中世風ファンタジーで悪役令嬢の時間逆行ものです。お話としては、ラシェルが時間逆行して目覚めてから、ルイ殿下と親交を深めなおして、精霊クロの力を借りて歩けるようになったところまでです。
絵も綺麗で話も面白いです。今のところ明言はされていませんが、おそらく聖女ものの乙女ゲーで聖女が転生者なのでしょうね
...続きを読む。この手の展開では、同じ学園に通ってバッドエンドを回避する展開が定番ですが、そもそも学園に通わないというのは新鮮で良かったです。
また、ラシェルについても健気で好感が持てました。悲惨な最期を遂げるほどの悪役令嬢が改心するのか?と思っていましたが、そもそも逆行前の断罪された時点で自分を省みることができたんですね。描写は少なかったものの、悪役令嬢が改心する過程が描かれていたのは良かったです。あと、ずっとそばにいたサラも良い子すぎる。
個人的に特に良かったのは、ラシェルとルイ殿下が打ち解けていく過程が丁寧に描かれていたことです。ルイ殿下が何を大事にしているか、なぜ前のラシェルが愛されなかったのか、その辺にページ数を割いて描いたのがかなり気に入りました。
ラシェルが闇の精霊クロと契約したことで、事態は大きく動き出しそうですが、ラシェルに幸せになってほしいと願いつつ、次のお話も楽しみに読みたいと思います。