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インフォドラッグ
私たちの脳と心は、映像や音などふだん接する“情報”によって、大きな影響を受けている。薬物を濫用すれば依存症が発生するのと同じように、“情報”によっても依存が形成され、脳と心は深刻なダメージを受けることがある。本書では、このような脳と心をあやつる“情報”を「インフォドラッグ」と呼び、その接し方・扱い方に警鐘を鳴らす。 テレビゲームはとりわけ魅力的なインフォドラッグだ。親が放っておいたら、子どもたちはほとんどの時間をゲームに費やす。なぜなら、ゲームに夢中になっているときに脳内で放出されるドーパミンの量は、覚醒剤を注射したときに匹敵するからである。脳は二十歳ごろまでかかって形成される。未成年にとっては、テレビやゲームの暴力・レイプ・殺人シーンは、覚せい剤・コカイン・マリファナと同じだけの注意が必要である。ゲーム依存やネット依存――子どもたちをこの現代病から守らねばならない。 -
「おいしい」となぜ食べすぎるのか
人はなぜ「おいしい」がわかるのか? どのような流れでおいしいと感じるのか? 人間の味覚の構造と現代の食文化を脳の働きから解明。 -
臆病な女神
アイアンサは心の扉を閉ざして生きている。彼女の唯一のやすらぎは絵を描くこと――絵筆を取って風景画を描いているときだけ、忌まわしい過去の記憶を忘れられるからだ。今日も雪が降りしきるなか、彼女は外へ出かけていった。だが突風にあおられ、足を滑らせて、斜面を転がり落ちた。気がつくと、大柄な紳士が馬上からアイアンサを眺めている。「断じて危険な者ではありません」紳士は穏やかに言い、雪まみれのアイアンサに手を貸そうとした。次の瞬間、彼女はピストルに手を伸ばし、紳士の心臓に狙いを定めた。彼の眉が上がり、二人の間の空気がぴんと張りつめた。★独特の流麗な筆致でスリリングな世界を描くパトリシア・F・ローエル。RITA賞ファイナリストの彼女が今回送り出すのは、自分の中の闇と闘うヒロインが再生していく物語。彼女を見守るヒーローの辛抱強さに乾杯です。★ -
ダイアナの秘密
外務省に勤める夫が何者かに刺殺され、残されたダイアナは恐怖のどん底に突き落とされた。事情を知る夫の友人ヴィンセントが不憫に思い、援助の手を差し伸べてくれた。ダイアナの身辺に異変が起こり始めたのは、その直後だ。いつも誰かにつけ狙われているような気がする。それだけではない、闇から薄気味悪い声が語りかける。誰が?いったい何のために?ダイアナは見えない影におびえ、ヴィンセントにすがるほかなかった……。★RITA賞ファイナリストのパトリシア・ローエルの作品をお送りします。サスペンスタッチのじりじりするような展開が独特の世界を生みだしています。★ -
結ばれた真実
キャサリンは監禁状態から自分を救ってくれたクリスチャン・デュモンの城に身を寄せていた。城の練武場では騎士たちが剣の稽古に励んでいる。そして六人のうら若い令嬢が息をひそめてその様子を見守っている。令嬢たちは城主の弟であるジェフリーの花嫁候補に名乗りを上げようと、精いっぱい着飾っていた。だが、キャサリンは独り、気持ちが沈んでいた。大好きなジェフリーが結婚してしまう……。それだけではない、彼の顔を見るのもこれが最後かもしれない。そう思うと、寂しくてしかたなかったのだ。★12世紀末、イングランドは現在のノルマンディー地方の領地を巡ってフランスと激しく対立していました。本作のヒロイン、キャサリンもその時代の波にのまれた犠牲者でした。★ -
永遠の旋律
ある舞踏会で、シェフィールド公爵ラファエル・ソーンダースは思いがけない再会を果たした。ダニエル・デュバル――5年前、ラファエルと婚約中の身でありながら他の男とベッドをともにし、社交界を締めだされた罪深き女性。怒りを再燃させるラファエルに対して、ダニエルは身の潔白を主張しつづけた。だが調査によって無実が証明されたのは、彼女が新たな婚約者の待つアメリカへと旅立ったあとだった。この思いに決着をつけなければ、一生後悔することになる……。ラファエルは揺るぎない決意を胸に、ダニエルを捜す旅に出た。 -
あなたへ続く空
祖父の余命が短いという知らせに、モリーは最後の日々をともに過ごすため、モンタナ州の牧場へ移り住んだ。そこで暮らすのは祖父ウォルトと、サム・ダコタという一人の流れ者――けっして過去を語ろうとしない、謎の男だった。衰弱していく自分に代わって牧場を切り盛りするサムに、祖父は全幅の信頼を置いているらしい。結婚に破れ、都会での暮らしに疲れ果てていたモリーは、美しい自然と家族の愛に癒されて生気を取り戻し、いつしかサムに心惹かれはじめる。だが折しもある勢力が、彼らの牧場を奪おうと動きだしていた……。 -
花嫁の首飾り
遠い昔、ある貴族が贅を尽くした首飾りを婚約者の令嬢に贈った。愛しあう二人は結婚式を目前に非業の死を遂げ、花嫁の遺恨をまとった首飾りの伝説は数世紀にわたり人々を畏怖させた。それを手にした悪人は恐ろしい惨劇に見舞われ、善人は素晴らしい幸運に恵まれるという。そして今トーリィは、その美しい秘宝を盗み出そうとしていた――誰よりも大切な妹を男爵の魔手から守るために。19世紀初頭の英国で花開く豪華絢爛なリージェンシー・ロマンス。 -
胸騒ぎの舞踏会
自堕落で酒癖の悪い夫が逝って一年。アナベラは義母から執拗ないじめを受けていた。そんな折、喪が明けて社交界に復帰した舞踏会で、魅力的な紳士サー・ウィリアムから声をかけられる。「以前からお近づきになりたいと思っていました」夏の海のような青い瞳に見つめられて、アナベラの心はかき乱され、胸はときめいた。でも、この紳士に惹かれるのは危険だわ。どういう人なのか何も知らないし……。それにしても、どうしてわたしに関心を持ったのかしら?★今や英国摂政期(リージエンシー)の大御所作家の感があるニコラ・コーニック。この作品の主人公アナベラは、『いたずらな運命』(HS~257)でヒロインをつとめたアリシアの妹にあたります。★ -
噂の子爵
デイヴィッドは落ちぶれたコートニー子爵家の次男で、称号も財産もまったく手にする見込みがなかった。言わば真心だけが彼の取り柄だったが、その純粋な思いに突き動かされて臨んだ求婚は相手の父親によってすげなく拒絶された。七年後、遠縁の親戚の葬儀に出かけた彼は思いがけない再会を果たす。かつて恋に落ち、結ばれずに終わったヴィクトリアがそこにいたのだ。苦い過去がよみがえり、デイヴィッドは彼女を見つめた。もう一度、彼女に言い寄ってみようか――いまや僕は莫大な富が転がり込んだ、噂の子爵なのだから。 -
あのキスの記憶
ある真夜中、フランス人のジュリエットは大きな物音に夢を破られた。行方不明の兄を捜すためにロンドンに宿を取っていたが、窓の外を見ると、一人の男性が四人の男性から暴行を受けている。男性が思わずもらしたフランス語の叫び声を聞き、ジュリエットは無意識にそばにあったものを暴漢めがけて投げつけた。ダグラスは朦朧とした意識の中でゆっくりと目を開けた。自分がどこにいるのかもわからないが、男に襲われたのは覚えている。そして、夢の中で女性の柔らかな体を抱きしめ、キスをしたことも。そのとき隣に女性が寝ているのに気づき、彼ははっとした。夢の中で見た女性とそっくりだが、もしかして……。 -
愛の果実がみのるとき
元秘書のコレットは数カ月前、長年片思いをしてきたボスと一夜を過ごした。だが直後に彼の後ろ暗い秘密を知ってしまい、会社も辞めて逃げるように彼の前から姿を消した。生花店で働きながら新生活を始めた矢先、その彼が現れ……。(コレットの章)結婚間近のアリックスは手作りの小さな式を夢見ていたが、本人の希望をよそに周囲が盛大な式の計画を押し進める。さらに自分に対する花婿の母親の不満を漏れ聞き、彼女はマリッジブルーの頂点に……。毛糸店の編み物教室に集まった女性たちが紡ぐ、愛と涙の物語。 -
引き裂かれた愛
一六四一年、夏。グラフトンの村は美しい花々で彩られていた。婚約者のサイモンはハンサムで、優雅な紳士だった。彼に優しくキスをされ、アンは幸せな花嫁になる日を夢見た。一六四五年、冬。現れた美女を見て、サイモンは我が目を疑った。アンに恋したあの夏の日の思い出が甦る。だが革命が起きたせいで、二人の未来は消えてしまった。今や彼女は、弟を殺した敵側の人間だ。危険を覚悟で交渉にやってきたアンに、サイモンは冷たく言った。「きみを人質にする、レディ・アン」★婚約直後に引き裂かれた恋。四年後、愛らしかった少女は大人の女性になっていました。でも、彼女は仇敵……。時代の荒波に翻弄される切ない愛を、ニコラ・コーニックが描きます。★ -
謎めいた伯爵
ロザリンは父の遺した壮大な屋敷で、田舎暮らしを楽しんでいた。二十七歳になった今、結婚願望がないわけではないけれど男性に頼るだけの生活には興味がない。ある朝、散歩をしていたロザリンは見知らぬ男性に声をかけられ、それが、ひと夏のあいだ隣の館を借りることになった隣人だと知る。その日の夕食に招待され、つい誘いを受けたもののロザリンはなぜだか一日じゅう不安をぬぐい去れなかった。ハンサムで身なりも立派だけれど、彼はとても危険な香りがする……。不吉な予感は的中した。翌日、叔母から思わぬ事実を聞いたのだ。数年前に起きた殺人事件に、あの男性が関与していたですって?★おかげさまでハーレクイン・ヒストリカルは300号を迎えることができました。記念号として、大人気のアン・ヘリスのサスペンス仕立てのラブ・ストーリーをお届けいたします。美しく誇り高いロザリンの、危ない恋のゆくえは……。★ -
清らかな花嫁
ハーリー家にとってオクセンデン家は不倶戴天の敵だった。内戦のどさくさに紛れ、一族の館は彼らに奪われたが、その正当な権利を主張して両家は争いを続けていた。ある日、オクセンデン家のマーカスが訪ねてきて、自分とケイトが結婚すれば万事解決と取り引きを持ちかけた。ハーリー家の娘であるケイトに選択の余地はなかった。マーカスは魅力的な紳士で、惹かれはするものの、取り引きの相手としか自分を見ない彼には反発を覚える。そこへ、大伯母からこの取り引きを覆す方法があると知らされ、ケイトはマーカスの裏をかこうと心に決めた。★期待の作家アン・オブライエンが本作で日本デビューを飾ります。17世紀のイングランドを舞台にした興味深い物語です。★ -
冷たい花婿
私は不治の病におかされていて、余命いくばくもないですって!ローラは家族の会話を漏れ聞き、大きな衝撃を受けた。これまでに恋をしたこともないのに、このまま死ぬのかしら。それならせめて残りの人生を悔いなく生きたいと、ローラは一度だけ会ったことのある謎めいた男性ショーンに結婚を持ちかける。ローラの莫大な財産を残らず彼に遺す代わりに、女性としての歓びをすべて教えてほしい、と。だが、やがてローラが妊娠していることがわかると同時に思いもかけなかった事実が明らかになり、情熱的だった花婿の態度が一変した。■自分の命に限りがあると知って、便宜的な結婚をしたローラ。花婿のショーンのことをいつしか本当に愛してしまいますが、その愛が裏切られるような事実が持ち上がり……。リン・ストーンの情熱的な世界をご堪能ください。 -
仮面の悪党
ジェンナはスコットランド境界地方の城で父と暮らしている。ある夜、イギリス軍の捕虜になっていたいとこが負傷して現れた。脱獄してきたのだという。ジャコバイトの指導者ファーガスンを捜してほしいと頼まれ、ジェンナは場末の悪党たちの巣窟へ向かったが、タイミング悪くイギリス兵に見つかりそうになった。と、そのときふいに唇を奪われた。銀の十字架を首に下げた、野性的で危険な香りがする男。彼こそがファーガスンだった。翌日、城を訪れた貴族の中に、とびきりハンサムな紳士がいた。ジェンナには彼がファーガスンの変装した姿に思えてならず……。★ジャコバイトの蜂起で伝説的英雄となったファーガスン。けれど愛した女性は、父を殺した憎むべき仇敵の娘で……。激動の時代を生きた、恋人たちの甘く苦しい愛の物語です。★ -
月下に紡ぐ愛
長年にわたって敵対してきた氏族に、双子の兄が囚われたらしい。ショーは兄を救いだすべく、単身、敵の城に乗り込んでいく。そこで見つけた兄は重傷を負って死にかけていた。回復するまで、この城にとどまるしかない。こともあろうに、兄を介抱しているのは敵の領主の家族だった。とくに領主の娘メリットはショーに対して敵意を隠さなかった。彼が、父の領地を襲撃して、母を殺害した者の一族だからだ。だが、二人は相手が憎むべき敵であることをつい忘れてしまう。それほどメリットはショーと気持ちがつながっているのを感じ、ショーもまた二人を引きつけあう力を感じるのだった。★双子の兄弟、サトンとショー。本作は修道士になるべく育てられた弟ショーの物語です。愛と裏切りが交錯する複雑な人間模様を、どうぞご堪能ください。★ -
この胸に愛を刻んで
幼いころから親の愛に飢えていたモリーは、ずっと温かい家庭に憧れていた。8カ月前に実の父の存在を知ったとき、彼女は仕事を捨て、愛を告白してくれたハンターをも拒み、家族のいる地へ旅立った。悲願の幸せを手にしたと思った矢先、父が身に覚えのない殺人容疑で逮捕されてしまう。モリーは身勝手と知りながらも、刑事弁護士のハンターに弁護を頼むため、彼のもとを訪れた。ところが彼女の必死の頼みにもかかわらず、ハンターは「時間がない」と言って一蹴した。しかも彼の背後には、しどけない姿でたたずむ女性がいて……。 -
公爵夫人の恋人
ミランダと夫のエイドリアンはすれ違いの生活を送っていた。夫が公爵になってから、ふたりのあいだに距離ができ、夫婦の関係はすっかり変わってしまった。公爵夫人として体面を気にする窮屈な日々。そして、夫には愛人がいる。だがある日、夫に何事か起こって、状況が急変した。これはチャンスかもしれない。ミランダは希望を抱いた。エイドリアンの心を取り戻すためならどんなことでもするわ!一方、エイドリアンは苦悩の真っ只中にあった――妻に決して明かせない、重大な秘密を抱えて。★突然、自分が余命幾ばくもない事実を知ってしまった公爵。妻への愛の証にできることは何かと真剣に考え始めますが……。互いへのひたむきな想いに心を揺さぶられる感動作です。★ -
ひそやかな思慕
アンナは早くに両親を亡くし、妹の面倒も一人で見てきた。夢だった雑誌社も立ち上げ、その経営も順調だし、自社の高級雑誌には匿名で論評も書いている。ここ最近、論評はライバル誌から厳しい批判を受けているけれど、懸命に築いてきた今の地位を、決して誰にも脅かさせたりしないわ。ある日、アンナの仕事場に見知らぬ男性が訪ねてきた。彼女の共同経営者の知人だというその男性は都会的で洗練された雰囲気を持つゴージャスな男性だ。だが思わず見とれるアンナは知るよしもなかった――彼こそがライバル誌の論敵だったことを。 -
心に愛がともる場所
友人の結婚式のためバッファロー・バレーを訪れたマディは、傾きかけた食品雑貨店を衝動的に買い取った。ソーシャルワーカーの仕事で悲しい出来事に遭い、辞めようと思っていたところだったのだ。住民がこぞって新しい仲間を歓迎するなか、ジェブという牧場主だけは彼女と距離を置こうとした。彼は数年前に事故で片脚を失って以来、人を寄せつけないようにしているらしい。マディが宅配サービスを始め、彼の牧場を訪問するようになってからもその態度は変わらなかった──ある日猛吹雪に襲われ、二人きりで閉じこめられるまでは。 -
幸せを運ぶ求婚者
シーアは婚約者の死後社交界を去り、ひっそりと暮らしていたが、突然、ロンドンの父に呼び戻された。伯父の莫大な遺産を相続することになった彼女を父は有力者と結婚させる腹づもりらしい。仕方なく社交界に戻るやいなや、求婚が殺到。だがシーアは、誰の求婚も受けないと固く心に決めていた。リチャードはシーアの変貌ぶりに目をみはった。結婚を促す叔母の計略により再会した彼女には可憐で屈託なかった少女の面影はまるでない。いったい、彼女の身に何が起きたのだ?★苦々しい過去の秘密。けれどその秘密こそが幸福な未来への扉を開ける鍵となり……。HS~299『誇り高き愛人』に登場した伯爵の弟リチャードの気高き決断に胸を打たれます。★ -
謎だらけの美女
親友が結婚し、ジャックはこのところ寂しさに襲われていた。大地主として、僕も愛する妻を得て、温かい家庭を築きたい。ある日、ジャックは自宅の広大な庭で出会い頭に若い娘にぶつかり、悪態をついたとたん、逆に容赦ない言葉を浴びせられてひるんだ。僕に対してこんな口をきくなんて、この娘はいったい何者だろう?さっき鉢合わせした相手がはとこのジャックだったのかしら。母が亡くなり、二人で暮らしてきた父が牧師の職を追い立てられ、クレシダは会ったこともないジャックを頼ってここに来た。だが実は、父が失業したのには恥ずべき理由があった。あの傲慢そうなはとこにだけは、知られたくないけれど……。 -
狙われた花婿
二年前に誘拐事件に巻きこまれ、一時は記憶すら失っていたサラはイタリアでの長い療養生活を終えてイギリスに帰国した。体調はすっかり回復したものの、一つだけ気がかりなことがある――何年も愛しつづけてきたジョンのことだ。彼も私を愛していると言ってくれたけれど、求婚はしてくれなかった。そして、私がイタリアへと旅立ったほんの半年後に、ほかの女性と結婚してしまったのだ。せつない気持ちを抱え、故国の地を踏んだサラは親友のアラベラから思いがけない事実を知らされて言葉を失う。ジョンの妻はすでに亡くなり、しかもその死に関して彼の関与が疑われているというのだが……。★心に大きな傷を負っていたサラは、はたして本当の愛を見つけられるのでしょうか?★ -
ハイランドの野獣
霧に煙るハイランドの古城。闇を切り裂く叫びを耳にし家臣らが駆けつけたそのとき、城主の妻ケンナは、長い石階段の下ですでに息絶えていた。子ができぬ妻を殺した“野獣”。コナー・マクレリーが残忍だという噂は村々を駆け巡り、近隣のあらゆる氏族は、娘を花嫁にと望まれることを恐れた……。三年後、傾きかけた氏族の娘ジョスリンが花嫁となるべくやってきた。「おれは族長で跡継ぎが必要だ。跡継ぎをもうけるには妻が必要だ」コナーは冷たく言い放った。誰が妻でも同じこと。もう二度と誰も愛せはしないのだ――ケンナを愛したようには。★妻の死後、野獣と呼ばれるようになった孤独な城主。次の花嫁となる心優しき乙女の愛は、凍りついた“野獣”の心を溶かすことができるのでしょうか。ロマンス界のオスカー賞といわれるRITA賞の最終選考に二年連続で勝ち残った実力派作家の力作をご堪能ください。★ -
黒の公爵
へスターはバロービー・ホールで公爵夫人の話し相手(コンパニオン)をしている。地味でもてない彼女には、偏屈な夫人の孤独が痛いほどわかる。その日は、夫人が目の敵にしている人物が帰還する予定だった。屋敷の主で夫人の継息子、エイドリアンだ。“黒の公爵”とあだ名される彼の行く先々ではスキャンダラスな出来事が次々に巻き起こるらしい。噂の公爵に会えると思うと、へスターは少しわくわくした。真っ青な顔で現れた公爵は、女性を巡る決闘で負傷したという。男性が自分のために命懸けで戦う――まるで夢のような話ね。だが続いて、夫人の溺愛する息子エリオットも帰還すると、へスターにとって、まさに夢のような日々が始まったのだった。★絶世の美女の姉、華やかな妹とは違い、舞踏会ではいつも壁の花。そんなへスターを、美しい蝶に変身させてくれる男性とは……?★ -
美しき標的
アラベラは結婚直後に夫を亡くし、美しき寡婦として名をはせていた。多くの男性から求婚されているものの、二度と結婚するつもりはない。亡き夫をあまりに愛していたせいで、私の心は彼の死とともに閉ざされてしまったのだから。ある日旅先へと馬車を走らせていたアラベラは道の真ん中に行き倒れていた男性を見つける。追いはぎに襲われたらしいが、ほうっておくわけにはいかない。アラベラは急遽近くに宿を取ることにして、徹夜の看病を続けるが、そのときには想像もしなかった――彼がやがて、アラベラの人生を根底からくつがえすことになるとは。★失意のどん底にいたチャールズ・ハンターがヒーローです。彼は再び自信を取り戻せるのでしょうか?★ -
幸せを運んだキス
兄が幸福な結婚をして以来、エミリーの心はときおり沈んだ。婚約者が財産目当てだったと知ったときの、あの屈辱……。美人でもない私が、幸せを夢見たりしてはだめ。ところがある日の散歩途中、エミリーは野性味あふれる男性と出会い、互いに名も知らぬまま熱いキスを交わした。ウィリアムは花嫁候補として舞踏会で紹介されたレディが先日の奔放な娘だと気づき、度肝を抜かれた。見知らぬ男とキスをするような娘が、社交界で評判の模範的な淑女!がぜん興味を引かれたウィリアムの胸に、いたずら心が頭をもたげた。■理知的な令嬢が、突然大胆なレディに大変身! 彼女がひと目で恋に落ちたそのお相手とは? 本作はHS~358「すり替わった恋」、HS~362「夢の舞踏会へ」の関連作です。お楽しみください。 -
凍った太陽 高城高全集2
入院中、同室となった男に、盛り場で雀荘を経営する妹の安否を確かめてほしいと頼まれた大学生の〈私〉は、戦後の焼け跡が広がる仙台の街を、彼女の影を追ってひたすらにさまよう。米兵相手の特飲街に、彼女はいた。だが、そこには危険な男たちの影がうごめいていた――。米兵が闊歩する戦後の仙台を舞台に、日本ハードボイルドの黎明を飾った「X橋付近」ほか、日本人娼婦と米兵の炎熱の夏の悲劇を乾いた筆致で活写した「ラ・クカラチャ」、北海道の原野に消えた友の追跡行を描く「淋しい草原に」、そしてひとりの〈運命の女〉を追う連作「由利」シリーズなど11作品に、エッセーも収録した、高城高、珠玉の短編集! -
フレンチ警部と毒蛇の謎
ジョージ・サリッジは英国第二の動物園で園長を務めている。申し分ない地位に就いてはいるが、博打で首は回らず、夫婦仲は崩壊寸前、ふと愛人に走る始末で、老い先短い叔母の財産に起死回生の望みを託す。その叔母がいよいよ他界し、遺言状の検認がすめば晴れて遺産は我が手に、と思いきや……。目算の狂ったジョージは、しょうことなく悪事に加担する道を選ぶ。自分たちに疑いは向けられない、万一の場合もジョージが泥をかぶることはない、と相手は言う。そう、良心の呵責を別にすれば事はうまく運んでいた。フレンチというスコットランドヤードの首席警部が横槍を入れるまでは――。 -
遺品整理屋は見た! 孤独死、自殺、殺人、・・・・あなたの隣の「現実にある出来事」
「あっ!これが死臭なのか・・・・・!!」日本初の「遺品整理のプロ」の心に深く刻まれた46の壮絶な現場。少子高齢化、遺産相続争い、恋愛のもつれ、遺族の不仲、人に知られたくない性癖・・・・。そこには、人の営みの光と影のすべてが凝縮されていました。これまでにない新しい視点と独特の語り口で、圧倒的な読後感が得られるはずです。全国の家主、不動産関係者も必読! -
集積回路のヒマワリ
SG社製のロボット、バニラ。人間には絶対服従、最新機能搭載。別売オプションで愛玩用にも――。孤独な老人と感情のないお手伝いロボットとの、空虚で切ない交流を描いた表題作など全6編を収録。ミハラワールドに溺れる…。 -
セックスのあと男の子の汗はハチミツのにおいがする
孵化する前のわたしたちは、とても壊れやすい。ようこそ、少女(わたし)たちの聖域へ──。名作「雨の降る国」も収録。みずみずしい彼女たちの移ろいやすい「女の子」の感覚に忠実で、非現実的なようでいて妙にリアルな"心"を描いた傑作集! -
beautiful people
生まれ育った町に戻ってきた美海(みみ)は、海辺で包帯を巻いた娘と出会う。はじめは彼女の見た目に驚いた美海だったが次第に打ち解けていく…(表題作)。生と死、ヒトとモノ、生物と無生物、そしてそのどちらでもない者…人も異形のものも地上に生まれ生きていく――。切なさと温かさを伝える、三原ミツカズ珠玉の短編集! -
ガレキの楽園
腕利きの非合法捜査官が潜入先の刑務所島で出会ったのは、利発で、小生意気で、そしてどこか危うい雰囲気を漂わせた少年だった――。それから10年。性的虐待を受けていた刑務所島から助け出され、「ユウト」という名前を与えられた少年は、自分を救って育ててくれた時雨に対して密かな想いを抱き続けていた。叶わぬ思慕は危うさを増すばかりで、いつしか「時雨のために死にたい」とまで思い詰めるユウト。そんな折、街で銃撃戦騒ぎが起こり……。 -
約束の日
お決まりの中途半端な挫折人生を送る裕司の前に現れた優男風青年。どうやら彼は裕司に気があるらしい。さっそくたかりにかかった裕司だが……。『10年後』ほかほか有名無実の美術部の顧問加賀と秘密の恋人関係にある部長の今井の変則的恋愛を描く『内緒ごと』など、等身大の男の子たちの奔放さと揺らめきが同居した、透明感あふれる作品集。 -
屋上風景
元クラスメイトの安藤が気になる皆口は、昼休みを彼と屋上で過ごすようになる。自分をノーマルだと思っていた皆口だが、普段無愛想な安藤が見せる、無防備な笑顔に恋心を自覚。口では文句を言いつつも、携帯電話で写真を撮らせてくれる安藤に淡い期待を抱くようになるが、写真よりも生身の安藤に触れたい欲が出てきてしまい――。表題作シリーズに加え、叔父への切ない恋を描く「夏満天」、年の差カップルの「恋は夢でも花でもなく」ほか描き下ろしも収録。 友情と恋情のはざまで揺れる高校生のファースト・ラヴ? -
杉原千畝 命のビザ
第2次世界大戦のさなか、リトアニアの日本領事館の領事代理になった杉原千畝。ナチスによるユダヤ人迫害がひどくなる1940年の夏、日本経由で新しい土地に逃れようと、ビザを求めるユダヤ人たちが領事館に詰めかけます。千畝は悩んだ末、日本政府の方針に反し、日本通過のビザを発給し、六千人のユダヤ人の命を救いました。きびしい戦争の時代を、信念と決断力をもち命の大切さを最優先にして生きたひとりの日本人の物語です。 -
なりたくない人のための裁判員入門
ついに始まる裁判員制度。国民の大半は、できれば選ばれたくないし、自分にはきっと回ってこないと思っているが、一生のうちで裁判員に選ばれる確率は約六五人に一人と案外高い。しかも一般人が死刑判決まで下せる制度は世界中で日本だけ。選ばれて法壇に着けば責任は重大である。本書では、裁判の歴史から、刑事裁判の基本原則、裁判員の役割まで、Xデーを迎える前に知っておくべきことを、法教育のカリスマが熱く分かりやすく解説する。 -
日本の有名一族 近代エスタブリッシュメントの系図集
世に名を成した偉人はみな、たとえば野口英世のように貧しい中から身を起こしたのだと幼な心に信じていた著者。だがのちに野次馬的な興味で血筋をたどって愕然とした。「どいつもこいつもけっこういい家の出ではないか……」家系図マニアで有名人好き、名声にただならぬ執着をもつ著者による、近代日本スター一族の系譜。政治経済、文学、アカデミズム、古典芸能各界の絢爛豪華な縁戚関係が一目でわかり、“近代”の実像が浮かび上がる画期的な書。 -
カドのまるいさんかく
レトロゲーム好きをキッカケに意気投合し、毎日つるむようになった大学生の佐久間と藤井。 遠距離恋愛になった彼女とはちょっと危うい関係の佐久間は、マイペースで恋愛未経験、ちょっと変わり者だけどとても気の合う藤井のおかげで、ゆるくて楽しい学生生活を送っていた。 そんなある日、その藤井が突然恋に落ちた。相手はなんと…酒屋の跡取り息子!! まさかの相手に「親友」だったはずの佐久間の心はかき乱され、藤井の恋を応援する気持ちは少しずつ変化していき……!? -
ことばの歳時記
季節のことばとは、私たちの住むこの風土を認識することば。たとえば「春一番」「青葉潮」「やませ」――季節感だけではなく、喜怒哀楽に満ちた生活の知恵をも感じさせる。古来より世々の歌よみたちが思想や想像力をこめて育んできたそれらの「季の詞(ことば)」を、歳時記編纂の第一人者が名句や名歌とともに鑑賞。生活習慣や気候が変化する現代においてなお、感じることのできる懐かしさや美しさが隅々まで息づいている。 解説・宇多喜代子 (目次) 【春】 春 その一/春 その二/立春/春めく/水温む/春一番/フェーン/東風/霞/末黒の薄/若草/たんぽぽ/黄色い花/夜の梅/椿/桜鯛/魚鳥の季節/春暁・春昼/日永/麗か・長閑/春の蝶/蛙のめかり時/囀/雨の名風の名/花曇/花 その一/花 その二/花 その三/春の暮/三月尽 【夏】 新緑/深山霧島/山時鳥 その一/山時鳥 その二/青葉潮/筍流し/卯の花腐し/雨の文学/薫風/あいの風/やませ/南風/雲の峰/風知草/落し文/麦秋/万緑/底幽霊/泳ぎ/河童/鵜飼/涼し/花火/真夏日/赤富士/夜の秋 【秋】 踊/月/雁/秋がわき/野分/青北風/虫/虫のいろいろ/ごりと鰍/鶉/鵙の草ぐき/うらなり/蔓たぐり/物のあはれ/身に入む/馬・鹿 その他/鹿・猪/猿の親子/高西風/紅葉/秋の暮 【冬(附・新年)】 時雨/狸と貉/虎落笛/冬籠/息白し/雪/味の讃歌/討入りの日/去年今年/初春/雑煮/富士への讃歌/探梅/厄払い 歳時記について 解説『ことばの歳時記』のこと 宇多喜代子 -
外交回想録
ドイツを皮切りに、アメリカ、中国、ソ連、イギリスで公使・大使等として活躍。第二次世界大戦への日本の参戦を阻止するべく心血を注ぐが果たせず、チャーチルとの会談を最後に一九四一年七月帰国。日米開戦直前まで約三〇年の貴重な日本外交の記録。 -
怪物王子と毒草使いの姫君
運命に縛られた姫の前に現れたのは…? 人と人が剣で戦い、国を奪いあっていた時代。争いに負けた国の王は殺され、王子は行方不明になった。 自国を守るために政略結婚が決まっている姫リーリエは、中立である修道院に身を寄せ、勉学に励んでいた。 近い未来、自分は夫に従って生きていかねばならない…だからこそ心は自由でいられるために。 そんなある日、リーリエの前に謎の男性が現れ…! -
悪魔だった君たちへ【コミックス版】
高校の同級生で仲良し6人組の信、美穂、雄介、俊夫、花奈、倫太郎。学生時代、彼らはクラスメイトのひとりを標的に、壮絶ないじめを行っていた過去を持つ。あれから十五年、一流企業の第一線で活躍し、美穂との結婚も控えた信のもとに、送信元不明のメールが届く。その内容は、美穂がパパ活をしているというもの。一方、美穂のもとにも信の浮気を匂わせるメールが届いていた。悪意を持った何者かによって、次々と暴かれる秘密の数々。その魔の手は他の仲間たちにも迫っていて……!?※現在配信中の同作品連載版と同様の内容です。重複購入にご注意ください。 ※コミックス版では新規描き下ろし読切も収録! -
私のことなんか、どうせ。【コミックス版】
こんな私でも、誰かから求めてもらえるんだ――休日のたび出かけていく夫に、全然構ってもらえない専業主婦・佳奈。人付き合いが不得意で、地元と違って近くに親しい友人もおらず、毎日寂しくてたまらない。誰でもいいから話し相手が欲しい…そんな気持ちから、友達作りのためマッチングアプリを使ってみることに。こういうアプリって怖いイメージがあったけど、メッセージのやりとりだけなら、と勇気を出して返信した相手は、イケメン大学生・みさき。気さくで話しやすい彼は佳奈の欲しい言葉をくれ、寂しさを埋めてくれた。本音で話せる友達ができたと喜んでいた折、夫との久しぶりの休日デートで日々が充実し始めたと思ったが…。※本作品は「私のことなんか、どうせ。」電子連載1巻~6巻に書き下ろしを合わせたコミックス版となります。購入の際はお気をつけください。 -
飛び立つ君の背を見上げる
累計180万部突破の「響け! ユーフォニアム」シリーズ最新作、ついに文庫化! 北宇治高校三年、中川夏紀。私は今日、吹奏楽部を引退した――。傘木希美、鎧塚みぞれ、そして吉川優子。四人で過ごした、最高にいとおしくて、最高に誇らしかったあの日々――。「響け! ユーフォニアム」シリーズの人気キャラ・中川夏紀の視点で、 傘木希美、鎧塚みぞれ、そして吉川優子を見た物語。 エモさ全開の青春エンターテインメント。 待望の文庫化です。単行本の初回特典だった、希美視点の「記憶のイルミネーション」も収録。 ※本書は2021年2月に刊行した単行本 『飛び立つ君の背を見上げる』を文庫化したものです。 -
八咫烏の花嫁 王家をめぐる金色の髪
時は明治時代。裕福な実業家の娘として生まれた病弱な小夜(さよ)は、幼い頃に「金色の鳥」と出会い、自身の美しい黒髪と引き換えに、健康な体と金色の髪を得た不思議な過去がある。16歳、戦争の煽りを受け家は没落。そんな時、変わり者と噂される男爵家の三男から「妾に欲しい」と話が来る。訪れた屋敷で小夜は突然刃物を向けられる。彼の目的は小夜の金色の髪だった。絶体絶命の危機を救ったのは、美しい黒髪の謎の青年・千明(ちあき)。無口で冷徹に見える千明だったが、実は幼い頃に出会った「金色の鳥」であり「八咫烏の王の血を引く者」だと言う。千明との再会を果たし共に時を過ごすうち、小夜は八咫烏の王位継承争いに巻き込まれていき……? 華やかな明治時代を舞台に描かれる、人と八咫烏の秘密の恋物語。 -
特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来
第20回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞受賞作が待望の文庫化! 型破りな女性弁理士の剛腕が炸裂! 特許をめぐるまったく新しいリーガルミステリー! 特許権を盾に企業から巨額の賠償金をふんだくっていた凄腕の弁理士・大鳳未来。 現在は「特許権侵害を警告された企業を守る」ことを専門にし東奔西走している。 今回のクライアントは、映像技術の特許権侵害を警告され、活動休止を迫られる人気VTuber・天ノ川トリィ。 調べるうちにさまざまな企業の思惑が絡んでいることに気づいた未来は、トリィを守るため、いちかばちかの賭けに出る――。 -
眠れぬ夜は奪いに来てね【単行本版】
「人間は人間、猫は猫同士で交尾するんだよ」 “りつ”には、小さな頃から心に決めた特別な相手がいる。 それはりつの心優しい飼い主、渚くん。 渚くんの愛猫であるりつは、渚くんにとっても唯一無二の存在――だったはずなのに、 ある日渚くんが人間の彼氏と交尾しているところを目撃してしまう。 ショックで家を飛び出すと、ノラ猫の千寿に出会い 「俺が忘れさせてあげる」といきなり口説かれるりつ。 おまけに「りつに発情期が来たら交尾する」ってヘンな予約までされちゃって...? この猫、一体何者!? 電子配信版でしか読めない限定描き下ろしマンガ7P付き♪ ※この商品は「眠れぬ夜は奪いに来てね act.1~5」の内容が含まれています。重複購入にご注意ください。 -
九度目の十八歳を迎えた君と
通勤途中の駅で見かけた二和美咲は、あのころの、僕が恋をした18歳の姿のまま佇んでいた。それはまぼろしでも他人の空似でもなく、僕が高校を卒業したあとも、彼女は当時の姿のままでずっと高校に通い続けているという。周囲の人々は不思議に感じないようだが、僕だけはいつまでたっても違和感がなくならない。なぜ彼女は高校生の18歳のままの姿なのか。その原因は最初の高校3年生のころにあるはずだと、当時の級友や恩師のもとを訪ね、彼女の身に何が起こっているのか調べ始める。気鋭の作家が描く、心締めつけられる青春と追想のミステリ。/解説=若林踏 -
時間割男子
わたし、花丸円(はなまるまどか)。 勉強が大の苦手で、特に算数はこの前のテストで7点をとるレベル……。 それでも勉強をがんばってきたのは、だいすきなママの期待にこたえたかったから。 ――なのに。 そのママが死んじゃって、心はまっくら。 もうがんばる意味なんてない。 勉強なんてどうでもいい。 「もうこんなもの、いらないッ!」 毎日勉強してボロボロになった教科書を、ゴミ捨て場に投げすてたんだ。 そしたら次の月曜日――。 「自分がしたこと、わかってるな?」 ――何がどうしたことか、 捨てたはずの算国理社の教科書が、4人の男子になってやってきた!? しかも、彼らの寿命は、なんとわたしのテストの点数で決まっちゃうらしくて!? …え、ってことは。 算数くん、あと一週間で死んじゃうじゃん! 勉強しないと殺人犯!? 前代未聞の【算国理社】擬人化ラブコメ!【小学中級から ★★】 -
離婚したいアナタへ
「離婚」を通して描く新・東京人間模様!! 結婚したカップルの3分の1が離婚する時代…! “結婚しても幸せになれるとは限らない”が常識の世の中。 セックスレス、不倫、仮面夫婦・・・“不幸な結婚”で悩む人々が向かう場所―― それは、花園エリカの「離婚相談所」。 妻を愛しながらも“ある問題”で離婚するべきかを悩む厚志。 夫からの愛を求めるも、一方通行の日々に限界を感じ始める希美。 「離婚には「良い」も「悪い」もない。幸せになるためのひとつの決断にしか過ぎない」 「幸せ」な人生を歩むために、結婚と離婚の間で揺れ動く男女を 『東京ラブストーリー』『あすなろ白書』の柴門ふみが描き切る!! -
あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。Another
「もし、生まれかわれるなら――今度こそ、君の側にいよう」白昼夢-佐久間彰。「あなたと出会ったことで、私は変わった。あなたの想いが、私を変えたんだ」水鉄砲-加納百合。「千代ちゃん、どうか幸せになってくれ。君は絶対に幸せになる」三日月-石丸智志 。「いつかまた必ずお会いできると信じて、ずうっと待っていたの。もう一度あなたに会える日を…」夏の空-中嶋千代。他、全11篇、『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』の”その後”が読める珠玉の短編集。それぞれの物語に号泣! -
結末は君のもの~全てが繋がる5つの物語~
「駆け落ち、しよう!」幼馴染から唐突に提案された、駆け落ち計画とは…。(『サヨナラなんてあるわけないから』)何故かいつも、手袋で左手を隠している長阿弥先輩。その秘密を知りたくて…。(『その左手を掴んで』)人を殺してしまった。赤黒い血の色。だけど後悔はない…。(『この心臓を一途に』)他、全5編。一見何の関係もないそれぞれ別々の物語。しかし、一度読んだはずの物語も、別の物語を読むことで、その見え方が変わってきて…。意外な展開に驚き、泣けて、全てが繋がっていく――。読めば読むほど変化する、5つの物語。 -
大奥の御幽筆
亡霊が見えるせいで呪われた子だと家族から罵られてきた里沙。 自分の力を忌避し、生きる意味を見失いかけていた彼女を繋ぎ止めたのは、奥勤めをしている叔母・お豊からの一通の手紙だった。 『そなた、大奥へ来ぬか――』 そこは男子禁制で全てのお役目を女が勤め、皆いきいきと働いているという。 こんな私でも誰かの役に立てるのならばと、お豊の力添えで奥女中となる決意をする里沙だったが、そこでは、とある亡霊騒ぎが起きていて――。 霊視の力を持つ奥女中・里沙と記憶を失った侍の亡霊・佐之介が、 大奥に現れる亡霊たちの心残りを解き明かす、感動のお江戸小説。
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