・高杉晋作・坂本龍馬など、勝者側ばかりが注目されてきた。しかし、敗れた会津藩にも明治維新に大きく貢献した人物がいた。新島八重の実兄、山本覚馬である。「諸外国の脅威の前に日本の独立が脅かされている折、薩摩だ長州だ会津だと、国内で相争っている場合ではない」と薩長との対立を回避すべく奔走。維新後は、会津藩とは相容れない関係にあったはずの長州藩の信任を得て、京都の近代化に大きく貢献し、新島襄とともに同志社大学創立にも関わる。藩の枠を超えた広い視点と卓越した先見で新国家のビジョンを描いた会津の「坂本龍馬」。激動の時代を生き抜いた覚馬の生涯から、もう一つの幕末維新史を描く。
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-その相貌、独眼にして無数の刀傷痕を刻む――異形の士・山本勘助は十五余年に及ぶ諸国遍歴の末、武田晴信に臣従。その豊かな経験と奇抜な発想で晴信の信頼を得る。やがて迎えた運命の川中島合戦、宿敵・上杉謙信に秘策・啄木鳥戦法を持って対するが…。
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4.4没後50年、いまもなお読み継がれる巨匠の傑作短篇から、沢木耕太郎が選び抜いた名品。 山本周五郎の世界へ誘う格好の入門書であり、その作家的本質と高みを知ることができる傑作短篇集の決定版! 生涯、膨大な数の短篇を遺した山本周五郎。 その大半がいまだに読み継がれ、多くの読者に愛され、また後進の作家たちに多大な影響を与え続けている。 市井に生きる庶民の哀歓、弱き者の意地、男と女の不思議など、特に時代小説に傑作が多く、その数も膨大なものがある。 山本周五郎作品に深く傾倒する沢木耕太郎氏が独自の視点と切り口で4巻36篇を選び、各巻の末尾に斬新かつ詳細な解説エッセイを執筆。 第1巻は「一丁目一番地のひと」と題して、周五郎作品に登場する女性像を分析する。 本書の収録作は以下の9篇。 「あだこ」(絶望した武士を立ち直らせるけなげな娘) 「晩秋」(仇である老臣の立派さ) 「おたふく」(かわいい女) 「菊千代抄」(男として育てられた君主の哀しみ) 「その木戸を通って」(ふっと来て、ふっと消えた女) 「ちゃん」(酔っ払いだが腕のいい職人の父親) 「松の花」(妻に死なれて初めて知る妻の偉さ) 「おさん」(自分の性に翻弄される女を追って) 「雨あがる」(おおらかな浪人とその妻)
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3.9わけありの女たちを診療するおゑんの許へ、何かを極度に怖れている妊婦が訪ねてきた。彼女は目を血走らせ、十両を差し出しながら言った。「お願いします。この子を産ませてください」と――。 後日、吉原惣名主に依頼され診ることになった女郎も、奇矯な妊婦だった。大店の主人に身請けされることが決まっていて、その子を身籠っていながら、「産みたくない」と叫びながら自死しようとしたのだ。 彼女たちは何者で、何故、一人は出産を望み、もう一人は出産を拒否するのか? 疑念がきざしたおゑんは、遊女連続死を調べる過程で親しくなった吉原の用心棒・甲三郎や薬草に詳しい末音らの力を借り、その謎に迫ろうとするが……。 「読売新聞オンライン」人気連載、待望の書籍化。
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3.3古道具屋銀杏屋の若旦那太一郎は、幽霊が見える。修業先だった曰く物ばかり集める皆塵堂に降りかかる幽霊騒ぎの数々にかかわってきた。 銀杏屋に浅草森田町の札差大和屋の養女お縫がやって来た。まだ十歳くらいに見えるが、年は十三歳。綺麗な女中と下男を連れ、ふるまいは堂に入っていて、売りたい壺があるという。太一郎は壺に執着する幽霊に気づき、札差を贔屓にしたい番頭の勧めで壺を買おうとする。お縫は太一郎を一軒の袋物屋に連れて行く、その家で太一郎は壺に執着するおかみさんの幽霊を見るが、それに気づいたお縫は、皆の目の前で壺を叩き割ってしまう。壺に執着していた幽霊は消え去ってしまった。 お縫は、太一郎が幽霊が見えるのを知っていて、自分にも見えないものか試したくて、幽霊の出そうなあちこちに太一郎を引きずりまわしたいらしい。 だが太一郎は、お縫の人懐っこい笑顔に悪い予感を抱いていた……。 太一郎のように幽霊を見たいお嬢様に皆塵堂の面々が翻弄される。はたしてその正体は? 「皆塵堂」シリーズに新キャラクター登場!
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